公認会計士法 第34条の30(登録の抹消)
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内閣総理大臣は、第三十四条の二十八第二項の規定により登録がその効力を失つたとき、又は前条第二項の規定により登録を取り消したときは、当該登録を抹消しなければならない。
この条文の基本情報
登録の抹消とは何ですか?
定義登録の抹消とは、公認会計士法第34条の30に定められた規定で、「内閣総理大臣は、第三十四条の二十八第二項の規定により登録がその効力を失つたとき、又は前条第二項の規定により登録を取り消したときは、当該登録を抹消しなければならな…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の30(登録の抹消)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の30の条文原文は「内閣総理大臣は、第三十四条の二十八第二項の規定により登録がその効力を失つたとき、又は前条第二項の規定により登録を取り消したときは、当該登録を抹消しなければならな…」で始まります。
- 公認会計士法第34条の30は第五章の三に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の30の前の条は公認会計士法第34条の29です。
- 公認会計士法第34条の30の次の条は公認会計士法第34条の31です。
- 公認会計士法第34条の30には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の30 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の30(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_30
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の30は、有限責任監査法人の登録が失効し又は取り消されたとき、内閣総理大臣が登録を抹消しなければならないと定める。抹消に裁量はない。
Q · 監査法人の「有限責任」の登録が取り消されたら、登録簿からはどうなるの?
国は必ず登録を抹消し、裁量で残すことはできない
公認会計士法34条の30により、有限責任監査法人の登録が失効したとき(34条の28第2項)または取り消されたとき(34条の29第2項)、内閣総理大臣は登録を抹消しなければなりません。抹消するかどうかを選ぶ裁量はなく、結論は失効・取消しの段階で決まっています。争う場合は抹消ではなく、前段の取消処分について審査請求や取消訴訟を検討するのが実務の基本です。
解説
監査法人の名前に付く「有限責任」の四文字は、ただの飾りではない。社員(出資者である公認会計士)の責任を出資額までに抑える特権であり、その前提として内閣総理大臣の登録を受けている(公認会計士法34条の24)。本条は、その登録が消えるときの最後の手続を定めている。登録が効力を失ったとき(34条の28第2項)、または登録が取り消されたとき(34条の29第2項)、内閣総理大臣は登録簿から抹消「しなければならない」。役所に「抹消するかどうか」を選ぶ余地はない(このような行政の行為を羈束行為という。法律が結論まで決めていて、役所に裁量がない行為のこと)。つまり勝負は抹消の段階ではなく、その手前の失効や取消しの段階で決まっている。上場準備中の企業や投資家なら、自分の監査人が登録簿のどこに載っているかを、自分の目で確認できる側に立っておきたい。
法的な位置づけ
公認会計士法34条の30は、有限責任監査法人の登録の抹消を定める規定である。同法34条の28第2項による登録の失効、または34条の29第2項による登録の取消しがあった場合、内閣総理大臣は当該登録を登録簿から抹消する義務を負う。行政庁に判断の余地を認めない羈束行為として構成され、登録簿の公示の正確性を担保する機能を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.監査人の登録状況と処分内容を確認する 監査法人の合併・行政処分の報道が出たら、金融庁の公表資料等で有限責任監査法人としての登録状況と処分の内容・日付を確認する
- 2.監査報告書と抹消の前後関係を整理する 直近の監査報告書の日付と、失効・取消し・抹消の日付を時系列に並べ、どの報告書が抹消前の地位で発行されたかを整理する
- 3.監査人交代の要否を監査役・弁護士と協議する 会社法上の会計監査人の要件や交代手続の要否を、監査役と顧問弁護士に照会し、次期監査の日程から逆算して後任候補への打診時期を決める
- 4.監査法人側は取消処分への不服申立てを検討する 監査法人側は抹消ではなく取消処分を争う対象と定め、処分通知の教示欄で審査請求先と期限を確認し、取消訴訟と執行停止の申立てを検討する
よくある質問 AI による整理
Q1有限責任監査法人とは何ですか?
