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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第420条

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  1. 裁判所の管轄又は訴訟手続に関し判決前にした決定に対しては、この法律に特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合を除いては、抗告をすることはできない。
  2. 2.前項の規定は、勾留、保釈、押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)又は第百二十三条の二第一項(第五百十三条第十項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による複写に関する決定及び鑑定のためにする留置に関する決定については、これを適用しない。
  3. 3.勾留に対しては、前項の規定にかかわらず、犯罪の嫌疑がないことを理由として抗告をすることはできない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第420条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第420条の条文原文は「裁判所の管轄又は訴訟手続に関し判決前にした決定に対しては、この法律に特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合を除いては、抗告をすることはできない。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第420条は第四章に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第420条の前の条は刑事訴訟法第419条です。
  7. 刑事訴訟法第420条の次の条は刑事訴訟法第421条です。
  8. 刑事訴訟法第420条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第420条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第420条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/420
裁判例 31件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法420条は判決前の中間決定への抗告を原則禁止するが、勾留・保釈・押収・鑑定留置の決定は例外として抗告できる。ただし勾留は嫌疑の不存在を理由に争えない。

Q · 家族が勾留されたら、判決まで何も争えないの?

勾留・保釈・押収・鑑定留置は例外として抗告できます

刑事訴訟法420条1項は判決前の中間的決定への抗告を原則禁止しますが、2項により勾留・保釈・押収・押収物の還付・鑑定留置に関する決定は例外として今すぐ抗告できます。ただし3項に注意が必要で、勾留については「犯罪の嫌疑がない(無実だ)」ことを理由とする抗告はできません。嫌疑の有無は本番の裁判で判断する事柄だからです。勾留を覆す戦いは、逃亡や証拠隠滅の恐れがないこと(60条の勾留要件)に照準を合わせます。

解説

深夜、家族が逮捕され、二日後に『勾留が決まった』と電話が来る。多くの人はここで『あとは弁護士に任せて判決を待つしかない』と思い込む。それが最大の誤解だ。刑事訴訟法420条1項は、裁判の途中で出される細かい決定(管轄や訴訟手続に関するもの)について、原則として抗告(その決定に不服を申し立てる手続)を禁じている。裁判を引き延ばさせないためだ。だが同条2項が、勾留・保釈・押収・鑑定留置の四つだけは、この禁止の外に置いている。身体の自由とお金や物に直結するこの四つは、判決を待たずに今すぐ争える。さらに3項には罠がある。勾留を争うとき『そもそも犯罪の嫌疑がない(無実だ)』という理由では抗告できない。嫌疑の有無は本番の裁判で決めることだからだ。だから勾留を覆す戦いは、無実の主張ではなく、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことに照準を合わせる。

法的な位置づけ

刑事訴訟法420条は、判決前の中間的決定に対する抗告を原則として制限する規定である。裁判所の管轄または訴訟手続に関する決定は、即時抗告の特則がない限り抗告できない。例外として勾留・保釈・押収・押収物の還付・鑑定留置に関する決定は抗告でき、ただし勾留については犯罪の嫌疑の不存在を理由とする抗告は許されない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.まず2項の例外に当たるか確認 家族が勾留された、または物を押収された場合、まず弁護人を確保し、その決定が420条2項の例外(勾留・保釈・押収・押収物の還付・鑑定留置)に当たり抗告できる対象かを確認する
  2. 2.抗告の理由を嫌疑論ではなく勾留要件に絞る 勾留を争う場合、3項により「無実だ」という嫌疑論では門前払いされる。抗告状は『定まった住居がある・証拠を隠す立場にない・逃げる理由がない』と、勾留の要件(60条)を一つずつ崩す構成にする
  3. 3.捜査段階なら準抗告(429条)に切り替える 捜査段階で単独の裁判官が出した勾留・押収の決定は、420条の抗告ではなく準抗告(429条)で争う。手続を取り違えると申立てが不適法になるため、今がどちらの段階かを弁護人に確認する
  4. 4.押収物は早期に還付請求する 事業用 PC・サーバーを押収された場合、『複製を提供するので原本を還付してほしい』と早期に申し立てる。捜査が進んで原本依存が固まる前に動くほど通りやすく、事業停止のコストを具体的金額で示すと交渉力が増す

よくある質問 AI による整理

Q1抗告とはどういう意味ですか?

