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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第479条

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  1. 死刑の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、法務大臣の命令によつて執行を停止する。
  2. 2.死刑の言渡を受けた女子が懐胎しているときは、法務大臣の命令によつて執行を停止する。
  3. 3.前二項の規定により死刑の執行を停止した場合には、心神喪失の状態が回復した後又は出産の後に法務大臣の命令がなければ、執行することはできない。
  4. 4.第四百七十五条第二項の規定は、前項の命令についてこれを準用する。この場合において、判決確定の日とあるのは、心神喪失の状態が回復した日又は出産の日と読み替えるものとする。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第479条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第479条の条文原文は「死刑の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、法務大臣の命令によつて執行を停止する。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第479条は第一章に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第479条の前の条は刑事訴訟法第478条です。
  7. 刑事訴訟法第479条の次の条は刑事訴訟法第479条の2です。
  8. 刑事訴訟法第479条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第479条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第479条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/479
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法479条は、死刑確定者が心神喪失の状態にあるとき又は懐胎しているとき、法務大臣の命令で死刑執行を停止すると定める。回復後又は出産後に改めて命令がなければ執行できない。

Q · 死刑が確定したら、その人はもう確実に執行されるの?

心神喪失か妊娠なら法務大臣の命令で執行が停止されます

いいえ。刑事訴訟法479条により、死刑確定者が心神喪失の状態にあるとき、又は死刑確定者である女子が懐胎しているときは、法務大臣の命令で執行が停止されます。停止後は、心神喪失が回復した後、又は出産した後に、改めて法務大臣の命令がなければ執行できません(同条3項)。そもそも死刑執行を発動するのも止めるのも法務大臣の命令であり、裁判所は判決を確定させるだけで執行の時期には関与しません。

解説

死刑判決が確定すれば、あとは粛々と執行されるだけ。多くの人はそう思い込んでいる。だが法は、執行の直前に二つのブレーキを仕込んでいる。一つは心神喪失、もう一つは妊娠だ。死刑を言い渡された者が、自分がなぜ命を絶たれるのか理解できない状態に陥ったとき、法務大臣の命令で執行は止まる。女性が妊娠していれば、出産まで止まる。そして一度止まれば、回復した後または出産した後に、改めて法務大臣の命令がなければ執行はできない。ここで浮かび上がるのは、日本の死刑の引き金を引くのは裁判所ではなく、法務大臣だという事実だ。判決は「死刑」を確定させる。だが、いつ、本当に執行するかは、政治と行政の手のなかにある。あなたが死刑制度を語るとき、この一条を知っているかどうかで、議論の解像度がまるで変わる。

法的な位置づけ

刑事訴訟法479条は死刑執行の停止を定める規定であり、死刑確定者が心神喪失の状態にあるとき、又は死刑確定者である女子が懐胎しているときに、法務大臣の命令によって執行を停止する旨を規定する。停止後は、心神喪失の回復後又は出産後に法務大臣の改めての命令がなければ執行できないとされる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.拘禁中の精神状態を継続的に記録する 面会のたびの受け答え、行動の変化、医師の所見を時系列で記録し続ける。執行が現実味を帯びてから慌てて主張しても遅く、日常からの客観的な蓄積が心神喪失の主張の裏付けになる
  2. 2.医師の診断を得て心神喪失を主張する 死刑の意味を理解する能力(受刑能力)を欠くことが疑われる場合、医師の診断・精神鑑定を得て、検察官および法務省に対し479条1項該当を主張する
  3. 3.再審請求・恩赦出願を係属させる 再審請求や恩赦出願が係属している間は、実務上、執行が見送られる慣行がある(法律上の停止事由ではなく運用)。タイミングを逃さず手続を起こしておく
  4. 4.妊娠の事実があれば速やかに証明する 死刑確定者である女子が懐胎している場合、479条2項により執行は停止される。医師の証明を得て速やかに届け出る。出産後の改めての命令がなければ執行できない(同条3項)

よくある質問 AI による整理

Q1死刑執行を命じるのは誰ですか?

