市町村及び特別区の事務に関し相互に関連するものを共同処理するための市町村及び特別区の一部事務組合については、市町村又は特別区の共同処理しようとする事務が他の市町村又は特別区の共同処理しようとする事務と同一の種類のものでない場合においても、これを設けることを妨げるものではない。
要点地方自治法 285 条は、市町村や特別区が相互に関連する事務を共同処理する場合、事務の種類が異なっても一部事務組合(複合的一部事務組合)を設立できると定める。
Q · うちの市のごみ処理や消防、市役所がやってると思ってたけど、実は別の組織が運営してるって本当?
近隣市町村が共同で作った『複合的一部事務組合』が運営している場合があります
本当です。地方自治法 285 条は、市町村や特別区が相互に関連する事務を共同処理する場合、事務の種類が異なっても一つの一部事務組合にまとめられる「複合的一部事務組合」を認めています。通常の一部事務組合(284 条)は同種の事務しか持ち寄れませんが、285 条では A 町はごみ処理、B 町は消防というように異種事務を一本化できます。この組合は独自の議会と予算を持つ特別地方公共団体であり、住民が払う税や手数料の一部がそこへ流れ込みます。
ごみを出す。救急車を呼ぶ。家族を火葬場へ送る。あなたが当然「市役所がやっている」と思っているこれらのサービスは、実は市役所ではなく、複数の市町村が共同で作った「一部事務組合」という別の役所が運営していることが多い。地方自治法 285 条は、その組合の特殊形態を認める条文だ。通常の一部事務組合は、参加する市町村が「同じ種類の事務」を持ち寄らなければ作れない。だが 285 条が認める複合的一部事務組合では、A 町はごみ処理、B 町は消防、C 町は介護というように、互いに関連するなら種類の違う事務を一つの組合にまとめてよい。なぜこれが重要か。あなたが払う住民税やごみ処理手数料の一部は、この組合の予算に流れ込み、その議会はあなたの市議会とは別に存在する。あなたの声が届く先が、思っているより一段遠いところにある。
地方自治法 285 条は複合的一部事務組合を定める規定であり、市町村及び特別区が相互に関連する事務を共同処理する場合、各団体が持ち寄る事務が同一の種類でないときでも一部事務組合を設立できる旨を規律する。通常の一部事務組合(284 条)が同種事務の共同処理を前提とするのに対し、異種事務の一本化を認める特例として機能する。
市町村や特別区が、相互に関連する事務であれば種類の違う事務でも一つにまとめて共同処理できる一部事務組合です。地方自治法 285 条が根拠で、独自の議会と予算を持つ特別地方公共団体です。
一部事務組合は構成市町村の事務を共同処理する組織で、広域連合は国や都道府県から権限委譲を受けられ住民の直接請求権も強い、より広域・自立的な組織です。
関係市町村が協議して規約を定め、各構成団体の議会の議決を経て、都道府県知事の許可を受けて設立されます(地方自治法 284 条・286 条)。
組合の議会は構成市町村の議会から選出された議員で構成される間接選挙が原則で、住民が直接選ぶことはできません。議員の選び方は規約で定められます。
できます。地方自治法 292 条が普通地方公共団体の規定を組合に準用するため、住民監査請求(242 条)や情報公開請求の対象になります。
種類の違う事務を一本化できるため、複数の組合を乱立させず議会や事務局の重複コストを削減でき、小規模自治体でも単独では難しい事業を共同で担えます。
構成する市町村が規約に定めた割合で分担金を拠出します。住民が払う税や手数料の一部が組合予算に流れ込み、組合議会が予算・決算を審議します。
ごみ処理・し尿処理・消防・火葬場・介護・病院など、相互に関連する生活インフラ系の事務を異種でも一つにまとめて運営する例があります。
やっているとは限りません。特に小規模な市町村では、ごみ処理・し尿処理・消防・火葬場は近隣自治体と作った一部事務組合(地方自治法 284 条)が運営しているケースが多数です。手数料の請求元の名前をよく見ると「○○衛生組合」だったりします。業界裏話ヒント:組合の予算書・決算書は情報公開請求の対象です。手数料の値上げに疑問があれば、自分の市役所ではなく組合に対して請求する。問い合わせ先を間違えると「うちの管轄ではない」とたらい回しにされる
直接は選べません。組合の議会の議員は、各構成市町村の議会が自分たちの議員の中から選んで送り出す間接選挙が原則で、その方法は規約で定められます(地方自治法 287 条)。つまりあなたの一票は組合議員に直接は届きません。業界裏話ヒント:だからこそ組合の意思決定は住民から見えにくく、批判を受けにくい。住民監査請求(242 条、292 条で組合に準用)や情報公開は組合に直接できる数少ない監視手段なので、組合名と所在地を控えておく
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|---|---|---|
| 持ち寄れる事務の種類 | 285 条(複合的一部事務組合):相互に関連すれば異種の事務でも一本化可 | — |
| 法的性格 | 特別地方公共団体(組合の一種) | — |
| 権限委譲・直接請求 | 国・都道府県からの権限委譲は予定されない | — |
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