職業安定法 第17条(職業紹介の地域)
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- 公共職業安定所は、求職者に対し、できる限り、就職の際にその住所又は居所の変更を必要としない職業を紹介するよう努めなければならない。
- 2.公共職業安定所は、その管轄区域内において、求職者にその希望及び能力に適合する職業を紹介することができないとき、又は求人者の希望する求職者若しくは求人数を充足することができないときは、広範囲の地域にわたる職業紹介活動をするものとする。
- 3.前項の広範囲の地域にわたる職業紹介活動は、できる限り近隣の公共職業安定所が相互に協力して行うように努めなければならない。
- 4.第二項の広範囲の地域にわたる職業紹介活動に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
この条文の基本情報
職業紹介の地域とは何ですか?
定義職業紹介の地域とは、職業安定法第17条に定められた規定で、「公共職業安定所は、求職者に対し、できる限り、就職の際にその住所又は居所の変更を必要としない職業を紹介するよう努めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第17条(職業紹介の地域)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第17条の条文原文は「公共職業安定所は、求職者に対し、できる限り、就職の際にその住所又は居所の変更を必要としない職業を紹介するよう努めなければならない。」で始まります。
- 職業安定法第17条は第二節 職業紹介に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第17条の前の条は職業安定法第16条です。
- 職業安定法第17条の次の条は職業安定法第18条です。
- 職業安定法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法17条は、ハローワークに対し、できる限り転居を必要としない職業を紹介するよう努める義務を課し、管轄内で適職がないときに広域紹介を行うと定める。
Q · ハローワークは遠くの仕事ばかり紹介してもいいの?
原則は地元優先。遠方紹介は地元で合わないときの二番手
職業安定法17条1項により、ハローワークはできる限り転居を必要としない職業を紹介するよう努めなければなりません。管轄内で希望と能力に合う職業を紹介できないとき、または求人が充足できないときに、初めて広範囲の地域にわたる紹介を行います(同条2項)。転居が困難な場合は、紹介を断っても雇用保険法32条の正当な理由にあたりうる点も押さえておくべきです。
解説
ハローワークには「なるべく引っ越さずに済む仕事を紹介せよ」という努力義務が、法律で課されている。職業安定法17条1項である。窓口で「この条件なら県外も視野に」と言われても、それは法が予定する第一選択ではない。まず地元、それでも合う仕事がないときに初めて、広い地域にまたがる紹介(2項)へ進む順番になっている。ここで知っておくべきなのは、この順番が雇用保険の制度とつながっている点だ。転居が必要で、しかもその転居が難しい紹介を断っても、正当な理由として給付制限を受けない道がある(雇用保険法32条)。反対に、ハローワークの紹介を通じて遠方で就職すれば、移転費や求職活動支援費(広域求職活動費)を受け取れる可能性がある。同じ「遠方の求人」でも、ハローワークを通すかどうか、断るときに理由をどう説明するかで、お金も立場も変わる。
法的な位置づけ
職業安定法17条は公共職業安定所が行う職業紹介の地域的範囲を定める規定である。住所・居所の変更を要しない職業の紹介を優先する努力義務を置き、管轄区域内で需給が合わない場合に広範囲の地域にわたる職業紹介活動を行うこと、その活動を近隣の公共職業安定所の相互協力により行うよう努めること、必要事項を厚生労働省令に委ねることを定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.求職申込みで転居できない事情を伝える ハローワークで求職申込みをする段階で、介護・子の通学・持ち家・配偶者の仕事など転居が困難な事情を具体的に伝え、希望条件に通勤可能な範囲を明記してもらう。後の紹介拒否の正当理由の裏付けになる
- 2.遠方求人を断るときは理由を明確にし記録を依頼 遠方の紹介を受けない場合、口頭で済ませず「転居が困難な理由」をはっきり述べ、担当者に記録してもらう。雇用保険法32条の給付制限を避けるための根拠になる
- 3.遠方の面接前に求職活動支援費を確認 遠方求人に応募する場合は、出発前にハローワークの紹介を受け、求職活動支援費(広域求職活動費)の対象になるか窓口で確認し、必要書類を受け取る。事後の相談では対象外となりうる
- 4.就職・転居後に移転費を期限内に申請 ハローワークの紹介で就職し住所を移した場合、原則として移転の日の翌日から1か月以内に移転費を申請する。事業主が支度金を出す場合は額に影響するため確認する(最新の改正状況を要確認)
- 5.給付制限に納得できなければ審査請求 紹介拒否を理由とする給付制限の処分に不服がある場合、処分を知った日の翌日から3か月以内に雇用保険審査官へ審査請求を行う
よくある質問 AI による整理
Q1職業安定法17条とは?
