職業安定法 第51条の2
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特定地方公共団体及び特定募集情報等提供事業を行う地方公共団体並びに公共職業安定所の業務に従事する者、特定地方公共団体の業務に従事する者及び特定募集情報等提供事業を行う地方公共団体の業務に従事する者は、その業務に関して知り得た個人情報その他厚生労働省令で定める者に関する情報を、みだりに他人に知らせてはならない。特定地方公共団体及び特定募集情報等提供事業を行う地方公共団体並びに公共職業安定所の業務に従事する者、特定地方公共団体の業務に従事する者及び特定募集情報等提供事業を行う地方公共団体の業務に従事する者でなくなつた後においても、同様とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第51条の2は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第51条の2の条文原文は「特定地方公共団体及び特定募集情報等提供事業を行う地方公共団体並びに公共職業安定所の業務に従事する者、特定地方公共団体の業務に従事する者及び特定募集情報等提供事業…」で始まります。
- 職業安定法第51条の2は第四章 雑則に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第51条の2の前の条は職業安定法第51条です。
- 職業安定法第51条の2の次の条は職業安定法第51条の3です。
- 職業安定法第51条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第51条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第51条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/51_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法51条の2は、ハローワークや無料職業紹介を行う自治体等の業務従事者に対し、業務上知った個人情報をみだりに他人に知らせることを禁じ、退職後も同じ義務を課す。
Q · ハローワークで話した退職理由や持病を、職員が他人に話すのは違法?
違法になりうる。退職後の元職員も同じ義務を負う
職業安定法51条の2により、公共職業安定所や無料職業紹介を行う自治体、自治体運営の求人情報サイトの業務に従事する者は、業務で知った個人情報等をみだりに、つまり正当な理由なく他人に知らせてはなりません。この義務は業務を離れた後も続きます。公務員であれば国家公務員法100条・地方公務員法34条の守秘義務も重なります。被害を疑う場合は、まず保有個人情報の開示請求で相談記録を確認するのが実務的な出発点です。
解説
ハローワークの窓口で話した退職理由、持病、借金、家族の事情。あれは「公務員だから漏れない」という漠然とした信頼の上に置かれていたが、職業安定法51条の2はそれを明文の義務に変えている。公共職業安定所、無料職業紹介を行う自治体(特定地方公共団体)、求人情報サイトを運営する自治体の業務に従事する者は、業務で知った個人情報などを「みだりに」、つまり正当な理由なく他人に知らせてはならない。しかも辞めた後も義務は消えない。注目すべきは「業務に従事する者」という書き方で、正規職員に限らず、窓口の非常勤相談員まで射程に入りうる(委託先の扱いは実務上解釈が分かれる)。漏洩に気づいたとき、あなたが問うべきは「誰が話したか」ではない。「業務で知った情報か」の一点である。ここを押さえると、苦情は感情論から法的主張に変わる。
法的な位置づけ
職業安定法51条の2は、公共職業安定所、特定地方公共団体及び特定募集情報等提供事業を行う地方公共団体の業務に従事する者に対し、業務に関して知り得た個人情報その他厚生労働省令で定める者に関する情報を、正当な理由なく他人に知らせることを禁止する守秘義務規定である。同義務は業務に従事しなくなった後も存続する。
手順
- 1.漏洩の事実を記録する 誰が、いつ、どこで、何を口にしたかを日時つきでメモし、関連するLINE・メール・SNSの画面は削除せず保存する
- 2.保有個人情報の開示請求をする 個人情報保護法に基づき、ハローワークを所管する都道府県労働局または自治体に開示請求書を提出し、相談記録に何がどう記載されているかを確認する
- 3.条番号を明記して書面で苦情を申し立てる 「職業安定法51条の2違反の疑い」と明記し、事実調査と書面での回答を求める苦情を労働局または自治体の担当部署に提出する
- 4.損害が明確なら国家賠償請求を検討する 不採用や精神的苦痛などの損害が具体的に生じた場合、損害と加害者を知った時から3年以内に国家賠償法1条に基づく請求を弁護士と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1ハローワーク 守秘義務 根拠は?
