風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第37条(報告及び立入り)
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- 公安委員会は、この法律の施行に必要な限度において、風俗営業者、性風俗関連特殊営業を営む者、特定遊興飲食店営業者、第三十三条第六項に規定する酒類提供飲食店営業を営む者、深夜において飲食店営業(酒類提供飲食店営業を除く。)を営む者又は接客業務受託営業を営む者に対し、その業務に関し報告又は資料の提出を求めることができる。
- 2.警察職員は、この法律の施行に必要な限度において、次に掲げる場所に立ち入ることができる。ただし、第一号、第二号又は第四号から第七号までに掲げる営業所に設けられている個室その他これに類する施設で客が在室するものについては、この限りでない。
- 一風俗営業の営業所
- 二店舗型性風俗特殊営業の営業所
- 三第二条第七項第一号の営業の事務所、受付所又は待機所
- 四店舗型電話異性紹介営業の営業所
- 五特定遊興飲食店営業の営業所
- 六第三十三条第六項に規定する酒類提供飲食店営業の営業所
- 七前各号に掲げるもののほか、設備を設けて客に飲食をさせる営業の営業所(深夜において営業しているものに限る。)
- 3.前項の規定により警察職員が立ち入るときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
- 4.第二項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
この条文の基本情報
報告及び立入りとは何ですか?
定義報告及び立入りとは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第37条に定められた規定で、「公安委員会は、この法律の施行に必要な限度において、風俗営業者、性風俗関連特殊営業を営む者、特定遊興飲食店営業者、第三十三条第六項に規定する酒類提供飲食店営業を営…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第37条(報告及び立入り)は、日本の風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に含まれる条文です。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第37条の条文原文は「公安委員会は、この法律の施行に必要な限度において、風俗営業者、性風俗関連特殊営業を営む者、特定遊興飲食店営業者、第三十三条第六項に規定する酒類提供飲食店営業を営…」で始まります。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第37条は第五章 監督に置かれています。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の公布日は昭和23年7月10日です。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第37条の前の条は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第36条の2です。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第37条の次の条は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第38条です。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000122 - 本サイト収録
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000122/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点風営法37条は、公安委員会の報告・資料提出要求と、警察職員による営業所への令状なしの立入りを認める規定。客が在室する個室は対象外で、犯罪捜査目的での立入りは否定される。
Q · 深夜営業の店に警察が令状なしで入ってくるのは合法なの?
合法。風営法37条の行政調査として認められる
風営法37条2項により、警察職員は法律の施行に必要な限度で、風俗営業や深夜に営業する飲食店などの営業所に令状なしで立ち入ることができます。ただし客が在室する個室は対象外で、警察職員は身分証明書を携帯・提示しなければなりません(3項)。また4項により、この権限を犯罪捜査のためのものと解してはならないとされています。正当な立入りを拒めば罰則の対象となりえます。
解説
深夜0時を過ぎてもラーメンを出している店、ダーツバー、ゲームセンター、ガールズバー。看板の業種はばらばらだが、どの店にも警察職員は令状なしで入ってくることができる。根拠は風営法37条である。公安委員会は営業者に報告や資料の提出を求めることができ、警察職員は列挙された営業所に立ち入ることができる。ただし条文には三つのブレーキも組み込まれている。客がいる個室には入れないこと。身分を示す証明書を携帯し、提示する義務があること。そして第4項で、この権限を犯罪捜査のためのものと解してはならないとされていること。つまり立入りは、営業が法律どおりに行われているかを確かめる行政調査(役所が、法律が守られているかを確認するために行う調べ)であり、家宅捜索の代わりではない。経営者が押さえておくべき点は二つある。立入りを拒めば罰金の対象になる。一方で、証明書の提示を求める権利は経営者の側にある。
法的な位置づけ
風営法37条は、公安委員会による報告・資料提出要求権(1項)と、警察職員による営業所への立入権(2項)を定める行政調査の根拠規定である。立入りは客が在室する個室を除外し、身分証明書の携帯・提示を要件とし(3項)、犯罪捜査のための権限と解することを禁じている(4項)。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.警察職員の身分証明書を確認する 立入りを告げられたら、まず37条3項に基づき身分証明書の提示を求め、所属・氏名・到着時刻をメモする。提示要求は正当な権利であり、立入りの拒否には当たらない
- 2.立入りの範囲を確認しながら案内する 営業所内を案内しつつ、客が在室する個室は37条2項ただし書により対象外であることを条文の言葉で伝える。追い返したり妨げたりする行為は罰則の対象となりうるため避ける
- 3.求められた資料を提示・提出する 従業者名簿など法令上備え付けるべき書類の提示を求められたら、改変せずそのまま示す。報告・資料提出を求められた場合は、公安委員会が示す期限までに正確に対応する
- 4.当日中に立入りの経過を記録する 質問の内容、調べられた場所や物、範囲を超えると感じた要求を、その日のうちに時系列で書き留める。後の指示処分や聴聞・弁明の際の材料になる
- 5.処分通知が届いたら弁護士へ相談する 指示(25条)や営業停止の通知が届いたら、聴聞・弁明の機会に備えて、記録一式を風営法に詳しい弁護士に早めに渡す
よくある質問 AI による整理
Q1風営法の立入検査とは何ですか?
