刑事訴訟法 第304条
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- 証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人は、裁判長又は陪席の裁判官が、まず、これを尋問する。
- 2.検察官、被告人又は弁護人は、前項の尋問が終つた後、裁判長に告げて、その証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人を尋問することができる。この場合において、その証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人の取調が、検察官、被告人又は弁護人の請求にかかるものであるときは、請求をした者が、先に尋問する。
- 3.裁判所は、適当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、前二項の尋問の順序を変更することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第304条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第304条の条文原文は「証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人は、裁判長又は陪席の裁判官が、まず、これを尋問する。」で始まります。
- 刑事訴訟法第304条は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第304条の前の条は刑事訴訟法第303条です。
- 刑事訴訟法第304条の次の条は刑事訴訟法第304条の2です。
- 刑事訴訟法第304条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第304条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第304条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/304
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法304条は証人尋問の順序を定める。条文上は裁判官が先に尋問するが、刑事訴訟規則199条の2により実務では申請した当事者が先に尋問する。
Q · 証人尋問って、裁判官と弁護士、どっちが先に質問するんですか?
条文では裁判官が先だが、実務は申請した当事者が先
刑事訴訟法304条1項は裁判長・陪席裁判官がまず尋問すると定めますが、実務では刑事訴訟規則199条の2の交互尋問制により、証人を申請した当事者(検察側証人なら検察官、弁護側証人なら弁護人)が先に主尋問を行います。相手方が反対尋問で証言を崩し、必要に応じて再主尋問が続きます。304条3項により裁判所は当事者の意見を聴いて尋問の順序を変更でき、裁判官の尋問は補充的な位置に退いています。
解説
刑事法廷の証人尋問。この条文を素直に読めば、まず裁判長か陪席の裁判官が証人に質問し、それが終わってから検察官や弁護人が質問する、と書いてある。ところが実際の法廷を傍聴に行くと、最初に質問しているのは裁判官ではない。証人を申請した側の当事者だ。なぜこんな逆転が起きるのか。刑事訴訟規則199条の2が、証人を申請した側がまず質問する『交互尋問制』を定めており、実務はそちらに従っているからだ。条文(304条)は古い職権主義の名残で『裁判官が先』と言い、規則は当事者主義に立って『当事者が先』と言う。この食い違いを知らずに被告席に座る人は、自分の防御の核心が証人尋問にあることに気付けない。あなたが起訴され、不利な証人が法廷に出てきたとき、その証言を反対尋問で崩す権利を握っているのは、あなたと弁護人であって、裁判官ではない。
法的な位置づけ
刑事訴訟法304条は証人・鑑定人・通訳人・翻訳人に対する尋問の順序を定める規定であり、まず裁判長または陪席の裁判官が尋問し、次に検察官・被告人・弁護人が裁判長に告げて尋問できること、及び裁判所が当事者の意見を聴いて尋問の順序を変更できることを規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.反対尋問の質問を弁護人と事前に組み立てる 検察側証人が出る事件では、弁護人と一緒に反対尋問の質問を逐一準備する。供述調書と証言予定の食い違い、利害関係、記憶の曖昧さを突く順序を設計しておく
- 2.供述調書と法廷証言の矛盾点を一覧化する 証人の供述調書を読み込み、法廷で予想される証言との矛盾点をリスト化する。崩しどころを事前に特定しておくことで、その場のアドリブ依存を避ける
- 3.主尋問終了直後の当該期日に反対尋問を行う 反対尋問はその証人の主尋問が終わった当該期日に実施するのが原則。期日を逃すと証言が証拠として固定されるため、機会を逃さない
- 4.必要なら尋問順序の変更を意見として申し立てる 複雑な事件で立証の流れを有利に組み替えたい場合、304条3項に基づき特定の証人を先に尋問するよう意見を述べる。裁判所が職権で順序を決める前に提案する
よくある質問 AI による整理
Q1証人尋問の順序はどう決まりますか?
刑事訴訟法304条で裁判官が先と定められていますが、実務では刑事訴訟規則199条の2により申請した当事者が先に主尋問し、相手方が反対尋問する交互尋問制で進みます。
Q2交互尋問とは何ですか?
証人を申請した当事者が先に主尋問し、相手方が反対尋問し、必要に応じて再主尋問が続く尋問方式です。当事者主義に基づき、刑事訴訟規則199条の2が根拠です。
Q3主尋問と反対尋問の違いは何ですか?
