公認会計士法 第34条の41(審判手続開始決定書)
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- 審判手続開始の決定は、文書によつて行わなければならない。
- 2.審判手続開始の決定に係る決定書(次項及び第三十四条の四十五において「審判手続開始決定書」という。)には、最初の審判手続の期日及び場所、課徴金に係る第三十一条の二第一項又は第三十四条の二十一の二第一項に規定する事実並びに納付すべき課徴金の額及びその計算の基礎を記載しなければならない。
- 3.審判手続は、課徴金の納付を命じようとする者(以下この章において「被審人」という。)に審判手続開始決定書の謄本を送達することにより、開始する。
- 4.被審人には、最初の審判手続の期日に出頭すべき旨を命じなければならない。
この条文の基本情報
審判手続開始決定書とは何ですか?
定義審判手続開始決定書とは、公認会計士法第34条の41に定められた規定で、「審判手続開始の決定は、文書によつて行わなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の41(審判手続開始決定書)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の41の条文原文は「審判手続開始の決定は、文書によつて行わなければならない。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の41は第五章の六に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の41の前の条は公認会計士法第34条の40です。
- 公認会計士法第34条の41の次の条は公認会計士法第34条の42です。
- 公認会計士法第34条の41には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の41 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の41(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_41
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の41は、課徴金の審判手続開始決定を文書で行い、期日・場所、原因事実、納付額と計算の基礎を記載し、謄本の送達で審判を開始すると定める。
Q · 審判手続開始決定書が届いたら、課徴金はもう確定なの?
確定ではない。送達で審判が始まり、事実も額も争える
公認会計士法34条の41第3項により、審判手続開始決定書の謄本が被審人に送達された時点で始まるのは審判手続であり、課徴金の納付命令は審判を経た後に出されます。決定書には課徴金の原因となる事実、納付額、その計算の基礎が記載されるため、被審人はこれらを争点として、故意か相当の注意の懈怠か(1.5倍か1倍か)、基礎とされた監査報酬の範囲は正しいかを審判で争うことができます。
解説
公認会計士や監査法人に課徴金が科されるとき、金融庁はいきなり納付命令を出すわけではない。まず「審判手続開始決定書」という一通の文書が届く。そこには最初の期日と場所、課徴金の原因とされる事実、納付額とその計算の根拠が書かれている。この謄本が送達された時点で審判手続(役所の中で行う、裁判に似た事実確認の場)が始まり、被審人は最初の期日への出頭を命じられる。押さえるべき点は、決定書に書かれた事実と計算の基礎が、そのまま争う範囲になるということだ。課徴金の額は、故意の虚偽証明なら監査報酬相当額の1.5倍、相当の注意を怠った場合は1倍を基準に算定される(31条の2)。どの監査契約の報酬を基礎にしたのか、どの事実を故意と評価したのか。それを決定書の段階で一つずつ検証できる側は、手続の主導権を相手に渡さずに済む
法的な位置づけ
審判手続開始決定書とは、公認会計士法34条の41に基づき、公認会計士または監査法人に対する課徴金の審判手続を開始する際に作成される文書である。最初の審判期日と場所、31条の2第1項または34条の21の2第1項に規定する事実、納付すべき課徴金の額及び計算の基礎を記載事項とし、その謄本の被審人への送達によって審判手続が開始する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.送達日を記録し期日を確定する 審判手続開始決定書の謄本を受け取ったら、送達日を記録し、記載された最初の審判期日と場所、答弁書の提出期限を確認してスケジュールを確定させる
- 2.弁護士を選任する 金融行政の審判実務に通じた弁護士に速やかに相談・選任し、代理人として手続に関与してもらう体制を整える
- 3.記載事実を監査調書と照合する 決定書の「事実」欄を監査調書・審査記録と一行ずつ照合し、認める部分と争う部分を仕分ける。故意と評価されているか、相当の注意の懈怠と評価されているかを特に確認する
- 4.計算の基礎を検証する 課徴金の額の算定に用いられた監査契約・年度・報酬額の範囲が正しいか、倍率(1.5倍/1倍)の適用が妥当かを報酬請求記録と突き合わせて検証する
- 5.答弁方針を決めて期日に出頭する 照合結果をもとに答弁書で認否と主張を整理し、最初の審判期日に出頭する。事実を全面的に認めると期日を経ずに進む可能性があるため、方針は慎重に決める
よくある質問 AI による整理
Q1審判手続開始決定書とは何ですか?
公認会計士や監査法人に課徴金を科す前に、審判手続の開始を知らせる文書です。期日・場所、原因事実、課徴金の額と計算の基礎が記載されます(公認会計士法34条の41)。
Q2公認会計士の課徴金はいくらになりますか?
公認会計士法31条の2により、故意の虚偽証明なら監査報酬相当額の1.5倍、相当の注意を怠った場合は1倍が基準です。監査法人も34条の21の2で同様の枠組みです。
Q3審判手続はいつ始まりますか?
被審人に審判手続開始決定書の謄本が送達された時点で開始します(34条の41第3項)。開始決定の日ではなく送達日が起点になる点に注意が必要です。
Q4審判の期日に出頭しないとどうなる?
本条4項は被審人に最初の期日への出頭を命じます。欠席すると反論の機会を自ら失い、決定書記載の事実を前提に手続が進むリスクが高まります。
Q5課徴金の審判で弁護士は必要?
法律上の義務ではありませんが、事実認定と計算の基礎を争う専門的な手続のため、金融行政の審判実務に通じた弁護士の早期選任が一般に推奨されます。
Q6監査法人の課徴金で個人の会計士も対象になる?
