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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

医師法 第16条の2

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  1. 診療に従事しようとする医師は、二年以上、都道府県知事の指定する病院又は外国の病院で厚生労働大臣の指定するものにおいて、臨床研修を受けなければならない。
  2. 2.前項の規定による指定は、臨床研修を行おうとする病院の開設者の申請により行う。
  3. 3.厚生労働大臣又は都道府県知事は、前項の申請に係る病院が、次に掲げる基準を満たすと認めるときでなければ、第一項の規定による指定をしてはならない。
  4. 一臨床研修を行うために必要な診療科を置いていること。
  5. 二臨床研修の実施に関し必要な施設及び設備を有していること。
  6. 三臨床研修の内容が、適切な診療科での研修の実施により、基本的な診療能力を身に付けることのできるものであること。
  7. 四前三号に掲げるもののほか、臨床研修の実施に関する厚生労働省令で定める基準に適合するものであること。
  8. 4.厚生労働大臣又は都道府県知事は、第一項の規定により指定した病院が臨床研修を行うについて不適当であると認めるに至つたときは、その指定を取り消すことができる。
  9. 5.厚生労働大臣は、第一項の規定による指定をし、若しくは前項の規定による指定の取消しをしようとするとき、又は第三項第四号の厚生労働省令の制定若しくは改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。
  10. 6.都道府県知事は、第一項の規定による指定をし、又は第四項の規定による指定の取消しをしようとするときは、あらかじめ、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の二十三第一項に規定する地域医療対策協議会(以下「地域医療対策協議会」という。)の意見を聴かなければならない。
  11. 7.都道府県知事は、前項の規定により地域医療対策協議会の意見を聴いたときは、第一項の規定による指定又は第四項の規定による指定の取消しに当たり、当該意見を反映させるよう努めなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 医師法第16条の2は、日本の医師法に含まれる条文です。
  2. 医師法第16条の2の条文原文は「診療に従事しようとする医師は、二年以上、都道府県知事の指定する病院又は外国の病院で厚生労働大臣の指定するものにおいて、臨床研修を受けなければならない。」で始まります。
  3. 医師法第16条の2は第一節に置かれています。
  4. 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
  5. 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 医師法第16条の2の前の条は医師法第16条です。
  7. 医師法第16条の2の次の条は医師法第16条の3です。
  8. 医師法第16条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第16条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201
  • 本サイト収録医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第16条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/16_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点医師法16条の2は、診療に従事しようとする医師に、知事等が指定する病院で二年以上の臨床研修を受ける義務を課す。違反への直接の罰則はない。

Q · 医師免許を取ったら、研修を受けなくてもすぐ診療していいの?

罰則はないが、未修了では院長になれない

医師法16条の2は、診療に従事しようとする医師に、知事等が指定する病院で二年以上の臨床研修を受ける義務を課しています。ただし本条違反そのものに罰則はなく、医師免許も有効なままです。実際の縛りは医療法側にあり、研修を修了していない医師は病院・診療所の管理者になれず(医療法10条)、自ら診療所を開設するには知事の許可が必要になります(医療法7条)。

解説

医師国家試験に合格して免許を受ければ、その日から法律上は誰でも「医師」である。それでも本条は、診療に従事しようとする医師に、二年以上の臨床研修を受ける義務を課している。ここで多くの人が見落とすのは、この義務に違反しても直接の罰則がないことだ。では、何が研修を事実上の関所にしているのか。答えは医療法にある。研修を修了していない医師は、病院や診療所の管理者(院長)になれない(医療法10条)。自分で開業する場合も、届出だけでは済まず、知事の許可(医療法7条)が必要になる。つまり本条は、刑罰で縛る条文ではなく、キャリアの出口を絞る条文である。さらに2018年の改正で、研修病院を指定する権限は国から都道府県知事に移された。知事は、地域医療対策協議会の意見を聴いたうえで指定する。研修先の選択は本人の希望だけで決まるのではなく、医師偏在対策という政策の網の中で決まっている。医学生も、その家族も、研修医を受け入れる病院の経営者も、この二重構造を知っているかどうかで交渉の立ち位置が変わる。

法的な位置づけ

医師法第16条の2は、診療に従事しようとする医師に対し、都道府県知事が指定する病院または厚生労働大臣が指定する外国の病院において、二年以上の臨床研修を受ける義務を定める規定である。あわせて、研修病院の指定基準、指定の取消し、医道審議会および地域医療対策協議会への意見聴取手続を定める。

よくある質問 AI による整理

Q1臨床研修とは何ですか?