ハローワークの職業紹介の地域を定める条文です。転居不要の仕事の紹介を優先し、管轄内で合わないときに広い地域へ紹介を広げる順番を定めています。
Q2広域職業紹介とは何ですか?
ハローワークが自らの管轄区域を越えて行う職業紹介です。管轄内で適職や求職者が見つからないときに行い、近隣の安定所が協力して進めるのが原則です(17条2項・3項)。
Q3移転費 雇用保険 条件は?
雇用保険の受給資格者がハローワークの紹介で就職し、住所を変更する場合などに支給されうるお金です(雇用保険法58条)。距離や事業主負担の有無など要件があり、窓口で事前確認が必要です。
Q4移転費 申請 いつまで?
原則として移転の日の翌日から1か月以内に、移転先を管轄するハローワークへ申請します。期限や要件は改正されることがあるため、最新情報を窓口で確認してください。
Q5ハローワーク 紹介 拒否 正当な理由 何がある?
転居が必要で、その転居が困難と認められる場合が典型です(雇用保険法32条1項)。賃金が著しく低い場合や、能力に合わない職種の場合なども正当理由になりえます。
Q6求人 地元で集まらない ハローワーク 何してくれる?
管轄内で求人数を充足できないとき、ハローワークは広範囲の地域にわたる紹介活動を行うものとされます(17条2項)。近隣の安定所への求人公開の拡大を相談できます。
Q7職業安定法17条 民間 人材紹介 にも適用される?
適用されません。17条の名宛人は公共職業安定所(ハローワーク)です。民間の有料職業紹介事業者には、職業安定法の別の章の規律が及びます。
Q8ハローワーク 努力義務 違反 どうなる?
17条1項は「努めなければならない」という努力義務で、違反を理由に損害賠償を求めることは難しい性質です。実際の救済は、紹介拒否の正当理由や給付の場面で図ることになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ハローワークで紹介された遠くの仕事、断ったら失業手当止められますか?
原則として、紹介された仕事を正当な理由なく断ると1か月の給付制限がある(雇用保険法32条)。ただし、転居が必要でその転居が困難と認められる場合は正当理由にあたる。職業安定法17条1項も、住所を変えずに済む紹介を優先するよう求めている。実務のポイント:判断の材料は窓口の記録である。転居できない事情を最初の面談で具体的に話しておいた人と、断るときに初めて言い出した人とでは、同じ事情でも扱いが変わりやすい
Q2地方の会社に面接に行きたいんですが、交通費って出るんですか?
雇用保険の受給資格者であれば、ハローワークの紹介による管轄外の面接について、求職活動支援費(広域求職活動費)として交通費や宿泊料が支給されうる(雇用保険法59条)。距離や待期の経過などの要件がある(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:自分で求人サイトから応募した面接は対象外になりやすい。気になる遠方求人をハローワークの求人検索で探し、紹介状を出してもらう形に乗せるだけで、支給の可能性が生まれる
間違えやすい点 AI による整理
- 「ハローワークに紹介された仕事は断れない」と思い込んでいる人が多い。実際には、紹介を拒んでも直ちに違法になるわけではなく、問題になるのは雇用保険の給付制限だけである。しかも転居が必要でその転居が困難と認められる場合は、拒否に正当な理由があるとされる(雇用保険法32条1項)
- 17条1項を「引っ越しなしの仕事を紹介してもらう権利」と読むのは行き過ぎである。条文は「できる限り」「努めなければならない」という努力義務にとどまり、地元で紹介がなかったことを理由に国を訴えて勝てる性質のものではない。権利として使えるのは、紹介を断るときの正当理由と、給付の場面だけだ
- 遠方への就職を「自己責任の引っ越し」と見るのは求職者の視点にすぎない。法の側から見ると、ハローワークの紹介による広域就職は政策として後押しされる対象であり、移転費という形で費用まで手当てされている。自力で探して移ると、この支援の網から外れやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 職安法17条:職業紹介の地域的範囲(地元優先 → 広域紹介) | 職安法2条:職業選択の自由(紹介の大前提) 職安法18条:求人・求職の開拓 |
| 義務の性質 | 1項・3項は努力義務、2項は「するものとする」 | 何人に対しても保障される自由 安定所の業務としての開拓活動 |
