職業安定法 第54条(雇入方法等の指導)
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厚生労働大臣は、労働者の雇入方法を改善し、及び労働力を事業に定着させることによつて生産の能率を向上させることについて、工場事業場等を指導することができる。
この条文の基本情報
雇入方法等の指導とは何ですか?
定義雇入方法等の指導とは、職業安定法第54条に定められた規定で、「厚生労働大臣は、労働者の雇入方法を改善し、及び労働力を事業に定着させることによつて生産の能率を向上させることについて、工場事業場等を指導することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第54条(雇入方法等の指導)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第54条の条文原文は「厚生労働大臣は、労働者の雇入方法を改善し、及び労働力を事業に定着させることによつて生産の能率を向上させることについて、工場事業場等を指導することができる。」で始まります。
- 職業安定法第54条は第四章 雑則に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第54条の前の条は職業安定法第53条です。
- 職業安定法第54条の次の条は職業安定法第55〜59条です。
- 職業安定法第54条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第54条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第54条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/54
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法54条は、厚生労働大臣が採用方法の改善と人材の定着について企業を指導できると定める。行政指導であり、従う法的義務や罰則はない。
Q · 労働局から採用や定着について「指導」を受けたら、必ず従わないといけないの?
従う法的義務はないが、背後の法令違反には要注意
職業安定法54条に基づく指導は行政指導であり、従う法的義務も罰則もありません。行政手続法32条により、従わなかったことを理由とする不利益な取扱いも禁止されています。指導の趣旨や責任者は同法35条で書面化を求めることができ、法律の要件に合わないと考えれば同法36条の2で中止を求めることもできます。ただし、求人時の労働条件明示(職業安定法5条の3)など別の規定への違反が背後にある場合は、勧告や改善命令などの段階に移る可能性があります。
解説
条文の主語は厚生労働大臣、相手は「工場事業場等」、つまりあなたの勤め先である。大臣は、採用のやり方を改め、人が辞めずに働き続けられるようにして生産性を上げることについて、会社を「指導することができる」。命令ではない。罰則も付いていない。法的には行政指導(役所が会社にお願いや助言をするもので、従う法的義務はない)の根拠にとどまる。それでも見落とせないのは、採用方法と定着率を、国が口を出せる「公益」として位置付けた点である。昭和22年の時点で、立法者はすでに「人の採り方と辞め方は、会社だけの問題ではない」と書き込んでいた。経営者側も知っておくとよい。この指導は法律に根拠のある行政指導なので、行政手続法のルールがそのまま及ぶ。指導の趣旨や責任者を書面でもらうよう求めることができ、法律の要件に合わないと考えれば中止を求めることもできる。どちらの立場で読んでも、指導されたときの受け止め方が変わる一条である。
法的な位置づけ
職業安定法第54条は、厚生労働大臣に対し、労働者の雇入方法の改善および労働力の事業への定着による生産能率の向上について、工場事業場等を指導する権限を付与する規定である。この指導は行政指導の性質を有し、相手方に従う法的義務を課すものではなく、本条違反に対する罰則も置かれていない。
よくある質問 AI による整理
Q1職業安定法54条とは何ですか?
厚生労働大臣が、採用方法の改善と人材定着による生産能率の向上について、工場事業場等を指導できると定めた規定です。罰則はありません。
Q2行政指導とはどういう意味ですか?
役所が特定の相手に対し、一定の行為を求める指導・勧告・助言などで、処分ではないものです。相手方の任意の協力によってのみ実現されます。
Q3職業安定法54条に罰則はありますか?
ありません。本条は指導の権限を定めるだけで、従わなかった場合の罰則は置かれていません。ただし他の条文違反には罰則があり得ます。
Q4行政指導を断ったら不利益を受けますか?
行政手続法32条2項により、指導に従わなかったことを理由とする不利益な取扱いは禁止されています。断ったこと自体で処分されることはありません。
Q5行政指導の書面はもらえますか?
口頭で指導を受けた場合、行政手続法35条に基づき、指導の趣旨・内容・責任者を記載した書面の交付を求めることができます。
Q6行政指導の中止を求めることはできますか?
法律に根拠のある行政指導が要件に適合しないと考える場合、行政手続法36条の2に基づき、指導をした機関に中止その他の措置を求める申出ができます。
Q7職業安定法54条の指導はどこが行いますか?
条文上の主体は厚生労働大臣です。実務上の窓口がどの機関になるかは、権限の委任の状況によるため、最新の運用をご確認ください。
Q8早期離職が多い会社は国から指導されますか?
