公認会計士法 第34条の43(被審人の代理人等)
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- 被審人は、弁護士、弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は内閣総理大臣の承認を得た適当な者を代理人とすることができる。
- 2.内閣総理大臣は、当該職員でその指定するもの(以下この条において「指定職員」という。)を審判手続に参加させることができる。
- 3.指定職員は、審判手続に立ち会い、証拠の申出その他必要な行為をすることができる。
- 4.指定職員は、第三十一条の二第一項又は第三十四条の二十一の二第一項に規定する事実、法令の適用並びに納付すべき課徴金の額及びその計算の基礎について変更(内閣府令で定める範囲のものに限る。)の必要があると認めるときは、これを主張することができる。ただし、被審人の利益を害することとなる場合は、この限りでない。
この条文の基本情報
被審人の代理人等とは何ですか?
定義被審人の代理人等とは、公認会計士法第34条の43に定められた規定で、「被審人は、弁護士、弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は内閣総理大臣の承認を得た適当な者を代理人とすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の43(被審人の代理人等)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の43の条文原文は「被審人は、弁護士、弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は内閣総理大臣の承認を得た適当な者を代理人とすることができる。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の43は第五章の六に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の43の前の条は公認会計士法第34条の42の2です。
- 公認会計士法第34条の43の次の条は公認会計士法第34条の44です。
- 公認会計士法第34条の43には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の43 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の43(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_43
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の43は、課徴金審判で弁護士等や承認を得た者を代理人にでき、指定職員が立証を担うと定める。指定職員は被審人に不利益な変更を主張できない。
Q · 会計士の課徴金審判で、代理人は弁護士じゃないとダメ?
弁護士のほか、内閣総理大臣の承認を得た者も代理人になれる
公認会計士法34条の43第1項により、被審人は弁護士・弁護士法人・弁護士・外国法事務弁護士共同法人のほか、内閣総理大臣の承認を得た「適当な者」を代理人にできます。承認を得れば、監査実務に通じた専門家を代理人に加えることも制度上可能です。一方、行政側からは指定職員が審判に参加して立証を担いますが、同条第4項ただし書により、被審人の利益を害する変更(課徴金額の引上げなど)は主張できません。
解説
金融庁から審判手続開始決定書が届いた監査法人の会議室では、たいてい「相手は国、こちらは一事務所」という空気になる。だが本条を読むと、盤面の配置が違って見えてくる。第1項により、被審人(課徴金を課すかどうかを審理される側の公認会計士・監査法人)は、弁護士だけでなく、内閣総理大臣の承認を得た「適当な者」も代理人にできる。たとえば監査実務に通じた専門家を、承認を得て代理人にすることも制度上は可能である。第2項・第3項により、役所側からは「指定職員」が審判に加わり、立会い・証拠の申出など、いわば検察官に近い役割を担う。ここで重要なのは、指定職員と、判断を下す審判官は別の人物だという点だ。そして急所は第4項である。指定職員が審判の途中で事実や課徴金の額の変更を主張できるのは、内閣府令で定める範囲に限られる。しかも被審人の利益を害する変更は主張できない。審判の途中で金額を上乗せされることは原則としてない。守るべき範囲が先に確定するので、反論の焦点を絞り込める
法的な位置づけ
公認会計士法第34条の43は、公認会計士・監査法人に対する課徴金納付命令に係る審判手続において、被審人の代理人資格と、行政側の主張・立証を担う指定職員の参加および権限を定める規定である。指定職員による事実・法令の適用・課徴金額の変更主張は、内閣府令で定める範囲内かつ被審人の利益を害しない場合に限られる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.開始決定書の事実と金額を上限として記録 審判手続開始決定書を受け取ったら、記載された事実、法令の適用、課徴金額とその計算の基礎に線を引き、記録する。第4項により指定職員はこれを不利益方向に変更できないため、防御の上限ラインになる
- 2.代理人を選任し、利益相反を確認 弁護士・弁護士法人等から代理人を選ぶ。所属法人の顧問弁護士を使う場合は、個人と法人の利害が対立しないかを先に確認する
- 3.会計専門家を加えるなら承認を申請 監査の技術論が争点になる場合、弁護士以外の専門家を代理人に加えるために内閣総理大臣(実務上は金融庁)の承認を得る。承認前に代理行為をさせない
- 4.答弁書で争点を「事実」と「算定基礎」に分ける 答弁書の提出期限までに、事実の存否と課徴金額の計算基礎を分けて主張する。被審人に有利な算定上の誤りを示す資料は早めに提出する
- 5.審判期日で指定職員の主張を監視し、異議を調書に残す 指定職員が事実や金額の言い換えを始めたら、内閣府令の範囲内か、被審人の利益を害しないかをその場で確認し、異議を調書に記録させる
よくある質問 AI による整理
Q1被審人とは何ですか?
