公認会計士法 第34条の45(答弁書)
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- 被審人は、審判手続開始決定書の謄本の送達を受けたときは、これに対する答弁書を、遅滞なく、審判官に提出しなければならない。
- 2.被審人が、審判手続開始決定書に記載された最初の審判手続の期日(当該期日が変更された場合にあつては、変更後の期日)前に、課徴金に係る第三十一条の二第一項又は第三十四条の二十一の二第一項に規定する事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書を提出したときは、審判手続の期日を開くことを要しない。
この条文の基本情報
答弁書とは何ですか?
定義答弁書とは、公認会計士法第34条の45に定められた規定で、「被審人は、審判手続開始決定書の謄本の送達を受けたときは、これに対する答弁書を、遅滞なく、審判官に提出しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の45(答弁書)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の45の条文原文は「被審人は、審判手続開始決定書の謄本の送達を受けたときは、これに対する答弁書を、遅滞なく、審判官に提出しなければならない。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の45は第五章の六に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の45の前の条は公認会計士法第34条の44です。
- 公認会計士法第34条の45の次の条は公認会計士法第34条の46です。
- 公認会計士法第34条の45には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の45 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の45(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_45
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の45は、審判手続開始決定書の謄本を受けた被審人に、遅滞なく答弁書を出す義務を課す。最初の期日前に事実と課徴金額の両方を認めれば、審判期日は開かれない。
Q · 公認会計士の課徴金審判で答弁書を出して認めたら、審判はどうなるの?
最初の期日前に事実と額を認めれば、期日は開かれない
公認会計士法34条の45第1項により、被審人は審判手続開始決定書の謄本の送達を受けたら、遅滞なく審判官に答弁書を提出しなければなりません。第2項により、最初の審判期日(変更された場合は変更後の期日)より前に、虚偽証明などの課徴金の原因事実(31条の2第1項、34条の21の2第1項)と納付額の両方を認める答弁書を出すと、審判期日は開かれません。事実か額の片方だけを認める場合は、期日が開かれて審理されます。
解説
審判手続開始決定書の謄本を受け取った公認会計士や監査法人が最初に書く書面が答弁書であり、ここで今後の手続の進み方がほぼ決まる。本条1項は、答弁書を「遅滞なく」審判官に出すよう求めている。条文に日数は書かれていないが、期限がないわけではない。速やかに出す義務と理解すべきだ。2項はさらに重い。最初の審判期日より前に、虚偽証明などの課徴金の原因事実(第31条の2第1項、第34条の21の2第1項)と納付額の両方を認める答弁書を出すと、審判期日を開く必要がなくなる。反論の場である審判が、一枚の書面で始まる前に終わる。つまり、あなたが手にしている選択肢は二つある。一つは事実と額を争って期日に臨むこと、もう一つは認めて早く終わらせることだ。そして後者は、一度出すとほぼ取り返しがつかない。認めた事実は課徴金の決定の土台になり、公表され、懲戒処分や投資家からの損害賠償請求にもつながっていく。答弁書の一行は、事務所の今後数年を左右する経営判断である。
法的な位置づけ
公認会計士法第34条の45は、公認会計士・監査法人に対する課徴金の審判手続で、被審人が審判手続開始決定書の謄本の送達後、遅滞なく審判官に答弁書を提出する義務を定める規定である。あわせて、最初の審判期日より前に虚偽証明等の事実と課徴金の額を認める答弁書が提出された場合は、審判期日を開く必要がないとする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.謄本受領当日に記録を保全する 審判手続開始決定書の謄本を受け取ったら、その日のうちに監査調書と電子データの保全、当時の監査チームの記憶の記録化を指示する
- 2.代理人選任と保険会社への連絡 弁護士を代理人に選び、賠償責任保険の約款に事前の同意なく責任を認めることを禁じる条項(承認禁止条項)がないかを確認し、保険会社に通知する
- 3.争点を絞り込む 事実関係、故意か相当の注意を怠ったか、課徴金額の算定基礎になる監査報酬額の三つに分けて、認める点と争う点を整理する
- 4.認めるかどうかの影響を試算する 認める答弁書(2項)を出す前に、懲戒処分、金融庁の公表、投資家訴訟、保険金の支払いへの影響を比べ、事務所として判断する
- 5.期日前に答弁書を提出する 遅滞なく審判官に答弁書を出す。期日を開かずに終わらせたい場合は、最初の審判期日(変更された場合は変更後の期日)より前に、事実と額の両方を認める内容で提出する
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士法の答弁書とは何ですか?
