刑事訴訟法 第481条
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- 前条の規定により刑の執行を停止した場合には、検察官は、刑の言渡を受けた者を監護義務者又は地方公共団体の長に引き渡し、病院その他の適当な場所に入れさせなければならない。
- 2.刑の執行を停止された者は、前項の処分があるまでこれを刑事施設に留置し、その期間を刑期に算入する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第481条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第481条の条文原文は「前条の規定により刑の執行を停止した場合には、検察官は、刑の言渡を受けた者を監護義務者又は地方公共団体の長に引き渡し、病院その他の適当な場所に入れさせなければなら…」で始まります。
- 刑事訴訟法第481条は第一章に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第481条の前の条は刑事訴訟法第480条です。
- 刑事訴訟法第481条の次の条は刑事訴訟法第482条です。
- 刑事訴訟法第481条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第481条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第481条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/481
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法481条は、心神喪失で刑の執行が停止された者を、検察官が監護義務者または地方公共団体の長に引き渡し病院等に入所させる規定。引渡し前の留置期間は刑期に算入される。
Q · 服役中に心神喪失で刑の執行が止まったら、その人はどこへ行って、刑期はどうなるの?
免除ではなく凍結。病院等へ移され、回復すれば残刑が再開します
刑事訴訟法481条により、480条で刑の執行が停止された場合、検察官は対象者を監護義務者または地方公共団体の長に引き渡し、病院その他の適当な場所に入所させなければなりません。引渡しの処分があるまでは刑事施設に留置され、その留置期間は刑期に算入されます(同条2項)。ただし病院での療養期間は刑期に算入されず、心神喪失から回復すれば残りの刑の執行が再開されます。
解説
服役中の身内が拘禁の中で正気を失った。多くの人はそこで「じゃあ刑は終わりだ」と考える。違う。刑事訴訟法480条で執行が停止されても、それは免除ではなく凍結である。そして481条が、その後の身柄をどう扱うかを定める。検察官は、心神喪失と判断された受刑者を監護義務者(法律上その人の世話をする立場にある者、実務上は多くが家族)または地方公共団体の長に引き渡し、病院など適切な場所に入れさせなければならない。ここであなたが見落としてはならないのが第2項だ。停止の決定が出てから実際に引き渡されるまでの間、その人はまだ刑事施設に留め置かれる。そしてその日数は刑期に算入される。つまり「紙の上では停止だが、まだ塀の中」という空白期間は、ちゃんと刑期として数えられる。逆に言えば、病院に移った後の療養期間は刑期に入らない。回復すれば、残りの刑期が待っている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法481条は、心神喪失により刑の執行が停止された者の身柄処分を定める規定である。検察官は当該者を監護義務者または地方公共団体の長に引き渡し、病院その他の適当な場所に入所させる。引渡しの処分があるまでは刑事施設に留置され、その留置期間は刑期に算入される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.引渡しの形態を検察官に確認する 執行停止と引渡しの連絡が来たら、まず「監護義務者として自分に引き渡されるのか、地方公共団体の長への引渡しか」を確認する。481条1項は両方を選択肢としているため、どちらかで負担が大きく変わる
- 2.受け入れ体制と費用を整理する 受け入れ先の病院、医療費の負担、本人の状態を整理する。一人で抱えられない場合は、地方公共団体の長への引渡しを検察官と協議し、保護観察所や精神保健福祉センターに相談する
- 3.入所後の法的地位を共有する 入院後も本人は刑を停止された受刑者の地位にあることを理解し、療養期間は刑期に算入されないこと、回復認定で執行が再開される見通しを医師・検察官と共有しておく
- 4.回復時のタイミングを弁護人と確認する 回復認定は執行再開の引き金になるため、医師の判断時期と残刑期を弁護人と確認する。残刑期と病状を踏まえ、引渡し前の留置期間の刑期算入が本人の利益になるかを検討する
よくある質問 AI による整理
Q1刑の執行停止とは何ですか?
刑を消滅させず一時的に止める制度です。心神喪失の場合は刑事訴訟法480条が根拠で、状態が回復すれば残りの刑の執行が再開されます。
Q2心神喪失で刑が止まったら刑期はどうなりますか?
引渡し前に刑事施設へ留置された期間は刑期に算入されます(481条2項)。一方、病院での療養期間は刑期に算入されません。
Q3監護義務者とは誰のことですか?
法律上その人を監督・保護する立場にある者です。実務上は家族が想定され、執行停止された者の引渡し先となります。
Q4刑の執行停止と刑の免除の違いは何ですか?
免除は刑そのものが消える終局処分ですが、執行停止は凍結にすぎません。回復すれば残刑が動き出す点が決定的に異なります。
Q5刑事訴訟法481条と医療観察法は何が違いますか?
医療観察法は不処罰になった人が対象、481条は有罪判決を受け服役中に発症した受刑者が対象です。入口の法的地位が正反対です。
Q6執行停止中の入院費用は誰が負担しますか?
引渡し先や入所先により扱いが異なります。負担が困難な場合は地方公共団体の長への引渡しという選択肢を検察官と協議できます。
Q7心神喪失から回復したら刑務所に戻りますか?
回復が認定されると検察官の指揮で残りの刑の執行が再開されます。回復の認定が、塀の中へ戻る入口になりえます。
Q8刑の執行停止は誰が決めますか?
検察官の指揮によります(480条)。家族や弁護人が診断書・医療記録を早期に提出すれば、停止の判断を引き出す材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1心神喪失で刑の執行が止まったら、その後ずっと病院にいれば刑務所に戻らずに済むんですか?
