要点地方自治法252条の39は、政令指定都市と包括都道府県に「指定都市都道府県調整会議」の設置を義務づける規定。一方が協議を求めれば相手方は応じなければならない。
Q · 市と県が似たような施設を二つ建てるのを止める会議って、どこに書いてあるの?
決定権はないが、求められれば協議を拒否できない会議です
地方自治法252条の39が、政令指定都市と都道府県に「指定都市都道府県調整会議」の設置を義務づけています。両者の事務処理に必要な協議を行う常設の場で、2014年改正で新設されました。会議そのものに決定を強制する権限はありませんが、第5項で一方が協議を求めれば、第6項により相手方は応じなければなりません。協議拒否の自由だけは法律で奪われており、二重行政の調整を当事者同士に強制する仕組みです。
横浜、大阪、名古屋、札幌。こうした政令指定都市に住む人の頭の上では、市と都道府県という二つの巨大な役所が同時に動いている。その結果、似たような大学、似たような病院、似たような産業振興施設が、近い場所に二つずつ建つことがある。これが「二重行政」、あなたの払った税金が二度使われかねない構造だ。本条はこの無駄を話し合いで解消するため、政令市の市長と都道府県知事が同じテーブルに着く「指定都市都道府県調整会議」の設置を義務づけた。2014年(平成26年)改正で新設された比較的新しい仕組みである。注目すべきは第5項と第6項。知事や市長は相手に協議を「求める」ことができ、求められた側は「応じなければならない」。会議そのものに強制的な決定権はないが、応諾義務という一本の鎖で、両者を交渉の席に縛りつけている。逃げられないテーブルがそこにある。
指定都市都道府県調整会議は、地方自治法252条の39が定める常設の協議機関であり、政令指定都市と当該指定都市を包括する都道府県が、双方の事務処理に必要な協議を行うために設置される。会議自体に決定を強制する権限はないが、一方が協議を求めた場合、相手方には応諾義務が課される。2014年(平成26年)改正で新設された制度である。
政令指定都市と都道府県が、双方の事務処理に必要な協議を行うための常設機関です。地方自治法252条の39が根拠で、2014年改正で設置が義務づけられました。二重行政の調整が目的です。
市と県という二つの自治体が、似た施設や事業を重複して運営する状態を指します。大学・病院・産業振興施設などが近接して二つ建つ例があり、税金の二重投資につながると問題視されています。
都構想は市と府の二重行政を再編で解消する案でした。否決後も二重行政の調整はこの法定会議を通じて継続し、大阪では副首都推進本部会議が調整会議を兼ねて運用されています。
2014年(平成26年)の地方自治法改正で新設され、2015年(平成27年)4月1日に施行されました。比較的新しい制度です。
構成員は市長・知事が基本で、住民が直接参加する制度ではありません。ただし議会が選挙で選出した議員や学識経験者を構成員に加えることはできます(第3項)。
入れます。第3項により、市長と知事が協議して、学識経験を有する者を構成員に加えることができます。専門的見地から協議を支える役割が想定されています。
会議に決定を強制する権限はありません。協議が不調の場合、首長が総務大臣に勧告を求める仕組み(関連条文・現行の条番号は要確認)が用意されています。
現在は全国で20都市が政令指定都市に指定されています。人口50万以上で政令により指定され、都道府県の権限の多くを直接処理できます。
人口50万以上で政令により指定された市で、都道府県が持つ権限の多く(児童福祉、都市計画、国道・県道の管理など)を市が直接処理できます(地方自治法252条の19)。ただし県の区域から抜けるわけではなく、市と県の事務が重なる領域が残ります。業界裏話ヒント:この「重なり」こそが二重行政の正体で、本条の調整会議はそれを当事者同士で解消させる装置。指定を受けると権限は増えるが、県との調整という見えないコストも同時に背負う
いいえ。調整会議に決定を強制する権限はなく、あくまで協議の場です。ただし第5項で一方が協議を求めれば、第6項により相手は応じなければならない。「テーブルに着かない自由」だけは法律で奪われています。業界裏話ヒント:協議が調わないときは、首長が総務大臣に勧告を求める道(地方自治法252条の21の3、現行の条番号は要確認)が用意されている。会議そのものは無力に見えて、その先に国を巻き込む仕組みが繋がっている
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|---|---|---|
| 目的・対処方法 | 市と県の二重行政を協議で調整する(調整会議) | — |
| 法的拘束力 | 決定を強制する権限なし・応諾義務のみ(第6項) | — |
| 根拠法 | 地方自治法252条の39 | — |
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