食品衛生法 第18条
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- 内閣総理大臣は、公衆衛生の見地から、食品衛生基準審議会の意見を聴いて、販売の用に供し、若しくは営業上使用する器具若しくは容器包装若しくはこれらの原材料につき規格を定め、又はこれらの製造方法につき基準を定めることができる。
- 2.前項の規定により規格又は基準が定められたときは、その規格に合わない器具若しくは容器包装を販売し、販売の用に供するために製造し、若しくは輸入し、若しくは営業上使用し、その規格に合わない原材料を使用し、又はその基準に合わない方法により器具若しくは容器包装を製造してはならない。
- 3.器具又は容器包装には、成分の食品への溶出又は浸出による公衆衛生に与える影響を考慮して政令で定める材質の原材料であつて、これに含まれる物質(その物質が化学的に変化して生成した物質を除く。)について、当該原材料を使用して製造される器具若しくは容器包装に含有されることが許容される量又は当該原材料を使用して製造される器具若しくは容器包装から溶出し、若しくは浸出して食品に混和することが許容される量が第一項の規格に定められていないものは、使用してはならない。ただし、当該物質が人の健康を損なうおそれのない量として内閣総理大臣が食品衛生基準審議会の意見を聴いて定める量を超えて溶出し、又は浸出して食品に混和するおそれがないように器具又は容器包装が加工されている場合(当該物質が器具又は容器包装の食品に接触する部分に使用される場合を除く。)については、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 食品衛生法第18条は、日本の食品衛生法に含まれる条文です。
- 食品衛生法第18条の条文原文は「内閣総理大臣は、公衆衛生の見地から、食品衛生基準審議会の意見を聴いて、販売の用に供し、若しくは営業上使用する器具若しくは容器包装若しくはこれらの原材料につき規格…」で始まります。
- 食品衛生法第18条は第三章 器具及び容器包装に置かれています。
- 食品衛生法の公布日は昭和22年12月24日です。
- 食品衛生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 食品衛生法第18条の前の条は食品衛生法第17条です。
- 食品衛生法第18条の次の条は食品衛生法第19条です。
- 食品衛生法第18条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第18条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000233 - 本サイト収録
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第18条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000233/18
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点食品衛生法18条は、器具・容器包装の規格基準を定め、不適合品の販売・輸入・営業上使用を禁じる。合成樹脂はリスト収載物質しか使えないポジティブリスト制度が適用される。
Q · ポジティブリストに載っていない物質って、プラスチック容器に使えるの?
原則使えない。規格に定めのない物質は使用禁止
食品衛生法18条3項により、政令で定める材質(現在は合成樹脂)の原材料には、許容量が規格に定められた物質しか使用できません。安全性データがあってもリストに載っていなければ原則として使えません。例外は、食品に接触しない層に使われ、内閣総理大臣が定める量を超えて食品に移行しないよう加工されている場合(機能性バリア)に限られます。
解説
100円ショップのタッパー、海外通販で買ったシリコン製の型、マルシェで売られている手作りのマグカップ。食べ物が触れる道具には、すべて国の規格がかかっている。食品衛生法18条は、内閣総理大臣(消費者庁)が食品衛生基準審議会の意見を聴いて、器具(食器・調理器具など)と容器包装(ラップ・ボトル・パックなど)の規格や製造基準を定め、それに合わないものの販売・輸入・製造・営業上の使用を禁止する条文である。3項は令和2年(2020年)6月に施行されたポジティブリスト制度(使ってよい物質だけを列挙し、載っていない物質は原則として使用禁止にする方式)の根拠である。合成樹脂では、リストに載っていない物質は使えない。「危ないと証明されたものだけが禁止」から「安全と確認されたものだけが許される」へと、発想が逆転した。規制を受けるのは製造者だけではない。輸入する人も、店で使う飲食店も含まれる
法的な位置づけ
食品衛生法18条は、器具及び容器包装の規格基準制度を定める規定である。1項で内閣総理大臣に規格・製造基準の設定権限を与え、2項で不適合品の販売・製造・輸入・営業上使用を禁じ、3項で政令指定材質(合成樹脂)について規格に定めのない物質の使用を原則禁止するポジティブリスト方式を採用している。
手順
- 1.製品の材質と接触部分を特定する 取り扱う器具・容器包装の材質(合成樹脂、陶磁器、金属、紙など)と、食品に接触する層を洗い出す。紙製品でも内面に樹脂コーティングがあれば合成樹脂として3項の対象になる
- 2.仕入れ先から適合情報を取得する 樹脂メーカー・容器メーカーに対し、ポジティブリスト適合を示す情報の提供を求める。53条の情報提供義務を根拠に、発注前の契約条件へ組み込んでおく
- 3.溶出試験で規格適合を確認する 陶磁器の鉛・カドミウム溶出など、材質別の規格について登録検査機関や公設試験研究機関で試験を受け、試験成績書を保管する
- 4.輸入品は輸入届出を行う 販売・営業上使用する目的で器具・容器包装を輸入する場合、27条に基づき検疫所へ輸入届出を行う。書類審査や検査で違反が見つかれば通関できない
よくある質問 AI による整理
Q1食品衛生法18条とは?