課徴金の審判手続で、被審人が審判手続開始決定書に対する認否や主張を示すため審判官に出す書面です。根拠は公認会計士法34条の45第1項です。
Q2答弁書の提出期限はいつまでですか?
条文の言葉は「遅滞なく」で、具体的な日数はありません。ただし期日を開かずに終わらせる効果を得たいなら、最初の審判期日より前に提出する必要があります。
Q3答弁書を出さないとどうなりますか?
条文に直接の制裁はありませんが、提出は義務です。争う点が示されないため、決定書に書かれた事実を前提に手続が進むおそれがあります。
Q4答弁書で事実だけ認めて金額は争えますか?
争えます。ただし34条の45第2項で期日が不要になるのは、事実と額の両方を認めた場合に限られます。片方だけ認める場合は期日が開かれます。
Q5審判期日が開かれないのはどんな場合ですか?
最初の審判期日(変更後の期日を含む)より前に、課徴金の原因事実と納付すべき額の両方を認める答弁書を被審人が出した場合です。
Q6答弁書は誰に提出するのですか?
審判官に提出します。金融庁長官に出すものではありません。審判手続開始決定書の謄本で事件番号と担当を確認してから提出します。
Q7監査法人の課徴金はいくらですか?
虚偽証明が故意によるものなら監査報酬相当額の1.5倍、相当の注意を怠ったことによるものなら1倍です(公認会計士法34条の21の2)。
Q8課徴金審判の答弁書は弁護士に頼むべきですか?
強く勧められます。答弁書で認めた範囲は、懲戒処分、投資家訴訟、保険金の支払いにまで影響するため、専門家と影響を試算してから出すのが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1答弁書って、とりあえず全部否認で出しておけばいいんですか?
全部否認すると、期日が開かれ、立証の応酬になります。監査調書に記録のない手続は「やっていない」と評価されやすいので、何でも否認する戦略はかえって信用を落とします。本条1項の答弁書は、争う点を絞り込む書面と考えるべきです。実務のポイント:実務では、事実は認めたうえで故意だけを争い、課徴金を1.5倍から1倍の枠に下げるという落としどころが現実的な選択肢になることが多いです
Q2認める答弁書を出したら、もう取消訴訟はできないんですか?
法律上、訴えを起こすこと自体が禁止されるわけではありません。ただ、本条2項に基づいて自分で事実と額を認めた以上、後から裁判で争っても認められる見込みは非常に低くなります。実務のポイント:同じ型の審判手続がある金融商品取引法(第183条)では、多くの事案が被審人の認める答弁書で期日を開かずに終わっています。それでも、認める前に懲戒と民事への影響を試算しなかったことを後悔する例は少なくありません
間違えやすい点 AI による整理
- 「遅滞なく」は「急がなくていい」という意味だと受け取られやすいが、違う。具体的な日数が書かれていないだけで、速やかに提出する義務である。対応を先送りすると、審判官は被審人に争う意思がないと受け止め、期日の進行は決定書に記載された事実を前提に組まれていく
- 課徴金を認めればそれで終わり、と考えるのは問いの立て方そのものが誤っている。課徴金の手続(第31条の2、第34条の21の2)と、業務停止などの懲戒処分(第30条、第34条の21)は別の手続である。答弁書でどこまで事実を認めたかが、課徴金の外側にある処分や訴訟にまで影響する
- 会計士から見れば、監査基準に沿った手続を踏んでいたなら過失はないと思える。しかし審判で見られるのは「相当の注意を怠ったか」であり、その証明は監査調書に記録が残っているかどうかで決まる。記録のない手続は、実施していなかったものとして扱われうる。この認識のずれが、答弁書の段階で致命傷になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続上の位置 | 34条の45:被審人が最初に出す答弁書と、期日を開かずに終わる場合 | 34条の40:審判手続開始の決定(手続の入口) 金融商品取引法183条:金商法の審判手続における答弁書 |