| 求職者にとっての意味 | 転居を伴う紹介は二番手、転居困難は紹介拒否の正当理由と整合 | 遠方紹介を受けるか否かは本人の選択 地元で求人が乏しいときの掘り起こし |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では公立就業服務機構が職業紹介を担い、就業保険の枠組みで求職交通補助金などの移動支援が設けられている。地元優先を明文化した規定の有無は要確認
韓国も職業安定法の下で国の職業安定機関が職業紹介を行う。名称・制度構造は日本法と類似している
ドイツでは求職者に期待可能な就業(Zumutbarkeit)の範囲として通勤時間や転居の要否が定められ、Vermittlungsbudget による移動費用支援もある
米国は連邦・州協力の公共職業紹介網を整備し、州をまたぐ求人情報の共有を図っている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方の工場が閉鎖され、窓口で勧められたのは片道3時間先の求人ばかり。親の介護があって引っ越しはできない。そう窓口ではっきり伝え、記録に残してもらう。それだけで「紹介を断った人」扱いのリスクは大きく下がる
- もしハローワーク経由で他県の会社の面接に呼ばれたら、交通費は全額自腹になるのか? 事前に窓口で手続を踏めば、雇用保険の求職活動支援費(広域求職活動費)の対象になりうる。手続を踏まずに出発した瞬間、その可能性は消える
- あなたは過疎地で介護施設を経営する人事担当。地元のハローワークに求人を出して半年、応募はゼロ。17条2項は、求人者の希望する人数が管轄内で埋まらないとき、広い地域にわたる紹介活動をするとしている。担当者に「近隣の所への広域紹介をお願いしたい」と具体的に伝えるかどうかで、求人票が届く範囲が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 求職申込みの段階で、転居できない事情(介護、子の学校、持ち家、配偶者の仕事)を具体的に伝え、希望条件に通勤圏を明記してもらう2. 遠方の紹介を断るときは、口頭で済ませず理由をはっきり述べ、担当者に記録を頼む3. 遠方の求人に挑戦する場合は、出発前に求職活動支援費(広域求職活動費)と移転費の要件を窓口で確認し、必要書類を受け取っておく4. 給付制限の通知に納得できなければ、雇用保険審査官への審査請求(役所の決定に対する不服申立て)を検討する
訴えられた側:求人者の立場では、地元で人が集まらないとき、ハローワーク担当者に広域紹介を具体的に依頼する。1. 求人票に転居支援(社宅、引っ越し費用負担の有無)を明記する。会社が支度金を出す場合、その額によっては求職者の移転費の額が変わるため、正確に書く2. 遠方からの応募者には、オンライン面接の可否も記載し応募の心理的ハードルを下げる3. 近隣の複数のハローワークにも求人の公開範囲を広げられるか相談する
時効(請求できる期限):17条自体に特定の時効はないが、関連する債権には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。実務上の期限は雇用保険の申請期限であり、移転費は原則として移転の日の翌日から1か月以内、広域求職活動費は原則として指示を受けた求職活動の終了後10日以内に申請する(最新の改正状況をご確認ください)。給付制限などの処分への審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内
学説
条文解釈:1項・3項は「努めなければならない」と定める努力義務であり、求職者に地元での紹介を求める具体的請求権を与えるものではないと読むのが自然である。実際の保護は雇用保険法32条の正当理由などを通じて図られる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:職業安定法(昭和22年法律第141号)制定。公共職業安定所による職業紹介制度を整備
- 職業安定法 第2条職業選択の自由、紹介の大前提
- 職業安定法 第3条均等待遇、紹介時の差別禁止
- 職業安定法 第18条求人・求職の開拓、広域紹介の前段
- 職業安定法 第20条労働争議への不介入、紹介の限界
- 雇用保険法 第32条転居困難を紹介拒否の正当理由と扱う
- 雇用保険法 第58条紹介による遠方就職の移転費支給
- 雇用保険法 第59条広域求職活動の費用支給(求職活動支援費)
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