刑事訴訟法 第479条の2
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拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた者について、刑法第十一条第二項の規定による拘置若しくは拘禁刑の執行が開始されたとき、又は当該判決に係る刑の執行を受けることがなくなつたときは、当該者に対しては、第三百四十二条の二(第四百四条(第四百十四条において準用する場合を含む。以下この章において同じ。)において準用する場合を含む。第四百八十五条の二において同じ。)の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第479条の2は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第479条の2の条文原文は「拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた者について、刑法第十一条第二項の規定による拘置若しくは拘禁刑の執行が開始されたとき、又は当該判決に係る刑の執行を受けるこ…」で始まります。
- 刑事訴訟法第479条の2は第一章に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第479条の2の前の条は刑事訴訟法第479条です。
- 刑事訴訟法第479条の2の次の条は刑事訴訟法第480条です。
- 刑事訴訟法第479条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第479条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第479条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/479_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法479条の2は、拘禁刑以上の判決を受けた者について刑の執行が開始されたとき、または刑の執行を受けることがなくなったときは、342条の2の報告命令を適用しないと定める。
Q · 報告命令の義務は、いつ法律上なくなるの?
刑の執行開始時、または執行すべき刑が消えた時です
刑事訴訟法479条の2により、拘禁刑以上の判決を受けた人について、刑法11条2項による拘置もしくは拘禁刑の執行が開始されたとき、または当該判決に係る刑の執行を受けることがなくなったときは、342条の2の報告命令は適用されなくなります。報告命令は『刑の執行のために本人を出頭させる』ための制度なので、収容されて執行が始まれば目的を達し、執行すべき刑が消えれば理由を失うためです。実務では、違反を疑われた日付が執行開始の前か後かが立件の分かれ目になります。
解説
2019年末、ある著名経営者が保釈中に楽器ケースに隠れて日本を出国した。この一件が引き金となり、令和5年(2023年)の改正で『逃亡を防ぐための網』が刑事訴訟法に張り巡らされた。住所を裁判所に報告させる報告命令(342条の2、保釈などで身柄拘束を解かれた被告人に課す義務)、GPS による位置測定。だが網には必ず出口が要る。479条の2がその出口だ。拘禁刑以上の判決を受けた人について、刑法11条2項の拘置や拘禁刑の執行が始まったとき、または刑の執行を受けることがなくなったときは、報告命令はもう適用されない。なぜか。報告命令の目的は『刑の執行のために本人を出頭させること』であり、すでに収容されていれば、あるいは執行する刑がなくなれば、網を張る理由が消えるからだ。あなたがこの一条を読めるなら、逃亡防止制度を『入口』だけでなく『出口』まで一本の線で見渡せるようになる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法479条の2は、報告命令の不適用を定める規定である。拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた者について、刑法11条2項による拘置もしくは拘禁刑の執行が開始されたとき、または当該判決に係る刑の執行を受けることがなくなったときは、342条の2の報告命令を適用しないものとする。逃亡防止制度の終点を画する適用除外規定として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1報告命令とは何ですか?
保釈などで身柄拘束を解かれた被告人に、住居等を裁判所に報告させる義務を課す制度です。刑訴法342条の2が根拠で、刑の執行確保が目的です。
Q2刑事訴訟法479条の2はいつ適用されますか?
拘禁刑以上の判決を受けた人について刑の執行が開始されたとき、または刑の執行を受けることがなくなったときに適用され、報告命令が外れます。
Q3GPS の位置測定はいつ外れますか?
位置測定命令は逃亡防止のための仮の措置であり、収容や執行終了で目的が達せられれば解かれます。具体的な解除時点は手続段階により異なります。
Q4拘禁刑以上の刑とは何ですか?
令和4年改正で懲役と禁錮を一本化した拘禁刑、およびそれより重い死刑を指します。罰金以下の刑はこれに含まれません。
Q5ゴーン事件で何が変わりましたか?
2019年末の国外逃亡を契機に、令和5年改正で報告命令や GPS 位置測定などの逃亡防止制度が導入され、その出口として479条の2が置かれました。
Q6「刑の執行を受けることがなくなったとき」とは?
恩赦、刑の時効、判決の変更などで、その判決に係る刑をもはや執行できなくなった状態を指します。この時点で報告命令も外れます。
Q7報告命令に違反するとどうなりますか?
正当な理由なく報告を怠ると刑事罰の対象となり得ます。ただし執行開始後の不報告は479条の2により義務自体がないため違反になりません。
Q8刑の執行開始日はどう確認しますか?
