公認会計士法 第34条の50(学識経験者に対する鑑定命令)
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- 審判官は、被審人の申立てにより又は職権で、学識経験を有する者に鑑定を命ずることができる。
- 2.審判官が鑑定人に出頭を求めて審問する場合においては、被審人も、その鑑定人に質問することができる。
- 3.民事訴訟法第百九十一条、第百九十七条、第二百一条第一項及び第二百十二条の規定は、第一項の規定により鑑定人に鑑定を命ずる手続について準用する。
この条文の基本情報
学識経験者に対する鑑定命令とは何ですか?
定義学識経験者に対する鑑定命令とは、公認会計士法第34条の50に定められた規定で、「審判官は、被審人の申立てにより又は職権で、学識経験を有する者に鑑定を命ずることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の50(学識経験者に対する鑑定命令)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の50の条文原文は「審判官は、被審人の申立てにより又は職権で、学識経験を有する者に鑑定を命ずることができる。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の50は第五章の六に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の50の前の条は公認会計士法第34条の49です。
- 公認会計士法第34条の50の次の条は公認会計士法第34条の51です。
- 公認会計士法第34条の50には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の50 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の50(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_50
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の68は、課徴金審判で審判官が申立てまたは職権により学識経験者に鑑定を命じられると定める。被審人の質問権は鑑定人の出頭審問時に限られる。
Q · 会計士の課徴金審判で、被審人の側から専門家の鑑定を求めることはできるの?
申し立てられる。命じるかどうかは審判官が判断する
公認会計士法34条の68第1項により、審判官は被審人の申立てまたは職権で、学識経験を有する者に鑑定を命じることができます。被審人には申立権がありますが、鑑定を命じるかどうかと人選は審判官が決めます。また、鑑定人に直接質問できるのは、審判官が鑑定人に出頭を求めて審問する場合に限られます(同条2項)。鑑定人には民事訴訟法201条1項(宣誓)や212条(鑑定義務)などが準用されます。
解説
金融庁から課徴金の審判手続開始決定書が届いた公認会計士や監査法人にとって、勝負どころは「その監査は職業的専門家として正当な注意を尽くしていたか」という専門的評価に絞られることが多い。その評価を外部の専門家に委ねる仕組みが、本条の鑑定である。審判官(金融庁の中で審判手続を主宰する職員。裁判官ではない)は、職権でも、被審人(課徴金を科されようとしている会計士・監査法人)の申立てでも、学識経験者に鑑定を命じることができる。見落とされやすい点が二つある。第一に、鑑定は役所側だけが使う道具ではなく、あなたにも申立権がある。第二に、鑑定人に直接質問できる権利(2項)は、鑑定人が出頭して審問を受ける場合にしか発生しない。書面の鑑定だけで終われば、問いただす場面そのものがない。さらに3項は民事訴訟法の宣誓・鑑定義務・証言拒絶の規定を準用(必要な読み替えをして当てはめること)しており、鑑定人は宣誓をしたうえで意見を述べる立場に置かれる。鑑定を申し立てるか、出頭審問まで求めるか。その二つの判断で、審判の土俵の形が変わる
法的な位置づけ
公認会計士法第34条の68は、公認会計士・監査法人に対する課徴金の審判手続における鑑定を定める規定である。審判官は被審人の申立てまたは職権で学識経験者に鑑定を命じることができ、鑑定人の出頭審問の際には被審人も質問できる。鑑定手続には民事訴訟法191条・197条・201条1項・212条が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.専門判断が争点になる部分を切り出す 審判手続開始決定書と調査結果を読み、会計上の見積り、内部統制評価、監査基準の適用時期など、専門家の判断で結論が分かれうる論点を特定する
- 2.鑑定事項案を自ら起案する 「当時の監査基準のもとで通常求められる手続の範囲」のように、問いの範囲を限定した鑑定事項案を作成し、必要な専門分野も明記する
- 3.鑑定の申立てと出頭審問の要望を同時に出す 審判官に鑑定を申し立てる際、鑑定人に出頭を求めて審問する必要性もあわせて述べ、2項の質問権を使える状態を早期に確保する
- 4.質問案を監査チームと準備する 監査調書を作成した担当者と代理人弁護士で、鑑定の前提事実の誤り、基準適用時期のずれ、判断の限界を突く質問案を作る
- 5.出頭審問で鑑定人に質問する 審判官による審問の後、被審人として鑑定人に質問し、鑑定意見の根拠と射程を記録に残す
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士法34条の68とは?
公認会計士・監査法人の課徴金審判で、審判官が学識経験者に鑑定を命じられることと、鑑定人の出頭審問時に被審人が質問できることを定めた規定です。
Q2課徴金審判で鑑定を申し立てる方法は?
審判手続中に、鑑定を必要とする理由と鑑定事項を示して審判官に申し立てます。具体的な書式・期日は審判手続を定める内閣府令と審判官の指揮に従います。
Q3課徴金審判の鑑定申立て いつまで?
条文上の期限はありませんが、審判官が決定案を作成する前、審理が続いている間でなければ実効性がありません。早い段階での申立てが有利です。
Q4鑑定人の出頭審問は求められる?
条文上、出頭を求めるかは審判官の判断です。ただ被審人から出頭審問の実施を求める意見を述べることはでき、質問権を使うには出頭審問の実現が前提になります。
Q5鑑定人は宣誓するの?
します。3項が民事訴訟法201条1項を準用しているため、鑑定人は原則として宣誓したうえで鑑定意見を述べる立場に置かれます。
Q6鑑定命令は断れる?
民事訴訟法212条の準用により、必要な学識経験を有する者は原則として鑑定義務を負います。証言拒絶権を持つ者と同じ地位にある者などは鑑定人になれません。
Q7公務員を鑑定人にできる?
