児童福祉法 第62条の8
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- 市町村は、条例で、次の各号のいずれかに該当する者に対し十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。
- 一第二十一条の五の八第二項又は第二十一条の五の九第二項の規定による通所受給者証の提出又は返還を求められてこれに応じない者
- 二正当の理由がないのに、第五十七条の三第一項の規定による報告若しくは物件の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の物件の提出若しくは提示をし、又は同項の規定による当該職員の質問若しくは第五十七条の三の四第一項の規定により委託を受けた指定事務受託法人の職員の第五十七条の三第一項の規定による質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をした者
- 三正当の理由がないのに、第五十七条の三の二第一項の規定による報告若しくは物件の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の物件の提出若しくは提示をし、又は同項の規定による当該職員の質問若しくは第五十七条の三の四第一項の規定により委託を受けた指定事務受託法人の職員の第五十七条の三の二第一項の規定による質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第62条の8は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第62条の8の条文原文は「市町村は、条例で、次の各号のいずれかに該当する者に対し十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。」で始まります。
- 児童福祉法第62条の8は第八章 罰則に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第62条の8の前の条は児童福祉法第62条の7です。
- 児童福祉法第62条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第62条の8 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第62条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/62_8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法62条の8は、市町村が条例で、受給者証の返還拒否や報告・検査の拒否等に十万円以下の過料を定められるとする規定。条例がなければ科されない。
Q · 市役所からの報告の求めや受給者証の返還を無視したら、罰金を取られるの?
市に過料条例があれば最大十万円、なければ科されない
児童福祉法62条の8は、市町村が条例で十万円以下の過料を定めることを認める授権規定です。対象は、通所受給者証の提出・返還に応じない者、正当な理由なく報告・物件提出・質問への答弁・検査を拒んだり虚偽の対応をした者です。過料は刑罰ではない行政上の秩序罰で前科は付きませんが、未納なら地方税の滞納処分の例により強制徴収されます。条例がない市町村では科されません。
解説
過料の規定を作る主体が、国ではなく市町村だという点に注目してほしい。児童福祉法62条の8は「市町村は、条例で……十万円以下の過料を科する規定を設けることができる」と書いている。つまり、あなたが住む市に条例がなければ、ここに列挙された行為をしても過料は科されない。逆に条例がある自治体なら、通所受給者証の返還に応じない、市の職員の質問に虚偽の答弁をする、検査を拒む、それだけで最大十万円が請求される。しかもこれは刑罰ではなく行政上の秩序罰であり、前科は付かないが、地方自治法に基づく市町村長の処分として督促され、最終的には地方税の滞納処分の例により強制徴収される。「罰金じゃないから軽い」と考えていると、給与や預金を差し押さえられて初めて本気度に気付くことになる。自分の自治体の条例を一度検索する価値がある。
法的な位置づけ
児童福祉法第62条の8は、障害児通所給付に関する通所受給者証の提出・返還の拒否、ならびに市町村による報告徴収・質問・検査に対する正当な理由のない不応答や虚偽の対応について、市町村が条例で十万円以下の過料を定めることを認める授権規定である。ここでいう過料は刑罰ではなく、行政上の秩序罰に当たる。
よくある質問 AI による整理
Q1児童福祉法62条の8とは?
市町村が条例で十万円以下の過料を設けることを認める規定です。受給者証の返還拒否や、報告・質問・検査への不応答・虚偽対応が対象になります。
Q2通所受給者証 返還 いつまで?
本条自体に期限の定めはなく、市町村が返還を求める通知に記載した期限が基準になります。応じない状態が続くと、条例がある自治体では過料の対象になりえます。
Q3市の報告徴収を拒否すると違法?
正当な理由なく報告や物件の提出を拒むと、条例がある市町村では十万円以下の過料の対象になります。刑事罰ではありませんが、行政上の制裁を受けます。
Q4放課後等デイサービスが報告を拒むと指定取消になる?
本条が定めるのは過料の授権だけです。事業者の報告拒否や虚偽報告は、児童福祉法上の指定取消など別の行政処分の対象となりうるため、過料とは別に並行して進むことがあります。
Q5指定事務受託法人の質問に答える義務はある?