本条は労働力の事業への定着を指導対象に含めているため、定着の改善は指導の対象になり得ます。ただし指導の実施は義務ではなく、大臣の裁量です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働局に「指導」って言われたら、従わないとまずいですか?
本条に基づく指導は行政指導であり、法的に従う義務はありません。行政手続法32条は、行政指導が相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることを定め、従わないことを理由とする不利益な取扱いも禁じています。実務のポイント:ただし指導の背後に職業安定法5条の3(労働条件の明示)違反などがある場合、次の段階は同法48条の3の改善命令です。無視してよいかどうかは、指導が本条単独のものか、違反の是正を含むものかで判断が分かれます
Q2指導の内容が的外れだと思ったら、言い返せるんですか?
言い返せます。本条のように法律に根拠のある行政指導について、法律の要件に適合しないと考える場合は、行政手続法36条の2に基づき、指導をした機関に中止その他必要な措置を求める申出ができます。実務のポイント:この制度は平成26年(2014年)の行政手続法改正で新設されたもので、企業の人事部門でもあまり知られていません。申出書には根拠条文と、要件に適合しないと考える理由を具体的に書くことが前提です(最新の運用状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 役所の「指導」という言葉を聞くと、従わなければ処分されると思いがちである。実際には、本条の指導は行政指導であり、従う法的義務はない。行政手続法32条2項により、従わなかったことを理由とする不利益な取扱いも禁止されている
- 力関係が逆向きに見えている。会社側から見れば、指導は役所からの一方的な介入に映る。しかし本条は法律に根拠を置く行政指導なので、行政手続法36条の2に基づき、会社側から中止その他必要な措置を求める道が開かれている。手続上の主導権の一部は、指導を受ける側にもある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 性質 | 職業安定法54条:工場事業場等への行政指導(雇入方法・定着) | 職業安定法48条の2:業務の適正運営のための指導及び助言 職業安定法48条の3:法令違反がある場合の是正措置(改善命令等) |
| 前提となる違反 | 不要(違反がなくても指導できる) | 不要(法の施行に関し必要があると認めるとき) 法令違反があることが前提 |
| 従う法的義務 | なし(行政手続法32条の任意性) | なし(行政指導) 命令であれば従う義務が生じる |
| 罰則 | なし | なし 命令違反には罰則があり得る |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は就業服務法で主管機関による雇用促進や事業主への就業服務を定める。日本の本条と同様、採用・定着への行政関与は助言・服務が中心とされる
韓国にも同名の職業安定法があり、職業紹介や募集の規律を置く。本条と同等の指導規定の有無は要確認
ドイツでは連邦雇用エージェンシーが雇用主に対し、採用や人材確保に関する労働市場助言を行う。強制力のない助言である点で本条と近い
米国は連邦法に基づく州の労働力開発機関が事業主向けサービスを提供する。規制ではなく支援型の関与である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 入社3か月で新人の半分が辞める工場に、労働局の担当者が来て「採用時の説明と実際の配属にずれがないか」を確認していった。拒否はできるのか? 法的な義務はない。ただし、そのずれが求人時の労働条件明示(職業安定法5条の3)に反していれば、話は助言では済まず、改善命令の段階へ移りうる
- 人事担当のあなたは、役所から口頭で「求人票の書き方を見直すように」と言われた。何を、なぜ、誰の責任で求められたのか、その場で分からなかった。行政手続法35条に基づいて書面の交付を求めれば、社内稟議に回せる形になる
学説
通説:本条のように法律に根拠を置く指導であっても、行政指導である以上、相手方の任意の協力によってのみ実現される。指導の不服従を理由とする不利益取扱いは行政手続法32条2項により許されない
改正沿革 AI による整理
- 昭和22年(1947年)制定 職業安定法の制定時から置かれた規定とみられる。その後、中央省庁再編に伴い主体が「労働大臣」から「厚生労働大臣」に改められた可能性が高いが、改正の経緯は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:職業安定法(昭和22年法律第141号)の制定。本条の原型が制定時から置かれたとみられるが、条番号・文言の変遷は人的検証が必要
- 職業安定法 第5条の3求人時の労働条件明示義務
- 職業安定法 第48条の2厚生労働大臣による指導及び助言
- 職業安定法 第48条の3違反時の改善命令、指導の次段階
- 職業安定法 第50条報告徴収及び立入検査の権限
- 行政手続法 第32条行政指導の任意性と不利益取扱い禁止
- 行政手続法 第35条行政指導の方式、書面交付の求め
- 行政手続法 第36条の2法律根拠のある行政指導の中止の求め
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