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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑事訴訟法 第492条

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法人に対して罰金、科料、没収又は追徴を言い渡した場合に、その法人が判決の確定した後合併によつて消滅したときは、合併の後存続する法人又は合併によつて設立された法人に対して執行することができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第492条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第492条の条文原文は「法人に対して罰金、科料、没収又は追徴を言い渡した場合に、その法人が判決の確定した後合併によつて消滅したときは、合併の後存続する法人又は合併によつて設立された法人…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第492条は第一章に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第492条の前の条は刑事訴訟法第491条です。
  7. 刑事訴訟法第492条の次の条は刑事訴訟法第492条の2です。
  8. 刑事訴訟法第492条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第492条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第492条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/492

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法492条は、罰金等を受けた法人が判決確定後の合併で消滅したとき、存続会社または新設会社に執行できると定める。会社を消滅させても財産刑の責任は承継先に残る。

Q · 罰金判決を受けた会社が合併で消えたら、その罰金は払わなくて済むの?

済みません。承継先の会社に執行されます

刑事訴訟法492条により、罰金・科料・没収・追徴を言い渡された法人が判決確定後に合併で消滅したときは、合併後に存続する法人または新設された法人に対して執行できます。会社法750条・754条の包括承継を前提に、会社を畳んでも財産刑の責任は承継先へ残ります。M&A のデューデリジェンスで相手企業の未納罰金を見落とすと、消えたはずの刑事罰金を自社が引き受ける羽目になります。

解説

会社が独占禁止法違反や脱税で罰金や追徴を科された。判決が確定したあと、その会社が別の会社と合併して消滅すれば、罰金もろとも消えてなくなる、と考えるなら甘い。刑事訴訟法492条は、罰金・科料・没収・追徴を言い渡された法人が判決確定後の合併で消滅したとき、合併後に存続する会社や新たに設立された会社に対して、その執行ができると定めている。つまり、あなたの会社が買収・合併する相手に未納の刑事罰金が残っていれば、それは丸ごとあなたの会社に追いかけてくる。「会社を消せば罰も消える」という抜け道を、この一条が静かに塞いでいる。M&Aの現場で相手企業の刑事処分歴を確認しないまま契約書にサインすると、消えたはずの罰金を、あなたの会社が引き受ける羽目になる。

法的な位置づけ

刑事訴訟法492条は、罰金・科料・没収・追徴を言い渡された法人が判決確定後に合併によって消滅した場合における財産刑の執行承継を定める規定である。合併後に存続する法人または合併により設立された法人を執行対象とし、法人格の消滅による刑罰執行の潜脱を防ぐ。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.デューデリジェンスで刑事処分歴を確認 登記簿には刑事処分は載らない。有価証券報告書・適時開示・行政処分公表(公正取引委員会・金融庁等)・報道、そして売主への質問で、相手企業の罰金・科料・没収・追徴の有無と納付状況を確認する
  2. 2.未納の刑事債務を買収価格に反映 未納罰金や追徴が判明したら、その金額分を買収価格から減額する。金額が確定しない場合はエスクローや価格調整条項で留保する
  3. 3.表明保証・補償条項を契約書に盛り込む 合併契約・株式譲渡契約に「刑事債務の不存在」の表明保証と、違反時の補償条項を明記する。合併後に発覚しても売主・旧株主に責任を残せる
  4. 4.執行命令を受けたら承継関係と時効を精査 検察官から執行命令が届いたら、元判決が確定しているか、自社が真に承継法人に当たるか、刑の時効(刑法32条)が完成していないかを弁護士と確認し、異議申立ての可否を検討する

よくある質問 AI による整理

Q1刑事訴訟法492条とは何ですか?

罰金・科料・没収・追徴を受けた法人が判決確定後の合併で消滅したとき、存続会社や新設会社に執行できると定める規定です。会社を畳んでも財産刑の責任は承継先に残ります。

Q2没収や追徴も合併先に承継されますか?

はい。492条は罰金・科料だけでなく没収・追徴も対象とします。買収価格の計算を狂わせる規模になりうるため、デューデリジェンスでの確認が必須です。

Q3吸収合併と新設合併で執行先は変わりますか?

変わりません。吸収合併なら存続会社、新設合併なら新設会社が対象です。会社法750条・754条の包括承継を前提に、いずれの形態でも執行は承継先へ及びます。

Q4合併すれば罰金の時効は早まりますか?

いいえ。刑の時効は罰金3年・科料・没収1年(刑法32条)で、合併で執行対象が承継法人に移っても時効期間そのものは延びも縮みもしません。

Q5検察官の執行命令とは何ですか?

確定判決に基づき検察官が出す財産刑の執行命令で、債務名義と同等の効力を持ちます(刑訴490条)。承継法人の財産への差押えの根拠になります。

Q6事業譲渡なら492条は適用されませんか?

事業譲渡は包括承継ではないため、譲渡対象を限定すれば射程外になる場面があります。ただし個別事情によるため、再編スキーム設計時に弁護士と要検討です。

Q7法人に労役場留置はありますか?

ありません。労役場留置は自然人のみで、法人が罰金を納付しない場合は財産への強制執行(差押え)の対象になります。資産管理の見直しが必要です。

Q8491条と492条は何が違いますか?

491条は自然人が死亡した場合に相続財産へ執行する規定、492条は法人が合併で消滅した場合に承継法人へ執行する規定です。主体消滅後も財産的責任を残す点で対をなします。

この条文についての質問 AI による整理

Q1会社を合併で消してしまえば、前の会社の罰金は払わなくて済むんじゃないんですか?

