職業安定法 第29条の4(取扱職種の範囲等の明示等)
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特定地方公共団体は、取扱職種の範囲等、苦情の処理に関する事項その他無料の職業紹介事業の業務の内容に関しあらかじめ求人者及び求職者に対して知らせることが適当であるものとして厚生労働省令で定める事項について、求人者及び求職者に対し、明示しなければならない。
この条文の基本情報
取扱職種の範囲等の明示等とは何ですか?
定義取扱職種の範囲等の明示等とは、職業安定法第29条の4に定められた規定で、「特定地方公共団体は、取扱職種の範囲等、苦情の処理に関する事項その他無料の職業紹介事業の業務の内容に関しあらかじめ求人者及び求職者に対して知らせることが適当である…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第29条の4(取扱職種の範囲等の明示等)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第29条の4の条文原文は「特定地方公共団体は、取扱職種の範囲等、苦情の処理に関する事項その他無料の職業紹介事業の業務の内容に関しあらかじめ求人者及び求職者に対して知らせることが適当である…」で始まります。
- 職業安定法第29条の4は第二章の二 地方公共団体の行う職業紹介に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第29条の4の前の条は職業安定法第29条の3です。
- 職業安定法第29条の4の次の条は職業安定法第29条の5です。
- 職業安定法第29条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第29条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第29条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/29_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法29条の4は、特定地方公共団体が無料職業紹介を行う際、取扱職種の範囲や苦情処理の方法など省令で定める事項を、求人者と求職者の双方に明示する義務を定める。
Q · 市役所の無料職業紹介は、どの仕事を扱うか最初に教えてくれる義務があるの?
ある。取扱職種の範囲や苦情窓口の明示は法律上の義務
職業安定法29条の4により、無料職業紹介を行う特定地方公共団体は、取扱職種の範囲等、苦情の処理に関する事項、その他厚生労働省令で定める事項を、求人者と求職者の双方に明示しなければなりません。無料であっても義務は軽くなりません。登録時に書面やデータでの交付を求めておくと、対象外の窓口で待ち続ける事態を避けられ、トラブル時の苦情の出し先も確保できます。
解説
市役所の窓口や移住支援センターで紹介される仕事は、ハローワークの求人と同じものだと思われがちだが、そうではない。2003年の改正以降、地方公共団体は自前で無料の職業紹介を行えるようになった。職業安定法では、この紹介を行う自治体を「特定地方公共団体」と呼ぶ。自治体が扱う範囲は狭く絞られていることが多く、「介護職のみ」「町内事業所のみ」「移住希望者のみ」といった線引きがある。本条は、その線引きを最初に見せるよう義務付けている。対象は、どの職種を扱うか(取扱職種の範囲)、苦情をどこへ持ち込めるか、その他厚生労働省令で定める事項で、明示する相手は求人者と求職者の両方である。登録の時点でこの説明を求めておけば、自分が対象外の窓口で何か月も待つ事態を避けられる。紹介先とトラブルになったときの苦情の出し先も手元に残る。知らないまま登録すると、「紹介が来ない理由」も「文句を言う先」も分からず、時間だけが過ぎていく
法的な位置づけ
職業安定法29条の4は、無料の職業紹介事業を行う特定地方公共団体に課される明示義務を定める規定である。取扱職種の範囲等、苦情の処理に関する事項、その他厚生労働省令で定める業務内容に関する事項を、求人者及び求職者に対してあらかじめ明示することを求め、自治体が設定した紹介範囲を利用者が事前に把握できるようにする。
手順
- 1.登録前に明示事項の交付を求める 自治体の無料職業紹介窓口で求職登録や求人申込みをする前に、取扱職種の範囲、苦情処理の方法、個人情報の取扱いなどの明示事項を書面または電子データで交付してもらう
- 2.自分が取扱範囲に入っているか照合する 希望職種、居住地、移住予定の有無などを明示された取扱範囲と一つずつ照らし合わせる。範囲外であればその日のうちにハローワークや他の窓口へ切り替える
- 3.明示がなかった事実を記録する 明示を受けられなかった場合は、日付、窓口名、担当部署、やり取りの内容を記録し、メールで改めて交付を依頼して送信履歴を残す
- 4.トラブル時は明示された手順で苦情を出す 紹介先で労働条件の食い違いなどが生じたら、明示された苦情処理の手順に沿って日付・紹介先・経緯を書面化して自治体に提出する。対応がなければ都道府県労働局に同じ資料を持ち込んで相談する
よくある質問 AI による整理
Q1特定地方公共団体とは何ですか?