医師免許取得後、診療に従事しようとする医師が指定病院で二年以上受ける研修です。医師法16条の2が根拠で、基本的な診療能力の習得を目的とします。

Q2初期研修は何年ですか?

医師法16条の2第1項により「二年以上」です。休止期間が長引くと修了が延び、二年を超えて研修を続けることになります。

Q3臨床研修病院は誰が指定しますか?

国内の病院は都道府県知事、外国の病院は厚生労働大臣が指定します。病院開設者の申請に基づき、本条3項の基準を満たす場合に限られます。

Q4臨床研修病院の指定が取り消されるのはどんな場合?

指定した病院が臨床研修を行うについて不適当と認められた場合です(本条4項)。知事が取り消す場合は地域医療対策協議会の意見を聴きます。

Q5臨床研修 未修了 開業 できる?

開業そのものは可能ですが、届出では済まず知事の許可が必要です(医療法7条)。また未修了医師は管理者になれないため、院長は別に置く必要があります。

Q6臨床研修 海外の病院 でも受けられる?

受けられます。ただし厚生労働大臣が指定した外国の病院に限られます。指定にあたって大臣は医道審議会の意見を聴きます。

Q7地域医療対策協議会とは?

医療法30条の23に基づき都道府県が設ける協議会です。知事が研修病院を指定・取消しするときに意見を聴かなければならない相手です。

Q8臨床研修病院の指定基準は?

必要な診療科、施設・設備、基本的な診療能力を身に付けられる研修内容、厚生労働省令の基準への適合の四つです(本条3項各号)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1研修を終えないまま美容クリニックで働くのって、違法なんですか?

違法ではない。本条の研修義務に罰則はなく、医師免許も有効なままである。ただし、医療法10条により、研修を修了していない医師は病院や診療所の管理者になれない。実務のポイント:求人票に「将来は分院長候補」と書かれていても、研修を修了していなければ法律上は院長に就けない。採用面接でその点を確認する応募者はほとんどいない

Q2研修医の給料が安すぎるんですが、文句を言っても大丈夫ですか?

言ってよい。最高裁(最判平成17.6.3)は研修医を労働基準法上の労働者と認めており、最低賃金法や時間外割増賃金の規定が適用される。実務のポイント:口頭で不満を伝えても、ほとんど何も変わらない。給与明細と勤怠記録のずれを一年分そろえ、時給に換算して示すと、病院側の対応も労働基準監督署の動きも変わる

Q3研修中に、外の病院で当直バイトをしてもいいですか?

原則として認められない。医師法は研修医に臨床研修への専念を求めており、厚生労働省の通知も、研修中のアルバイト診療を禁止する運用をとっている(最新の通知をご確認ください)。実務のポイント:発覚すると、研修の修了認定で問題にされるおそれがある。少額の収入と引き換えに、二年間の積み重ねを危険にさらすことになる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「研修を受けずに診療すると違法になる」と思われがちだが、本条違反そのものに罰則はない。縛りは、医療法10条の管理者要件や医療法7条の開設許可など、別の法律の側から効いてくる。違法かどうかではなく、何ができなくなるかで考える条文である
  • 研修医が「教わる立場」であることは誰でも知っている。だが、その立場でも労働者であることの重みは見落とされている。関西医科大学研修医事件(最判平成17.6.3)は、研修医を労働基準法上の労働者と認め、最低賃金との差額の支払いを命じた。研修だからといって、無給や低賃金の奉仕が正当化されるわけではない
  • 受験生と家族から見れば、研修先は「本人の希望で選ぶ就職先」である。しかし法律から見れば、都道府県知事が地域医療対策協議会の意見を聴いて指定し、募集定員も国と都道府県が調整する、医師偏在対策の装置である。都市部の人気病院の枠が絞られていくのは偶然ではない。この落差を知らずに希望順位を組むと、マッチングで想定外の結果になる
比較の観点この条文ほかの条文
研修の性格医師法16条の2:免許取得後に受ける二年以上の臨床研修(初期研修)医師法7条の2:行政処分を受けた医師に命じられる再教育研修
対象者診療に従事しようとするすべての医師戒告・業務停止等の処分を受けた医師、再免許を受けようとする者
受けないとどうなるか直接の罰則なし。医療法10条の管理者要件・7条の開設許可で実質的に制約再教育研修の命令に違反した場合は罰則の対象となりうる(最新の条文をご確認ください)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
醫師法第7條之1・專科醫師分科及甄審辦法

