刑事訴訟法 第288条
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- 被告人は、裁判長の許可がなければ、退廷することができない。
- 2.裁判長は、被告人を在廷させるため、又は法廷の秩序を維持するため相当な処分をすることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第288条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第288条の条文原文は「被告人は、裁判長の許可がなければ、退廷することができない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第288条は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第288条の前の条は刑事訴訟法第287条です。
- 刑事訴訟法第288条の次の条は刑事訴訟法第289条です。
- 刑事訴訟法第288条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第288条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第288条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/288
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法288条は、被告人が裁判長の許可なく退廷できない在廷義務と、裁判長の法廷秩序維持権限を定める。無断退廷すれば341条により陳述を聴かれず判決されうる。
Q · 刑事裁判の途中で、被告人は勝手に席を立って法廷を出ていいの?
いいえ、裁判長の許可なく退廷はできません
刑事訴訟法288条1項により、被告人は裁判長の許可がなければ退廷できません。トイレや体調不良でも、まず挙手して許可を求める必要があります。無断で退廷すると、刑訴法341条によって陳述を聴かれないまま判決を受けるおそれがあります。2項は裁判長に、被告人を在廷させ法廷秩序を保つための相当な処分(退廷命令など)の権限を与えています。
解説
刑事裁判の被告人席に座った瞬間、あなたは席を立つ自由を失う。トイレに行くにも、気分が悪くて退出したくなっても、裁判長の許可がいる。これが288条1項の定める在廷義務だ。なぜここまで縛るのか。被告人がその場にいることは、検察官の主張に反論し、証人に質問し、自分の言葉で語る権利の前提だからだ。だが裏を返せば、あなたが無断で法廷を出て行けば、その権利を自ら手放したとみなされかねない。刑訴法341条は、許可なく退廷した被告人については、その言い分を聞かないまま判決を下せると定める。2項はさらに裁判長に強い権限を与える。暴れる被告人を押さえ、在廷させ続けるための相当な処分、退廷命令や別室対応など。法廷の秩序を保つ盾であると同時に、あなたの防御権を削る刃でもある。
法的な位置づけ
刑事訴訟法288条は被告人の在廷義務を定める規定であり、1項で被告人は裁判長の許可なく退廷できないとし、2項で裁判長に被告人の在廷確保および法廷秩序維持のための相当な処分の権限を与える。公判廷における被告人の防御権の基盤と、法廷秩序の保持とを両立させる手続規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.退廷が必要なら挙手して裁判長に許可を求める 体調不良やトイレ等で席を立つ必要があるときは、黙って退廷せず、まず挙手して裁判長に許可を求め、理由を口頭で述べる。許可を得た退廷と無断退廷では、341条が発動するかどうかに決定的な差が生まれる
- 2.持病など事情は初公判前に弁護人へ伝える 長時間の在廷が難しい持病等がある場合、初公判前の打ち合わせで弁護人に共有し、休廷や配慮を裁判所に申し入れてもらう。当日いきなり申し出るより、事前共有のほうが配慮を引き出しやすい
- 3.感情が高ぶっても自ら席を立たない 判決の流れに納得できなくても、発言は弁護人を通し、被告人席から自ら立ち上がらない。退廷命令が出そうな局面では、弁護人を通じて『在廷を続ける意思はある』と即座に裁判長へ伝える
- 4.不当な退廷命令は異議を述べ記録化する 不当に退廷させられたと考える場合は、その場で異議を述べ(刑訴法309条系統)、経緯を記録に残す。判決後は訴訟手続の法令違反(刑訴法379条)として控訴で争う余地がある。控訴は告知日の翌日から14日以内
よくある質問 AI による整理
Q1在廷義務とは何ですか?
被告人が公判廷にとどまる義務です。刑訴法288条1項により、裁判長の許可なく退廷できません。自分の裁判であるからこそ、本人の在廷が手続の公正の前提となります。
Q2被告人は裁判長の許可なく退廷できますか?
できません。288条1項が明文で禁じています。トイレや体調不良で席を立つ場合も、まず挙手して裁判長に許可を求める必要があります。
Q3被告人が無断退廷したらどうなりますか?
刑訴法341条により、許可なく退廷した被告人については、その陳述を聴かないまま判決を言い渡すことができます。聴かれなかった言い分は裁判に反映されません。
Q4刑事訴訟法341条とはどんな規定ですか?
許可を受けず退廷した被告人や秩序維持のため退廷させられた被告人について、その陳述を聴かずに判決できると定める規定です。288条と表裏一体で機能します。
Q5退廷命令はどんなときに出ますか?
被告人が法廷で暴れるなど秩序を乱したとき、裁判長は288条2項に基づき退廷を命じることができます。命令後は被告人不在のまま審理を続行できます。
Q6傍聴人もヤジを飛ばすと退廷させられますか?
はい。裁判長の法廷警察権(裁判所法71条)は傍聴席にも及びます。悪質な場合は法廷等の秩序維持に関する法律により監置や過料が科されることもあります。
Q7オンライン参加で接続を切ったら無断退廷になりますか?
刑事手続の IT 化で議論されている論点です。画面越しの参加で接続を切る行為が無断退廷と同視されるかは見解が分かれ、実務上の解釈が固まっていません。
Q8不当に退廷させられたら争えますか?
退廷命令など訴訟手続の法令違反は、刑訴法379条により控訴理由となり得ます。その場で異議を述べ、経緯を記録化しておくことが後の争いの材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判の途中でトイレに行きたくなったら、どうすればいいんですか?