あります。57条の3の4第1項で委託を受けた法人の職員の質問も、市職員の質問と同様に本条の対象です。身分証の提示を求めることはできます。
Q6過料 十万円 誰が決める?
上限の十万円は法律が定め、実際の額と過料規定を置くかどうかは市町村が条例で決めます。個別の処分は市町村長が行います。
Q7虚偽報告をしたら過料以外に何がある?
給付費の不正受給と評価されれば返還請求や加算金が並行して生じえます。事業者の場合は指定取消などの行政処分も別途検討されます。
Q8引っ越したら過料の条例はどうなる?
条例は市町村ごとの定めのため、転入先の市町村の条例が適用されます。前の市になかった過料規定が新しい市にはある、ということも起こります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1受給者証をなくしてしまって返せないんですが、これも過料ですか?
紛失の事実を速やかに申し出て、市の指示に従えば「正当の理由」として扱われるのが通常である。本条1号は21条の5の8第2項等の返還請求に「応じない者」を対象としており、応じる意思を示して代替手続を取っていれば該当しにくい。実務のポイント:紛失届を出した日付が記録に残っているかが決定的。電話で伝えただけだと担当者の手元メモで終わり、後から「連絡がなかった」と整理されることがある。書面かメールで、日付の残る形にする。
Q2そもそも自分の市に過料の条例があるかって、どうやって調べるんですか?
各市町村がウェブで公開している例規集を「児童福祉法施行細則」「過料」等で検索すれば確認できる。本条は62条の8で市町村に条例制定を授権しているだけなので、条例がなければ過料は科されない。実務のポイント:自治体によっては障害児通所給付と保育の条例が別建てで、片方にだけ過料規定があることがある。例規集の目次だけ見て判断せず、条例名でなく「過料」の語で全文検索をかける方が速い。
Q3過料を払わないとどうなりますか。放っておいたら消えますか?
消えない。市町村長が科す過料は、地方自治法231条の3に基づき督促の後、地方税の滞納処分の例により強制徴収される。給与や預貯金の差押えに至りうる。刑罰ではないので前科は付かないが、徴収力は強い。実務のポイント:刑事罰と違い、過料には起訴猶予に相当する仕組みがない。担当課との交渉で分割納付に応じてもらえる場合はあるので、払えないなら黙って放置せず、納付相談として窓口に行く方が結果的に安く済む。
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料は罰金の軽い版」と理解されているが、問いの立て方自体が誤っている。過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰で、前科にならず刑事訴訟手続も通らない。ところが本条の過料は市町村長が処分として科すもので、納めなければ地方税の滞納処分の例により財産が差し押さえられる。刑罰でないから軽いのではなく、刑事手続の防御装置がないまま徴収が進むという別種の重さがある
- 「法律に書いてあるのだから全国どこでも過料が科される」と思われがちだが、本条は市町村に条例制定の授権をしているだけである。条例がなければ過料は科せない。自分の市に条例があるか、その額はいくらかは、市の例規集を検索すれば十分前に確認できる
- 報告徴収や質問を拒むことの重さを、多くの人が過小評価している。実は「答えない」より「嘘をつく」方が明確に構成要件に当たり、同時に給付費の不正受給と評価されれば返還請求や加算金という別ルートの請求が並走する。過料十万円で終わる話ではなくなる
- 「正当の理由がないのに」という文言を読み飛ばしがちだが、ここが最大の防御線である。入院中、災害、書類の紛失、認知症、言語の壁など、応じられない事情があれば構成要件を満たさない。沈黙するのではなく、事情を書面で伝えておくかどうかが分かれ目になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 62条の8:違反への過料を条例で設ける授権(制裁規定) | 57条の3:保護者等への報告徴収・質問の根拠(調査権限) 57条の3の2:事業者等への報告徴収・立入検査の根拠(調査権限) |
| 主な相手方 | 1号:受給者証の提出・返還を求められた者/2号・3号:調査に応じない・虚偽対応をした者 | 障害児の保護者やその世帯に属する者など 障害児通所支援を行う事業者やその従業者など |