なりえます。31条の2は公認会計士個人、34条の21の2は監査法人を対象とし、決定書にどちらの事実が記載されるかで被審人が決まります。
Q7課徴金納付命令に不服があるときは?
審判を経て出された納付命令に対しては取消訴訟を検討します。出訴期間は原則として処分を知った日から6か月以内です(行政事件訴訟法14条)。
Q8決定書に書かれていない事実で課徴金を課せる?
決定書は審判の対象を画定する文書であり、記載された事実と計算の基礎が争点の範囲になります。記載外の事実を追加するには所定の手続が必要と解されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1開始決定書が届いたら、もう課徴金を払うしかないんですか?
いいえ。本条3項のとおり、送達によって始まるのは審判手続であり、納付命令はその後に出される。決定書に記載された事実と額は、審判で争う対象となる。実務のポイント:答弁書で事実を全面的に認めると、期日を開かずに手続が進むことがある。早く終わらせたいのか、額を争いたいのかを最初に決めないと、選択肢が一つ消える
Q2決定書に書いてある金額って、どうやって計算されてるんですか?
本条2項は、額に加えて「計算の基礎」の記載を義務付けている。基準は31条の2などにより、故意なら監査報酬相当額の1.5倍、相当の注意を怠った場合は1倍である。実務のポイント:争点になりやすいのは倍率だけではない。どの年度・どの契約の報酬を基礎に入れたかという範囲の問題も争点になる。計算の基礎欄は、額を削る交渉材料の宝庫である
間違えやすい点 AI による整理
- 審判手続開始決定書が届いた時点で課徴金は確定したと思い込み、謝罪と支払いの準備だけを始める会計士がいる。実際には、決定書は手続の始まりにすぎない。納付命令は審判を経た後に出るものであり、記載された事実や額を争う機会はこれから始まる
- 「処分の名宛人になるのは監査法人だけで、個々の会計士には関係ない」という見方は、制度の構造を取り違えている。31条の2は公認会計士個人に対する課徴金、34条の21の2は監査法人に対する課徴金を定めており、どちらの事実が記載されるかで被審人が変わる。自分の名前が被審人欄に載りうることを知らない会計士は、初動で出遅れる
- 決定書の「計算の基礎」は形式的な添え書きに見えるかもしれない。だが法律の側から見れば、それは額の正当性を支える唯一の根拠である。読み飛ばした被審人は、争えたはずの金額をそのまま受け入れることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 34条の41:審判手続の入口(決定書の方式・記載事項・開始時点) | 31条の2:公認会計士個人に対する課徴金の要件 34条の21の2:監査法人に対する課徴金の要件 |
| 名宛人 | 被審人(課徴金の納付を命じようとする者) | 虚偽証明等を行った公認会計士個人 虚偽証明等を行った監査法人 |
| 額の基準 | 決定書に額と計算の基礎を記載する義務 | 故意:監査報酬相当額の1.5倍/相当の注意の懈怠:1倍 故意:監査報酬相当額の1.5倍/相当の注意の懈怠:1倍 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では会計師の不正は主に会計師懲戒委員会での懲戒手続で処理され、日本型の課徴金審判とは構造が異なる
ドイツでは監査人監督機関(APAS)が職業監督上の措置として過料等を科し、手続は職業法の枠内で行われる
米国 SEC の行政手続では、手続開始命令(OIP)に申立事実を記載して送達する点で、本条の決定書と機能的に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 監査法人のパートナーであるあなたの事務所に、金融庁から審判手続開始決定書の謄本が届いた。最初の期日まであと数週間、記載された「事実」を認めるか争うか、答弁の方針を事務所内で決めなければならない
- 決定書の「計算の基礎」欄を読むと、問題になった年度以外の監査報酬まで合算されているように見える。もし算定の範囲が広すぎたら、どうなる? 額そのものを審判で争う余地が生まれる
- クライアント企業の粉飾が発覚した。担当していた会計士は、自分が課徴金の被審人になるかどうか分からないまま、毎日ニュースを追っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 監査を経た財務書類を信じて投資し損失を受けた立場であれば、課徴金は国庫に納付されるもので、あなたへの賠償ではないと理解する2. 損害の回復は別ルートで、金融商品取引法上の責任規定や民法709条に基づく請求を弁護士と検討する3. 金融庁の公表資料や審判の決定内容は、虚偽証明の事実を裏付ける材料になりうるので保存する
訴えられた側:1. 謄本の送達日を記録し、最初の期日と答弁書の提出期限を確定させる2. 記載された事実を監査調書・審査記録と照合し、認める部分と争う部分を分ける3. 計算の基礎について、対象となった監査契約と報酬額の範囲が正しいかを検証する4. 故意と評価されている場合は、相当の注意を払っていた証拠を集めて1.5倍の適用を争う5. 金融行政の審判実務に通じた弁護士を早期に選任し、期日に出頭する
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはないが、送達により審判手続が始まり、最初の期日への出頭が命じられるので、送達日から期日までが実質的な準備期間となる。審判を経て出された課徴金納付命令に不服がある場合、取消訴訟は原則として処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。課徴金の除斥期間などは改正で動いている可能性がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
行政手続法学の一般的理解:課徴金審判における決定書の記載事項は、告知と弁明の機会を実質化するための争点開示機能を担う。原因事実と計算の基礎を具体的に示すことで、被審人が反論の対象を特定できるようにする趣旨と理解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正(要検証) 公認会計士・監査法人に対する課徴金制度と審判手続の導入に伴い設けられたとみられる。その後の改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:公認会計士法改正により、公認会計士・監査法人に対する課徴金制度とその審判手続が導入され、本条が設けられたとみられる(その後の改正の有無は要確認)
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