受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

医師法 第16条の10

クイックジャンプ
  1. 医学医術に関する学術団体その他の厚生労働省令で定める団体は、医師の研修に関する計画を定め、又は変更しようとするとき(当該計画に基づき研修を実施することにより、医療提供体制の確保に重大な影響を与える場合として厚生労働省令で定める場合に限る。)は、あらかじめ、厚生労働大臣の意見を聴かなければならない。
  2. 2.厚生労働大臣は、前項の団体を定める厚生労働省令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、医道審議会の意見を聴かなければならない。
  3. 3.厚生労働大臣は、第一項の規定により意見を述べるときは、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。
  4. 4.都道府県知事は、前項の規定により意見を述べるときは、あらかじめ、地域医療対策協議会の意見を聴かなければならない。
  5. 5.第一項の厚生労働省令で定める団体は、同項の規定により厚生労働大臣の意見を聴いたときは、同項に規定する医師の研修に関する計画の内容に当該意見を反映させるよう努めなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 医師法第16条の10は、日本の医師法に含まれる条文です。
  2. 医師法第16条の10の条文原文は「医学医術に関する学術団体その他の厚生労働省令で定める団体は、医師の研修に関する計画を定め、又は変更しようとするとき(当該計画に基づき研修を実施することにより、医…」で始まります。
  3. 医師法第16条の10は第二節に置かれています。
  4. 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
  5. 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 医師法第16条の10の前の条は医師法第16条の9です。
  7. 医師法第16条の10の次の条は医師法第16条の11です。
  8. 医師法第16条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第16条の10
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201
  • 本サイト収録医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第16条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/16_10

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点医師法16条の10は、省令で定める学術団体等が医療提供体制に重大な影響を与える研修計画を定める際、事前に厚生労働大臣の意見を聴く義務を定める。意見の反映は努力義務にとどまる。

Q · 専門医研修のシーリングは誰が決めていて、国はどう関わっているの?

団体が決めるが、事前に厚労大臣の意見を聴く義務がある

医師法16条の10第1項により、厚生労働省令で定める学術団体等は、医療提供体制の確保に重大な影響を与える研修計画を定め又は変更する前に、厚生労働大臣の意見を聴かなければなりません。大臣は関係都道府県知事の意見を、知事は地域医療対策協議会の意見をあらかじめ聴きます。団体は大臣の意見を計画に反映させるよう努める義務(第5項)を負いますが、法的に従う義務までは課されていません。

解説

専攻医の採用枠(シーリング)で、東京の人気診療科に定員の上限がかかる。若手医師の間では「機構が勝手に決めた」と言われがちだが、その決定の手前には法律で決められた意見聴取の手順がある。医師法16条の10により、日本専門医機構のように厚生労働省令で定められた団体は、医療提供体制に重大な影響を与える研修計画を作ったり変えたりする前に、厚生労働大臣の意見を聴かなければならない。大臣は意見を述べる前に関係する都道府県知事に聴き、知事はさらに地域医療対策協議会(地元の病院・大学・医師会などが医師の配置を話し合う場)に聴く。現場の声が下から順に上がっていく仕組みである。ただし大臣の意見は命令ではない。団体には意見を計画に反映させるよう「努める」義務(努力義務)しかない。だから地元の病院や自治体が声を届ける正式な窓口は、機構ではなく地域医療対策協議会になる。どこで意見を出せば計画に届くのか、その経路を知っている人だけが議論に参加できる。

法的な位置づけ

医師法16条の10は、医学医術に関する学術団体その他厚生労働省令で定める団体が、医療提供体制の確保に重大な影響を与える医師の研修計画を策定・変更する際に、事前に厚生労働大臣の意見を聴取する義務を定める規定である。大臣は関係都道府県知事の意見を、知事は地域医療対策協議会の意見を事前に聴取し、団体は意見の反映に努める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.計画が「重大な影響」に当たるかを整理する 団体側は、策定・変更しようとする研修計画が厚生労働省令で定める「医療提供体制の確保に重大な影響を与える場合」に該当するかを、採用数・地域配分・診療科の観点から事前に整理する
  2. 2.厚生労働大臣へ意見照会を行う 該当する場合、計画を確定・公表する前に厚生労働大臣へ意見を求める。大臣は知事、知事は地域医療対策協議会へと段階的に意見を聴くため、数か月単位の余裕を見込んで照会する
  3. 3.都道府県で地域医療対策協議会を開催する 知事は大臣に意見を述べる前に地域医療対策協議会の意見を聴く。地域の医療機関は、この協議会の委員を通じて専攻医の充足率や退職予定医師数などの具体的数字を事前に届ける
  4. 4.大臣意見を計画に反映し対応を記録する 団体は受け取った大臣意見を計画に反映させるよう努める。反映した点と反映できなかった点、その理由を記録し、審議会等で説明できる状態にしてから計画を確定・公表する

よくある質問 AI による整理

Q1医師法16条の10とは何ですか?