課徴金を課すかどうかを審判手続で審理される側の公認会計士や監査法人のことです。公認会計士法34条の43は、その被審人が代理人を立てられることを定めています。
Q2指定職員とは誰のことですか?
内閣総理大臣が当該職員の中から指定し、審判手続に参加させる職員です。審判に立ち会い、証拠の申出などを行う、検察官に近い役割を担います(34条の43第2項・第3項)。
Q3課徴金審判の代理人に会計士はなれる?
内閣総理大臣の承認を得れば「適当な者」として代理人になれる余地があります。承認なしに弁護士以外が代理すると、弁護士法72条の非弁行為の問題が生じます。
Q4課徴金審判で金額が上がることはある?
指定職員が審判の途中で被審人の利益を害する変更を主張することは、34条の43第4項ただし書により認められていません。開始決定の金額が実質的な上限になります。
Q5審判官と指定職員の違いは?
審判官は審理して判断する側、指定職員は行政側として主張・立証する側です。指定職員の主張は相手方の主張にすぎず、審判官を拘束しません。
Q6外国法事務弁護士は代理人になれる?
条文が明記するのは弁護士・弁護士法人・弁護士・外国法事務弁護士共同法人です。外国法事務弁護士個人は列挙されておらず、承認による「適当な者」の枠を検討することになります。
Q7監査法人が審判を受ける根拠条文は?
監査法人の虚偽証明に対する課徴金は公認会計士法34条の21の2、公認会計士個人については31条の2が根拠です。34条の43第4項は両方の審判に適用されます。
Q8指定職員の変更主張に異議を出すには?
審判期日の場で「内閣府令の範囲内か」「被審人の利益を害しないか」を指摘し、異議を調書に残すのが実務上有効です。のちの取消訴訟の材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1代理人って弁護士じゃないとダメなんですか? 監査に詳しい同業の先輩に頼みたいんですけど
弁護士・弁護士法人・弁護士・外国法事務弁護士共同法人のほか、内閣総理大臣の承認を得た「適当な者」も代理人になれます(公認会計士法34条の43第1項)。承認なしに弁護士以外が代理すれば、非弁行為の問題になります。実務のポイント:監査の技術論は弁護士だけでは詰め切れないことが多く、弁護士を主任にして承認を得た会計専門家を加える二人体制が、もっとも実戦的な組み方とされます
Q2審判の途中で、金融庁側が課徴金をもっと高く言い直してくることってあるんですか?
指定職員が事実・法令の適用・課徴金額の変更を主張できるのは、内閣府令で定める範囲に限られます。しかも被審人の利益を害する変更は主張できません(同条第4項ただし書)。実務のポイント:逆に言えば、被審人に有利な方向の変更(算定基礎の誤りによる減額など)は指定職員も主張できる構造です。算定ミスの資料は、こちらから早めに出すほど議論が有利に進みます
間違えやすい点 AI による整理
- 「代理人は弁護士しかなれない」と思われがちだが、第1項は内閣総理大臣の承認を得た「適当な者」も認めている。弁護士法72条(非弁護士による法律事務の取扱いの禁止)の例外となる「別段の定め」にあたる。会計・監査の技術論が争点になる審判では、承認を得た専門家を代理人に加える選択肢を最初に検討すべきである
- 審判官と指定職員はどちらも金融庁の職員なので「全員が敵」に見える。だが法律上の役割は明確に分かれている。指定職員は主張・立証をする側、審判官は判断する側である。指定職員の主張は証拠で崩せる「相手方の主張」にすぎない。その主張に審判官が拘束されるわけではない。この構造が見えていないと、反論すべき相手を間違えることになる
- 第4項の重さは、条文の最後のただし書にある。指定職員が変更を主張できるのは内閣府令で定める範囲に限られ、被審人に不利益な方向の変更は封じられている。被審人に有利な方向の変更は主張できる。開始決定に書かれた事実と金額は、審判の中で下がることはあっても、指定職員の主張で上がることは想定されていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 34条の43:審判手続の代理人・指定職員の権限 | 31条の2:公認会計士個人の虚偽証明に対する課徴金 34条の21の2:監査法人の虚偽証明に対する課徴金 |
| 条文の性質 | 手続規定(誰がどう主張・防御するか) | 実体規定(課徴金の要件と額) 実体規定(課徴金の要件と額) |
