刑事訴訟法 第299条の6
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- 裁判所は、検察官がとつた第二百九十九条の四第一項若しくは第六項の規定による措置に係る者若しくは裁判所がとつた前条第三項の規定による措置に係る者若しくはこれらの親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認める場合において、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人が第四十条第一項の規定により訴訟に関する書類又は証拠物を閲覧し又は謄写するに当たり、これらに記載され又は記録されている当該措置に係る者の氏名又は住居を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、又は被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該措置に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 2.裁判所は、検察官がとつた第二百九十九条の四第三項若しくは第八項の規定による措置に係る者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認める場合において、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人が第四十条第一項の規定により訴訟に関する書類又は証拠物を閲覧し又は謄写するについて、これらのうち当該措置に係る者の氏名若しくは住居が記載され若しくは記録されている部分の閲覧若しくは謄写を禁じ、又は当該氏名若しくは住居を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、若しくは被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該措置に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 3.裁判所は、検察官がとつた第二百九十九条の四第一項若しくは第六項の規定による措置に係る者若しくは裁判所がとつた前条第三項の規定による措置に係る者若しくはこれらの親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認める場合において、弁護人から第四十六条の規定による請求があつた場合であつて、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人に裁判書又は裁判を記載した調書の謄本又は抄本を交付するに当たり、これらに記載されている当該措置に係る者の氏名又は住居を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、又は被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該措置に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 4.裁判所は、検察官がとつた第二百九十九条の四第三項若しくは第八項の規定による措置に係る者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認める場合において、弁護人から第四十六条の規定による請求があつた場合であつて、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、裁判書若しくは裁判を記載した調書の抄本であつて当該措置に係る者の氏名若しくは住居の記載がないものを交付し、又は弁護人に裁判書若しくは裁判を記載した調書の謄本若しくは抄本を交付するに当たり、当該氏名若しくは住居を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、若しくは被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該措置に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 5.裁判所は、検察官がとつた第二百九十九条の四第一項、第三項、第六項若しくは第八項の規定による措置に係る者若しくは裁判所がとつた前条第三項の規定による措置に係る者若しくはこれらの親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認める場合において、被告人その他訴訟関係人(検察官及び弁護人を除く。)から第四十六条の規定による請求があつた場合であつて、検察官及び当該請求をした被告人その他訴訟関係人の意見を聴き、相当と認めるときは、裁判書又は裁判を記載した調書の抄本であつて当該措置に係る者の氏名又は住居の記載がないものを交付することができる。ただし、当該措置に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 6.裁判所は、検察官がとつた第二百九十九条の四第一項、第三項、第六項若しくは第八項の規定による措置に係る者若しくは裁判所がとつた前条第三項の規定による措置に係る者若しくはこれらの親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認める場合において、検察官及び被告人の意見を聴き、相当と認めるときは、被告人が第四十九条の規定により公判調書を閲覧し又はその朗読を求めるについて、このうち当該措置に係る者の氏名若しくは住居が記載され若しくは記録されている部分の閲覧を禁じ、又は当該部分の朗読の求めを拒むことができる。ただし、当該措置に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第299条の6は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第299条の6の条文原文は「裁判所は、検察官がとつた第二百九十九条の四第一項若しくは第六項の規定による措置に係る者若しくは裁判所がとつた前条第三項の規定による措置に係る者若しくはこれらの親…」で始まります。
- 刑事訴訟法第299条の6は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第299条の6の前の条は刑事訴訟法第299条の5です。
- 刑事訴訟法第299条の6の次の条は刑事訴訟法第299条の7です。
- 刑事訴訟法第299条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第299条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第299条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/299_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法二九九条の六は、証人や被害者への報復のおそれがある場合、裁判所が氏名・住居を被告人本人に伏せる条件を付せると定める。ただし防御に実質的不利益が生じるときは秘匿できない。
Q · 起訴された側でも、自分を訴えた証人や被害者の名前と住所は見られるの?