専門医の研修計画を作る学術団体等に、計画の策定・変更前に厚生労働大臣の意見を聴くよう義務づける条文です。対象は医療提供体制に重大な影響を与える場合に限られます。

Q2専攻医シーリングの法的根拠は?

シーリングそのものは団体の研修計画で定められます。医師法16条の10は、その計画を作る前に厚労大臣・知事・地域医療対策協議会の意見を順に聴く手続を定めています。

Q3地域医療対策協議会とは?

医療法30条の23に基づき都道府県が設置する協議の場で、大学・医師会・病院などが地域の医師確保策を話し合います。本条では知事が意見を出す前に必ず聴く相手です。

Q4厚労大臣の意見に専門医機構は従う義務がある?

ありません。医師法16条の10第5項は、意見を計画に反映させるよう「努めなければならない」と定める努力義務です。ただし反映しない理由の説明責任は事実上問われます。

Q5本条の対象となる団体はどこで決まる?

厚生労働省令で定められます。省令の制定・改廃を立案するときは、厚生労働大臣があらかじめ医道審議会の意見を聴く必要があります(第2項)。

Q6どんな研修計画でも大臣の意見が必要?

いいえ。研修の実施が医療提供体制の確保に重大な影響を与える場合として省令で定める場合に限られます。軽微な変更まで手続が必要になるわけではありません。

Q7知事は協議会を開かずに意見を出せる?

できません。医師法16条の10第4項により、知事は意見を述べる前にあらかじめ地域医療対策協議会の意見を聴かなければなりません。

Q8研修計画への意見はどこで公開される?

厚生労働大臣の意見と団体の対応は、医道審議会医師分科会の部会資料として厚労省サイトに掲載されることが多く、都道府県の協議会議事録も各県サイトで確認できます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1シーリングって国の命令なんですか? 機構が勝手にやってるんですか?

どちらでもありません。医師法16条の10第1項により、団体は計画を作る前に厚労大臣の意見を聴く義務を負い、第5項でその意見を計画に反映させるよう努めることになっています。決めるのは団体ですが、行政の意見を踏まえることが法律に組み込まれています。実務のポイント:大臣の意見と機構の対応は医道審議会の部会資料に毎年まとまって載ります。人気プログラムの翌年の枠を読みたいなら、医局の噂よりこの資料のほうが早く、正確です

Q2地方の小さな病院でも、研修の計画に意見を言う方法ってありますか?

あります。第4項により、知事は厚労大臣に意見を述べる前に地域医療対策協議会(医療法30条の23)の意見を聴かなければなりません。協議会には地域の医療機関や大学の代表が入っています。実務のポイント:協議会の委員に、前もって自院の専攻医の充足状況を数字で渡しておくことです。会議の当日に資料を出しても、事務局が作った原案を動かすのは難しい。根回しの時期で結果が決まります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「専門医の定員は国が決めている」と思われがちだが、正確ではない。計画を作るのは専門医の団体で、厚労大臣は意見を述べるだけである。団体に課されているのは意見を反映させるよう努める義務にとどまり、大臣の意見に法的に従わせる仕組みは本条にはない。国の言いなりでもなければ、団体が完全に自由に決めているわけでもない
  • シーリングに反発する若手医師は機構への抗議に力を注ぐが、そもそもの的が外れている。本条の手順で地域の事情が正式に入り込むのは、都道府県の地域医療対策協議会である。そこに出る大学病院や医師会の委員に現場の実情を伝えておかないと、県から上がっていく意見は統計の数字だけで組み立てられる
  • 研修医から見れば「どのプログラムに受かるか」という個人の問題に見える。だが法律から見れば、専門研修は地域医療の確保という公共の制度の一部として扱われている。この視点の違いを知らないまま、都市部のプログラムだけに応募を絞ると、毎年の枠調整に巻き込まれて想定外の不合格を食らう
比較の観点この条文ほかの条文
規律対象医師法16条の10:学術団体等が作る研修計画(主に専門研修)医師法16条の2:医師個人が受ける臨床研修(初期研修)
医療法30条の23:都道府県の地域医療対策協議会の設置
義務を負う者省令で定める団体(計画前の意見聴取義務と反映の努力義務)診療に従事しようとする医師(臨床研修を受ける義務)
都道府県(協議会を設け医師確保策を協議)
国・地域の関与の強さ大臣・知事・協議会の意見聴取。反映は努力義務大臣が臨床研修病院を指定し制度を直接運用
協議会での協議を経て施策を実施

