刑事訴訟法 第196条
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検察官、検察事務官及び司法警察職員並びに弁護人その他職務上捜査に関係のある者は、被疑者その他の者の名誉を害しないように注意し、且つ、捜査の妨げとならないように注意しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第196条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第196条の条文原文は「検察官、検察事務官及び司法警察職員並びに弁護人その他職務上捜査に関係のある者は、被疑者その他の者の名誉を害しないように注意し、且つ、捜査の妨げとならないように注…」で始まります。
- 刑事訴訟法第196条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第196条の前の条は刑事訴訟法第195条です。
- 刑事訴訟法第196条の次の条は刑事訴訟法第197条です。
- 刑事訴訟法第196条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第196条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第196条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/196
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法196条は、検察官・警察官・弁護人など捜査関係者に、被疑者の名誉を害さず捜査を妨げないよう注意する義務を課す訓示規定である。
Q · 逮捕もされていないのにニュースで実名が流れたら、刑訴196条で誰かを責められるの?
捜査関係者に被疑者の名誉を守る注意義務を課す規定です
刑事訴訟法196条は、検察官・検察事務官・司法警察職員、そして弁護人その他職務上捜査に関係する者に、被疑者その他の者の名誉を害さず、かつ捜査の妨げとならないよう注意する義務を課します。ただし本条は訓示規定であり、違反しても直ちに担当者が処罰されたり手続が無効になったりするわけではありません。それでも、捜査側からの違法なリークが認められれば、国家賠償法1条による損害賠償の土台になります。名宛人にあなた自身の弁護人も含まれる点が見落とされがちな急所です。
解説
捜査の現場で名前が漏れる。逮捕も起訴もされていない任意の取調べ段階なのに、夕方のニュースで「会社員の○○容疑者」と実名が流れる。その情報を握っているのは、検察官、検察事務官、警察官、そして弁護人しかいない。刑事訴訟法196条は、この捜査に関わる者たち全員に二つの注意義務を課す。被疑者その他の者の名誉を害さないこと、そして捜査の妨げにならないことだ。あなたが容疑者として報道されたとき、その出どころが捜査側のリークであれば、本条違反の疑いが立ち上がる。ただし知っておくべき急所がある。196条は訓示規定であり、違反しても直ちに刑罰や手続無効に直結しない。それでも、違法な情報漏洩を国家賠償で追及する土台にはなる。さらに見落とされがちなのは、この義務があなたの弁護人にも及ぶという点だ。名宛人に弁護人が明記されている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法196条は、捜査に職務上関係する者の注意義務を定める規定である。名宛人は検察官、検察事務官、司法警察職員および弁護人その他であり、被疑者その他の者の名誉を害さないこと、および捜査の妨げとならないことの二つの注意義務を課す。制裁を伴わない訓示規定として位置づけられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.リーク報道を即座に証拠保全する 実名報道が出た瞬間に、媒体名・掲載日時・URL・報道内容をスクリーンショットで保存する。その内容が捜査でしか知り得ない事実と一致するかを精査し、漏洩元推認の材料にする
- 2.弁護人を通じて捜査機関に抗議する 弁護人を通じて検察・警察に書面で抗議し、刑訴196条に加えて国家公務員法100条の守秘義務違反も併せて指摘する。訓示規定一本より制裁付き義務を重ねるほうが相手は動く
- 3.不起訴確定後に国家賠償を検討する 不起訴が確定したら、違法なリークによる損害について国家賠償法1条で賠償請求を検討する。損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年の期間制限に注意する
- 4.報道機関には別軌道で対応する 報道機関に対しては刑訴196条ではなく、名誉毀損・プライバシー侵害(民法709条・710条)の枠組みで損害賠償や記事削除・検索結果削除請求を別ルートで検討する
よくある質問 AI による整理
Q1捜査情報のリークとは何ですか?
捜査側だけが知り得る情報を、検察官や警察官などが報道機関等に漏らすことです。刑訴196条の注意義務に反するほか、国家公務員法100条の守秘義務違反にもなり得ます。
Q2訓示規定とは何ですか?
