要点地方自治法 238 条の 3 は、公有財産の事務に従事する職員が、その取扱財産を譲り受けたり自己の所有物と交換することを禁じ、これに違反した行為を無効とする規定である。
Q · 役所の払い下げで、その物件の担当職員から買ったら問題ないの?
原則無効です。事務担当職員は取扱財産を取得できません。
地方自治法 238 条の 3 は、公有財産に関する事務に従事する職員が、その取扱いに係る公有財産を譲り受けたり、自己の所有物と交換することを禁じています(1 項)。違反した行為は無効とされ(2 項)、価格が適正でも、競争入札を経ていても、職員への所有権移転は最初から生じなかったことになります。無効の効果は取引の相手方にも及ぶため、その職員から転売を受けた者も連鎖的に権利を失うおそれがあります。
市が手放す古い倉庫や公有地が払い下げに出た。その物件の管理窓口にいる職員が「自分が買いたい」と手を挙げる。誰よりもその財産を知る人物が買うのは一見合理的に見える。だが地方自治法 238条の3 は、これをきっぱり封じる。公有財産の事務に従事する職員は、自分が取り扱う公有財産を譲り受けることも、自分の持ち物と交換することもできない。違反したらどうなるか。罰金や戒告で済む話ではない。その取引は「無効」、つまり最初から存在しなかったことになる。買った職員に所有権は移らず、登記を済ませても引っくり返る。もしあなたがその職員から土地を転売で買い受けていたら、足元の権利ごと崩れる。たった二項の条文が、役所の内部規律に見えて、実は取引の相手方であるあなたの財産権の根っこを左右している。
地方自治法 238 条の 3 は、公有財産に関する事務に従事する職員の行為制限を定める規定である。当該職員は、その取扱いに係る公有財産を譲り受け、又は自己の所有物と交換することができず、これに違反する行為は無効とされる。職務上の地位と取引当事者の地位が重複することによる利益相反を、取引段階で予防的に排除する趣旨を有する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
公有財産の事務担当職員が、その取扱財産を譲り受けたり自己の物と交換することを禁じる規定です。違反した行為は無効になります。
地方公共団体が所有する不動産・物品・債権・有価証券などで、行政財産と普通財産に分かれます。238 条で定義され、本条はその譲り受け制限です。
相手方の職員がその財産の事務担当でないかを契約前に確認することです。事務担当者から取得すると 238 条の 3 により無効になります。
はい。公有財産については地方自治法 238 条の 3 が、職務一般については地方公務員法などが利益相反的な行為を制限しています。
支払った代金は不当利得(民法 703 条)として返還を請求できます。財産の返還と代金返還を引換えで行うのが原則です。
禁止されています。238 条の 3 は譲り受けだけでなく、自己の所有物との交換も明文で禁じており、違反した交換も無効です。
その公有財産の取得・管理・処分の事務に現に従事する職員を指し、決裁ラインで実質的に関与する職員も含まれうるとされます。
退職して当該財産の事務に従事しなくなれば、本条の制限は及びません。在職中の事務担当という立場の重複が禁止の核心だからです。
無効です。238条の3 は価格や手続きの公正さを一切考慮せず、事務担当という立場の重複だけで2項により取引を無効にします。業界裏話ヒント:この条文の怖さは、通常の取引なら善意で買えば守られる「善意の第三者保護」が原則として働きにくい点。後から買い受けた人まで連鎖的に権利を失いうるので、役所がらみの安い物件ほど相手の立場を先に確認する
形式的に別人名義でも、実質的に職員本人が取得したと評価されれば脱法行為として無効が及びうる。名義を変えても立場の重複という本質は消えません。業界裏話ヒント:実務では「誰の資金で、誰が交渉し、誰が使うか」が実質判断の決め手。資金の出所が職員本人なら、名義が家族でも危ない。調査する側はまさにそこを突いてくる
その公有財産の取得・管理・処分の事務に現に従事する職員を指します。直接の管財担当だけでなく、決裁ラインで実質的に関与する職員も含まれうる。範囲は職務分掌で判断されます(238条の2 の管理権限とあわせて読む)。業界裏話ヒント:「自分は窓口じゃないから大丈夫」という油断が危ない。決裁印を押す立場や処分の意思決定に関わる職員も対象になりうるので、グレーなら手を出さないのが鉄則
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の機能 | 238 条の 3:事務担当職員による取得・交換の禁止と無効 | — |
| 規律の対象 | 職員という「人」の立場(利益相反) | — |
| 違反の効果 | 取引そのものが無効(2 項) | — |
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