刑事訴訟法 第334条
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被告事件について刑を免除するときは、判決でその旨の言渡をしなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第334条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第334条の条文原文は「被告事件について刑を免除するときは、判決でその旨の言渡をしなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第334条は第五節 公判の裁判に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第334条の前の条は刑事訴訟法第333条です。
- 刑事訴訟法第334条の次の条は刑事訴訟法第335条です。
- 刑事訴訟法第334条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第334条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第334条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/334
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法334条は、刑を免除するときは判決でその旨を言い渡すと定める。刑の免除は無罪ではなく有罪判決であり、犯罪の成立を認めた上で刑罰のみを科さない。
Q · 「刑を免除する」という判決が出たら、それは無罪ということですか?
いいえ、有罪判決で前科もつきます
刑事訴訟法334条による「刑の免除」は無罪ではなく有罪判決です。裁判所は判決でその旨を言い渡します。犯罪の成立は認められ前科として記録に残りますが、刑罰だけが科されません。過剰防衛(刑法36条2項)、中止未遂(刑法43条但書)、親族間の窃盗(刑法244条1項)などで適用され、無罪判決(336条)とは法的効果が大きく異なります。
解説
刑を免除する、という判決がある。無罪ではない。あなたは有罪だ。罪は成立している。ただ、刑罰だけが科されない。刑事訴訟法334条は、裁判所がこの「刑の免除」を判決で明示的に言い渡さなければならないと定める。なぜこの区別が命取りになるのか。暴漢に反撃して相手を傷つけた過剰防衛、いったん始めた犯行を途中でやめた中止未遂、同居する兄の財布から金を抜いた親族間の窃盗。これらは刑法上「刑を免除する」場合がある。だが刑の免除は有罪判決であり、前科がつく。無罪を勝ち取るのとは天と地の差だ。弁護人がここで迫られる選択は重い。無罪を狙って全面的に争うか、それとも刑の免除で確実に処罰を回避するか。前者は負ければ実刑もありうる賭け、後者は処罰ゼロだが有罪の記録が残る。334条は、その分岐点に立つあなたに、裁判所が下した結論を正式に告げる条文だ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法334条は刑の免除の言渡しを定める規定であり、被告事件について刑を免除する場合に、裁判所が判決でその旨を明示的に言い渡すべきことを規律する。刑の免除は犯罪の成立を前提とする有罪判決の一形態であり、刑を科す有罪判決(333条)および無罪判決(336条)と区別される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.刑の免除事由の有無を最優先で洗い出す 過剰防衛(刑法36条2項)、中止未遂(刑法43条但書)、親族間の窃盗(刑法244条1項)、自首減免など、自分の事案に刑の免除事由があるかを弁護人と最初に確認する。事由があれば無罪と刑の免除の二本立てで方針を立てる
- 2.無罪か刑の免除かの方針を一審前に決める 完全無罪を狙って全面的に争うか、確実な刑の免除で処罰を回避するかを協議する。前者は負ければ実刑のリスク、後者は処罰ゼロだが有罪の前科が残る。一審が事実認定の主戦場であることを踏まえて決める
- 3.可能なら起訴前に検察官へ事情を示す 起訴される前に過剰防衛や中止の事実を検察官に示し、起訴猶予(不起訴)を目指す。起訴猶予なら裁判にならず前科もつかないため、法廷で刑の免除を勝ち取るより手元に残る傷が浅い
- 4.刑の免除判決に不服なら期間内に控訴する 刑の免除も有罪判決であるため、無罪を求めるなら控訴できる。控訴は判決宣告日の翌日から14日以内(刑訴法373条)。期間を過ぎると確定するため、判決直後に控訴の要否を判断する
よくある質問 AI による整理
Q1刑の免除とは何ですか?
犯罪の成立を認めた上で刑罰を科さない有罪判決です。刑事訴訟法334条により裁判所が判決でその旨を言い渡します。過剰防衛や中止未遂などで適用されます。
Q2刑の免除と無罪はどう違いますか?
無罪(336条)は犯罪不成立で前科もつきません。刑の免除(334条)は有罪で犯罪は成立し前科が残り、刑罰だけが科されない点が決定的に異なります。
Q3刑の免除はどんな場合に認められますか?
過剰防衛(刑法36条2項)、中止未遂(刑法43条但書)、親族間の窃盗(刑法244条1項)、自首による一定の罪など、法律上刑を免除できる場合に認められます。
Q4過剰防衛だと刑は免除されますか?
必ず免除されるわけではありません。刑法36条2項は情状により刑を減軽または免除できると定め、裁判所が裁量で判断します。免除されても有罪判決です。
Q5中止未遂は刑が免除されますか?
中止未遂(刑法43条但書)は刑が必要的に減軽または免除されます。自己の意思で犯行を中止したことの立証が鍵となり、免除されれば刑罰は科されません。
Q6親族間の窃盗は刑が免除されますか?
配偶者・直系血族・同居親族間の窃盗は刑が免除されます(刑法244条1項)。ただし有罪判決であり、それ以外の親族間は親告罪となります。
Q7刑の免除判決に控訴できますか?
できます。刑の免除は有罪判決であるため、無罪を求めて控訴する余地があります。控訴期間は判決宣告日の翌日から14日以内です(刑訴法373条)。
Q8刑の免除を受けると資格に影響しますか?
有罪判決で前科が残るため、一部の資格の欠格事由や将来の量刑加重の材料になる可能性があります。処罰がない=無影響ではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1刑を免除されたら、前科はつかないんですよね?