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
醫師法第7條之1・專科醫師分科及甄審辦法

台湾は専門医の分科と審査を中央主管機関(衛生福利部)が辦法で直接規律し、日本のような団体主導+意見聴取型とは構造が異なる

韓国
의료법 제77조・전문의의 수련 및 자격 인정 등에 관한 규정

韓国は専門医の研修と資格認定を大統領令で国が規律し、研修医定員も国の関与が強い

ドイツ
Weiterbildungsordnung der Landesärztekammern

ドイツは州医師会が専門医研修(Weiterbildung)を自治的に定め、州法の監督下に置かれる

アメリカ
ACGME 認定+Medicare GME 定員上限

米国は民間の ACGME が研修プログラムを認定し、連邦は Medicare の GME 財政を通じて定員に間接的に影響する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし来年度、志望していた都内の内科専門研修プログラムの採用枠が急に減らされたら、どうなる? 枠の数字は機構が決めるが、決める前に厚労大臣の意見を聴く手順が法律で義務づけられている。その意見の中身は審議会資料として公開されることが多く、減らされた理由を推測する材料になる
  • 地方の中核病院で研修責任者をしているあなたは、自院の専攻医が毎年都市部に流れていくことに困っている。県の地域医療対策協議会は来月開かれる。そこで意見を出さなければ、知事を通じて厚労大臣、さらに機構へと届く経路に、あなたの病院の事情は入らない
  • 学会の理事として、サブスペシャルティ研修の新しい制度設計を任された。地域の医師配置に大きく影響する内容なら、公表前に厚労大臣の意見を聴く手続が必要になる。この手続を飛ばして発表すれば、行政との関係がこじれ、後から作り直しを迫られる
  • 県庁の医療政策課の担当者が、知事として出す意見の締切まで残り二週間と告げられた。地域医療対策協議会を開かずに意見を出すことは法律上できない。日程調整が間に合うかどうかが、県の意見が形だけになるかを左右する

取るべき行動

被害を受けた側:研修計画の変更で不利益を受ける専攻医・研修病院の場合:1. 厚生労働省の医道審議会(医師専門研修部会)の資料を確認し、大臣がどんな意見を述べ、団体がどう対応したかを把握する2. 所在する都道府県の地域医療対策協議会の開催予定と委員構成を調べる3. 委員を務める大学病院・医師会・病院団体を通じて、具体的なデータを添えて意見を届ける4. 応募戦略は、公表された枠の推移をもとに複数の地域・プログラムで組み直す

訴えられた側:計画を作る側の団体の場合:1. 予定している計画や変更が、省令で定める「医療提供体制の確保に重大な影響を与える場合」に当たるかを事前に整理する2. 当たるなら、県の協議会と知事の意見聴取に要する期間を見込んで、厚労大臣への意見照会を早めに始める3. 受け取った意見を計画にどう反映したか、反映できなかった部分はなぜかを記録して説明できるようにしておく。努力義務であっても、説明できなければ信頼を失う

時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。本条の手続上の期限は「計画を定め、又は変更しようとするとき、あらかじめ」であり、計画を確定・公表する前に意見聴取を終えておく必要がある。実務では、県の協議会、知事、大臣と段階を踏むため数か月単位の準備期間を見込む

改正沿革 AI による整理

  • 平成30年(2018年) 医療法及び医師法の一部を改正する法律により、専門研修計画について厚労大臣の意見を聴く仕組みが導入されたとされる。その後の改正に伴う条番号の移動を含め、人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成30年(2018年) 新設:医療法及び医師法の一部を改正する法律により、専門研修計画について厚生労働大臣の意見を聴く仕組みが導入されたとされる。その後の改正で現行の16条の10に条番号が移動した可能性があり、人的検証を要する

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

医師法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›