| 対象となる処分 | 課徴金(31条の2・34条の21の2)の審判手続 | 30条・34条の21:懲戒処分・監査法人への処分(別の手続) 金商法上の課徴金(開示規制違反・不公正取引など) |
| 被審人が認めた場合の効果 | 最初の期日前に事実と額を認めれば期日不要 | 課徴金の手続で認めても懲戒手続は別に進む 同じ型:事実と額を認めれば期日を開かない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では会計士への制裁は主に會計師懲戒委員會での懲戒手続で扱われ、日本の課徴金審判のように「認めれば期日を開かない」型の明文規定は確認できていない
韓国では監査人への課徴金は外部監査法に基づき、手続は行政手続法上の意見提出が中心となる
ドイツでは監査人監督機関(APAS)または職業団体が職業監督上の措置を行い、対審型の審判とは構造が異なる
米国 SEC の行政手続でも被審人は Answer を提出する。不提出の場合は default とされうる点で、日本より厳しい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 監査を担当していた上場会社の粉飾が発覚し、半年後、事務所に審判手続開始決定書の謄本が届いた。課徴金額は監査報酬の1.5倍で、決定書は「故意」を前提に書かれている。故意を争うなら、答弁書でその点をはっきり否認しないと、期日の組み立てが最初から相手の土俵になる
- 答弁書を出す前に最初の期日まで残り10日しかないとしたら、何から手を付ければいい? 認めるか争うかを決めるには、監査調書の再点検、当時のチームへの聞き取り、損害賠償保険会社への連絡が要る。10日では足りないので、期日の変更を求めるかどうかも同時に判断しなければならない
- 監査法人の品質管理担当役員が「早く終わらせたい」と考え、事実と額をすべて認める答弁書の案を回してきた。だが課徴金の決定は金融庁が公表する。その事実認定は、株主代表訴訟や投資家集団訴訟の原告側弁護士にとって最初に入手したい証拠になる
取るべき行動
被害を受けた側:不正会計で損をした投資家や、監査を委託していた会社の立場なら、まず金融庁が公表する課徴金納付命令の決定を確認する。被審人が事実を認めていれば、虚偽証明の認定は民事で責任を追及するときの有力な材料になる。そのうえで金融商品取引法第21条、第22条や民法の不法行為による請求を検討する。時効が進むので、早めに証券訴訟に強い弁護士に相談する
訴えられた側:1. 謄本を受け取った日に、監査調書と電子データの保全、関係者への口止めではなく記録化を指示する2. 弁護士を代理人に選び、賠償責任保険の約款にある承認禁止条項を確認する3. 故意か相当の注意の欠如か、課徴金額の算定基礎(監査報酬)が正しいかを分けて、争う点を絞る4. 認める答弁書を出すのは、懲戒と民事への影響を試算してからにする
時効(請求できる期限):答弁書は謄本の送達を受けた後「遅滞なく」提出する必要があり、日数の定めはない。期日を開かずに終わらせる効果(2項)を得るには、最初の審判期日(変更されたときは変更後の期日)より前に提出する必要がある。決定に不服があって取消訴訟を起こす場合の出訴期間は短く設定されているので、決定が届いたらすぐに確認する(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 公認会計士と監査法人に対する課徴金制度、およびその審判手続(第5章の6)が導入され、答弁書の規定が設けられたとされる。その後に改正されたかどうかと条番号の変遷は、人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:公認会計士法の改正で、公認会計士・監査法人に対する課徴金制度とその審判手続が導入され、答弁書の規定が置かれたとされる。その後の改正の有無と条番号の変遷は、人による確認が必要
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