弁護人は見られるが被告人本人には伏せられる場合がある
刑事訴訟法二九九条の六により、証人・被害者やその親族への加害・畏怖・困惑のおそれがあると裁判所が認めれば、弁護人の記録閲覧・謄写、裁判書謄本の交付、被告人の公判調書閲覧の各場面で、当該者の氏名・住居を被告人本人に知らせない条件を付せます。情報は弁護人にだけ開示され、被告人本人には届きません。ただし各項末尾のただし書きにより、証人の供述の信用性判断に必要な利害関係を確かめられなくなるなど、防御に実質的な不利益が生じるおそれがあるときは秘匿は許されません。
解説
刑事事件で起訴されたとき、あなたは「証拠は全部見られる」と思っているかもしれない。だが2016年の改正で景色が変わった。証人や被害者に危害が及ぶおそれがあると裁判所が認めれば、その人の氏名や住居を、被告人本人には知らせない条件をつけられる。記録の閲覧、判決書の謄本、公判調書の朗読、どの入口からも氏名・住所が遮断されうる。ところが、ここに決定的な非対称がある。弁護人は40条の権利でその情報を見られる。つまり遮断されるのは「被告人本人」だけだ。さらに条文の最後のただし書きを読み飛ばしてはならない。証人の供述の信用性を判断するために、その人とあなたの利害関係を確かめる必要があるとき、つまりあなたの防御に実質的な不利益が出るときは、この遮断は許されない。あなたの武器は、このただし書きの一文に隠れている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法第二百九十九条の六は、証人等の氏名・住居の秘匿に関する規定である。証人・被害者やその親族への加害等のおそれがある場合に、裁判所が弁護人の記録閲覧・謄写や裁判書謄本の交付、被告人の公判調書閲覧の各場面で、当該者の氏名又は住居を被告人本人に知らせない条件を付し、又は閲覧を制限できる枠組みを定める。各項末尾のただし書きが防御権との調整を担う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.記録の黒塗り・秘匿条件の範囲を弁護人に確認 起訴後に記録へ黒塗りや秘匿条件があれば、まず弁護人にどの範囲が伏せられ、その理由は何かを確認する。被告人本人には氏名・住居が届かないため、弁護人を窓口にして全体像を把握する
- 2.その証人との利害関係・過去の因縁を弁護人に全部伝える 秘匿された証人と過去にトラブルや交際関係などの利害関係があるなら、具体的な事実を弁護人にすべて開示する。これがただし書き(防御上の実質的不利益)を主張する材料になる
- 3.公判前整理手続でただし書きを主張する 公判前整理手続の段階で『供述の信用性判断に利害関係の確認が必要』『防御に実質的不利益が生じる』ことを具体的に示し、秘匿の縮小・解除を申し立てる。公判開始後では準備が間に合わない
- 4.(被害者・証人側)早期に検察官へ秘匿措置を求める 報復のおそれがある側なら、被害届・告訴の段階で担当検察官に二九九条の四の氏名・住居秘匿を求める。起訴後の遅い段階だと弁護人が記録を閲覧済みで実効性が下がるため、タイミングが鍵
よくある質問 AI による整理
Q1証人等の氏名の秘匿とは何ですか?
刑訴法二九九条の六に基づき、報復のおそれがある証人・被害者の氏名や住居を、被告人本人に知らせない条件を裁判所が付す措置です。弁護人には開示されます。
Q2氏名を秘匿された証人にも反対尋問はできますか?
できます。氏名・住居が伏せられても弁護人を通じて尋問は可能です。信用性判断に利害関係の確認が必要なときは、ただし書きで秘匿の解除を求められます。
Q3氏名の秘匿はどんな事件で使われますか?
性犯罪、ストーカー、DV、暴力団絡みなど、証人や被害者への加害・畏怖・困惑のおそれが高い事件で使われます。すべての事件で自動的にかかるわけではありません。
Q4秘匿措置に不服があるとき、いつ争えばよいですか?
公判前整理手続から第一回公判期日前の早い段階が分水嶺です。証人尋問が終わってからでは反対尋問のやり直しは事実上困難になります。
Q5氏名を伏せたまま証言したら偽証は問えないのですか?
問えます。氏名・住居の秘匿は身元の開示範囲を制限するだけで、証人が真実を述べる義務や偽証罪の適用には影響しません。
Q6被害者本人が記録の謄本を請求するときも氏名は伏せられますか?
