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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

刑事訴訟法 第491条

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没収又は租税その他の公課若しくは専売に関する法令の規定により言い渡した罰金若しくは追徴は、刑の言渡を受けた者が判決の確定した後死亡した場合には、相続財産についてこれを執行することができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第491条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第491条の条文原文は「没収又は租税その他の公課若しくは専売に関する法令の規定により言い渡した罰金若しくは追徴は、刑の言渡を受けた者が判決の確定した後死亡した場合には、相続財産について…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第491条は第一章に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第491条の前の条は刑事訴訟法第490条です。
  7. 刑事訴訟法第491条の次の条は刑事訴訟法第492条です。
  8. 刑事訴訟法第491条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第491条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第491条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/491

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法491条は、没収と租税・公課・専売に関する罰金・追徴に限り、判決確定後に本人が死亡しても相続財産から執行できると定める。一般の罰金は本人の死で消える。

Q · 親が脱税の追徴を受けたまま亡くなったら、その罰は消えるの?

税金がらみの追徴・没収は本人の死後も相続財産から執行されます

刑事訴訟法491条により、没収および租税・公課・専売に関する法令に基づく罰金・追徴は、刑の言渡しを受けた者が判決確定後に死亡しても、相続財産に対して執行できます。一般の罰金・科料は一身専属で本人の死亡により執行不能となるのが原則ですが、税金がらみのこれらの処分は例外です。相続財産が執行対象になるため、相続を承認するか、3か月以内に相続放棄・限定承認するか(民法915・922条)が分かれ目になります。

解説

親が脱税で有罪判決を受け、追徴金が確定した直後に亡くなった。あなたはこう考えるかもしれない。「本人が死んだのだから、罰はもう消えた」。普通の罰金なら、その直感は正しい。刑罰は一身専属(その人個人にだけ科される性質)であり、本人の死で消えるのが原則だ。だが刑事訴訟法491条は、この原則に一つ穴を開けている。没収と、租税・公課・専売に関する法令の罰金や追徴は、判決確定後に本人が死亡しても、相続財産に対して執行できる。つまり、あなたが相続した親の財産から、国家が直接取り立てられる。脱税で得た利益や、その追徴金は、死では消えない。あなたが何も知らずに相続を承認した瞬間、親の刑事責任の尻拭いを、あなたの相続財産が引き受けることになる。

法的な位置づけ

刑事訴訟法491条は財産刑執行の特則であり、没収および租税・公課・専売に関する法令に基づく罰金・追徴に限り、刑の言渡しを受けた者が判決確定後に死亡した場合に相続財産への執行を認める規定である。一般の罰金・科料が本人の死亡で執行不能となる一身専属の原則に対する例外を構成する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.被相続人の刑事・税務係争歴を真っ先に確認 相続税の計算より先に、被相続人に税法違反・関税法違反・脱税の有罪判決や、没収・追徴の確定がないかを調べる。確定判決の主文、検察庁・税務署への照会で、隠れた財産的負担を洗い出す
  2. 2.追徴・没収額と相続財産を比較する 確定した追徴・没収の額と、相続財産(プラスの財産)を突き合わせる。追徴・没収が相続財産を上回る、または額が不確実なら、承認は赤字相続になり得ると判断する
  3. 3.3か月以内に相続放棄または限定承認を申述 負担が上回る・不確実なら、相続の開始を知った時から3か月以内に、家庭裁判所へ相続放棄(民法915条)または限定承認(民法922条)を申述する。この熟慮期間を一日でも過ぎて単純承認すると引き返せない
  4. 4.督促が来たら執行根拠を確認する 検察庁から追徴・没収の督促が届いたら、執行根拠となる条文(491条)と金額の内訳の提示を求める。執行対象が相続財産に限られ、固有財産に及ばないことも確認する

よくある質問 AI による整理

Q1没収とは何ですか?

犯罪に関係する物や利益を国が強制的に取り上げる処分です。実体的根拠は刑法19条にあり、491条は本人死亡後も相続財産にある没収対象物に執行できるとします。

Q2追徴とは何ですか?

没収すべき物を没収できないとき、その価額を金銭で取り立てる処分です。税法上の追徴は財産的性格が強く、491条により本人の死後も相続財産から執行されます。

Q3相続放棄の期限はいつまでですか?