いいえ。480条の執行停止は「状態が回復するまで」の凍結であり、回復が認定されれば検察官の指揮で残りの刑期の執行が再開されます。481条で病院に入っても、それは刑の消滅を意味しません。実務のポイント:療養期間は刑期に算入されない(481条2項が算入を認めるのは引き渡し前の刑事施設留置だけ)。だから病状が長引くほど、身体拘束の総時間は宣告された刑期より長くなりうる。「病院にいれば早く終わる」という直感は逆である
Q2服役中の家族が心神喪失と判断されて、私が引き渡される側になりました。何を負担するんですか?
481条は監護義務者または地方公共団体の長への引き渡しと、病院その他適切な場所への入所を定めます。監護義務者は法律上その人の世話をする立場の者で、実務上は家族が想定されます。実務のポイント:引き渡し先や費用負担の調整は煩雑だが、地方公共団体の長への引き渡しという選択肢もある(481条1項)。一人で抱え込む前に、検察庁・保護観察所・精神保健福祉センターに相談窓口がある。引き受けの形は一つではない
間違えやすい点 AI による整理
- 「心神喪失で執行停止になれば、もう刑務所には戻らない」と考える人がいる。違う。停止は刑の消滅ではなく、状態が回復するまでの凍結(480条)。回復が認定されれば、検察官の指揮で残りの刑期の執行が再開される。病気が治った瞬間が、塀の中へ戻る入口になりうる
- 執行が停止されることは知っていても、その「停止期間が刑期に入らない」ことの重みを多くの人は知らない。481条2項が刑期算入を認めるのは、引き渡し前の刑事施設での留置期間だけ。病院での療養期間は算入されない。つまり病状が長引くほど、実際に身体が拘束される総時間は、宣告された刑期を大きく超えうる
- 家族から見れば、病院に入った身内は「治療を受ける患者」だ。だが法律から見れば、その人はなお刑の執行を停止された受刑者であり、入院は検察官の処分の執行である。この立場の落差を理解しないまま面会や退院を求めると、手続が噛み合わない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 停止の事由 | 481条:480条による心神喪失の執行停止後の身柄処分 | 480条:心神喪失による刑の執行停止そのもの 482条:病気・高齢・妊娠等を理由とする裁量的執行停止 |
| 対象となる刑 | 自由刑の執行停止を受けた者 | 自由刑の言渡しを受けた者 懲役・禁錮・拘留の言渡しを受けた者 |
| 身柄の扱い | 監護義務者・自治体の長へ引渡し、病院等に入所、留置期間は刑期に算入 | 状態回復まで執行を停止(凍結) 事由が止むまで執行を停止(検察官の裁量) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も執行中に心神喪失となった受刑者の執行停止と医院等への送致を定め、日本の480・481条と近い構造をとる
韓国は自由刑受刑者の心神障害による執行停止を定めるが、引渡し・刑期算入の細目は運用と関連規定に委ねられる点で日本と差異がある
ドイツは精神疾患を理由とする刑の執行の延期・中断を定め、医療的処遇と刑罰権維持の調整という発想は日本と共通する
米国連邦法は服役中に精神疾患を発症した受刑者の入院治療手続を定め、治療と刑の執行を併存させる点で機能的に類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし服役中の家族が拘禁のストレスで重度の精神疾患を発症し、検察官が刑の執行を停止したら、その人はどこへ行く? 答えは「あなたのもとへ」かもしれない。481条はあなたを監護義務者として身柄を引き渡す相手に指名しうる。受け入れ先の病院、医療費、見守りの体制を、突然あなたが整える側になる
- あなたが服役中に心神喪失と判断され、執行停止の指揮が出た。だが引き渡し先の病院が決まらず、数日間まだ刑事施設に留め置かれる。焦る必要はない。その日数は刑期にしっかり算入される(481条2項)。空白の待機が刑期から差し引かれることはない
- 病院で回復した。医師は退院可能と言う。だが出口は自由ではない。回復の認定は刑の執行再開の引き金であり、残りの刑期が動き出す。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 検察官から執行停止と引き渡しの連絡が来たら、まず「監護義務者として引き渡されるのか、地方公共団体の長への引き渡しか」を確認する(481条1項は両方を選択肢とする) 2. 受け入れ先の病院、医療費の負担、本人の状態を整理。一人で抱えられない場合は地方公共団体の長への引き渡しを検察官と協議3. 入院後も本人は刑を停止された受刑者の地位にあることを理解し、回復認定で執行が再開される見通しを医師・検察官と共有する
訴えられた側:1. 服役中に重い精神疾患を発症したら、弁護人を通じて診断書・医療記録を検察官に提出し、480条の執行停止を求める2. 停止決定から引き渡しまでの留置期間は刑期に算入される(481条2項)ので、その日数の記録を残す3. 病院での療養期間は刑期に算入されないことを前提に、回復後の残刑期を見積もる4. 回復認定は執行再開の引き金になるため、医師の判断と刑の執行のタイミングを弁護人と確認する
時効(請求できる期限):481条自体に特定の期限はない。執行停止は「心神喪失の状態が回復するまで」継続し(480条)、回復が認定された時点で残りの刑の執行が再開される。引き渡し前の刑事施設留置期間は刑期に算入されるが(481条2項)、引き渡し後の療養期間は算入されない
学説
通説:本条は480条の執行停止を受けた者の人道的処遇を確保する規定であり、停止は刑の免除ではなく凍結である。引渡し前の留置期間を刑期に算入することで、行政手続の遅延が本人の不利益に転嫁されることを防ぐ趣旨と解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、心神喪失による執行停止後の身柄処分を定める規定として本条を新設した。
- 2.平成18年(2006年) 改正:刑事収容施設法の施行に伴う用語整理により、本条2項の身柄拘束場所に関する文言(「監獄」→「刑事施設」)が改められた。
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