風営法37条2項に基づき、警察職員が風俗営業や深夜飲食店などの営業所に立ち入り、営業が法令どおり行われているかを確認する行政調査です。令状は不要です。
Q2風営法の立入りに令状は必要ですか?
不要です。37条2項は令状なしの立入りを認めています。ただし犯罪捜査のための権限ではないため(4項)、捜索の代わりに使うことはできません。
Q3警察の立入りを拒否するとどうなる?
立入りを拒み、妨げ、忌避した場合は罰則(罰金)の対象となりえます。物理的に押し入る権限ではなく、罰則による間接強制と理解されています。
Q4深夜営業のラーメン屋も立入りの対象?
対象になりえます。37条2項7号は、設備を設けて客に飲食させる営業で深夜に営業しているものを含むため、酒を出さない店でも該当します。
Q5風営法の立入りは何時でも来る?
条文に時間帯の制限は明記されていません。7号の飲食店は深夜に営業しているものに限られますが、立入りの時刻自体は法の施行に必要な限度で判断されます。
Q6立入りのとき警察手帳を見せてもらえる?
見せてもらえます。37条3項は、立ち入る警察職員に身分証明書の携帯と関係者への提示を義務づけています。提示を求めるのは正当な要求です。
Q7個室にお客さんがいるときも警察は入れる?
入れません。37条2項ただし書により、1・2・4〜7号の営業所の個室等で客が在室しているものは立入りの対象外です。3号の事務所等は除外の対象外です。
Q8風営法の報告要求に虚偽で答えたら?
報告をしない、または虚偽の報告や資料提出をした場合は罰則の対象となりえます。誤りに気づいたら速やかに訂正資料を提出することが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察が来たけど、お客さんに迷惑だから後にしてって言ってもいいの?
一方的に断って帰ってもらうと、立入りを「拒み、妨げ、又は忌避」したと評価されうる(37条2項、罰則は同法55条、最新の改正状況をご確認ください)。一方で、客が在室している個室は条文上、立入りの対象外である(同項ただし書)。実務のポイント:立入りには応じつつ「お客様のいる個室は対象外ですよね」と条文の言葉で確認するだけで、現場の空気は変わる。このただし書を口にできる店長はほとんどいない
Q2立入りで見つかったことって、そのまま逮捕の証拠になっちゃうの?