職業安定法51条の2が公的職業紹介の業務従事者の守秘義務を定めています。公務員であれば国家公務員法100条・地方公務員法34条も重なります。
Q2ハローワーク 個人情報 漏れた どうする?
漏洩の事実を日時つきで記録し、所管の都道府県労働局に保有個人情報の開示請求をしたうえで、条番号を明記した書面で苦情を申し立てます。
Q3ハローワークの非常勤相談員にも守秘義務はある?
本条は「業務に従事する者」と定めるため、正規職員に限らず非常勤の相談員も対象になりうると解されます。
Q4特定地方公共団体とは?
職業安定法29条に基づき、無料職業紹介事業を行う地方公共団体のことです。本条により、その業務従事者も守秘義務を負います。
Q5自治体の移住求人サイトに登録した情報は守られる?
特定募集情報等提供事業を行う地方公共団体の業務従事者も本条の名宛人であり、業務上知った個人情報をみだりに漏らすことは禁じられます。
Q6ハローワークが応募先企業に情報を伝えるのは違法?
職業紹介に必要な範囲や本人同意がある場合は「みだりに」に当たらないとされます。目的外の無断提供は本条違反となりうります。
Q7ハローワーク 情報漏洩 国家賠償 できる?
職員の職務上の違法な漏洩で損害が生じれば、国家賠償法1条に基づき国や自治体に賠償を求める余地があります。
Q8職業安定法51条と51条の2の違いは?
51条は民間の職業紹介事業者等の守秘義務、51条の2はハローワークや自治体など公的な職業紹介に携わる者の守秘義務を定めます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ハローワークの人が情報を漏らしたら、その人は罰せられるんですか?
職員が国家公務員なら国家公務員法100条、自治体職員なら地方公務員法34条の守秘義務も重なり、違反すると1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になりえます(国公法109条、地公法60条)。実務のポイント:刑事告発まで進む例は少なく、実際に効くのは懲戒処分と組織の再発防止です。記録の開示請求で事実を固めてから申し立てるのが近道です
Q2退職した元相談員が話してたら、もう組織は関係ないってことですか?
本条は業務に従事しなくなった後も同じ義務を課しているため、元相談員本人の義務違反は成立しえます。ただし国家賠償の対象になるのは原則として在職中の職務行為です。実務のポイント:在職中の情報管理(持ち出しやメモ)に問題があれば組織の責任も問える余地があります。「いつ知った情報か」を時系列で整理すると、争点がはっきりします
間違えやすい点 AI による整理
- 「ハローワーク職員の守秘義務は国家公務員法の話で、職業安定法は関係ない」と考えられがちだが、51条の2は自治体の職業紹介や自治体運営の求人情報サイトまで含めて、公的な職業紹介の場面に特化した義務を重ねて置いている。公務員法の守秘義務と並ぶもう一本の柱である
- 漏洩の被害を受けた人が最初に考えるのは「誰が漏らしたか特定できないと何もできない」ということだ。だがその問い自体がずれている。国家賠償法上は組織として責任を問えるため、個人の特定は請求の必須条件ではない。問うべきは、組織の業務で取得した情報が外に出たかどうかである
- 守秘義務は「秘密」を守る義務だと思われているが、本条の対象は「個人情報」で、本人にとって秘密かどうかは関係ない。名前と応募先の組み合わせだけでも、正当な理由なく他人に知らせれば義務違反になりうる。義務の範囲は、多くの人が思うよりずっと広い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の名宛人 | 職安法51条の2:公共職業安定所・特定地方公共団体・特定募集情報等提供事業を行う自治体の業務従事者 | 職安法51条:民間の職業紹介事業者・募集情報等提供事業者等とその従業者 国家公務員法100条:国家公務員一般 |
| 保護対象 | 業務上知り得た個人情報その他厚生労働省令で定める者に関する情報 | 業務上知り得た秘密・個人情報等 職務上知ることのできた秘密 |
| 退職後の義務 | 業務に従事しなくなった後も存続 | 従事しなくなった後も存続 退職後も存続 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では公立就業服務機構の職員の守秘は主に個人資料保護法の公務機関規定と公務員服務法の守秘義務で担保される
