公認会計士法 第34条の61(課徴金等の請求権)
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破産法及び民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)の規定の適用については、課徴金納付命令に係る課徴金の請求権及び第三十四条の五十九第二項の規定による延滞金の請求権は、過料の請求権とみなす。
この条文の基本情報
課徴金等の請求権とは何ですか?
定義課徴金等の請求権とは、公認会計士法第34条の61に定められた規定で、「破産法及び民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)の規定の適用については、課徴金納付命令に係る課徴金の請求権及び第三十四条の五十九第二項の規定による延滞金の請…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の61(課徴金等の請求権)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の61の条文原文は「破産法及び民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)の規定の適用については、課徴金納付命令に係る課徴金の請求権及び第三十四条の五十九第二項の規定による延滞金の請…」で始まります。
- 公認会計士法第34条の61は第五章の六に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の61の前の条は公認会計士法第34条の60です。
- 公認会計士法第34条の61の次の条は公認会計士法第34条の62です。
- 公認会計士法第34条の61には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の61 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の61(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_61
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の76は、課徴金と延滞金を倒産法上「過料の請求権」とみなす規定。破産では劣後的破産債権かつ非免責債権となり、再生計画でも減免できない。
Q · 公認会計士が自己破産したら、国から命じられた課徴金は消えるの?
消えない。ただし配当の順番は最後尾になる
公認会計士法34条の76により、課徴金と延滞金の請求権は破産法・民事再生法の適用上「過料の請求権」とみなされます。そのため破産では劣後的破産債権(破産法99条1項)となり、一般債権者より後に配当されます。一方で非免責債権(同法253条1項7号)にもなるため、免責許可決定が出ても支払義務は残ります。民事再生では、再生計画で減免できません(民事再生法155条4項)。
解説
監査法人が破産すると、国が命じた課徴金は配当の列の最後尾に並ぶ。一方で、公認会計士個人が自己破産しても、課徴金は免責で消えない。一見矛盾する二つの結論を同時に生み出しているのが、本条のたった一行の「みなし規定」である。課徴金は刑罰ではなく、行政上の制裁金(役所が違反者に命じる金銭の支払い)である。そのため、本来は破産法の「罰金等の請求権」には入らない。そこで本条は、課徴金とその延滞金を「過料の請求権」とみなす。破産法上は、劣後的破産債権(一般の債権者が回収を終えた後でなければ配当されない債権)であり、かつ非免責債権になる。民事再生法上は、再生計画で減額できない債権として扱われる。虚偽の監査証明を出した会計士が「破産すればリセットできる」と考えても、その計算は成り立たない。逆に、監査法人の職員や取引先にとっては、国に配当を先取りされないための安全網になる。
法的な位置づけ
公認会計士法第34条の76は、公認会計士及び監査法人に対する課徴金納付命令に係る課徴金の請求権並びに同法第34条の59第2項に基づく延滞金の請求権を、破産法及び民事再生法の適用上、過料の請求権とみなす規定である。これにより両請求権は罰金等の請求権として扱われ、劣後化と非免責の効果を受ける。
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士の課徴金とは何ですか?
虚偽または不当な監査証明をした公認会計士・監査法人に、金融庁長官の命令で国庫への納付を命じる行政上の制裁金です。刑罰ではなく、過料とも異なる独自の制度です。
Q2劣後的破産債権とは?
一般の破産債権がすべて配当を受けた後でなければ配当されない債権です。破産法99条が定め、罰金等の請求権や破産手続開始後の利息などが該当します。
Q3非免責債権にはどんなものがある?
破産法253条1項が列挙します。租税等の請求権、悪意で加えた不法行為の損害賠償、養育費等、罰金等の請求権などです。本条により課徴金と延滞金も罰金等として含まれます。
Q4監査法人が破産したら職員の給料はどうなる?
破産手続開始前3か月分の給料は財団債権、それ以外の部分は優先的破産債権となります。劣後的破産債権とされる国の課徴金より前に弁済・配当を受けます。
Q5破産直前に課徴金を払ったら否認される?
否認されません。罰金等の請求権への弁済は偏頗行為否認の対象外とされ(破産法163条3項)、本条により課徴金もこれに含まれるためです。
Q6過料と罰金の違いは?
罰金は刑法上の刑罰で刑事裁判を経て科されます。過料は刑罰ではない金銭罰で、秩序違反などに対し裁判所や行政庁が科します。前科にはなりません。
Q7公認会計士の課徴金の金額はいくら?
虚偽・不当な監査証明に係る監査報酬相当額が基準となり、故意の場合はその1.5倍とされています。金額の詳細は最新の条文で確認してください。
Q8課徴金 延滞金 破産 どうなる?
延滞金も本条で過料の請求権とみなされるため、元本の課徴金と同じく劣後的破産債権かつ非免責債権になります。破産しても延滞金は消えません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1課徴金を命じられた会計士なんですが、自己破産したらチャラになりますか?
なりません。本条によって課徴金と延滞金は過料の請求権とみなされ、破産法253条1項7号の非免責債権になります。免責許可決定が出ても支払義務は残ります。実務のポイント:破産を「課徴金を消す手段」と考えるのは誤りですが、「ほかの借金を整理して、課徴金を払える体制を作る手段」としては使えます。どちらの発想で弁護士に相談するかで、出てくる提案が変わります
Q2取引先の監査法人が民事再生を申し立てました。うちの売掛金は減らされるのに、国の課徴金は満額なんですか?