相続の開始があったことを知った時から3か月です(民法915条)。相続税の申告期限10か月と混同しやすく、より短い放棄期限を逃すと相続財産への執行を受け入れることになります。

Q4限定承認とはどんな制度ですか?

相続財産の範囲内でのみ被相続人の債務や追徴・没収を負担する制度です(民法922条)。相続人固有の財産は守られますが、相続人全員の同意と3か月の期限が必要です。

Q5刑罰の一身専属とはどういう意味ですか?

刑罰は罪を犯した本人にだけ科され、本人の死とともに消えるという原則です。491条はこの原則に対し、税金がらみの財産刑と没収だけ例外を設けています。

Q6相続税と追徴金は同じ財産に二重にかかりますか?

かかり得ます。相続財産には相続税が課され、加えて491条により被相続人の確定した追徴も同じ財産から執行されるため、二重の負担になることがあります。

Q7会社の合併でも罰金は引き継がれますか?

引き継がれます。491条の隣の492条により、法人が合併で消滅した場合、合併後に存続・新設された法人に対して罰金・追徴・没収を執行できます。

Q8491条で執行されるのは相続人個人の財産ですか?

いいえ、執行対象は相続財産です。相続人個人の固有財産には原則及びません。だからこそ相続を承認するか放棄するかの判断が勝敗を分けます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1親が脱税で捕まったまま亡くなったら、追徴金は私が払うんですか?

あなた個人が当然に払うわけではありません。491条の執行対象は「相続財産」です。あなたが相続を承認すれば、その相続財産から国が執行できる。逆に3か月以内に相続放棄すれば、相続財産自体を引き継がないので影響を受けません(民法915条)。実務のポイント:相続税の申告期限は10か月ですが、相続放棄の期限は3か月。多くの人が相続税ばかり気にして、より短い放棄期限を逃す。追徴金が大きい事案では、まず3か月の放棄期限から逆算して動くのが鉄則です

Q2判決が確定する前に親が死んだら、どうなるんですか?

491条は「判決の確定した後」に死亡した場合の規定です。確定前に被告人が死亡すれば、刑事裁判自体が終了し(刑事訴訟法339条1項4号で公訴棄却)、刑の言渡しにそもそも至らないため、491条は適用されません。実務のポイント:つまり「確定したか否か」の一点が、相続財産への執行可否を分けます。上訴中に被告人が死亡すれば確定しないので追徴は執行できない。被相続人がいつ亡くなり、判決がいつ確定したか、その前後関係をまず確認するのが第一歩です

Q3普通の交通違反の罰金とかも、死んだら相続人が払うんですか?

いいえ。491条が相続財産への執行を認めるのは、没収と、租税・公課・専売に関する法令の罰金・追徴に限られます。一般の罰金・科料は一身専属で、本人の死亡により執行できなくなるのが原則です。実務のポイント:なぜ税金がらみだけ特別かというと、これらは「不当に免れた、または不正に得た公的負担の回収」という財産的性格が強いから。純粋な制裁としての罰金は本人限りで消えるが、国庫が取り損ねた税金は死では消さない、という線引きになっています

間違えやすい点 AI による整理

  • 「刑罰は本人が死ねば全部消える」と思われているが、没収と租税・公課・専売関係の罰金・追徴は例外。判決確定後の死亡であれば、相続財産から執行される。「死ねばチャラ」は、これらの財産刑には通用しない
  • 491条の存在を知っていても、それが相続放棄の判断に直結すると気付いていない人が多い。追徴金が相続財産から取られるなら、その額次第では相続そのものが赤字になる。491条は「知識」ではなく、相続するかしないかの「計算式」に組み込むべき条文だ
  • 「追徴金は結局、誰が払うのか」と問う人が多いが、491条の構造では問いの立て方そのものがずれている。払うのは特定の「人」ではなく、相続財産そのものが執行対象になる。相続人が誰かより先に、「その財産を相続するか否か」が勝敗を分ける
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面491条:税金がらみの罰金・追徴と没収を、本人の死後に相続財産へ執行490条:財産刑の執行方法の一般原則
492条:法人合併消滅時に存続会社へ執行
承継の引き金刑の言渡しを受けた者の判決確定後の死亡(承継ではなく通常の執行手続)
法人の合併による消滅
執行の対象相続財産(相続人固有の財産には原則及ばない)受刑者本人の財産
合併後に存続・新設された法人
対象となる処分没収+租税・公課・専売に関する罰金・追徴に限定財産刑全般
罰金・追徴・没収

