職業安定法 第32条の3(手数料)
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- 第三十条第一項の許可を受けた者(以下「有料職業紹介事業者」という。)は、次に掲げる場合を除き、職業紹介に関し、いかなる名義でも、実費その他の手数料又は報酬を受けてはならない。
- 一職業紹介に通常必要となる経費等を勘案して厚生労働省令で定める種類及び額の手数料を徴収する場合
- 二あらかじめ厚生労働大臣に届け出た手数料表(手数料の種類、額その他手数料に関する事項を定めた表をいう。)に基づき手数料を徴収する場合
- 2.有料職業紹介事業者は、前項の規定にかかわらず、求職者からは手数料を徴収してはならない。ただし、手数料を求職者から徴収することが当該求職者の利益のために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、同項各号に掲げる場合に限り、手数料を徴収することができる。
- 3.第一項第二号に規定する手数料表は、厚生労働省令で定める方法により作成しなければならない。
- 4.厚生労働大臣は、第一項第二号に規定する手数料表に基づく手数料が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該有料職業紹介事業者に対し、期限を定めて、その手数料表を変更すべきことを命ずることができる。
- 一特定の者に対し不当な差別的取扱いをするものであるとき。
- 二手数料の種類、額その他手数料に関する事項が明確に定められていないことにより、当該手数料が著しく不当であると認められるとき。
この条文の基本情報
手数料とは何ですか?
定義手数料とは、職業安定法第32条の3に定められた規定で、「第三十条第一項の許可を受けた者(以下「有料職業紹介事業者」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第32条の3(手数料)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第32条の3の条文原文は「第三十条第一項の許可を受けた者(以下「有料職業紹介事業者」という。」で始まります。
- 職業安定法第32条の3は第一節 有料職業紹介事業に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第32条の3の前の条は職業安定法第32条の2です。
- 職業安定法第32条の3の次の条は職業安定法第32条の4です。
- 職業安定法第32条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第32条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第32条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/32_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法32条の3は、有料職業紹介事業者の手数料を省令の上限制か届出手数料表に限り、求職者からの徴収を原則禁止する規定。名義を問わず他の報酬は受け取れない。
Q · 転職エージェントに紹介料を払えと言われたら、払わないといけないの?
原則払わない。求職者からの手数料徴収は法律で禁止されている
職業安定法第32条の3第2項により、有料職業紹介事業者は求職者から手数料を徴収してはなりません。例外は芸能家、モデル、一定年収を超える経営管理者などとして厚生労働省令で定める場合に限られ、その場合も省令の額か届け出た手数料表の範囲内でなければなりません。第1項は「いかなる名義でも」と定めるため、登録料やサポート費と名前を変えても、職業紹介の対価と評価されれば禁止の対象です。
解説
転職エージェントは求職者から一円も取らないのに、なぜ年収の三割とも言われる手数料で成り立つのか。答えは本条にある。有料職業紹介事業者が受け取れる報酬は二つの型に限られる。一つは厚生労働省令が上限を決める「上限制」、もう一つは事前に厚生労働大臣へ届け出た手数料表に基づく「届出制」である。それ以外の報酬は、名目が「登録料」でも「研修費」でも「サポート費」でも受け取れない。条文には「いかなる名義でも」とあり、名前を変えて逃げる道は最初から塞がれている。さらに第2項は、求職者から手数料を取ることを原則として禁じる。例外は省令が定める芸能家、モデル、年収が一定額を超える経営管理者など、ごく狭い範囲にとどまる。あなたが会社員やパート、看護師、介護職として仕事を探しているなら、紹介の対価を払う理由はまずない。お金を請求された時点で、相手が許可業者かどうか、その請求が法律の型に収まっているかを疑う。それが本条の使い方である
法的な位置づけ
職業安定法第32条の3は、有料職業紹介事業者の手数料規制を定める規定である。受領できる手数料を、省令が種類と額を定める上限制手数料、または事前に届け出た手数料表に基づく届出制手数料に限り、求職者からの徴収は省令で定める例外を除き禁止する。届出手数料が差別的または不明確で著しく不当な場合、厚生労働大臣は手数料表の変更を命じることができる。
手順
- 1.請求の証拠を保存する 手数料や登録料を求められたら、請求書、メール、LINE、契約書、説明時の録音を保存し、請求の名目・金額・支払期限を記録する
- 2.許可番号と届出手数料表を確認する 厚生労働省の人材サービス総合サイトで事業者の許可番号を検索し、有料職業紹介の許可の有無と届け出た手数料表の内容を確認する
- 3.支払いを保留し根拠を書面で求める 支払い前であれば振込を保留し、請求の法的根拠(省令上の例外職種か、届出手数料表のどの項目か)を書面で回答するよう事業者に求める
- 4.都道府県労働局に相談する 根拠が示されない場合や支払い済みの場合は、管轄の都道府県労働局の需給調整事業部門に相談・申告する。返還を求める場合は内容証明郵便での請求や少額訴訟も検討する
よくある質問 AI による整理
Q1有料職業紹介の手数料とは?
