消防法 第12条の2
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- 市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者が次の各号の一に該当するときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について、第十一条第一項の許可を取り消し、又は期間を定めてその使用の停止を命ずることができる。
- 一第十一条第一項後段の規定による許可を受けないで、製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更したとき。
- 二第十一条第五項の規定に違反して、製造所、貯蔵所又は取扱所を使用したとき。
- 三前条第二項の規定による命令に違反したとき。
- 四第十四条の三第一項又は第二項の規定に違反したとき。
- 五第十四条の三の二の規定に違反したとき。
- 2.市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者が次の各号の一に該当するときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について、期間を定めてその使用の停止を命ずることができる。
- 一第十一条の五第一項又は第二項の規定による命令に違反したとき。
- 二第十二条の七第一項の規定に違反したとき。
- 三第十三条第一項の規定に違反したとき。
- 四第十三条の二十四第一項の規定による命令に違反したとき。
- 3.第十一条の五第四項及び第五項の規定は、前二項の規定による命令について準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第12条の2は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第12条の2の条文原文は「市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者が次の各号の一に該当するときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について、第十一条第一項の許可を取り…」で始まります。
- 消防法第12条の2は第三章 危険物に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第12条の2の前の条は消防法第12条です。
- 消防法第12条の2の次の条は消防法第12条の3です。
- 消防法第12条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第12条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第12条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/12_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法12条の2は、危険物施設で無許可変更や定期点検の未実施などの違反があれば、市町村長等が設置許可の取消しまたは期間を定めた使用停止を命じられると定める。
Q · 危険物施設で違反があると、本当に許可を取り消されるの?
施設系の違反なら取消し、人員系なら使用停止まで
消防法12条の2第1項は、無許可の位置・構造・設備の変更、完成検査前の使用、基準適合命令違反、保安検査や定期点検の不履行について、設置許可の取消しまたは使用停止を認めます。第2項は、貯蔵取扱基準の遵守命令違反、危険物保安統括管理者・危険物保安監督者の未選任、解任命令違反について、期間を定めた使用停止のみを認めます。火災の発生は要件ではなく、手続・体制の違反そのものが処分事由です。
解説
ガソリンスタンドの地下タンク、工場の溶剤倉庫、タンクローリー。これらはすべて消防法上の「製造所等」であり、市町村長等の許可を受けて初めて存在を許されている。消防法12条の2は、その許可を取り消すか、期間を定めて使用停止を命じられる場面を定めている。役所が許可を取り上げたり、施設を止めたりする具体的な決定(行政処分)である。止められる理由は大きく二系統ある。1項は施設そのものに関する違反で、無許可の変更、完成検査前の使用、基準適合命令への違反、保安検査や定期点検をしなかった場合である。この場合は許可取消しまで進みうる。2項は人と運用に関する違反で、貯蔵・取扱基準の遵守命令への違反、危険物保安統括管理者や危険物保安監督者の未選任、解任命令への違反である。こちらは使用停止にとどまる。つまり、配管を一本無断で付け替えただけで事業の土台そのものが消えうる。一方、責任者を置き忘れても止まるのは一時的である。どちらの違反がより致命的かを知っている経営者は、設備担当者の「ちょっと直しておきました」を決して聞き流さない
法的な位置づけ
消防法12条の2は、危険物の製造所、貯蔵所または取扱所の所有者、管理者または占有者が法定の違反事由に該当した場合に、市町村長等が当該施設の設置許可(11条1項)を取り消し、または期間を定めて使用停止を命ずることができる旨を定める行政処分の根拠規定である。施設関係の違反(1項)と人員・運用関係の違反(2項)で処分の上限が区別されている。
よくある質問 AI による整理
Q1消防法12条の2とは何ですか?
危険物の製造所・貯蔵所・取扱所に違反があった場合に、市町村長等が設置許可の取消しまたは使用停止を命じられる根拠規定です。
Q2危険物施設の許可取消しになるのはどんな場合?
無許可の位置・構造・設備の変更、完成検査前の使用、基準適合命令違反、保安検査や定期点検の不履行の5類型です(1項1〜5号)。
Q3危険物施設の使用停止命令とは?
期間を定めて施設の使用を止める行政処分です。2項の人員・運用系違反では使用停止が上限で、許可取消しまでは進みません。
Q4危険物施設の使用停止命令は公示される?
されます。3項が11条の5第4項・5項を準用し、標識の設置などで命令が出た事実が外部に示されます。
Q5危険物施設を無許可で変更したら違法?
位置・構造・設備の変更には11条1項後段の変更許可が必要です。許可なく変更すると、安全性が上がる変更でも1項1号の処分事由になります。
Q6完成検査前に危険物施設を使える?