法務大臣です。執行を発動する命令(475条)も、心神喪失・妊娠による停止命令(479条)も法務大臣が行います。裁判所は死刑判決を確定させるだけで、執行の時期には関与しません。

Q2妊娠中の死刑確定者は執行されますか?

されません。479条2項により、死刑を言い渡された女子が懐胎しているときは法務大臣の命令で執行が停止され、出産後に改めて命令がなければ執行できません。胎児の生命を巻き添えにしないための規定です。

Q3執行停止後、いつ再び執行できますか?

479条3項により、心神喪失が回復した後、又は出産した後でなければ執行できません。さらに、その時点で改めて法務大臣の命令があって初めて執行が可能になります。自動的に再開されるわけではありません。

Q4心神喪失で執行が止まる基準は何ですか?

通説では、死刑の意味を理解する能力(受刑能力)を欠く状態と解されています。ただし実務上の判断基準は条文に明示されておらず、判断主体が法務大臣であることに専門家の批判があります。

Q5自由刑にも執行停止の規定はありますか?

あります。懲役・禁錮等の自由刑では、心神喪失による執行停止(480条)と、妊娠・重病等による裁量的執行停止(482条)が定められています。決定主体は検察官で、死刑の法務大臣とは異なります。

Q6死刑の執行方法は何で定められていますか?

刑法11条が死刑は刑事施設内で絞首して執行すると定めています。刑訴479条は「いつ執行できないか」を、刑法11条は「どう執行するか」を規律する役割分担になっています。

Q7死刑執行命令から何日以内に執行されますか?

刑訴476条により、法務大臣が執行命令を発した日から5日以内に執行しなければなりません。つまり時間がかかるのは命令が出るまでで、命令後は短期間で執行されます。

Q8単なる病気でも死刑執行は止まりますか?

止まりません。479条の停止事由は心神喪失と懐胎に限られます。身体の病気だけでは法律上の停止事由にならず、死刑の意味を理解できないほどの精神状態でなければ479条1項には該当しません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1死刑が確定したら、すぐに執行されるんですか?

されません。475条2項は判決確定から6箇月以内の執行命令を定めますが、これは訓示規定とされ、実際には守られていません。執行は法務大臣の命令で発動され、確定者の待機が十年、二十年を超える例も珍しくありません。実務のポイント:法務大臣ごとに執行へのスタンスが違い、在任中に一度も命令を出さない大臣もいます。つまり「いつ執行されるか」は法律ではなく、その時々の政治と人事に大きく左右される。確定判決の重みと、実際の執行のタイミングは別の論理で動いている

Q2認知症になった死刑囚は、本当に執行されないんですか?

479条1項により、死刑確定者が心神喪失の状態にあれば、法務大臣の命令で執行は停止されます。ここでの心神喪失は、死刑の意味を理解する能力を欠く状態(受刑能力)と解されています。実務のポイント:この基準は刑法39条の責任能力とは文脈が異なり、しかも実務上の判断基準が条文に明示されていません。判断するのは裁判所でも主治医でもなく法務大臣で、その不透明さには専門家からの批判が続いています。実務上、解釈が分かれる論点であり、ここが争われた場合は精神鑑定と記録の蓄積が決定的になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「裁判所が死刑判決を出したら、裁判所がいつ執行するか決める」と思い込んでいる人が多い。だがその前提が誤っている。執行を発動するのは法務大臣の命令(475条)であり、止めるのも法務大臣の命令(479条)。裁判所は判決を確定させるだけで、執行のスイッチには一切触れない
  • 「認知症や精神疾患になった死刑囚は執行されない」ことは知られているが、その基準の高さと判断の不透明さまで知る人は少ない。479条の心神喪失は、死刑の意味を理解する能力を欠く状態(受刑能力の喪失)と解されるが、実務上の判断基準は明確でなく、判断主体が法務大臣であることへの批判が根強い
  • 「法律に6箇月以内に執行と書いてあるから、確定後半年で執行される」という理解は実態とずれている。475条2項の6箇月は訓示規定にすぎず、現実には守られていない。確定者の待機が数十年に及ぶ例もあり、条文の文言と運用の落差が極めて大きい領域だ
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる刑479条:死刑480条:自由刑(懲役・禁錮・拘留)
482条:自由刑(懲役・禁錮・拘留)
停止事由心神喪失・懐胎心神喪失
妊娠・重病・高齢など列挙事由
停止の性質必要的停止(命令で停止する)必要的停止
裁量的停止(停止することができる)
命令・決定の主体法務大臣検察官
検察官