台湾は畢業後一般醫學訓練(PGY)を専科医師訓練の前提とする運用で、日本のように執業そのものと結び付けた法律上の明文義務とは構造が異なる

韓国
전공의의 수련환경 개선 및 지위 향상을 위한 법률

韓国は研修医(전공의)の労働時間上限や地位保護を独立の法律で定め、研修の質と労働環境を一体で規律する

ドイツ
Ärzte-ZV § 3・各州 Weiterbildungsordnung

ドイツは Approbation 後の研修を州医師会の Weiterbildung として規律し、保険医認可の要件として実効性を持たせる

アメリカ
各州 Medical Practice Act

米国は州の医師免許要件として一定年数の residency(GME)を課し、研修未了では原則として独立した免許を得られない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 初期研修を一年で辞めて美容クリニックに転職したら、どうなる? 医師免許は消えないし、美容の施術も違法にはならない。ただし研修を修了しないままでは、将来自分のクリニックを持つときに院長になれず、開業にも知事の許可が必要になる。いわゆる「直美」の道は、十年後の独立の扉を自分で狭める選択でもある
  • 地方病院の事務長として、研修医の受入れで病院の若返りを狙った。ところが指導医が不足し、研修内容が基準を満たさないと判断されれば、知事は指定を取り消せる(本条4項)。研修医が来なくなれば、当直体制そのものが崩れる
  • 研修二年目の秋、体調を崩して三か月休んだ。修了基準には休止期間の上限があり、原則90日を超えると修了が延びる。あと何日休めるのか、今日のうちにプログラム責任者に確認しなければ、翌春の専門研修の開始がずれる
  • 研修医の時給を計算したら、最低賃金を下回っていた。研修医も労働者である。最高裁がそう判断している

取るべき行動

被害を受けた側:1. 勤務の記録(電子カルテのログイン時刻、当直表、院内チャット)を自分の手元に残す。2. 時間外手当の未払いは、研修医も労働者である以上、労働基準法に基づいて請求できる。まず研修管理委員会に申し出て、改善されなければ労働基準監督署に相談する。3. ハラスメントや研修内容の欠陥は、研修病院を指定した都道府県の担当部署にも情報提供できる。4. 中断や移籍を考えるときは、休止日数と修了要件をプログラム責任者と書面で確認する

訴えられた側:病院側の場合は、指定基準(3項各号と省令の基準)に照らして、指導医の数、症例数、診療科の体制を点検し、実地調査の前に是正計画を作っておく。研修医の労働時間は、C-1水準の上限を守っていることと、勤務間インターバルを確保していることを記録で示せるようにする。研修を修了していない医師の場合は、勤務すること自体は違法ではない。ただし、管理者への就任や開業の段階で医療法上の制約がかかることを前提にキャリアを設計し、研修を再開・修了する道を残しておく

時効(請求できる期限):本条そのものに時効はない。研修期間は二年以上で、休止期間が原則90日を超えると修了が延長される(最新の改正状況をご確認ください)。研修医の未払賃金を請求できる期間は、賃金支払日から3年である(労働基準法115条、附則143条の経過措置)

改正沿革 AI による整理

  • 昭和43年(1968年) インターン制度を廃止し、免許取得後の臨床研修を努力義務として規定した
  • 平成12年(2000年)改正、平成16年(2004年)施行 臨床研修を必修化し、診療に従事しようとする医師に二年以上の研修を義務づけた
  • 平成30年(2018年)改正 臨床研修病院の指定権限を厚生労働大臣から都道府県知事へ移し、地域医療対策協議会の意見聴取と反映の努力義務を規定した(施行時期は要確認)

改正の年表

  1. 1.昭和43年(1968年) 新設:インターン制度を廃止し、免許取得後の臨床研修を努力義務として規定した
  2. 2.平成12年(2000年) 改正:臨床研修を必修化し、診療に従事しようとする医師に二年以上の研修を義務づけた(平成16年(2004年)施行)
  3. 3.平成30年(2018年) 改正:臨床研修病院の指定権限を厚生労働大臣から都道府県知事へ移譲し、地域医療対策協議会の意見聴取と反映の努力義務を規定した

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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