| 検査拒否の扱い | 検査の拒否・妨害・忌避を過料の対象とするのは3号(57条の3の2関係)のみ | 報告・物件の提出や提示、質問が中心 報告・質問に加えて検査の権限を含む |
| 違反時の帰結 | 条例があれば十万円以下の過料(秩序罰) | 本条2号を通じて過料の対象 本条3号を通じて過料の対象 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では自治条例で罰鍰を定めることができ、上限は新台幣10万元とされる。国の法律ではなく地方の条例で制裁を置く二段構えの構造が日本と共通する
ドイツは秩序違反行為を刑罰から切り離して Bußgeld で制裁する。行政上の金銭制裁を刑事罰と区別する発想は、日本の過料と通じる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 障害児通所支援を使っていた子どもが年齢到達で受給資格を失い、市から通所受給者証の返還を求められた。引き出しのどこかにあるはずだが探すのが面倒で放置している。督促が二度三度と来た段階で、条例のある自治体なら過料の手続が動き出す
- もし、市の職員から「お子さんの障害児通所給付費の支給状況について書類を見せてほしい」と連絡が来て、忙しさのあまり無視し続けたらどうなる? 57条の3第1項の報告徴収を正当な理由なく拒んだことになり、条例によっては十万円以下の過料の対象になる
- あなたが放課後等デイサービスの運営側だとする。市の担当者が利用実績の資料提出を求めてきた際、都合の悪い日の記録だけ差し替えて提出した。これは「虚偽の物件の提出」であり、指定取消などの行政処分とは別に、過料の対象として構成されうる。虚偽は不提出より重く見られる
- 市が業務を委託した指定事務受託法人の職員が訪問してきた。「市の職員じゃないなら答える義務はない」と追い返した。57条の3の4第1項により、委託を受けた法人の職員の質問も同じ扱いになる。身分証の提示を求めるのは正しいが、追い返すのは誤りだ
- 手元に届いた過料の通知を見て「異議があるなら」の欄を読み飛ばし、二週間放置した。地方自治法上の過料処分には期限付きの弁明機会と不服申立ての道があり、期間を過ぎれば争う手段が事実上閉じる
取るべき行動
被害を受けた側:行政の求めが過大または不当だと感じる立場なら、1. 求められている根拠条文(57条の3か57条の3の2か)を書面で明示させる2. 何をいつまでに出すのかを文書で特定させる3. 応じられない事情があれば期限前に書面で伝え、控えを保管する4. 委託法人の職員なら身分証の提示を求める。求め自体の適法性を争う場合は、行政不服審査または行政事件訴訟の対象になるかを弁護士に確認する。
訴えられた側:1. まず自分の市の条例を検索し、過料規定が実在するか、額はいくらかを確認する2. 応じなかった理由を時系列で書き出し、入院・災害・書類紛失・通知不到達など「正当の理由」に当たる事実を証拠付きで整理する3. 弁明の機会の通知が来たら期限内に必ず提出する4. 虚偽報告を指摘されている場合、給付費の返還請求や事業者なら指定取消という別ルートが並走するため、過料だけを見て対応しない。
時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。実務上重要なのは、過料処分に先立つ弁明の機会の指定期限(通知書に記載、一般に2週間程度)と、処分後の審査請求期間(処分があったことを知った日の翌日から3か月、行政不服審査法18条)、取消訴訟の出訴期間(同じく6か月、行政事件訴訟法14条)である。条例の内容と期限は自治体により異なるため、通知書の記載を確認すること(最新の改正状況をご確認ください)。
学説
通説:過料は行政上の秩序罰であって刑罰ではない。地方公共団体の長が科す過料については、地方自治法255条の3に基づく事前の告知と弁明の機会の付与が必要であり、未納の場合は同法231条の3により強制徴収されうる。
- 児童福祉法 第21条の5の8通所受給者証の提出を求める根拠
- 児童福祉法 第21条の5の9通所受給者証の返還を求める根拠
- 児童福祉法 第57条の3支給に関する報告徴収・質問の根拠
- 児童福祉法 第57条の3の2事業者等への報告徴収・立入検査の根拠
- 児童福祉法 第57条の3の4指定事務受託法人への事務委託の根拠
- 地方自治法 第14条条例で過料を科す一般的授権
- 地方自治法 第255条過料処分前の弁明機会の付与手続
- 行政不服審査法 第18条過料処分に対する審査請求期間
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