器具・容器包装とその原材料の規格・製造基準を国が定め、適合しないものの販売・製造・輸入・営業上使用を禁止する条文です。
Q2器具・容器包装のポジティブリスト制度とは?
合成樹脂の原材料に使える物質を列挙し、リストにない物質の使用を原則禁止する方式です。令和2年6月施行、18条3項が根拠です。
Q3ポジティブリストの経過措置はいつまで?
既存の器具・容器包装に関する経過措置は2025年5月31日で終了しました。現在はリスト適合が必須です。
Q4海外製の食器を輸入して販売できる?
できますが、18条の規格に適合する必要があり、27条の輸入届出も必要です。検査で規格違反が判明すれば通関できません。
Q5規格に合わない容器を飲食店で使うのは違法?
違法になりえます。18条2項は販売だけでなく「営業上使用」も禁止しているため、客に出す食器や調理器具も対象です。
Q6器具・容器包装の規格基準はどこに書いてある?
「食品、添加物等の規格基準」(昭和34年厚生省告示第370号)の第3に、器具及び容器包装の規格基準が定められています。
Q7食品衛生法18条違反の罰則は?
罰則規定により刑事罰の対象となり、法人には両罰規定もあります。法定刑は改正で変わることがあるため最新条文を確認してください。
Q8器具と容器包装の違いは?
器具は食器・調理器具など食品に直接触れる道具、容器包装は食品を入れたり包んだりして授受する物(ボトル・ラップ等)を指します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1100均の食器って、ちゃんと検査されてるんですか?
国が全品を事前に検査しているわけではない。18条の規格に適合させる責任は、製造者・輸入者・販売者にある。輸入品は27条の輸入届出の際に書類審査を受け、必要に応じて検査が行われ、流通後も保健所の収去検査がある。実務のポイント:輸入の現場では、同一品の継続輸入で過去の検査結果を使い回す仕組みがあるため、工場側が原料を変えても気付かれにくい。大手ほど定期的に自社で再検査している
Q2ポジティブリストって、紙の容器やガラスにも関係ありますか?
現時点で18条3項の政令が材質として指定しているのは合成樹脂だけであり、紙・ガラス・陶磁器・金属には、1項に基づく従来型の規格(鉛の溶出規格など)がかかる。ただし、紙容器の内側にある樹脂コーティングは合成樹脂なので対象になる。実務のポイント:「紙製だから対象外」と思い込んだ紙コップ・紙トレーのメーカーが、ラミネート層の適合確認に追われた例は少なくない
Q3自分で作った陶器をネットで売るのに、何か検査がいるんですか?