守るべき指針を示しつつ、違反しても直ちに刑罰や手続無効には直結しない規定です。刑訴196条はこれに当たり、制裁の歯を持たない盾だと理解しておく必要があります。
Q3刑訴196条の名宛人には誰が含まれますか?
検察官、検察事務官、司法警察職員、そして弁護人その他職務上捜査に関係のある者です。被疑者を守るはずの弁護人も縛られる点が重要です。
Q4実名報道された情報の証拠はどう保存しますか?
媒体名・日時・URL・報道内容のスクリーンショットを即座に保存します。SNS 拡散はログが消えやすいため、報道が出た当夜のうちに確保するのが鉄則です。
Q5国家公務員法100条の守秘義務とは何ですか?
公務員が職務上知り得た秘密を漏らしてはならない義務で、違反には刑事罰があります。訓示規定の刑訴196条と重ねて指摘すると相手が動きやすくなります。
Q6被疑者と被告人は何が違いますか?
被疑者は捜査の対象だがまだ起訴されていない者、被告人は起訴された者です。実名報道の多くは被疑者段階で起き、推定無罪が及ぶ場面です。
Q7国家賠償はどこに請求しますか?
違法な公権力行使で損害を受けた場合、国または公共団体を相手に裁判所へ請求します(国家賠償法1条)。捜査側の違法なリーク立証が最大の難所です。
Q8報道機関を刑訴196条で訴えられますか?
訴えられません。196条が縛るのは捜査関係者であり報道機関ではありません。報道相手には名誉毀損・プライバシー侵害(民法709・710条)で対応します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1容疑者として名前が報道されたのに不起訴。名誉を回復できますか?
違法な情報漏洩が認められれば国家賠償法1条で損害賠償を請求できる余地があります。ただしリークが捜査側からの違法なものだと立証する必要があり、ここが最大の難所です。実務のポイント:報道は記者の独自取材という建前ですが、実際は捜査側からのリークが少なくありません。報道のタイミングと内容が捜査情報と完全に一致していれば、漏洩元を推認する材料になる。だから報道が出た瞬間の記録保存が、後の勝敗を分ける
Q2弁護士もこの条文に縛られるって本当ですか?
本当です。196条の名宛人には弁護人が明記されています。被疑者の利益のためであっても、捜査の妨害や他者の名誉毀損は許されません(196条)。実務のポイント:だからメディア戦略に長けた弁護人ほど、196条と弁護士懲戒のラインを慎重に見極めます。派手に世論へ訴える弁護はリスクも高い。依頼人として弁護人を選ぶとき、その人のメディア対応が依頼人の不利益にならないかを見る視点があると強い
Q3196条に違反したら、その捜査は無効になりますか?
