職業安定法 第11条(市町村が処理する事務)
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- 公共職業安定所との交通が不便であるため当該公共職業安定所に直接求人又は求職を申し込むことが困難であると認められる地域として厚生労働大臣が指定する地域(以下この項において「指定地域」という。)を管轄する市町村長は、次に掲げる事務を行う。
- 一指定地域内に所在する事業所からの求人又は指定地域内に居住する求職者からの求職の申込みを当該公共職業安定所に取り次ぐこと。
- 二当該公共職業安定所からの照会に応じて、指定地域内に所在する事業所に係る求人者又は指定地域内に居住する求職者の職業紹介に関し必要な事項を調査すること。
- 三当該公共職業安定所からの求人又は求職に関する情報を指定地域内に所在する事業所に係る求人者又は指定地域内に居住する求職者に周知させること。
- 2.当該公共職業安定所の長は、前項の事務に関し特に必要があると認めるときは、市町村長に対し、必要な指示をすることができる。
- 3.市町村長は、第一項の事務に関し、求人者又は求職者から、いかなる名義でも、実費その他の手数料を徴収してはならない。
- 4.第一項の規定により市町村が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
この条文の基本情報
市町村が処理する事務とは何ですか?
定義市町村が処理する事務とは、職業安定法第11条に定められた規定で、「公共職業安定所との交通が不便であるため当該公共職業安定所に直接求人又は求職を申し込むことが困難であると認められる地域として厚生労働大臣が指定する地域(以下この項…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第11条(市町村が処理する事務)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第11条の条文原文は「公共職業安定所との交通が不便であるため当該公共職業安定所に直接求人又は求職を申し込むことが困難であると認められる地域として厚生労働大臣が指定する地域(以下この項…」で始まります。
- 職業安定法第11条は第一節 通則に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第11条の前の条は職業安定法第10条です。
- 職業安定法第11条の次の条は職業安定法第12条です。
- 職業安定法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法11条は、ハローワークとの交通が不便な指定地域の市町村長が、求人・求職の取次ぎ、調査、情報周知を行うと定める。手数料は実費も含め徴収できない。
Q · ハローワークが遠い町では、役場で求人や求職を申し込めるの?
指定地域なら役場がハローワークへ無料で取り次ぎます
職業安定法11条により、厚生労働大臣が「公共職業安定所との交通が不便」と指定した地域では、市町村長が求人・求職の申込みをハローワークへ取り次ぎ、照会に応じた調査や求人・求職情報の周知も行います。手数料は実費を含め一切取れません(同条3項)。この事務は第一号法定受託事務であり、ハローワーク所長は市町村長に必要な指示ができます(同条2項・4項)。
解説
ハローワークまで車で二時間、船なら一日一便。そういう土地では、職を探す権利が紙の上だけのものになりかねない。職業安定法11条は、その穴を埋めるために町や村の役場を国の職業紹介網の「出張窓口」に組み込んだ規定である。厚生労働大臣が「公共職業安定所との交通が不便」と指定した地域では、市町村長が三つの事務を担う。求人・求職の申込みをハローワークへ取り次ぐこと、ハローワークから照会があれば事業所や求職者の事情を調べること、ハローワークの求人・求職情報を地域に知らせることである。見落とされがちな点が二つある。第一に、役場はこの事務についていかなる名義でも手数料を取れない。「事務手数料」「郵送実費」と名前を変えても同じである。第二に、この事務は地方自治法上の「第一号法定受託事務」(本来は国の仕事を、法律に基づいて市町村が代わりに処理するもの)であり、ハローワークの所長は市町村長に指示まで出せる。役場の窓口は町独自のサービスではない。国の職業紹介制度そのものの末端であり、あなたが申し込めば、それはハローワークへの正式な申込みとして扱われる。
法的な位置づけ
職業安定法第11条は、公共職業安定所との交通が不便として厚生労働大臣が指定する地域を管轄する市町村長に、求人・求職の申込みの取次ぎ、公共職業安定所の照会に応じた調査、求人・求職情報の周知を行わせる規定である。同事務は第一号法定受託事務とされ、所長の指示権と手数料徴収の全面禁止を伴う。
よくある質問 AI による整理
Q1職業安定法11条とは?
ハローワークとの交通が不便な指定地域で、市町村長が求人・求職の取次ぎ、調査、情報周知を担うと定めた条文です。手数料は取れません。
Q2離島に住んでいてもハローワークを利用できますか?
指定地域であれば、役場の窓口から求人・求職の申込みをハローワークへ取り次いでもらえます。島外へ渡らなくても手続を始められます。
Q3役場の求人取次ぎに手数料はかかる?
かかりません。職業安定法11条3項は、いかなる名義でも実費その他の手数料の徴収を禁じています。郵送代や事務手数料も対象です。
Q4第一号法定受託事務とは?
本来は国が果たすべき役割に係る事務のうち、法律に基づき都道府県や市町村が処理するものです(地方自治法2条9項1号)。11条の事務がこれに当たります。
Q5ハローワーク所長は市町村長に指示できる?