済みません。刑事訴訟法492条が、判決確定後に合併で消滅した法人の罰金・科料・没収・追徴を、存続会社または新設会社に執行できると定めています。会社を畳んでも財産的責任は承継先に残ります。実務のポイント:この構造を知らない経営者は「解散すればチャラ」と誤解しがちですが、検察官は承継会社をそのまま執行対象にできます。再編で逃げ切れるという前提で動くと、合併後の会社が予期せぬ負債を抱える

Q2M&Aで相手会社の罰金歴って、どうやって調べればいいんですか?

登記簿には刑事処分は載りません。有価証券報告書・適時開示・新聞報道・行政処分公表(公正取引委員会や金融庁の公表)、そして売主への質問と表明保証で確認するのが実務です。実務のポイント:弁護士はデューデリジェンスで必ず「過去の行政・刑事処分と未納の制裁金の有無」を質問リストに入れます。ここを省くと、492条で承継した罰金が買収後に出てくる。表明保証条項に刑事債務不存在を明記させるかどうかで、後の補償請求の成否が分かれる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「罰金は会社が払うもので、合併すれば消える」という前提そのものが誤っている。法人の刑事罰金は、自然人が死亡しても相続財産に執行が及ぶ(491条)のと同じ発想で、主体が消滅しても財産的責任は承継先に残る
  • 合併で消えた会社の罰金が承継されること自体は知っていても、その深刻さを軽く見ている人が多い。承継されるのは罰金本体だけでなく、没収・追徴まで含まれ、買収価格の計算を狂わせる規模になりうる
  • あなたから見れば「別会社が昔やった犯罪」でも、法律から見れば「承継した法人が負う財産的負債」。この落差が、合併後に予期せぬ支出として顕在化し、再編スキーム全体を揺さぶる
比較の観点この条文ほかの条文
執行の起点となる事象492条:法人が判決確定後に合併で消滅491条:自然人が判決確定後に死亡
471条:裁判の確定(執行の一般原則)
執行の対象合併後の存続法人・新設法人死亡者の相続財産
言い渡された本人(原則)
対象となる刑罰金・科料・没収・追徴(財産刑)罰金・科料・没収・追徴(財産刑)
確定した裁判全般
執行の方法検察官の命令(490条、債務名義と同等の効力)検察官の命令(490条、相続財産に対して)
確定後に検察官が指揮(472条以下)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第75条

台湾は合併消滅会社の権利義務を存続・新設会社が承継する一般規定を持つが、刑事罰金の承継を定める明文の手続規定はなく、一般承継法理で処理される

韓国
상법 제235조

韓国も商法で合併時の権利義務承継を定める。財産的制裁の承継は会社法・刑事法の解釈で処理され、日本と類似の発想に立つ

ドイツ
§ 30 Abs. 2a OWiG

ドイツは2013年改正で、合併等による法人の包括承継時に過料(Verbandsgeldbuße)が承継法人へ及ぶことを明文化した

アメリカ
Successor corporate criminal liability(判例法理)

米国は承継法人の刑事責任を判例法理(successor liability)で処理し、実質的継続性や詐害的再編の有無で承継を判断する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたの会社が買収しようとしている企業が、過去に景品表示法違反で罰金判決を受けていて、まだ納付していなかったら? 合併した瞬間、その罰金は存続会社であるあなたの会社が背負う。デューデリジェンスで刑事処分歴を見落とすと、簿外債務として後から襲ってくる
  • 脱税で追徴処分を受けた同族会社が、納付を逃れようとペーパーカンパニーと新設合併して消滅した。それでも検察官は、新設会社に対して追徴の執行命令を出せる。会社を畳んで作り直すという逃げ方は、この条文がある限り通用しない
  • 判決確定から合併まで数か月。罰金の刑の時効(3年、刑法32条)が頭をよぎる案件もある。だが会社が合併で消えても時効が早まるわけではなく、執行はそのまま承継会社へ向かう

取るべき行動

被害を受けた側:1. 合併前のデューデリジェンスで、相手企業の刑事処分歴と未納の罰金・科料・没収・追徴を必ず確認する2. 判明したら買収価格に反映、または表明保証・補償条項で旧株主・売主側に責任を残す3. すでに合併後に発覚したら、合併契約の表明保証違反として売主に補償請求できないか検討4. 検察官から執行命令が届いたら、元の判決の確定と自社が真に承継法人かを確認し、金額と時効を精査する

訴えられた側:1. 検察官の執行命令(刑訴490条で確定判決は債務名義と同等の効力)が来たら、まず元判決が確定しているか、自社が承継法人に当たるかを確認2. 刑の時効(罰金3年、科料・没収1年、刑法32条)が完成していないか、起算点である判決確定時から計算3. 金額や承継関係に争いがあれば、執行に対する異議申立ての可否を弁護士と検討4. 法人には労役場留置はないが、未納なら財産への強制執行(差押え)の対象になるので、資産管理を見直す

時効(請求できる期限):罰金の刑の時効は判決確定後3年、科料・没収は1年(刑法32条)。起算点は刑を言い渡した裁判が確定した時(刑法33条)。合併で執行対象が承継法人に移っても、時効期間そのものが延びるわけではない(追徴の時効の扱いなど最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:492条は、合併による権利義務の包括承継という会社法の構造を前提に、財産刑の執行を承継法人へ及ぼす規定と解される。法人格の消滅によって刑罰執行が潜脱されることを防ぎ、財産刑の実効性を確保する点に趣旨がある。対象を合併消滅に限定することで、責任の連続性が認められる範囲に絞られている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、法人が合併で消滅した場合の財産刑執行を承継法人へ及ぼす規定として設けられた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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