満額ですが、後回しになります。課徴金は再生計画で減免できません(民事再生法155条4項)。その一方で、計画上の弁済期間が満了するまでは弁済を受けられません(同法181条3項)。実務のポイント:計画期間が終わった直後に課徴金の一括支払いが来ます。そのための資金を再生計画案が確保しているかを債権者集会で質問すると、計画の実現可能性を突けます
間違えやすい点 AI による整理
- 「自己破産すれば課徴金も帳消しになる」と考えるのは誤りである。本条で過料の請求権とみなされる結果、課徴金と延滞金は破産法253条1項7号の非免責債権になる。免責許可決定が出ても、国の請求は残る
- そもそも「課徴金は罰金のようなものだから、倒産法上の扱いは当然決まっている」という前提が誤っている。課徴金は刑罰でも過料でもない独自の行政上の制裁金である。明文のみなし規定がなければ一般の破産債権として扱われ、免責で消える可能性があった。だからこそ一行の規定が必要だった
- 国から見れば、課徴金が劣後するのは損に見える。法の設計から見れば、制裁金で一般債権者の取り分を食い潰さないための公平の仕組みである。一方で処分を受けた側が「劣後なのだから払わなくて済む」と読むと痛い目を見る。後回しにされるのは配当の順番だけで、債務そのものは消えない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 34条の76:課徴金・延滞金の倒産法上の性質を「過料の請求権」と決める | 31条の2:公認会計士個人に対する課徴金納付命令の根拠 34条の59:課徴金の督促と延滞金発生の根拠 |
| 対象 | 課徴金の請求権と延滞金の請求権(個人・監査法人の双方) | 虚偽・不当な監査証明をした公認会計士 納付期限までに課徴金を納付しない者 |
| 倒産時の効果 | 劣後的破産債権・非免責債権・再生計画での減免不可 | 単独では倒産時の扱いを定めず、本条を通じて効果が生じる 延滞金も本条により元本と同じ扱いになる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の破産法は罰鍰等を破産債権から除外する方式をとり、日本の劣後化とは構造が異なる。消費者債務清理条例では罰鍰等を劣後債権とし、免責の対象外としている
韓国も罰金・過料等を後順位破産債権とし、免責の対象外とする。日本と同じく劣後化と非免責を組み合わせた構造
ドイツは罰金・過料(Geldbußen)等を劣後債権とし、残債務免除(Restschuldbefreiung)の対象からも外す。日本の本条と同じ二段構えの設計
米国連邦破産法は、政府機関に対する罰金・制裁金で実損填補でないものを非免責とし、第7章手続では配当順位も劣後させる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 粉飾決算を見抜けなかった責任を問われ、監査報酬相当額の課徴金を命じられた公認会計士がいる。住宅ローンの返済も重なり、弁護士に自己破産を相談した。返ってきた答えは「課徴金と延滞金は免責されません」だった。破産手続が終わっても、国への支払いだけは残り続ける
- あなたが中堅監査法人の職員で、未払いの給与を抱えたまま法人が破産したら、国の課徴金とどちらが先に配当を受けるのか? 先に受けるのはあなたの側である。給与債権は一部が財団債権、残りが優先的破産債権となり、劣後的破産債権とされる課徴金より前に並ぶ。配当表を見て諦める前に、まずこの順番を確認しておく必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:破綻した監査法人に対して給与や売掛金などの債権を持つ側の行動である。1. 破産手続開始の通知が届いたら、期間内に債権届出を必ず出す。2. 配当表では、課徴金が劣後的破産債権として自分の債権より後ろにあることを確認する。3. 民事再生の場合は、再生計画案の弁済原資に、計画期間満了後の課徴金一括支払いが織り込まれているかを債権者集会の前に問う。二次破綻のリスクを見抜くためである
訴えられた側:課徴金を命じられた公認会計士・監査法人側の行動である。1. 課徴金と延滞金は破産でも免責されず、再生計画でも減額できない前提で資金計画を立てる。2. 放置すると延滞金が膨らむため、倒産手続の選択より先に納付の段取りを弁護士と詰める。3. 一般債務の整理と課徴金の支払いを分けて設計する。4. 処分自体に争う余地があるなら、審判手続などの不服申立てを優先して検討する
時効(請求できる期限):本条自体に固有の期間制限はない。破産手続では、国は罰金等の請求権として遅滞なく届け出る扱いとなる(破産法114条)。債務者側の要点は、延滞金が日々加算されることと、倒産手続の申立て前に非免責を前提とした計画を組むことである。課徴金債権の消滅時効の扱いは個別に確認が必要である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)公認会計士法改正(要人的検証) 公認会計士・監査法人に対する課徴金制度がこの改正で導入されたとされる。本条がその際に設けられたか、その後に条番号が移動したかは確認できないため、人的検証が必要である
- 公認会計士法 第31条の2公認会計士に対する課徴金納付命令の根拠
- 公認会計士法 第34条の21の2監査法人に対する課徴金納付命令の根拠
- 公認会計士法 第34条の59課徴金の督促と延滞金の発生根拠
- 破産法 第253条罰金等の請求権を非免責債権とする
- 破産法 第99条罰金等の請求権を劣後的破産債権とする
- 民事再生法 第155条再生計画で罰金等の減免を禁止
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