できます。11条2項により、所長は取次ぎ等の事務に関し特に必要があると認めるとき、市町村長に必要な指示をすることができます。
Q6市町村長が行う調査とは何ですか?
ハローワークからの照会に応じて、指定地域内の求人者や求職者について職業紹介に必要な事項を調べる事務です(11条1項2号)。
Q7役場で手数料を請求されたら違法?
11条1項の事務に関する請求であれば、同条3項に反します。名目が実費でも同じです。窓口で条文を示し、取扱いの確認を求めましょう。
Q8役場で失業給付の手続もできますか?
11条が定めるのは求人・求職の取次ぎ、調査、情報周知に限られます。雇用保険の失業給付の手続は本条の対象外のため、ハローワークで確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1役場で求人を出したら、ハローワークに出したのと同じ扱いになるんですか?
指定地域の市町村長が11条1項に基づいて取り次ぐ場合、申込みは当該公共職業安定所に届けられ、ハローワークの求人として処理される流れになる。役場は受付と取次ぎの窓口であり、職業紹介そのものを行うのはハローワークである。実務のポイント:自分の町が指定地域かどうかは、役場の担当課でも即答できないことがある。管轄ハローワークに直接問い合わせたほうが話は早い
Q2指定地域じゃない町の役場でも、仕事の紹介はしてもらえますか?
11条の取次ぎ事務は指定地域に限られる。ただし職業安定法29条により、地方公共団体は届出をすれば自ら無料職業紹介事業を行える。11条の取次ぎ(国の事務)と29条の無料職業紹介(自治体独自の事業)は別の制度である。実務のポイント:移住促進に力を入れる自治体ほど29条の無料職業紹介を独自に運営していることが多い。「職業紹介をしていますか」と聞くより、「無料職業紹介事業の届出をしていますか」と聞くほうが正確な答えが返ってくる
間違えやすい点 AI による整理
- 役場で求人や求職を受け付けてもらっても、それは町の好意で行う非公式な世話にすぎないと思われがちである。法律から見ると話はまったく違う。第一号法定受託事務として、国の職業紹介制度の一部が市町村長に正式に割り当てられており、ハローワーク所長の指示も受ける。窓口の格は役場でも、手続の重みはハローワークと地続きである
- 「無料なのは申込みの受付だけで、郵送や調査の実費は別」と考える人がいる。だが3項は「いかなる名義でも、実費その他の手数料」を名指しで禁じており、実費も例外ではない。民間の有料職業紹介事業者が一定の場合に手数料を取れるのとは、制度設計の出発点からして違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 担い手 | 職安法11条:指定地域を管轄する市町村長 | 職安法8条:公共職業安定所(国) 職安法29条:届出をした地方公共団体 |
| 事務の性格 | 国の職業紹介の取次ぎ・調査・周知(第一号法定受託事務) | 職業紹介そのものを担う国の機関 自治体が自ら行う無料職業紹介事業 |
| 手数料 | 実費を含め一切徴収禁止(3項) | 公共職業紹介として無料 無料職業紹介(比較:32条の3の有料紹介は一定の手数料可) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は主管機関が公立就業服務機構を各地に設置し、無料を原則とする。市町村役場に取次ぎを法定委託する日本型の仕組みとは設計が異なる
県級以上の人民政府が公共就業サービス機構を設置し、労働者に無料でサービスを提供する体系を定める
ドイツは連邦雇用エージェンシー(Bundesagentur für Arbeit)が職業紹介を一元的に担う
連邦と州が協力して公共職業紹介サービスを運営する制度で、州単位の運営が中心となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 離島の水産加工場が繁忙期を前に人手を探している。本土のハローワークまで出向くには船で半日かかる。指定地域であれば、役場の窓口に求人票を出すだけでハローワークへの正式な求人申込みとして取り次がれ、しかも費用は一切かからない
- 役場の窓口で求職の取次ぎを頼んだら「郵送代として数百円いただきます」と言われた。払うべきなのか? 法律は「いかなる名義でも、実費その他の手数料を徴収してはならない」と明記している。窓口の職員が知らないだけの可能性が高く、11条3項を示せば済む話である
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:職業安定法の制定(昭和22年法律第141号)。公共職業安定所を中心とする国の職業紹介体制が整備された
- 2.平成11年(1999年) 改正:地方分権一括法により機関委任事務制度が廃止され、市町村長が処理する本条の事務は第一号法定受託事務と位置付けられた(第4項)
- 職業安定法 第8条公共職業安定所の設置、取次ぎ先の根拠
- 職業安定法 第29条地方公共団体の無料職業紹介、自治体独自事業との区別
- 職業安定法 第32条の3有料職業紹介の手数料規制との対比
- 地方自治法 第2条第一号法定受託事務の定義(同条9項1号)
- 地方自治法 第245条の7法定受託事務に対する是正の指示
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