第五項により、被告人側の訴訟関係人の請求に対しては氏名・住居の記載のない抄本が交付され得ます。被害者保護と防御権の双方が考慮されます。
Q7弁護人をつけないと相手の素性は一切分からないのですか?
本条で被告人本人への開示が制限される一方、弁護人には開示されます。弁護人を通じてのみ素性に基づく防御ができるため、国選でも弁護人の選任が重要です。
Q8氏名の秘匿はいつ作られた制度ですか?
平成二十八年(2016年)の刑事訴訟法改正で新設されました。証人・被害者の保護を強化する一連の改正の一部です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士には相手の名前が分かるのに、私(被告人)には教えてもらえないって本当ですか?
本当です。本条は、弁護人が40条で記録を閲覧・謄写する際に『被告人に氏名・住居を知らせない』条件をつけられると定めます。弁護人は情報を持ちますが、あなたに伝えることを裁判所に禁じられます。実務のポイント:この守秘は弁護人を縛るので、あなたが『あの証人とは因縁がある』と気付いても、弁護人から名前を聞き出すことはできません。逆に言えば、あなたが知る限りの状況を全部弁護人に話すことが、ただし書き(防御に実質的不利益)を主張する唯一の入口になる
Q2証人の名前を隠されたら、嘘の証言でも反論できないんじゃないですか?
そこを守るのが各項末尾のただし書きです。証人の供述の信用性を判断するために、その人とあなたの利害関係を確かめる必要があるとき、つまり防御に実質的な不利益が生じるおそれがあるときは、秘匿は許されません。実務のポイント:裁判所は『おそれ』の有無を裁量で判断するので、弁護人が抽象的に『不利益だ』と言うだけでは弱い。『この証人と被告人は元交際相手で、報復目的の虚偽申告の疑いがある』のように利害関係を具体的に示せるかどうかで結論が変わります
Q3こういう氏名秘匿って、どんな事件でも使えるんですか?
危害・畏怖・困惑のおそれが要件なので、性犯罪、ストーカー、DV、暴力団絡みなど報復リスクの高い事件で使われます(299条の4)。すべての事件で自動的にかかるわけではありません。実務のポイント:2016年改正で新設された比較的新しい制度なので、運用の蓄積はまだ発展途上です。秘匿の範囲をどこまで認めるかは裁判体によって温度差があり、同種事件でも判断が割れることがある。実務上、解釈が固まりきっていない領域です
間違えやすい点 AI による整理
- 『証拠は被告人本人が全部見られるはずだ』という前提そのものが、2016年以降は正しくない。氏名・住所の秘匿措置がある事件では、被告人本人が見られる情報と弁護人が見られる情報に差が生まれる。問いを『全部見られるか』ではなく『弁護人を通じて何を確かめられるか』に立て直す必要がある
- あなたから見れば『相手の名前すら隠すのは不公平だ』と映る。だが裁判所から見れば、証人の命や安全と、あなたの反対尋問の権利を天秤にかけている。この落差を理解せずに『不公平だ』と感情だけで争うと、本当の武器であるただし書き、つまり利害関係の確認が必要だという主張を使い損ねる
- 『弁護士に教えてもらえば結局分かる』と思うかもしれないが、弁護人は裁判所の条件に拘束され、被告人本人に氏名・住居を伝えることを禁じられる。弁護人は知っていても、あなたには言えない。この守秘の壁の深刻さを、多くの人は軽く見ている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 主体 | 二九九条の六:裁判所が開示を制限 | 二九九条の四:検察官が秘匿措置をとる 四十条:弁護人の閲覧謄写権の場面 |
| 誰に伏せるか | 被告人本人(弁護人には開示) | 相手方・被告人側への通知時に氏名等を秘匿 弁護人は閲覧可、本条で本人への伝達を制限 |
| 発動の要件 | 加害・畏怖・困惑のおそれ + 相当性 + 意見聴取 | 同種のおそれ + 検察官の判断 原則開示、本条による条件付与が例外 |
| 覆せる手段 | ただし書き:防御に実質的不利益が生じるとき | 二九九条の五による裁判所の裁定で争う 本条のただし書きで秘匿条件の解除を主張 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は證人保護法で証人の身分資料の保密を定め、訊問調書等での真実氏名・住所の不記載を認める。被害者・証人保護という目的は日本と共通する。