収容の記録や執行指揮書、判決確定日などの公的記録で特定します。弁護人はこの日付を一日単位で押さえる必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保釈中に住所の報告を求められたり位置測定をされたりするのは、いつまで続くんですか?
報告命令(342条の2)は、刑の執行のために本人を確保する目的の制度なので、目的が達せられれば終わります。479条の2は、拘禁刑以上の判決を受けた人について刑の執行が開始されたとき、または刑の執行を受けることがなくなったときは、報告命令を適用しないと定めています。実務のポイント:制度の『始まり』はニュースになっても『終わり方』はほとんど語られません。終点を一日単位で押さえているかどうかで、後の違反の成否が変わります(最新の改正状況をご確認ください)
Q2刑が確定して刑務所に入った後も、住所の報告を怠ったら罰せられますか?
原則として、執行が始まった後は報告義務そのものが外れます。479条の2が刑の執行開始時点で342条の2の適用を除外するため、執行開始後の不報告は義務違反になりません。実務のポイント:取り調べで『報告を怠った』と指摘されたら、まずその日付が執行開始の前か後かを冷静に確認すること。後であれば、条文上そもそも違反が成立しない可能性が高い(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 『逃亡を防ぐための監視や報告は、刑が終わるまでずっと続く』と考えがちだが、その問いの立て方自体がずれている。報告命令の目的は『刑の執行のために本人を出頭させること』であり、収容によって執行が始まれば目的そのものが消える。だから479条の2は執行開始の時点で義務を打ち切る。続く続かないではなく、何のための義務かを見れば終点は自ずと決まる
- 報告命令という制度があることは知っていても、その『終わり方』まで意識する人は少ない。だが終点を誤認すれば、すでに義務のない人を違反扱いし、逆にまだ義務のある人を野放しにする。制度の入口より、この出口の一線こそが実務の急所になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の役割 | 479条の2:報告命令を外す『出口』 | 342条の2:報告義務を課す『入口』 471条:裁判確定後に執行する原則 |
| 効果発生の起点 | 刑の執行開始時、または執行すべき刑が消えた時 | 保釈等で身柄拘束を解かれた時 裁判の確定時 |
| 対象者 | 拘禁刑以上の判決を受け執行段階に至った者 | 保釈・勾留執行停止中の被告人 確定判決を受けた者全般 |
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし保釈中の被告人が有罪判決を受け、刑務所に収容されたあとも『住所を報告し続けろ』と求められたら、それは正しいのか? 479条の2は、刑の執行が始まった瞬間に報告命令の網が外れると定める。執行開始日が、そのまま義務の終点になる。
- あなたが報告命令違反で取り調べを受けている。だが問題とされた『報告しなかった日』は、すでに刑の執行が始まった後だった。その一点が、罪が成立するかどうかを分ける。
- 確定判決を受け、あと数日で収容される被告人。その前後で、住所報告や位置測定の義務がいつ消えるのか。収容当日を境に、本人を縛る法的義務の地図が書き換わる。弁護人はその日付を一日単位で押さえておく必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが報告命令や位置測定の対象なら、自分の刑事手続が今どの段階にあるかを把握する。2. 有罪判決が確定して収容(執行開始)された時点、または刑の執行を受けることがなくなった時点で、342条の2の報告義務は479条の2により外れる。3. 収容日・執行開始日を書面で確認し、その後に報告を求められても法的根拠がないことを弁護人と確認する
訴えられた側:1. 報告命令違反で立件されそうなら、まず『報告を怠ったとされる日付』を特定する。2. その日が刑の執行開始後であれば、479条の2により342条の2の適用がなく、違反は成立しないと主張する。3. 執行開始日・収容の記録・判決確定日などの公的記録を証拠として確保し、弁護人を通じて適用除外を早期に主張して、争点を法律問題に引き上げる
時効(請求できる期限):特定の消滅時効を定める条文ではない。適用除外の効果は『刑法11条2項による拘置もしくは拘禁刑の執行が開始されたとき』または『当該判決に係る刑の執行を受けることがなくなったとき』に自動的に生じる。起算点はこの二つの時点であり、いずれか早い方で報告命令の義務が消える
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 新設:カルロス・ゴーン被告の国外逃亡を契機とする逃亡防止のための刑事訴訟法等の改正により新設。報告命令(342条の2)や GPS による位置測定が導入され、本条はその適用除外(出口)として、刑の執行開始時または執行消滅時に報告命令を打ち切ることを定めた。
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