主尋問は証人を申請した側が行い証言を引き出す尋問、反対尋問は相手方がその信用性や矛盾を突く尋問です。反対尋問では誘導尋問が一定範囲で許されます。
Q4証人尋問のあと再主尋問はできますか?
できます。反対尋問で生じた事項について、申請した当事者が再主尋問を行えます。さらに必要なら再反対尋問が認められる場合もあります。
Q5証人尋問の順序を変更できますか?
刑事訴訟法304条3項により、裁判所は適当と認めるとき検察官・被告人・弁護人の意見を聴いて尋問の順序を変更できます。複雑な事件で活用されます。
Q6鑑定人や通訳人も証人と同じ順序で尋問されますか?
はい。304条は証人だけでなく鑑定人・通訳人・翻訳人にも同じ尋問順序を適用します。実務上は交互尋問の枠組みで質問されます。
Q7反対尋問で誘導尋問は許されますか?
反対尋問では主尋問と異なり誘導尋問が一定範囲で許されます。証人の供述の矛盾や記憶の曖昧さを突くために認められています。
Q8裁判官は証人にいつ質問できますか?
条文上は裁判官が最初に尋問しますが、実務では当事者の尋問が終わった後に補充的に質問します。裁判員も裁判長を介して質問できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1条文には裁判官が先に質問するって書いてあるのに、なんで裁判ドラマでは弁護士が先に質問してるんですか?
条文(304条1項)は職権主義の建前で裁判官先行と定めていますが、実務は刑事訴訟規則199条の2の交互尋問制に従い、証人を申請した当事者が先に質問します。304条3項の順序変更権が橋渡しになっています。実務のポイント:法律家でも『なぜ条文と実務が逆なのか』を一般の人に説明できる人は意外に少ない。ここは旧法の職権主義と現行法の当事者主義のせめぎ合いが残った地層で、条文だけ暗記すると本試験でも実務でも足をすくわれる
Q2被告人本人でも証人に直接質問できるんですか?それとも弁護士だけ?
304条2項は『被告人又は弁護人』と定めており、被告人本人にも尋問権があります。弁護人がいる場合は実務上ほぼ弁護人が行いますが、本人が補充的に質問することもできます。実務のポイント:本人が感情的に証人を問い詰めると心証を悪くするため、弁護人は本人尋問を止めることが多い。質問したいことは弁護人に紙でメモ渡しするのが現場の作法。本人が直接やるのは戦略的にほぼ得策ではない
Q3不利な証人の話を、後からまとめて反論じゃダメなんですか?
遅すぎます。証言の矛盾を突くなら、その証人が証言台にいる当該期日の反対尋問でやるのが原則。期日が終われば証言は証拠として固定され、最終弁論で『あれは嘘だ』と言っても証拠価値は覆りにくい(304条2項の機会を逃した扱い)。実務のポイント:勝敗は反対尋問の前夜までに供述調書と証言予定を読み込み、矛盾点のリストを作れるかで決まる。法廷でのアドリブで崩せると思っている素人ほど、準備した相手にやられる
間違えやすい点 AI による整理
- 条文を読んで『証人には裁判官が最初に質問するんだな』と理解する人は多い。だが知っておくべきは、その理解が実務とは逆だという点だ。刑事訴訟規則199条の2により、現実の法廷では証人を申請した当事者が先に質問する。法律と規則が矛盾しているように見えるが、規則は304条3項の『順序変更』の枠内で運用されており、職権尋問は補充的な位置に退いている
- 『証人尋問は専門的すぎて、被告人本人にできることはない』と思い込んでいる人がいる。これは前提が誤っている。問うべきは『できるか』ではなく『いつ問うか』だ。反対尋問の機会はその証人が来た当該期日の、主尋問が終わった直後に限られる。準備不足でその瞬間を逃せば、不利な証言はそのまま証拠として固定される。弁護人と事前に質問を組み立てておく時間こそが勝負を分ける
- 『裁判官が全部仕切って真実を見つけてくれる』と多くの人が期待する。だが日本の刑事裁判は当事者主義が基本で、裁判官の尋問はあくまで補充的(304条1項の建前とは裏腹に)。証拠を出し、証人を崩すのは検察官と弁護人の役割だ。裁判官に丸投げした側が、立証の主導権を相手に明け渡すことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 304条:証人・鑑定人等への尋問の順序 | 295条:裁判長の尋問制限・訴訟指揮権 157条の6:ビデオリンク等の証人保護措置 |
| 主導権の所在 | 条文は裁判官先行、実務は当事者先行(規則199条の2) | 裁判長(重複・誘導等の尋問を制限できる) 裁判所(保護措置の採否を決定) |