許可を受けた紹介事業者が職業紹介の対価として受け取る報酬です。職業安定法32条の3により、省令の上限制か届け出た手数料表の届出制のどちらかに限られます。
Q2上限制手数料と届出制手数料の違いは?
上限制は厚生労働省令が種類と額の上限を決める方式、届出制は事業者が事前に大臣へ届け出た手数料表に従う方式です。届出制には法定の上限率がありません。
Q3転職エージェント 手数料 求職者 払う?
払う必要はありません。職業安定法32条の3第2項は、求職者からの手数料徴収を原則として禁止しています。求人企業が払う成功報酬でエージェントは運営されています。
Q4人材紹介の登録料 違法?
職業紹介に関する対価と評価されれば違法になりえます。条文は「いかなる名義でも」と定めており、名目が登録料でも上限制・届出制の型に収まらなければ受け取れません。
Q5求職者から手数料を取れる職業は?
厚生労働省令で定める芸能家、モデル、一定年収を超える経営管理者・科学技術者・熟練技能者などに限られます。許可業者が所定の範囲内で徴収する場合だけ認められます。
Q6紹介会社の手数料表はどこで見られる?
厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、許可番号から事業者の届出手数料表や返戻金制度などを確認できます。契約前に複数社を比較するのが有効です。
Q7手数料表の変更命令とは?
届出手数料が特定の者を不当に差別したり、内容が不明確で著しく不当な場合に、厚生労働大臣が期限を定めて手数料表の変更を命じる制度です(本条4項)。
Q8無許可の人材紹介で報酬を受け取るとどうなる?
手数料規制以前に、許可のない有料職業紹介そのものが職業安定法違反になりえます。SNS での仲介や個人の謝礼でも、継続的なあっせんなら実態で判断されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1エージェントに「履歴書の添削は有料オプションです」って言われたんですけど、これってアリなんですか?
紹介とは別の独立した有料サービスで、利用が任意であり、紹介を受けるための条件になっていなければ直ちに違法とは言えない。ただし「申し込まないと紹介しない」など紹介と一体の運用なら、第1項の「いかなる名義でも」と第2項の求職者手数料の禁止に抵触しうる。実務のポイント:労働局が見るのは名目ではなく、断ったときに紹介が止まるかどうかである。断った後の対応をメールで残しておくと、相談時の決定的な証拠になる
Q2うちの病院、紹介会社に年収の3割払ってるんですが、上限ってないんですか?
届出制(本条1項2号)を選んだ事業者には、法定の上限率がない。届け出た手数料表の範囲内なら合法である。ただし差別的な取扱いや、内容が不明確で著しく不当な場合、厚生労働大臣は変更を命じることができる(同条4項)。実務のポイント:返戻金規定は事業者ごとに大きく異なる。公表されている早期離職率と返戻金制度を複数社で比較し、それを材料に交渉すると、料率そのものより返戻期間の延長が通りやすい
Q3モデル事務所に登録料を払えって言われました。モデルは払うのが普通なんですか?