販売の用に供する器具である以上、18条2項により規格に適合しなければならない。陶磁器には、食品衛生法に基づく告示で鉛・カドミウムの溶出規格が定められている。釉薬(うわぐすり)に鉛を含むものは特に注意が必要である。実務のポイント:公設試験研究機関や登録検査機関に依頼すれば、溶出試験は比較的安価に受けられる。試験成績書を用意しておけば、ギャラリーやセレクトショップへの卸しでも信用の武器になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「日本の店で普通に売られているのだから安全基準は満たしているはず」と考えがちだが、18条は違反品を売ることを禁止しているだけで、店頭に並ぶ前に国が全品を検査しているわけではない。流通後の収去検査(行政が店から抜き取って行う検査)や自主回収で初めて発覚する例もある。規格への適合は、あくまで事業者の責任で担保される仕組みである
- 事業者の多くは、合成樹脂のポジティブリストを「樹脂メーカーが対応すればよい話」と受け止めている。しかし18条2項は、規格に合わない器具・容器包装を販売・輸入・営業上使用することも禁じている。自分で作っていない容器を使う食品会社や飲食店も、違反の当事者になりうる。問題は「誰が作ったか」ではなく「誰の手を通ったか」である
- 「有害だと証明されない限り使ってよい」という前提で考えると3項を読み違える。問うべきは「その物質は危険か」ではなく「その物質はリストに載っているか」である。安全性データが十分にあっても、リスト未収載なら原則として合成樹脂の原材料には使えない。ただし、食品に接触しない層に使われ、定められた量を超えて食品に移行しないよう加工されている場合(いわゆる機能性バリア)は例外になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 食品衛生法18条:器具・容器包装とその原材料 | 食品衛生法13条:食品・添加物 食品衛生法16条:有毒・有害な器具・容器包装 |
| 規制の手法 | 規格・製造基準への適合を要求(3項はポジティブリスト) | 規格・基準への適合を要求 有害性がある物の販売等を直接禁止 |
| 違反判断の基準 | 告示の規格・基準に合うか、リストに収載されているか | 告示の規格・基準に合うか 人の健康を損なうおそれがあるか |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も食品用器具・容器・包装に中央主管機関(衛生福利部)が衛生安全基準を定める仕組みで、日本の1項・2項に近い構造
韓国も食品医薬品安全処が器具・容器包装の基準と規格を定め、不適合品の販売・使用を禁止する
EU 枠組規則の下、プラスチックは EU 規則 No 10/2011のユニオンリストによるポジティブリスト方式が採られている
米国は食品接触物質を間接食品添加物として扱い、FDA への届出(FCN)制度で個別に使用を認める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中国の工場に OEM で作らせたシリコン製の離乳食プレートを、自社ブランドで EC 販売しようとしている。仕入れ先の「FDA 適合」証明書だけで日本の規格を満たすとは限らない。輸入時には食品衛生法27条の輸入届出が必要で、検査で規格違反が見つかれば通関できない
- もしあなたの居酒屋で、海外で買ったおしゃれな金属製の酒器を客に出していたら、どうなる? 販売していなくても「営業上使用」にあたる。規格に合わない鉛の溶出があれば、店側が違反者になる
- 週末のクラフトマルシェで自作の陶器マグを売っている。販売の用に供する器具である以上、鉛・カドミウムの溶出規格の対象になる。「趣味の延長」は通用しない
- 容器メーカーの品質保証担当として、取引先の食品会社から「御社のフィルムはポジティブリスト適合ですか」という確認書の提出を求められた。回答期限はあと5営業日。樹脂メーカーから届く適合情報をたどれなければ、確認書に署名できない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 容器から異臭・変色・溶けが出た、あるいは食器が原因と疑われる体調不良が起きたら、現物・パッケージ・購入記録を廃棄せずに保管する2. 最寄りの保健所または消費生活センターに相談する。保健所には収去検査や調査の権限がある3. 健康被害が出た場合、製造物責任法3条に基づいて製造業者・輸入業者に賠償を請求できる余地がある。欠陥の立証には保存した現物が決め手になる
訴えられた側:1. 保健所から規格違反の指摘を受けたら、まず対象ロットと流通範囲を特定し、販売・使用を止める2. 仕入れ先から受け取った適合情報(53条)と試験成績書を集め、原因の所在を切り分ける3. 必要に応じて自主回収を行い、58条に基づいて届け出る4. 違反には刑事罰があり、法人には両罰規定がある。刑事手続に発展しそうなら早期に弁護士へ相談する(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):18条自体に特定の期限はない。18条2項・3項違反の罪(食品衛生法82条、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)の公訴時効は、犯罪行為が終わった時から3年(刑事訴訟法250条2項6号)。健康被害の民事請求は製造物責任法5条により、損害と賠償義務者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年)、引渡しから10年。合成樹脂のポジティブリストの経過措置は2025年5月31日で終了している
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年)改正、令和2年(2020年)6月1日施行 合成樹脂製の器具・容器包装にポジティブリスト制度を導入する3項を追加。既存品の経過措置は2025年5月31日まで
- 令和5年(2023年)改正、令和6年(2024年)4月1日施行 規格基準の策定権限が厚生労働大臣から内閣総理大臣(消費者庁)へ移り、諮問先が食品衛生基準審議会に改められた
改正の年表
- 1.平成30年(2018年) 改正:合成樹脂製の器具・容器包装にポジティブリスト制度を導入する3項を追加。令和2年(2020年)6月1日施行、既存品の経過措置は2025年5月31日まで
- 2.令和5年(2023年) 改正:規格基準の策定権限を厚生労働大臣から内閣総理大臣(消費者庁)へ移し、諮問先を食品衛生基準審議会に改めた。令和6年(2024年)4月1日施行
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