社員である公認会計士の責任を、原則として出資額の範囲に限る監査法人です。内閣総理大臣の登録を受ける必要があります(公認会計士法34条の24)。
Q2監査法人の登録抹消とは?
有限責任監査法人の登録が失効または取り消されたとき、内閣総理大臣が登録簿から消す手続です。公認会計士法34条の30が抹消を義務付けています。
Q3有限責任監査法人の登録が失効するのはどんなとき?
公認会計士法34条の28第2項が定める事由に当たるときです。解散や定款変更などが典型として想定されます。具体的な事由は条文で確認してください。
Q4監査法人の登録取消しは誰が決める?
内閣総理大臣です(公認会計士法34条の29第2項)。実務上は金融庁が処分を所管し、処分内容は公表されます。
Q5監査法人の登録抹消に不服申立てできる?
抹消は失効・取消しの結果として機械的に行われるため、実質的に争う対象は前段の取消処分です。抹消自体の処分性には解釈が分かれる余地があります。
Q6監査法人 登録取消し 審査請求 いつまで?
処分を知った日の翌日から3か月以内です(行政不服審査法18条)。原則として処分の日から1年を経過すると請求できません。
Q7監査法人の処分は どこで確認できる?
金融庁の報道発表や行政処分の公表資料で確認できます。監査人の所属団体である日本公認会計士協会の公表情報もあわせて確認するのが確実です。
Q8登録が抹消された監査法人は 監査を続けられる?
抹消されるのは有限責任監査法人としての登録で、法人の存否や監査業務の可否は別問題です。会計監査人としての適格性は個別に確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1登録が抹消されたら、その監査法人がそれまでに出した監査報告書は無効になるんですか?
本条は登録簿からの抹消を定めるだけで、過去の監査報告書をさかのぼって無効にする規定ではない。抹消前に適法な地位で行った監査の効力は、別途の事情がない限り直ちには否定されない。実務のポイント:実務で問題になるのは過去の報告書よりも、次の期の監査を誰が担うかである。交代先の監査法人は繁忙期に新規案件を受けたがらないため、早く動いた会社ほど選択肢が残る
Q2取消しの通知が来ました。抹消される前に止める方法はありますか?
抹消は取消処分の結果として行われ、本条で内閣総理大臣に義務付けられているため、抹消だけを止めるのは難しい。現実的な手段は、取消処分(34条の29第2項)について審査請求や取消訴訟を起こし、あわせて執行停止を申し立てることである。実務のポイント:執行停止の審理では、処分で生じる損害の「回復の困難さ」が重く見られる。被監査会社の数や監査日程への影響を、具体的な数字で示せる側が有利になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「抹消された=監査法人がなくなった」と思われがちだが、抹消されるのは有限責任監査法人としての登録である。法人そのものの存否は解散の有無など別の事情で決まる。登録が消えた後の法人形態や社員責任の扱いは、定款変更などの手当てとあわせて個別に確認が必要になる(実務上の処理は事案ごとに異なる)
- 抹消通知を受けてから争おうとする人がいるが、問いの立て方がずれている。抹消は失効や取消しの結果として機械的に行われるものであり、実質的に争う対象は前段の取消処分(34条の29第2項)である。抹消行為そのものに処分性(取消訴訟で争える行政の決定にあたるかどうか)を認めるかについては、解釈が分かれうる
- 監査を受ける企業から見れば、監査人の登録状況は「監査法人の内部事情」にすぎない。しかし法律から見れば、その監査人が有限責任の特権を持っているかどうかは、監査の失敗で損害が出たときに誰の財産にまで責任を追及できるかに直結する。この見方の違いを知らない投資家ほど、事後に回収の壁にぶつかる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 34条の30:登録の抹消(最終段階の記録処理) | 34条の24:有限責任監査法人の登録(入口) 34条の29:登録の取消し(処分) |
| 行政庁の裁量 | なし(抹消しなければならない=羈束行為) | 登録要件の審査を伴う 取消事由の認定と処分判断を伴う |
| 発生原因 | 34条の28第2項の失効、または34条の29第2項の取消し | 監査法人からの登録申請 法定の取消事由の発生 |