| 当事者の権利 | 304条2項:検察官・被告人・弁護人の尋問権を保障 | 尋問が制限される側として現れる 被害者・証人の証言環境を保護 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2003年改正で交互詰問を導入し、申請側の主詰問→反対詰問→覆主詰問の順序を明文化。日本の実務運用に近い構造を条文化した点が特徴
韓国も交互尋問方式を採用し、申請当事者が先に尋問する。裁判長は当事者尋問後に補充尋問を行う点で日本と類似
ドイツは原則として裁判長が尋問を主導する職権主義を維持しつつ、検察官・弁護人の申立てにより当事者尋問(Kreuzverhör)を認める。当事者主導は日本ほど徹底していない
米国は当事者主義の母法で、主尋問・反対尋問・再主尋問の交互尋問が完全に当事者主導。裁判官は尋問の方法と順序を統制する権限を持つにとどまる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが起訴され、検察側の証人が『被告人が現場にいた』と証言した。ここであなたの弁護人が反対尋問でその記憶の曖昧さや利害関係を突き崩せるかどうかが、有罪無罪の分かれ目になる。反対尋問は304条2項が保障するあなた側の権利であり、裁判官が代わりにやってくれるものではない
- もし、不利な証言が出た直後に『今すぐ反論する証人を呼びたい』と思ったらどうなる? 公判前整理手続に付された事件では、争点整理の段階で請求しなかった証拠は、やむを得ない事由がなければ後から出せない(刑訴法316条の32)。証人尋問の順序を考える前に、そもそも誰を呼べるかが先に締め切られている
- 性犯罪の被害者として証言台に立つことになった。加害者である被告人と同じ部屋で顔を合わせて質問されるのが怖い。実はビデオリンク方式や遮へい措置(刑訴法157条の6)で、被告人と視線を合わせずに尋問を受けられる。短い申立てひとつで、証言環境がまるごと変わる
- 裁判員に選ばれ、殺人事件の法廷に座った。証人尋問が一通り終わったあと、裁判長から『裁判員の方で質問はありますか』と振られる。あなたも証人に直接質問できる(裁判員法56条)。聞きたいことを聞けるのは、その一瞬だけだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被害者として証言する場合、検察官を通じて被害者参加(刑訴法316条の33以下)を申し出れば、被害者参加人として証人へ直接質問できる(316条の37) 2. 被告人と顔を合わせたくないなら、遮へい措置・ビデオリンク方式・付添い(刑訴法157条の4から157条の6)を事前に申し立てる3. 尋問当日、不安なら証人テストや事前打ち合わせを検察官に依頼、何を聞かれるかを把握しておく4. 証言内容の食い違いを後で訂正するのは困難なので、記憶が曖昧な点は曖昧と正直に答える
訴えられた側:1. 検察側証人が出てくる事件では、弁護人と反対尋問の質問を事前に逐一組み立てる。供述調書と証言の矛盾点を洗い出すのが核心2. 公判前整理手続に付された場合、争点整理の段階で必要な証人をすべて請求しておく。終了後の追加請求は原則できない(刑訴法316条の32) 3. 反対尋問は主尋問終了直後のその期日に行う、機会を逃せば証言が固まる4. 自分で質問したい事項があれば弁護人に伝え、誰が・どの順で尋問するか(304条2項)を打ち合わせる
時効(請求できる期限):証人尋問という手続自体に消滅時効はない。ただし手続上の期限が決定的に効く。反対尋問はその証人の主尋問が終わった当該期日に行うのが原則で、その機会を逃すと証言が証拠として固まる。公判前整理手続に付された事件では、整理手続終了後はやむを得ない事由がなければ新たな証拠調べ請求ができない(刑訴法316条の32、最新の運用をご確認ください)
学説
通説:304条1項は旧法の職権主義を残し裁判官先行と定めるが、現行法は当事者主義を基本とし、刑事訴訟規則199条の2が交互尋問を原則化している。裁判官の尋問は補充的であり、304条3項の順序変更権がこの運用を法的に橋渡しすると解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定により本条が置かれた。戦後の当事者主義への転換に伴い、刑事訴訟規則199条の2で交互尋問制が導入され、本条の職権尋問は補充的位置へと運用上後退した。
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