韓国の職業安定法は職業紹介等に従事する者の秘密保障義務を定めるとされ、日本の51条・51条の2に近い構造を持つ
ドイツでは連邦雇用エージェンシーが扱う求職者情報は社会法上の「社会秘密」として厳格に保護される
米国では公的職業紹介は州が担い、雇用保険関連情報の機密保持は連邦規則で州に義務づけられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地元のハローワークで相談した翌月、応募先の面接官が「前の職場、揉めて辞めたんだって?」と口にした。小さな町で、相談員と面接官は知り合いだった。偶然では済まない。相談記録の開示請求から始める案件である
- もし、自治体が運営する移住者向け求人サイトに登録した情報が、町内会の回覧で話題になっていたら、どうなる? 求人情報サイトを運営する自治体の業務従事者も51条の2の名宛人である。民間サイトより安心と思って登録した人ほど、裏切られた衝撃は大きい
- あなたはハローワークの相談員を三年務めて退職した。飲み会で「あの会社に応募してきた人、実はね」と話した瞬間、在職中と同じ義務違反になる。退職は免罪符にならない
- 障害者手帳の情報を伝えて専門援助窓口を使った。後日、その情報が求職先に本人の同意なく伝わっていたと分かった。行政機関の保有する個人情報の保存・開示には期限や運用ルールがある。記録が整理される前に、今週中に開示請求書を出したい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 漏洩を示す事実(誰が、いつ、何を口にしたか)を日時つきでメモし、LINE やメールは保存する2. 個人情報の保護に関する法律76条に基づき、ハローワーク(所管の都道府県労働局)または自治体に保有個人情報の開示請求をする3. 職業安定法51条の2を明記して書面で苦情を出し、事実調査と回答を求める4. 損害が明確な場合は国家賠償法1条に基づく請求を検討する
訴えられた側:1. 開示が法令に基づく照会や本人同意など「正当な理由」によるものだったか、根拠文書を確認する2. 個人の判断で弁明せず、所属組織の個人情報保護担当に報告する3. 退職者の場合も義務は続くため、元同僚との会話内容を整理し、記憶ではなく事実で説明する4. 公務員法上の守秘義務違反として懲戒・刑事責任が別に問われうるため、早い段階で弁護士に相談する
時効(請求できる期限):職業安定法上の特定の時効はない。国家賠償請求は国家賠償法4条により民法が適用され、損害及び加害者を知った時から3年、不法行為時から20年(民法724条)。公務員法上の守秘義務違反の罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説的理解:「みだりに」とは正当な理由なくの意であり、職業紹介に必要な範囲の提供、本人同意、法令に基づく照会への回答などは本条違反とならないと解される。
名宛人の範囲:「業務に従事する者」は任用形態を問わず、非常勤相談員も含みうるとされる。業務委託先従業者の扱いは実務上解釈が分かれる。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正 特定募集情報等提供事業の制度が導入されたことに伴い、同事業を行う地方公共団体とその業務従事者が名宛人に加えられたとみられる。改正の経緯と施行日は人による確認が必要
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 改正:特定募集情報等提供事業の制度導入に伴い、同事業を行う地方公共団体とその業務従事者が名宛人に加えられたとみられる(施行日等は要確認)
- 職業安定法 第51条民間職業紹介事業者等の守秘義務(対になる規定)
- 職業安定法 第5条の5求職者等の個人情報の取扱い原則(現行効力を要確認)
- 職業安定法 第29条地方公共団体の無料職業紹介(特定地方公共団体)
- 職業安定法 第43条の2特定募集情報等提供事業の届出(現行効力を要確認)
- 国家公務員法 第100条国家公務員の守秘義務と罰則の根拠
- 地方公務員法 第34条地方公務員の守秘義務と罰則の根拠
- 個人情報の保護に関する法律 第69条行政機関等の保有個人情報の提供制限
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