裁判所が出した決定に対して、上級裁判所に不服を申し立てる手続です。刑事訴訟法419条が一般原則を定め、420条がその対象を判決前の決定について制限しています。

Q2勾留の抗告に期限はありますか?

通常抗告に法定の提起期間はありません(刑訴法421条)。ただし即時抗告は3日以内(422条)。勾留は身柄拘束が続くため、期間の有無に関わらず一刻も早く動くのが実務です。

Q3鑑定留置とは何ですか?

精神鑑定などのため被疑者・被告人を病院等に留め置く処分です。420条2項により、この留置に関する決定も抗告で争えます。長期化したときは期間の当否を争えます。

Q4保釈が却下されたら争えますか?

争えます。420条2項は保釈に関する決定を抗告禁止の例外としています。却下決定に対し抗告し、状況変化があれば改めて保釈請求(88条以下)も可能です。

Q5なぜ判決前の決定には抗告できないのですか?

中間的な決定にいちいち抗告を認めると裁判が停滞するためです。420条1項は訴訟経済と迅速な裁判の要請から、原則として不服申立てを封じています。

Q6抗告が認められたら勾留はすぐ解かれますか?

抗告審が原決定を取り消せば勾留は解かれます。ただし判断が出るまで身柄拘束は続くため、抗告は思い立った瞬間に動く価値があります。

Q7即時抗告の期間は何日ですか?

即時抗告の提起期間は3日です(刑訴法422条)。通常抗告と異なり期間が短く、過ぎると申立てができなくなるため注意が必要です。

Q8押収物はいつ返してもらえますか?

押収・押収物の還付に関する決定は420条2項で抗告できます。事業用データなら複製提供で原本還付を求める還付請求が現実的で、早期申立てほど通りやすいです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1家族が勾留されました。もう裁判を待つしかないんでしょうか?

待つ必要はありません。刑訴法420条2項は勾留を抗告禁止の例外とし、今すぐ争えます。ただし注意点があり、抗告で『本人は無実だ』と主張しても3項で却下されます。勝負どころは逃亡の恐れ・証拠隠滅の恐れがないこと(60条の勾留要件)です。実務のポイント:弁護人によっては勾留抗告を『どうせ通らない』と最初から諦める人もいます。住居の安定・身元引受人・被害者対応など、要件を崩す材料を家族が集めて提示できれば、抗告や準抗告が通る確率は上がります

Q2『抗告』と『準抗告』って何が違うんですか?

決定を出した主体で変わります。420条の抗告は裁判所(合議体や受訴裁判所)が出した決定への不服申立て。これに対し、捜査段階で単独の裁判官が出した勾留や押収の決定は、準抗告(429条)で争います。取り違えると申立てが不適法になります。実務のポイント:捜査段階の勾留はほぼ準抗告の領域です。逮捕直後に家族が『抗告したい』と言っても、正確には準抗告。手続を取り違えると貴重な時間を失うので、最初に弁護人へ『今の段階はどちらか』を確認してください

Q3押収されたパソコンを早く返してほしいんですが、可能ですか?

可能性はあります。420条2項は押収・押収物の還付に関する決定を抗告できる対象としています。事業用データなら『複製を提供するので原本を還付してほしい』という還付請求が現実的です。実務のポイント:捜査機関は原本を長く留めたがりますが、複製で捜査目的が足りる場合は還付が認められやすい。早期に申し立てるほど、『原本でなければ捜査できない』という反論が固まる前に動けます。事業停止のコストを具体的金額で示すと交渉力が増します

間違えやすい点 AI による整理

  • 『勾留を覆すには無実を証明すればいい』と考えて抗告状を組むのは、問いの立て方そのものが間違っている。3項は嫌疑の有無を理由とする抗告を明確に封じている。争うべきは無実ではなく、逃亡の恐れ・証拠隠滅の恐れ・住居の有無という勾留要件(60条)の側だ
  • 『勾留が決まったら判決まで何もできない』と思われているが、逆だ。2項は勾留・保釈・押収・鑑定留置を抗告禁止の例外とし、その場で争う道を残している。待つしかないのではなく、今すぐ動ける
  • 抗告できること自体は知っていても、その『遅さの代償』を実感している人は少ない。抗告審の判断が出るまで本人は身柄を拘束され続ける。留置場の一日は一日として戻らない。だからこそ抗告は、思い立った瞬間に動く価値がある
比較の観点この条文ほかの条文
対象とする決定420条:判決前の管轄・訴訟手続に関する決定(原則抗告不可、四類型は例外)419条:決定一般に対する抗告の原則
429条:裁判官が出した勾留・押収等の決定
申立ての名称抗告(420条)抗告(419条)
準抗告(429条)
提起期間通常抗告は期間なし(421条)/即時抗告は3日(422条)決定の種類による
原則期間の定めなし(早期に)
勾留での制約嫌疑の不存在を理由とする抗告は不可(3項)—
準抗告でも嫌疑論ではなく勾留要件で争う