職業安定法上、無料の職業紹介事業を行う都道府県や市町村を指す用語です。国のハローワークとは別に、自治体が地域施策として独自に職業紹介を行います。
Q2自治体の無料職業紹介所 ハローワーク 違いは?
ハローワークは国の機関で全国の求人を幅広く扱います。自治体の紹介は地域施策の一部であり、職種や対象者を絞り込めるため、扱う範囲は自治体ごとに異なります。
Q3市の職業紹介 取扱職種 どこで確認できる?
職業安定法29条の4により、自治体は取扱職種の範囲等を明示する義務を負います。窓口の案内書面や自治体の求人サイトの規約画面で確認できます。見当たらなければ請求してかまいません。
Q4自治体の職業紹介 苦情 どこに言う?
まずは自治体が明示した苦情処理の窓口と手順に沿って申し出ます。対応されない場合は都道府県労働局への相談が次の選択肢になります。
Q5自治体の職業紹介 明示義務 違反したらどうなる?
明示漏れは法違反として指摘できます。労働局への相談のほか、法違反の事実を厚生労働大臣に申告する制度(同法48条の4、現行規定要確認)の利用も考えられます。
Q6無料の職業紹介でも説明義務はある?
あります。手数料を取らないことと明示義務は無関係です。特定地方公共団体は無料であっても、取扱職種の範囲や苦情処理に関する事項を事前に示さなければなりません。
Q7移住支援の仕事紹介も職業安定法の対象?
自治体が無料職業紹介事業として運営している場合は対象になり、本条の明示義務がかかります。移住相談で配られる案内文が明示書面を兼ねていることもあります。
Q8明示すべき事項は口頭説明だけでいい?
具体的な明示方法は厚生労働省令に委ねられています。後で証拠として使えるよう、利用者側は書面や電子データでの交付を求めて保存しておくのが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市の無料職業紹介とハローワーク、どっちに登録すればいいんですか?
両方に登録できる。市の紹介は職業安定法29条の3により取扱職種を絞れるため、まず本条に基づく明示内容で自分が対象かを確かめるとよい。実務のポイント:自治体の紹介所は地元企業との直接の付き合いが深い。そのため、ハローワークに出していない求人を抱えていることがある。範囲が合えば、むしろ穴場になる
Q2紹介された会社で嫌な目にあったら、市に文句を言っていいんですか?
言ってよい。本条は苦情処理に関する事項を事前に明示するよう求めており、市は苦情の受け皿を用意していることが前提である。実務のポイント:口頭で済ませると担当者の記憶頼みになる。日付・紹介先・経緯をメールや書面で出すと処理記録が残り、その後の労働局への相談でも同じ資料をそのまま使える
Q3求人を出す側の会社にも説明ってあるんですか?