つきます。刑の免除は無罪(刑訴法336条)ではなく有罪判決です。刑罰が科されないだけで、犯罪が成立したという判断は残り、前科として記録されます。実務のポイント:本当に前科を避けたいなら、狙うべきは裁判での刑の免除ではなく、起訴される前の『起訴猶予』です。起訴猶予なら裁判にならず前科もつかない。弁護人が起訴前にどれだけ検察官と交渉するかが、人生の記録に傷が残るかどうかを分ける
Q2刑の免除と執行猶予って、同じようなものですか?
全く違います。執行猶予は刑(例:拘禁刑1年)を言い渡した上で、その執行を一定期間猶予するもので、期間中に再犯すれば刑が実際に執行されます。刑の免除は刑そのものが科されません(刑訴法334条)。実務のポイント:被告人にとっては刑の免除の方が圧倒的に有利です。執行猶予は『猶予の取消し』というリスクが残るが、刑の免除にはそれがない。ただし裁判官が刑の免除を選ぶのは過剰防衛や中止犯など限られた場合で、執行猶予よりハードルは高い
間違えやすい点 AI による整理
- 「刑の免除=実質無罪」と思っている人が多いが、刑の免除は有罪判決だ。前科として記録に残り、将来別の事件を起こしたときの量刑加重の材料にもなる。処罰がないだけで、法的には「罪を犯した者」として扱われる
- 刑の免除という制度があることは知っていても、それが「起訴猶予」とは全く違うことを見落としている人が多い。起訴猶予は裁判にすらならず前科もつかない。だが刑の免除は公開の法廷で有罪と判断された結果であり、記録に残る重さが段違いだ
- 「刑が免除されるなら、わざわざ争う必要はない」と考えるのは、問いの立て方を間違えている。本当の問いは「刑の免除で妥協するか、無罪まで押し込むか」だ。刑の免除を提示された時点で、裁判所はすでに有罪の心証を固めている。そこから無罪に戻すのは容易ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 判決の性質 | 刑の免除(334条):有罪だが刑罰なし | 刑の言渡し(333条):有罪で刑罰を科す 無罪(336条):犯罪不成立 |
| 犯罪の成否 | 成立する(罪を犯した者と扱う) | 成立する 成立しない |
| 前科の有無 | 前科として記録に残る | 前科として記録に残る 前科はつかない |
| 典型的な適用場面 | 過剰防衛・中止未遂・親族間窃盗など | 通常の有罪事案 犯罪事実の証明がない場合 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も犯罪が証明された場合に原則科刑判決を諭知するが、免除事由があるときは免刑判決を諭知すると定め、日本の有罪・刑免除の構造と一致する
韓国は刑の免除または宣告猶予の場合に判決で言い渡すと定め、日本334条と極めて近い文言・構造を持つ
ドイツは行為の結果が著しく重く処罰が明らかに不要な場合に刑を科さないが、有罪(Schuldspruch)は維持される点で刑の免除に類似する
米国には有罪を認定しつつ刑罰を一切科さない統一的制度はなく、unconditional discharge 等の量刑処分が州ごとに分かれるため直接の対応条文はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、暴漢から身を守ろうと反撃して、相手に重傷を負わせてしまったらどうなる? 正当防衛と認められれば無罪、行き過ぎた過剰防衛と判断されれば刑の免除がありうる。だが免除は有罪判決だ。完全無罪を狙って全面的に争うか、確実な刑の免除で手を打つか、一審の弁論でこの選択を迫られる
- 同居していた兄の引き出しから金を持ち出した。刑法244条で親族間の窃盗は刑が免除される。だが起訴された時点で、有罪判決への道は半分開いている
- 犯行に着手したが、途中で思いとどまってやめた。中止未遂として刑が減軽または免除されうる。あと数日で結審、弁護人は「中止」の立証を組み直す時間との戦いに入っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 加害者に刑の免除がされそうな場合(過剰防衛、親族間窃盗など)、まず免除は無罪ではなく有罪判決だと確認する2. 刑事処罰が軽くても民事の損害賠償は別軌道(民法709条)。刑が免除されても賠償請求はできる3. 親族間窃盗のような親告罪(刑法244条2項・3項)なら、告訴期間(犯人を知った日から6か月、刑訴法235条)内に告訴するか判断4. 検察官に被害感情を伝え、起訴・不起訴や求刑に反映させる
訴えられた側:1. 過剰防衛・中止未遂・親族間窃盗など刑の免除事由があるなら、弁護人と「無罪を狙うか、刑の免除で確実に処罰を避けるか」を最優先で協議2. 可能なら起訴前に検察官へ事情を示し、起訴猶予(前科なし)を目指す3. 起訴されたら一審に全力を注ぐ。刑の免除でも有罪である以上、前科の重みを理解した上で方針を決める4. 刑の免除判決に対しても控訴は可能、無罪を求めて争う余地は残る
時効(請求できる期限):刑の免除の判決に対する控訴は、判決宣告日の翌日から14日以内(刑訴法373条)。被害者側の親族間窃盗の告訴は、犯人を知った日から6か月以内(刑訴法235条)。これを過ぎると親告罪は起訴できなくなる
学説
通説:刑の免除(334条)は無罪(336条)ではなく有罪判決の一形態であり、犯罪の成立を確認した上で刑罰のみを科さないものとして理解される。前科として記録に残り、刑を科す有罪判決(333条)と峻別される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 改正:現行刑事訴訟法(法律第131号)の全部改正により制定。有罪判決のうち刑を免除する場合の言渡しを独立の条文として明文化
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