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第404条

台湾も判決前の管轄・訴訟手続に関する裁定は原則として抗告不可とし、勾留(羈押)等を例外とする構造で日本と酷似する

韓国
대한민국 형사소송법 제403조

韓国も判決前の訴訟手続に関する決定への抗告を原則制限し、勾留等の身柄に関する決定を例外的に争える点で日本と共通

ドイツ
StPO § 305

ドイツは判決に先行する決定を原則 Beschwerde(抗告)の対象外とするが、逮捕・押収など一定の処分は例外。本条の母法的発想に近い

アメリカ
Final Judgment Rule(28 U.S.C. § 1291)

米国は終局判決まで中間的命令への上訴を原則認めず、付随的命令法理など限られた例外を設ける。中間決定不可争の発想は共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、今夜あなたの家族が勾留されたら、何日以内に動けばいい? 通常抗告に法定の提起期間はないが、勾留はいつ起訴・処分されるか分からない。一日遅れるごとに、本人は留置場で過ごす。スピードがそのまま自由の長さになる
  • あなたが被疑者として勾留され、弁護人が抗告を準備している。ここで弁護人が『被疑者は無実だ』とだけ書いた抗告状を出すと、3項で門前払いされる。勝てる抗告は『定まった住居がある、証拠を隠す立場にない、逃げる理由がない』と、勾留の要件(60条)を一つずつ崩す構成にする
  • 事業をやっているあなたの事務所に家宅捜索が入り、パソコンとサーバーを丸ごと押収された。事業が止まる。押収に対する不服は2項により抗告できる。早期に『還付(返してもらうこと)』を求めて争えば、事業の停止を最小限にできる
  • 友人が『兄が逮捕されてもう一週間、家族は何もできず待つだけだ』と相談してきた。あなたは『勾留には抗告できる、しかも嫌疑の有無ではなく逃亡・証拠隠滅の恐れで争うんだ』と教えられる。その一言が、待つだけの家族を動ける状態に変える

取るべき行動

被害を受けた側:1. 家族が勾留された、または物を押収された場合、まず弁護人を確保し『2項で抗告できる対象か』を確認する2. 勾留なら抗告の理由を嫌疑論ではなく勾留要件(住居・逃亡・証拠隠滅、60条)に絞るよう依頼する3. 押収なら『還付』を早期に請求、事業データは複製提供で原本還付を求める4. 抗告は決定を知ったら即座に動く。遅れるほど拘束が続く

訴えられた側:1. 取調べでは黙秘権を行使しつつ、弁護人と勾留抗告の方針を固める2. 抗告状で主張するのは『逃げない、隠さない、住所は定まっている』の三点、無実の主張は本番の裁判に取っておく3. 抗告が退けられても、状況変化(住居確保、被害者との示談)があれば保釈請求(88条以下)に切り替える4. 単独裁判官の決定なら抗告ではなく準抗告(429条)になる点に注意

時効(請求できる期限):通常抗告に法定の提起期間はないが、原決定を取り消す実益がある間に出す必要がある(刑訴法421条)。即時抗告が定められた決定は提起期間3日(刑訴法422条)。勾留は身柄拘束が続くため、期間の有無に関わらず一刻も早く動くのが実務

学説

通説:420条1項は訴訟経済と迅速な裁判の要請から判決前の中間決定への抗告を制限するが、勾留等の人身の自由・財産に直結する処分は判決を待てば回復不能な不利益が生じるため2項で例外とし、3項は嫌疑判断の本案先取りを避けるため嫌疑論による勾留抗告を封じる、と理解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い設けられた規定。判決前の中間決定への抗告制限と、勾留・保釈・押収・鑑定留置という例外、及び勾留に関する嫌疑論排除の構造を定める。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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