4項は、立入権限を犯罪捜査のためのものと解してはならないと定めている。捜査には原則として令状が必要である(憲法35条、刑事訴訟法218条)。ただし、立入り中に目撃された違反をきっかけに、改めて捜査が始まることまでは禁じられていない。行政調査で得た資料を刑事手続でどこまで使えるかは、実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:立入りの結果は、逮捕よりも先に「指示」(25条)などの行政処分の通知として返ってくることが多い。その際に与えられる聴聞・弁明の機会をどう使うかが、営業を続けられるかどうかの分かれ目になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「令状がないなら入れなくていい」は誤りである。37条2項の立入りに令状は要らず、拒んだり妨げたりすれば罰金の対象になる(同法55条、現行効力を要確認)。一方で、警察職員が力ずくで押し入れるわけでもない。強制の手段は罰則による間接的なものにとどまる、というのが一般的な理解である
- 経営者から見れば、立入りは「ガサ入れの前触れ」に見える。しかし法律から見れば、犯罪捜査ではない行政調査である(4項)。このずれはどちらの側にも効いてくる。立入りを捜索の代わりに使えば、警察側に違法の疑いが生じる。逆に、立入り中に目の前で起きた違反(例えば18歳未満の従業員による接客)を見られれば、それが別の捜査の入口になりうる
- 「うちは風俗店じゃないから関係ない」という問い方そのものが的外れである。2項7号は、設備を設けて客に飲食をさせる営業のうち深夜に営業しているものを広く対象にしている。酒を出さないファミレスやラーメン店でも、深夜に営業していれば立入りの対象に入る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 風営法37条:報告・資料提出要求と警察職員の立入り | 風営法36条:従業者名簿の備付け義務 風営法25条:違反に対する公安委員会の指示 |
| 主体 | 公安委員会(1項)・警察職員(2項) | 営業者(備付け義務者) 公安委員会 |
| 性質 | 行政調査(犯罪捜査目的は否定・4項) | 営業者の作為義務 行政処分 |
| 営業者側の対応 | 証明書提示を求めつつ立入りに応じる | 名簿を正確に作成・保存する 聴聞・弁明の機会で事情を主張する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には風営法に相当する単一の法律はなく、いわゆる「八大行業」は地方自治条例と警察職権行使法を組み合わせて規律される。日本のような捜査流用禁止の明文は一般的でない
韓国は飲食・遊興営業を食品衛生法の枠組みで規律し、関係公務員の出入り・検査権限と証票提示義務を定める
ドイツは飲食店営業法で官庁の情報提供要求と営業所への立入り(Nachschau)を認める。なお同法は多くの州で州法に置き換えられている
米国は厳格に規制される業種について令状なしの行政検査を一定の要件で合憲とする。City of Los Angeles v. Patel (2015) は事前の司法審査の機会を欠く検査を違憲とした
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 土曜の午前1時、満席のバーに私服の二人組が入ってきて「警察です、立入りします」と告げた。店長が判断に使える時間は数十秒しかない。まず証明書の提示を求め、所属と氏名を控える。ここで追い返すと、追い返したこと自体が罰金の対象になりうる
- 深夜営業の居酒屋で、警察職員から「事務所の奥と従業員のスマホも見せて」と言われたら、どこまで応じる義務があるのか。条文の文言は営業所に「立ち入る」であり、従業員個人の私物を調べることまでは定めていない。範囲を超えると感じた要求には、根拠となる条文を尋ねてよい
- あなたはキャバクラの店長だ。公安委員会から従業者名簿の提出を求められ、辞めた子の分を消してから出した。これは虚偽の資料提出として罰金の対象になる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 立入りを受けたら、証明書の提示を求め、所属・氏名・時刻を記録する2. 客が在室している個室は対象外であることを、条文の言葉どおりに伝える3. 私物の確認や取調べのような質問など、立入りの範囲を超えると感じた要求は、その内容を記録しておく4. 後日、指示や処分の通知が届いたら、聴聞や弁明の機会に備えて、早めに風営法に詳しい弁護士へ記録を渡す
訴えられた側:1. 報告拒否や立入拒否を指摘されたら、その場で感情的に争わない。指摘された日時や経緯を整理する2. 「拒んだ」のではなく、時間の調整を願い出ただけだったのかなど、事実関係を書面で残す3. 提出した資料に誤りがあった場合は、すぐに訂正した資料を出し直す。虚偽かどうかの判断では、故意だったかどうかが争点になる4. 罰金で済む罪でも前科になるので、略式手続に応じる前に弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):特定の時効はない。報告や資料の提出は、公安委員会が示した期限までに応じる必要がある。報告拒否や立入拒否などの罪は罰金のみの罪であり、公訴時効は3年である(刑事訴訟法250条2項6号、最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:風営法37条2項の立入りは物理的強制を伴わない行政調査であり、拒否に対する罰則による間接強制にとどまる。4項は行政調査を犯罪捜査の手段として用いることを禁じる確認規定と理解される
論点:立入りで得た資料や見聞を刑事手続でどこまで利用できるかは解釈が分かれる。立入りを契機として改めて令状に基づく捜査を開始することまでは禁じられないとされる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:風俗営業取締法(昭和23年法律第122号)として制定
- 2.昭和59年(1984年) 改正:法律の題名が「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に改められ、規制体系が大幅に整備された
- 3.平成27年(2015年) 改正:ダンス営業規制の見直しとともに特定遊興飲食店営業が新設され、立入り等の対象となる営業の範囲にも反映された
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