モデルや芸能家は、省令で求職者から手数料を取ることが例外的に認められた職種である(本条2項ただし書、職業安定法施行規則20条)。ただし、許可を受けた有料職業紹介事業者が、省令の額または届け出た手数料表の範囲内で取る場合に限られる。実務のポイント:「事務所所属」を名乗りながら職業紹介の許可を持たない業者は珍しくない。許可がなければ、例外以前に請求の根拠がない。払う前に許可番号を確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「求人企業が払う紹介手数料には上限がある」と思われがちだが、届出制を選んだ事業者には法定の上限率がない。上限制(6か月分賃金の11.0%(税込)など)とは別の仕組みで、届け出た手数料表どおりなら年収の30% 超も合法である。規制の核心は金額の上限ではなく、事前の届出と表に書いた以上は取れないという拘束にある(最新の改正状況をご確認ください)
- 求職者から手数料を取ってはいけないことは知っていても、その範囲の広さを知らない人が多い。禁止されているのは「手数料」という名目だけではない。第1項の「いかなる名義でも」により、登録料、書類添削料、面接対策講座の受講料であっても、職業紹介に関する対価と評価されれば違法になりうる。名目の言い換えで免れると考える事業者ほど、行政処分の対象として目立つ
- 「自分は職業紹介をしているわけではないから関係ない」と考える SNS の求人仲介者、知人に人を紹介して謝礼を受け取る個人がいる。だが法律が見るのは看板ではなく実態である。求人者と求職者の間に入って雇用関係の成立をあっせんし、継続して報酬を得ていれば、許可のない有料職業紹介になりうる。手数料規制以前に、許可のない営業そのものが問題になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 職安法32条の3:受け取れる手数料の型と求職者徴収の禁止 | 職安法30条:有料職業紹介事業の許可 職安法32条の16:手数料・実績等の情報提供 |
| 事業者に求めること | 上限制か届出制の範囲でのみ手数料を受領する | 事業開始前に厚生労働大臣の許可を受ける 手数料や返戻金制度などを利用者に開示する |
| 求職者・求人企業にとっての使い方 | 請求が法律の型に収まっているかを点検する | 相手が許可業者かどうかを確認する 契約前に複数社の条件を比較する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は主管機関が定める収費項目・金額標準を超える費用の収受を禁じる。日本のような事業者ごとの届出制手数料はなく、標準による一律規制の色彩が強い
韓国も有料職業紹介事業に登録制を敷き、雇用労働部長官が定める要金以外の金品の受領を制限する点で日本と同系統
ドイツは求職者と仲介業者の契約を書面化させ、求職者からの報酬に上限額を設けたうえで、採用成立を条件とする成功報酬に限定する
フランスは求職者からの報酬受領を禁止する「職業紹介の無償原則」を明文化しており、求職者無償の考え方は日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 「キャリア面談は無料ですが、優先紹介プランは月2万円です」と求職者に案内する人材会社があったとしたら、どうなる? 職業紹介に関する対価である以上、名目を「プラン料」に変えても第2項の禁止にかかる。カウンセリングを独立した有料サービスと説明していても、実態として紹介と一体なら違法と判断されうる
- あなたはクリニックの事務長。看護師一人の採用で紹介会社に年収の25% を払った翌月、その看護師が辞めた。返金はあるのか。答えは届け出た手数料表と契約の返戻金規定で決まる。紹介会社は返戻金制度の有無を情報提供する義務を負っているので、契約前にそこを確認していたかどうかで結果が変わる
- あなたは小さな人材紹介会社を立ち上げたばかり。集客のため「内定したら就職お祝い金10万円」を広告に載せようとしている。厚生労働省の指針は、求職の申込みを勧奨する目的で求職者に金銭等を提供することを原則として禁じている。手数料規制とセットで運用される線であり、広告を出した瞬間に労働局の指導対象になる
- モデル事務所のオーディションに合格したら、「登録料と宣材写真代で8万円、今週中に振り込んで」と言われた。期限は三日後。モデルは求職者から手数料を取れる例外職種だが、それは許可を受けた有料職業紹介事業者が、省令と手数料表の範囲内で取る場合に限られる。振り込む前に許可番号を確認すること
- 派遣会社の営業担当から「正社員として紹介するので、求人企業からの手数料とは別に、あなたからも事務手数料を3万円いただきます」と言われた。三文で終わる話である。一般の職種で求職者から手数料を取ることは第2項違反
取るべき行動
被害を受けた側:1. 請求書、LINE、メール、契約書、口頭説明の録音を保存し、請求の名目と金額を記録する2. 人材サービス総合サイトで許可番号と届出手数料表を確認する3. 支払い前なら支払いを保留し、根拠条文を書面で求める4. 管轄の都道府県労働局へ申告する5. 支払い済みなら不当利得として返還を内容証明で請求し、応じなければ少額訴訟を検討する
訴えられた側:1. 自社の手数料が上限制か、届け出た手数料表の範囲内かを全件点検する2. 求職者から受け取っている登録料、講座料、サポート費を洗い出し、紹介と一体と評価されないか検証する3. お祝い金などの金銭提供施策を指針に照らして停止・見直す4. 労働局から指導を受けたら速やかに是正報告と返金を行い、改善命令や許可取消しへの移行を防ぐ
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。違法に支払った手数料の返還請求には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。手数料表の変更命令に従う期限は、厚生労働大臣が命令で個別に定める
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)改正(要人的検証) 有料職業紹介の対象職種をネガティブリスト化し、上限制に加えて届出制手数料を導入した改正で、本条の現在の骨格が形成されたとされる。新設か改正かの区別、その後の改正の回数と内容は要確認
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 改正:有料職業紹介の取扱職種をネガティブリスト化する改正に伴い、上限制に加えて届出制手数料が導入され、本条の現在の骨格が形成されたとされる。詳細な条番号の変遷は要確認
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