韓国は特定犯罪の通報者・証人について調書での人的事項の記載省略や仮名処理を認める。報復防止という趣旨は本条と近い。
ドイツは証人の身体・生命等への危険がある場合に住居や身元情報の供述を要しないとし、極限的には完全な匿名(§ 110b 関連)も認める。防御権との緊張は同様。
米国は対面権が強く、証人の匿名化は限定的。証人保護プログラム(18 U.S.C. § 3521)で身元保護を図るが、公判での対面権との調整が常に問題となる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが痴漢で起訴され、否認している。だが証拠書類を見ても告訴した相手の住所が黒塗りで、本当に本人なのか確かめようがない。その情報を握っているのは弁護人だけ。あなたが「あの女性とは以前トラブルがあった」と利害関係を主張するには、ただし書きの『防御に実質的な不利益』を裁判所に突きつけるしかない
- もしあなたが DV 加害者を告発する側で、住所を知られたら夜道で待ち伏せされかねないとしたら? この条文があなたの盾になる。検察官が299条の4で氏名・住所の秘匿を求め、裁判所がそれを記録閲覧の場面まで担保する。あなたは身元を法廷の外に出さないまま証言できる
- 暴力団絡みの事件で証人に立つ。報復が怖い。この条文は、あなたの氏名が被告人本人に伝わる時期と方法を裁判所に管理させる
- 公判が三日後に迫っている。弁護人から『相手の素性は教えられない、裁判所の条件がついている』と告げられた。あなたは残された時間で、その証人との過去の因縁を弁護人に全部話し、ただし書きを使って秘匿の解除を申し立てるしかない。間に合わなければ、反対尋問の核心を失う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被害届・告訴の段階で、担当検察官に『身体・財産への危害や畏怖のおそれ』を具体的に伝え、299条の4の氏名・住居秘匿措置を求める2. 過去の脅迫メッセージ、つきまといの記録、関係性を示す資料を提出し、おそれの根拠を固める3. 検察官が動かないなら、被害者参加制度や被害者支援にあたる弁護士を通じて裁判所への働きかけを検討4. 措置後も、弁護人には氏名・住所が伝わる点を理解し、漏洩のリスク範囲を把握しておく
訴えられた側:1. 記録に黒塗りや秘匿条件があれば、まず弁護人にその範囲と理由を確認2. その証人と過去に利害関係やトラブルがあるなら、具体的事実を弁護人に全部伝える、これがただし書き発動の材料になる3. 公判前整理手続の段階で『供述の信用性判断に必要』『防御に実質的不利益』を主張し、秘匿の縮小・解除を申し立てる4. 本人が氏名を知れない以上、弁護人を通じた反対尋問の設計が勝敗を分ける、国選でも必ず弁護人をつける
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。ただし秘匿措置への異議や解除の主張は、公判前整理手続から第一回公判期日前の早い段階で行うのが実務上の分水嶺。公判が進み証人尋問が終われば、反対尋問のやり直しは事実上困難になる
学説
通説:本条の秘匿措置は証人・被害者の安全と被告人の証人審問権(憲法三七条二項)を調整する制度であり、弁護人への開示を維持しつつ被告人本人への伝達のみを制限する点と、防御に実質的不利益が生じる場合のただし書きによって、防御権との均衡が図られていると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成28年(2016年) 「刑事訴訟法等の一部を改正する法律」(平成28年法律第54号)により新設。証人等の氏名・住居の秘匿措置(299条の4)に対応し、弁護人の記録閲覧・謄写や被告人の調書閲覧の各場面で、裁判所が被告人本人への氏名・住居の開示を制限できる仕組みを整えた。各項ただし書きで防御権への配慮を同時に明文化
改正の年表
- 1.平成28年(2016年) 新設:「刑事訴訟法等の一部を改正する法律」(平成28年法律第54号)により新設。二九九条の四の氏名・住居の秘匿措置に対応し、弁護人の記録閲覧・謄写、裁判書謄本の交付、被告人の公判調書閲覧の各場面で被告人本人への開示を制限する仕組みを整え、各項ただし書きで防御権への配慮を明文化した。
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