| 争う実益 | 小さい(結論は前段で確定) | 登録拒否の場合に問題となる 大きい(審査請求・取消訴訟・執行停止の主戦場) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も法人會計師事務所について主管機関の許可・登記制をとる。許可の撤銷・廃止に伴う登記の扱いは同法の規定で確認を要する
韓国の회계법인は金融委員会への登録制をとり、登録取消しの制度がある。登録制による公示という発想は日本と共通する
ドイツは Wirtschaftsprüfungsgesellschaft の承認制をとり、承認の取消しと職業登録簿(Berufsregister)の管理を規定する
米国では上場会社監査を行う会計事務所に PCAOB 登録を義務付け、制裁として登録取消しがありうる。登録制による監査人の公的管理という点で機能が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- IPO 準備中のスタートアップの CFO が、監査契約先の監査法人について「有限責任」の登録状況を確認しないまま主幹事証券との打合せに臨んだ。直前になって登録が取り消されていたと知れば、監査人の交代が必要になり、上場スケジュールが半年単位でずれかねない
- あなたが中堅監査法人の代表社員で、金融庁から登録取消しの処分通知が届いたとしたら、何から手を付ける? 抹消そのものは自動的に進むので、争う対象は取消処分である。審査請求なら3か月、取消訴訟なら6か月の期限が、通知を受けた日から動き出している
- 合併で解散した監査法人の登録は失効し、登録簿から抹消される。手続は淡々と進む
- 上場企業の監査役から「うちの会計監査人の登録が抹消されたと聞いたが、監査報告書の効力はどうなるのか」と相談を受けた。抹消の前後どちらの時点で発行された報告書なのか、まず日付から確認することになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 監査を受ける企業や投資家の立場なら、まず金融庁の公表情報などで監査人の登録状況と処分内容を確認する2. 抹消の前後に発行された監査報告書の日付を整理する3. 会社法上の会計監査人の欠格や交代手続の要否を、監査役と顧問弁護士に照会する4. 監査の失敗で損害がある場合、責任追及の相手方と社員責任の範囲を確定させてから請求を組み立てる
訴えられた側:1. 監査法人側なら、抹消ではなく前段の取消処分(34条の29第2項)を争う対象と見定める2. 処分通知の教示欄で審査請求先と期限を確認する3. 業務への影響が大きければ、取消訴訟とあわせて執行停止の申立てを検討する4. 失効事由(34条の28第2項)が定款変更や解散に起因する場合は、その手続の有効性を検証する5. 被監査会社への説明文書を早めに準備する
時効(請求できる期限):抹消そのものに固有の期限はない。前段の登録取消処分を争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。いずれも原則として処分の日から1年を経過すると提起できない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
行政法一般理論(羈束行為):法律が「しなければならない」と効果を一義的に定める行為は羈束行為とされ、行政庁に判断の余地はない。本条の抹消もこの構造をとり、実質的な判断は失効・取消しの段階に置かれていると整理できる
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 有限責任監査法人制度の創設に伴い、登録制度の一環として新設されたとみられる。その後の改正の有無と内容は人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:有限責任監査法人制度の創設に伴う登録制度の一環として新設されたとみられる。その後の改正の有無は原典での確認を要する
- 公認会計士法 第34条の24有限責任監査法人の登録義務
- 公認会計士法 第34条の28第2項の登録失効が抹消事由
- 公認会計士法 第34条の29第2項の登録取消しが抹消事由
- 行政不服審査法 第18条取消処分に対する審査請求の期間
- 行政事件訴訟法 第14条取消処分を争う出訴期間
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