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第465条

心神喪失・懐胎を死刑執行の停止事由とする点で日本とほぼ同型。停止後は回復後・出産後に法務部の命令で執行する構造も類似する

韓国
대한민국 형사소송법 제469조

韓国も心神喪失・妊娠を死刑執行停止事由とする。決定は法務部長官の命令による点も日本に近いが、近年は事実上の執行停止状態が続いている

ドイツ
ドイツ基本法102条

ドイツは死刑を憲法レベルで廃止しているため、執行停止という問題自体が存在しない。人道的限界の議論は終身刑の人間の尊厳適合性へ移っている

アメリカ
Ford v. Wainwright, 477 U.S. 399 (1986)

合衆国最高裁は心神喪失者への死刑執行を残虐刑を禁ずる修正8条違反とした。判断主体や手続は州ごとに異なり、行政命令制の日本とは枠組みが大きく異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 裁判員裁判で死刑に一票を投じた。判決が確定した後、その人がいつどう執行されるのか、あなたには一切知らされない。確定後すぐではなく、法務大臣が執行命令の判を押すまで、何年も、ときに何十年も止まったままのことがある。あなたの一票の先にある現実は、報道が伝えるよりずっと複雑だ
  • 確定から十数年、面会のたびに父の受け答えがかみ合わなくなっていく。これは執行を止める「心神喪失」にあたるのか? 長期の拘禁による精神の変調は珍しくないが、479条1項の心神喪失と認められる基準は高く、それを判断するのは医師でも裁判所でもなく、法務大臣である
  • 命を奪われた家族の加害者に死刑判決が確定して十年。だが執行の知らせは来ない。遺族は「いつになったら」と問い続ける。執行の時期を決めるのは裁判所ではなく、その時々の法務大臣の判断だからだ

取るべき行動

被害を受けた側:加害者の死刑が確定したのに執行されない、と感じる遺族へ。1. 執行の時期を決めるのは裁判所ではなく法務大臣の命令(475条)であり、遺族や検察が直接強制する手段はないことをまず理解する2. 確定者が心神喪失または妊娠の状態なら、479条により執行は法律上停止される3. 停止後は回復または出産の後、改めて法務大臣の命令がなければ執行できない。被害者参加や法務省への要望は可能だが、最終判断は行政の裁量に委ねられている点を押さえる

訴えられた側:死刑確定者の家族・弁護人へ。1. 拘禁中の精神状態の変化を、面会記録・医師の所見・行動の異変として継続的に記録し続ける2. 心神喪失(受刑能力の喪失)が疑われる場合、医師の診断を得て検察官・法務省に主張する3. 再審請求・恩赦出願を係属させ、実務上の執行見送り慣行を活用する4. 妊娠の事実があれば速やかに証明する。判断の主体は法務大臣であり、客観資料の蓄積が命令を左右する

時効(請求できる期限):479条4項は475条2項を準用し、心神喪失の回復日または出産日から6箇月以内に法務大臣の執行命令を要するとする。ただしこの6箇月は訓示規定で、実務上は厳守されていない。死刑確定者の待機が数十年に及ぶ例もある。死刑の刑の時効については近年改正があり、最新の改正状況をご確認ください

学説

通説:479条1項の「心神喪失」は、刑法39条の責任能力とは文脈を異にし、死刑の意味を理解する能力(受刑能力)を欠く状態と解される。もっとも実務上の判断基準が条文に明示されず、判断主体が法務大臣であることに対しては不透明だとの批判が根強い。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定により規定。心神喪失・懐胎を死刑執行の必要的停止事由とし、停止後の再執行には改めて法務大臣の命令を要する構造を定めた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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