黙って席を立つのは厳禁だ。挙手して裁判長に許可を求めれば、休廷や一時退廷が認められる(288条1項)。許可なく出ると、退廷を理由に不利な扱いを受けるおそれがある。実務のポイント:実務では弁護人が事前に『被告人は持病があり長時間の在廷が難しい』と裁判所へ伝えておくと、休廷の配慮を引き出しやすい。当日いきなり申し出るより、初公判前の打ち合わせで体調事情を共有しておくのが弁護人の常套手段である。
Q2被告人が暴れて退廷させられたら、その後の裁判はどうなるんですか?
裁判長は秩序維持のため退廷を命じられる(288条2項)。そして被告人不在のまま審理を続行でき、許可なく退廷した扱いなら陳述を聴かずに判決もできる(341条)。実務のポイント:被告人が退廷させられても弁護人は在廷し続けるため、防御活動が完全に止まるわけではない。重要なのは、被告人が冷静さを取り戻したら速やかに在廷の意思を示すこと。再入廷が認められれば、その後の手続には参加できる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の裁判なんだから、出るも入るも自由だろう」と思いがちだが、逆だ。自分の裁判だからこそ在廷が義務づけられる。被告人がいなければ、その人を裁く手続の公正さが成り立たないからだ。出席は権利であると同時に、簡単には放棄できない義務でもある
- 退廷させられても「弁護人がいるから防御は続く」と軽く考える人がいる。確かに弁護人は在廷し続ける。だが被告人本人にしか語れない事実、本人の表情や態度が量刑に与える影響は、退廷した瞬間に失われる。代わりがきかない部分があることの深刻さを見落としている
- 「無断退廷しても、また戻ればいいだけ」と思っているなら、問いの立て方が誤っている。問題は戻れるかどうかではなく、退廷していた間に進んだ手続が、あなた不在のまま有効に成立してしまう点にある。341条が発動すれば、聴かれなかった陳述は二度と裁判に反映されない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 288条:在廷中の被告人の退廷制限と裁判長の秩序維持権 | 286条:公判開廷の要件としての被告人の出頭 341条:無断退廷した被告人につき陳述を聴かず判決可能 |
| 適用場面 | 公判が開かれ被告人が在廷している審理中 | 公判を開く前提(被告人が法廷に来るかどうか) 被告人が許可なく退廷した、または退廷させられた後 |
| 効果・帰結 | 許可なき退廷の禁止+退廷命令等の相当な処分 | 被告人不出頭なら原則として開廷できない 被告人不在のまま陳述を聴かず判決を言い渡せる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も被告の到庭を審理の前提とし、審判長が法廷秩序を維持する権限を持つ。在廷確保と秩序維持の二層構造は日本と類似
韓国は『피고인은 재판장의 허가없이 퇴정하지 못한다』とほぼ同一の文言で在廷義務を規定し、裁判長に秩序維持の処分権を認める。日本法と極めて近い
ドイツは StPO § 231で被告人の在廷義務を定め、GVG § 177の Sitzungspolizei(法廷警察権)で退廷等の措置を認める。在廷義務と秩序維持を別条文で規律する点が異なる
米国は被告人の在廷を権利かつ要件としつつ、Illinois v. Allen で秩序を著しく乱す被告人の退廷・拘束を合憲とした。秩序維持のため在廷権が制限されうる点は288条2項と通じる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 審理の途中で急に体調が悪くなったら、勝手に法廷を出ていいのか。答えはノーだ。裁判長に申し出て許可を得なければ、退廷それ自体があなたに不利な訴訟態度として記録に残りうる。挙手ひとつの有無が、後の評価を分ける
- 判決の流れに納得できず、あなたが怒りに任せて被告人席から立ち上がり、傍聴席へ向かって叫んだ。裁判長は2項に基づき退廷を命じ、あなた抜きで審理を進められる。その瞬間、反論の扉は閉じる
- 次回公判まであと3日。前回あなたは無断で席を立った。弁護人は今、341条で『陳述を聴かず判決』とされるのを防ぐため、出廷を確約する上申書を急いで起案している
- 傍聴に来ただけのあなたがヤジを飛ばし続けたら、退場させられるだけでは済まない。裁判長の秩序維持権は法廷全体に及ぶ
取るべき行動
被害を受けた側:被告人として防御権を守りたい立場の場合。1. 体調不良やトイレ等で退廷が必要なら、必ず挙手して裁判長に許可を求め、理由を口頭で述べる2. 持病など事情があれば、初公判前の打ち合わせで弁護人に伝え、休廷の配慮を申し入れてもらう3. 無断退廷扱いされそうなら、退廷の正当理由を主張し、341条による『陳述を聴かない判決』を回避する上申を弁護人と準備4. 退廷を強いられた経緯は、後に手続違反として争う材料になるため記録化しておく
訴えられた側:法廷秩序を乱したとされ退廷命令を受けそうな被告人の場合。1. 感情的になっても発言は弁護人を通し、自ら席を立たない2. 退廷命令が出そうなら『在廷の意思はある』と即座に表明、ブレーカーが落ちる前に伝える3. 退廷させられても、弁護人を通じて審理の経過を確認し、再入廷の機会を探る4. 不当に退廷させられたと考えるなら、訴訟手続の法令違反(刑事訴訟法379条)として控訴で争う余地がある
時効(請求できる期限):退廷命令など手続上の問題は、その場で異議を述べなければ後で争いにくくなる(刑事訴訟法309条系統の異議)。判決そのものを争う控訴は、判決の告知を受けた日の翌日から14日以内に申し立てる(刑事訴訟法373条、358条。最新の改正状況をご確認ください)。
学説
通説:288条1項の在廷義務は被告人の防御権の前提を確保するための規律であり、2項の裁判長の処分権は法廷秩序維持のための必要最小限に限られると解される。無断退廷は防御権の自発的放棄と評価され、341条の発動を招く。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の全面制定により、被告人の在廷義務と裁判長の秩序維持権限が現行の形で定められた
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