原則として無効にはなりません。訓示規定なので、違反が直ちに証拠排除や手続無効につながるわけではありません。ただし違法の程度が著しければ、違法収集証拠排除や国家賠償の根拠になりえます。実務のポイント:訓示規定だからと軽視されがちですが、捜査全体の違法性を立証するとき、196条違反は他の違法行為と束ねて主張する材料になる。一本では弱くても、積み重ねれば効く
間違えやすい点 AI による整理
- 196条があるから捜査機関は私の名前を漏らせない、と安心している人は多い。だが本条は訓示規定であり、漏らしても本条違反だけで直ちに担当者が処罰されるわけではない。守られていると思っている盾が、実は制裁の歯を持っていないことを知らない
- 報道機関を196条で訴えればいい、と考える人がいるが、その問いの立て方自体が誤っている。196条が縛るのは検察官・警察官・弁護人など捜査に関係する者であって、報道機関ではない。報道を相手にするなら、名誉毀損やプライバシー侵害という別の法理に切り替える必要がある
- あなたから見れば「無実なのに容疑者扱いされ名誉を潰された」だが、法律から見れば「被疑者の名誉は配慮対象だが、捜査の必要性との均衡で限定的にしか守られない」。この落差を知らずに全面的な保護を期待すると、救済の薄さに二度傷つく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 196条:捜査関係者の注意義務(名誉保護+捜査妨害防止) | 47条:訴訟書類の公判前公開の禁止 197条:任意捜査の原則・強制処分法定主義 |
| 名宛人 | 検察官・検察事務官・司法警察職員・弁護人その他捜査関係者 | 訴訟書類を保管・取扱う者 捜査機関 |
| 規範の強さ | 訓示規定(違反でも直ちに処罰・手続無効にならない) | 原則禁止+公益等の例外 強制処分は法律の定めが必要 |
| 違反時の主な救済・効果 | 国家賠償・守秘義務違反と束ねた違法性主張の材料 | 公開差止め・関係者の責任 違法収集証拠排除・手続違法の主張 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は『偵査不公開の原則』を条文で明示し、検察官・警察・弁護人等に捜査非公開義務を課す。日本196条より対象・効果が具体的に規定されている点で対照的。
韓国は被疑事実の公表を犯罪として処罰する規定を持つ。訓示規定にとどまる日本196条と異なり、刑罰による直接の制裁がある点が大きな違い。
ドイツは無罪推定(Unschuldsvermutung)を基礎に捜査の秘密を保護し、職務上の守秘義務違反は刑法で処罰される。
米国は大陪審手続の秘密を規則で厳格に保護し、司法省のメディア対応ガイドラインで捜査情報の公表を統制する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 早朝の家宅捜索の数時間後、夕方のニュースであなたの実名と勤務先が流れる。逮捕すらされていない任意捜査の段階だ。その情報を知り得たのは捜査関係者の他にいない。196条違反の疑いが立ち上がる瞬間だ
- もし、取調べで供述した内容が翌日の週刊誌に詳細に載っていたら? あなたの供述を知る者は限られる。漏らした者は、被疑者の名誉と捜査の双方を同時に害している
- あなたが弁護士で、依頼人の潔白を世論に訴えようと記者会見で証拠の一部を公開したとする。依頼人のためのつもりでも、それが捜査の妨げや第三者の名誉毀損と判断されれば、今度はあなた自身が196条の名宛人として問われる
- 不起訴の判断が出るまであと数週間。その間にSNSへ拡散した実名情報は、時間が経つほどログが消えて立証が難しくなる。スクショとURLの確保は、今夜のうちに終わらせないと間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:1. リーク報道のスクショ・URL・日時・媒体名を即座に保存、報道内容が捜査でしか知り得ない情報かを精査する2. 弁護人を通じて検察・警察に抗議し、196条に加えて国家公務員法100条の守秘義務違反も指摘する3. 不起訴が確定したら国家賠償法1条で違法なリークの損害賠償を検討する4. 報道機関に対しては名誉毀損・プライバシー侵害(民法709条、710条)を別軌道で検討する
訴えられた側:捜査機関側または弁護人側として196条の名宛人になった立場なら、1. 捜査機関は情報管理を徹底し、誰が何にアクセスしたかの記録でリーク疑いに対抗する2. 弁護人はメディア対応の前に、捜査妨害と第三者の名誉毀損のラインを意識し、依頼人の利益と懲戒リスクを両立させる3. やむを得ず情報を出す場合も、出す範囲と目的を記録に残し、後の説明責任に備える
時効(請求できる期限):196条自体に固有の期限はない。違法なリークを国家賠償で追及する場合、損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年(国家賠償法4条、民法724条)。守秘義務違反の刑事責任は別途(国家公務員法109条)。最新の改正状況をご確認ください
学説
通説:196条は訓示規定であり、違反が直ちに証拠排除や手続無効を招くものではない。もっとも、違法の程度が著しい場合には、違法収集証拠排除法則や国家賠償の判断において、他の違法行為と束ねて評価される一要素となり得る。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、捜査関係者の名誉配慮義務および捜査妨害防止義務を定める規定として整備された。
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