ある。本条の明示義務は求職者だけでなく求人者にも向いている。取扱職種の範囲外の業種なら、求人を出しても紹介の対象にならない。実務のポイント:自治体によっては、移住者向けや地元高校生向けなど対象を限定した紹介事業を別々に運営している。窓口が複数ある町では、どの事業の明示内容かを確認してから求人票を出すと空振りを防げる
間違えやすい点 AI による整理
- 「役所がやる紹介なら、ハローワークと同じく全職種・全国の求人を扱っている」と思われがちだが、特定地方公共団体は取扱職種の範囲を絞ることができる。自治体の紹介はあくまで地域施策の一部であり、扱う範囲は自治体ごとにまったく違う
- 無料なら説明が多少雑でも仕方がない、と遠慮する求職者は多い。しかし無料であることと明示義務は関係がない。手数料を取らない自治体でも、苦情処理の方法などを事前に示す法的義務を負っている。遠慮して確認しなかった分だけ、トラブルの際に交渉の足場を失う
- 求職者の側からは「親切な案内」に見える明示は、法律から見れば自治体に課された義務である。この見方の違いを知らないと、説明がなかったときにお願いする立場にとどまってしまう。義務の不履行として指摘できる立場にあることに気付けない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務を負う主体 | 職安法29条の4:無料職業紹介を行う特定地方公共団体 | 職安法32条の13:民間の職業紹介事業者 職安法29条:自治体が無料職業紹介を行う根拠規定 |
| 規定の役割 | 業務内容を求人者・求職者に事前明示させる | 民間事業者に同種の事前明示をさせる 自治体が紹介事業を行えること自体を定める |
| 手数料との関係 | 無料事業でも明示義務は免除されない | 有料・無料の民間事業者が対象(手数料に関する事項も問題になる) 無料で行うことが前提 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾では主管機関が公立就業服務機構を設置して無料サービスを提供する。民間の私立就業服務機構には許可制と管理規則が別途置かれている
韓国では無料職業紹介事業を一定の手続のもとで行わせる仕組みがあり、公的機関と民間の双方が担い手となる
中国では県級以上の人民政府が公共就業サービス機構を設け、労働者に無料の職業紹介等を提供する体系をとる
ドイツでは連邦雇用エージェンシーが職業紹介の中核を担い、地方自治体単位で取扱範囲を絞る日本型の仕組みとは構造が異なる
米国では連邦資金に基づき州が公的職業紹介サービスを運営し、提供範囲は州ごとの制度設計に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方移住を決めて、町の無料職業紹介所に登録した。三か月たっても一件も連絡がない。問い合わせると「当所は農業法人と観光業のみ取り扱っています」と言われた。最初に取扱職種の範囲を書面で受け取っていれば、初日に別の窓口へ回れた
- もし、自治体の紹介で入った職場で、聞いていた労働条件と実態が違っていたら、どこに苦情を言えばいい? 紹介元の自治体が明示した苦情処理の窓口と手順が、最初の足場になる。明示を受けていないなら、その事実自体が本条違反の指摘材料になる
- あなたは町役場の産業振興課で、新しく無料職業紹介を立ち上げる担当になった。求人票の様式は作ったが、取扱職種の範囲と苦情処理の案内を作り忘れている。国の監督が入れば、ここが真っ先に確認される
- 地元の介護事業所を経営していて、市の無料職業紹介に求人を出そうとしている。事業所の業種が取扱範囲に入っているかを、あと一週間で確認したい。採用計画の締切が迫っており、市の明示内容を最初に取り寄せるのが最短ルートである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 登録時に取扱職種の範囲、苦情処理の方法、個人情報の取扱いの説明を書面かデータで求め、保存する2. 説明がなかった場合は、その日付と担当部署を記録する3. 紹介先とのトラブルは、明示された苦情処理の手順で自治体に申し出る4. 自治体が対応しない場合、都道府県労働局へ相談する。法違反の事実は厚生労働大臣への申告(同法48条の4)も視野に入れる(適用範囲は最新の改正状況をご確認ください)
訴えられた側:自治体の担当者として明示漏れを指摘された場合の対応である。1. 現行の厚生労働省令が定める明示事項を確認し、自分の自治体の案内文と一項目ずつ突き合わせる2. 漏れがあれば、求人者向けと求職者向けの双方を速やかに修正し、窓口・サイト・書面で同じ内容をそろえる3. 苦情の受付記録と処理経過を文書化する4. 判断に迷う点は都道府県労働局に照会し、その記録を残す
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはなく、明示は求人・求職の申込みを受ける前の段階で行うのが趣旨である。明示の欠如によって損害を受け、自治体に賠償を求める場合は国家賠償法の問題となる。この請求には民法724条の時効(損害及び加害者を知った時から3年)が国家賠償法4条を通じて適用される
- 職業安定法 第29条地方公共団体の無料職業紹介事業の根拠
- 職業安定法 第29条の3取扱職種の範囲を定める権限(現行効力を要確認)
- 職業安定法 第32条の13民間職業紹介事業者の同種の明示義務
- 職業安定法 第48条の4法違反事実の厚生労働大臣への申告(現行効力を要確認)
- 個人情報の保護に関する法律 第61条行政機関等による求職者情報保有の制限
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