3項は民事訴訟法191条も準用しており、公務員の職務上の秘密に関わる事項については、監督官庁の承認が必要となる枠組みが及びます。
Q8課徴金審判の鑑定費用は誰が負担?
本条は費用負担を定めていません。審判手続の細則や実務運用に委ねられるため、申立て前に審判官または代理人弁護士に確認すべき事項です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1鑑定人って金融庁側が選ぶんですか? こっちで選べないんですか?
本条1項では鑑定を命じる主体は審判官で、被審人にできるのは申立てまでです。人選の最終判断は審判官にあります。ただ、申立ての段階で必要な専門分野(金融商品の公正価値評価、IT 統制など)と鑑定事項を具体的に示せば、それが人選と鑑定の範囲に反映される余地は生まれます。実務のポイント:鑑定では「誰が答えるか」と同じくらい「何を問うか」が結論に影響する。鑑定事項の文案を相手任せにしないこと
Q2鑑定人に質問できるって、裁判の反対尋問みたいなものですか?
性質は近いですが、発動条件があります。2項により、審判官が鑑定人に出頭を求めて審問する場合に限って、被審人本人も質問できます。書面だけの鑑定ではこの権利は使えません。鑑定人は民事訴訟法201条1項の準用で宣誓したうえで意見を述べます。実務のポイント:質問は代理人弁護士に任せきりにせず、実際に監査調書を作った担当者が技術的な前提を詰める質問を用意したほうが、鑑定の弱点を突きやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 鑑定は審判官が判断材料を集めるための道具であって、被審人は結果を待つしかないと思われがちだが、問いの立て方そのものが誤っている。1項は被審人の申立てによる鑑定を明文で認めており、「待つか、動くか」はあなたが選べる
- 鑑定人に質問できる権利があることは知っていても、その権利が「出頭を求めて審問する場合」に限られる(2項)という条件の重さは知られていない。鑑定が書面だけで完結すれば、質問の機会は最初から生まれない。権利の存在より、その権利が発動する条件を整えることのほうが重い
- 被審人から見れば、自分で依頼した会計学者の意見書も審判官が命じた鑑定も「専門家の意見」に変わりはない。しかし手続の上では、宣誓(民事訴訟法201条1項の準用)を経た中立の鑑定人の意見と、当事者が費用を出して依頼した私的意見書とでは、置かれる位置が違う。この差を知らずに私的意見書だけに頼ると、評価の場面で思わぬ差がつく
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では行政機関が適当な者を鑑定人に選定できると一般法で定める。日本の本条は課徴金審判に特化し、被審人の申立権と質問権を明文化している点が異なる
韓国の行政審判では証拠調べの方法として専門家への鑑定要求が定められている。当事者の申立てまたは職権による点は日本と類似する
ドイツ行政手続法は行政庁の証拠方法として鑑定人を挙げる。正式手続(§ 65以下)では証人・鑑定人の陳述義務が強化される
米国の正式裁決では当事者に反対尋問の権利が認められる。日本の本条は質問権を出頭審問の場合に限定しており、より限定的である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは問題となった監査の業務執行社員だった。審判官が職権で命じた鑑定の鑑定書が届き、「会計上の見積りに対する監査手続は不十分」と書かれている。書面のまま進めば、反論は意見書の提出にとどまる。次回期日までに鑑定人の出頭審問を求める申立てを出さなければ、そのまま審理が終結に向かう可能性がある
- もし会計学の研究者であるあなたに、審判官から鑑定命令が届いたらどうなるのか? 3項が準用する民事訴訟法212条により、鑑定に必要な学識経験を有する者には原則として鑑定義務がある。ただし同条2項が定める一定の地位にある者は鑑定人になれず、職業上の秘密に関わる事項では証言拒絶の規定(197条)も準用される
- 被審人になった元同僚から相談された。鑑定人に何を質問すべきか、三問に絞れるか。
取るべき行動
被害を受けた側:課徴金の審判を受けている被審人の場合:1. 争点のうち会計・監査の専門判断に関わる部分を特定し、鑑定の申立てを検討する2. 鑑定事項案を自分で起案し、問いの範囲を限定する3. 鑑定人の出頭審問をあわせて求め、2項の質問権を発動できる状態を作る4. 監査調書を熟知している監査チームのメンバーと代理人弁護士で質問案を準備し、前提事実の誤りや基準適用時期のずれを突く
訴えられた側:鑑定人に指名された学識経験者の場合:1. 鑑定事項と、自分の専門性・利害関係との関係をまず確認する(民事訴訟法212条の準用により、原則として鑑定義務を負う) 2. 被審人や監査対象会社と過去に関係がある場合は、速やかに審判官へ申し出る3. 宣誓(201条1項準用)を前提に、結論だけでなく根拠と限界を明記した鑑定書を作る4. 出頭審問では被審人からも質問されることを想定し、前提とした事実関係を整理しておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はなく、民法上の消滅時効が問題になる場面でもない。ただし鑑定の申立ては審判手続が続いている間(審判官が決定案を作る前)でなければ意味がない。具体的な期日・期限は審判官の指揮と審判手続を定める内閣府令に従う(最新の改正状況をご確認ください)
- 公認会計士法 第34条の40審判手続開始決定、本条手続の起点(現行効力を要確認)
- 公認会計士法 第31条の2公認会計士個人への課徴金納付命令
- 公認会計士法 第34条の21の2監査法人への課徴金納付命令
- 民事訴訟法 第212条鑑定義務と鑑定人の欠格、本条で準用
- 民事訴訟法 第201条宣誓義務、1項を鑑定人に準用
- 民事訴訟法 第197条証言拒絶権、鑑定人に準用
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