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
稅捐稽徵法 第14条・刑法 第38条以下

台湾では被相続人の納税義務は相続財産から徴収され(稅捐稽徵法14条)、没収は刑法38条以下で単独宣告・執行が可能。財産的処分を死後も回収する発想は日本と共通する。

韓国
국세기본법 제24조

韓国では国税基本法24条により納税義務が相続により承継され、相続財産の限度で承継人に及ぶ。租税の死後回収という機能面で491条の租税追徴部分に対応する。

ドイツ
StPO § 459c Abs. 2 / AO § 45

ドイツでは罰金(Geldstrafe)は相続財産に執行できないが、没収(Einziehung)は § 459c Abs. 2 StPO により相続財産への執行が許容される。租税債務は AO § 45で相続承継される。491条の線引きと近い。

アメリカ
26 U.S.C. § 6901

米国では刑事罰金は被告人の死亡(特に上訴係属中)で abatement の対象となり得るが、租税は移転者責任(26 U.S.C. 6901)等により相続財産・承継者から徴収できる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、親が関税法違反で多額の追徴を命じられた直後に急死したとしたら? あなたに残された時間は、相続の開始を知った時から3か月。この間に相続放棄をしなければ、追徴金は相続財産から執行される。承認してから気付いても、もう引き返せない
  • 親の会社の脱税事件。あなたは相続税のことばかり気にして相続を承認したが、半年後、検察庁から追徴金の督促が届く。491条により、確定した追徴は相続財産から取り立てられる。相続税と追徴金、二重の負担が同じ財産に重くのしかかる
  • 没収の対象は、犯罪で得た物そのもの。親が死んでも、その物が相続財産に残っていれば国に取り上げられる。あなたが「形見」だと思っていた品が、実は没収対象だったという事態も起こりうる
  • 友人が「親父が亡くなって、税務署絡みの古い事件の追徴がまだ残っているらしい」と相談してきた。あなたは491条を思い出し、「相続放棄の期限が切れる前に、相続財産の中身と隠れた負担を全部洗い出せ」と助言できる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 被相続人に税法違反・関税法違反・脱税の有罪判決や、追徴・没収の確定がないかを、相続の開始を知った時から早期に調査(判決書の主文確認、検察庁・税務署への照会) 2. 追徴・没収額が相続財産を上回る、または不確実なら、3か月以内に相続放棄(民法915条)または限定承認(民法922条)を家庭裁判所に申述3. 既に単純承認してしまった場合でも、執行対象は相続財産に限られ、あなた固有の財産には及ばないのが原則であることを確認4. 督促が来たら、検察官に執行根拠の条文と金額の内訳を求める

訴えられた側:1. あなた自身が没収・追徴を含む有罪判決を受けている場合、相続人に491条の存在と「相続放棄という選択肢がある」ことを生前に伝えておく2. 追徴額に争いがあるなら、生前に不服申立てや分割納付の交渉を尽くし、死後の相続財産へ負担を持ち越さない3. 相続人側としては、被相続人の財産に没収対象物が含まれていないか、確定判決の主文を確認4. 執行は「判決確定後の死亡」が要件。確定前に死亡していれば公訴は別の扱い(刑事訴訟法339条)になるため、確定の有無を必ず確認する

時効(請求できる期限):491条の執行自体に固有の時効はないが、相続人の防御手段である相続放棄・限定承認は、相続の開始があったことを知った時から3か月(民法915条の熟慮期間)。これを過ぎて単純承認すると、相続財産への執行を受け入れたことになる。なお財産刑の執行権そのものの時効は刑法32条で別途定まる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:491条が一身専属の原則の例外として相続財産への執行を認める理由は、没収および税・公課・専売関係の罰金・追徴が、純粋な制裁というより「不当に免れた、または不正に得た財産的利益の回収」という性格を強く併せ持つ点にあると説明される。本人の死を理由に回収を諦めれば納税者間の公平が崩れる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、財産刑執行の特則として規定。一般原則(490条)に対し、没収と租税・公課・専売関係の罰金・追徴を相続財産へ執行できる例外を定める。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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