| 両者の関係 | 第4項が31条の2・34条の21の2の事実と課徴金額の変更主張を制限 | 審判の対象となる事実・額の根拠 審判の対象となる事実・額の根拠 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では会計士の処分は懲戒委員会の手続が中心で、行政手続一般の代理人規定が適用される。日本のような指定職員による当事者対立型の課徴金審判とは構造が異なる
ドイツでは監査人の職業監督(APAS 等)による措置があり、異議は裁判所手続で争われる。審判段階での指定職員制度は日本特有の設計
米国は PCAOB の懲戒手続と SEC の行政審判があり、審判官と執行部門の分離という点で日本の審判官・指定職員の分離に近い構造を持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 審判期日の途中で、指定職員が「監査報酬の算定基礎に漏れがあった」と言い出し、課徴金額を引き上げる方向の主張を始めたら、どうなる? 第4項ただし書により、被審人の利益を害する変更は主張できない。その場で異議を述べるべき場面である
- IPO 準備企業の監査を担当したパートナーが、過失による虚偽証明(公認会計士法31条の2)を理由に審判手続開始決定を受けた。答弁書の提出期限まで残り二週間。所属法人の顧問弁護士に頼むか、利益相反のない外部の弁護士を立てるか、今週中に決めなければ答弁書が間に合わない
- あなたが監査法人側の品質管理担当者で、審判の対象は法人そのもの(34条の21の2)。監査調書を最も深く理解しているのは社内の会計士だ。弁護士と並べて代理人に加えたいなら、まず内閣総理大臣の承認申請から始まる
取るべき行動
被害を受けた側:自分は監査チームの一員にすぎず、処分は不当だと考える場合:1. 所属法人の顧問弁護士との利益相反を確認し、必要なら個人として独立した弁護士を代理人に選ぶ(本条第1項) 2. 監査調書・レビュー記録・指示メールを時系列で固め、自分の判断権限の範囲を立証できるようにする3. 監査の技術論が中心になるなら、承認を得て会計専門家を代理人に加えることを検討する4. 指定職員の主張が開始決定の範囲を超えたら、期日でただちに異議を述べる
訴えられた側:虚偽証明そのものは争わず、金額だけを争う場合:1. 公認会計士法31条の2の算定基礎(監査報酬相当額、故意か過失か)を開始決定の記載と照合する2. 故意ではなく過失であることを示す証拠を集中して集める。乗率が変わるので、ここが最大の争点になる(最新の改正状況をご確認ください) 3. 指定職員は被審人に有利な方向の変更なら主張できるので、算定上の誤りを示す資料は早めに提出する4. 決定後の取消訴訟も見据え、期日での主張はすべて調書に残す
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし審判手続開始決定の送達後は、答弁書の提出期限と審判期日が指定される。答弁書を出さず期日にも出頭しないと、審判手続を経ずに決定が出されうる(公認会計士法の審判手続規定。最新の改正状況をご確認ください)。課徴金納付命令の決定に対する取消訴訟の出訴期間は、決定書を受け取った時点で必ず確認すること
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 公認会計士・監査法人に対する課徴金制度の導入にあわせて、審判手続の規定が整備されたとみられる。本条の条番号と当初の文言は要検証
- 令和2年(2020年)外国弁護士法改正関連 代理人に「弁護士・外国法事務弁護士共同法人」が加えられたとみられる。改正年と施行日は要検証
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:公認会計士・監査法人に対する課徴金制度の導入に伴い、審判手続の規定が整備された。本条の当初の条番号・文言は要検証
- 公認会計士法 第31条の2公認会計士の虚偽証明に対する課徴金
- 公認会計士法 第34条の21の2監査法人の虚偽証明に対する課徴金
- 公認会計士法 第34条の40審判手続開始の決定(現行効力を要確認)
- 公認会計士法 第49条の4内閣総理大臣権限の金融庁長官への委任(現行効力を要確認)
- 金融商品取引法 第181条同型の代理人・指定職員規定(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第72条非弁護士代理禁止の例外となる別段の定め
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