原則使えません。11条5項違反となり1項2号の処分事由です。例外は市町村長等の仮使用承認を受けた場合に限られます。
Q7許可取消しの前に言い分を聞いてもらえる?
許可取消しは行政手続法上の聴聞、使用停止は弁明の機会の付与が原則です。是正済みの資料はこの段階で出し切ることが重要です。
Q8消防の使用停止命令に不服がある場合どうする?
知った日の翌日から3か月以内の審査請求、または6か月以内の取消訴訟を検討します。期限と教示内容は処分通知書で確認します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1危険物保安監督者が辞めちゃったんですけど、すぐ施設を止めないとダメですか?
未選任の状態で危険物を取り扱うと13条1項違反となり、12条の2第2項3号により使用停止を命じられうる。後任の有資格者(甲種または乙種危険物取扱者で実務経験6か月以上)を速やかに選任し、届け出る必要がある。実務のポイント:社内に有資格者がいない場合、退職者と一時的に再雇用契約を結んで空白を埋める事業所は少なくない。日頃から複数名に資格を取らせておくことが、一番安い保険になる
Q2許可取消しと使用停止って、実際どっちが多いんですか?
公表統計は限られるが、実務上は是正命令や行政指導で改善を促し、それでも従わない場合に使用停止へ進むのが一般的とされる。許可取消しは1項事由で悪質性が高い場合に限られる傾向がある。実務のポイント:消防は処分前に「違反処理」として警告書や命令を段階的に出すことが多い。警告書が届いた段階で是正計画書を自主的に出すと、処分まで進まずに収まることがある。最初の書面を軽く扱わないこと
Q3消防の人に口頭で「この変更は届出だけでいいですよ」と言われたのに、あとで無許可変更と指摘されました。
変更許可(11条1項後段)が必要か、軽微変更の届出で足りるかは政令・規則の基準で判断される。口頭説明があっても、法的には許可の要否は変わらない。ただし処分の場面では、その経緯は悪質性の判断や比例原則の主張材料になる。実務のポイント:事前相談の内容は、担当者名と日時、説明内容を記録し、可能なら相談記録の写しを求めておく。後で「言った言わない」になったとき、その一枚が処分を回避する根拠になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「火事を起こしていないのだから処分はない」と考えがちだが、本条の処分事由に事故の発生は含まれていない。無許可変更、検査前使用、点検の未実施、責任者の未選任と、すべて手続や体制の違反である。結果ではなく、プロセスが審査されている
- 使用停止が数日で済めば大したことはない、という見方には、処分が残す痕跡が抜けている。3項が準用する11条の5によって命令は公示され、取引先、元請、保険会社、金融機関の目にも触れうる。停止期間の売上より、信用の毀損のほうが長く尾を引く
- 「消防署に指摘されたら直せばいい」と考える担当者は多い。だが1項1号と2号は、命令を経ずに直接処分事由になる。是正命令を挟んで改善のチャンスをもらえる類型(1項3号、2項1号・4号)と、いきなり処分されうる類型が混在していることを知らないと、猶予があると誤認する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 消防法12条の2:許可取消し・使用停止(最終的な制裁的処分) | 消防法12条:基準維持義務と基準適合命令(是正を求める命令) 消防法11条の5:貯蔵・取扱基準の遵守命令と公示 |
| 対象となる違反 | 無許可変更、検査前使用、命令違反、点検不履行、責任者未選任など | 位置・構造・設備が技術基準に適合しない状態 危険物の貯蔵・取扱いが技術基準に違反している状態 |
| 処分・命令の内容 | 1項=許可取消しまたは使用停止、2項=使用停止のみ | 修理・改造・移転の命令 基準どおりの貯蔵・取扱いを命ずる命令 |
| 両者の関係 | 他条の命令に従わないと本条の処分事由になる | 命令違反は本条1項3号で取消し射程に入る 命令違反は本条2項1号で使用停止の射程に入る |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は公共危険物品の製造・貯蔵場所の管理を消防法と関連辦法で規律し、違反には罰鍰を中心に、改善しない場合の停止使用等を組み合わせる構造とされる
韓国は日本と同様、危険物施設の設置許可の取消しと使用停止を同一条で定めており、日本法との構造的類似性が高い
ドイツは危険物施設を連邦イミッシオン防止法の許可対象施設として扱い、操業禁止・停止と許可撤回を別条で規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 工場長の判断で、屋内貯蔵所の換気設備を高性能なものに入れ替えた。安全性は上がったはずである。だが11条1項後段の変更許可を取っていなければ、それだけで12条の2第1項1号に当たる。「良くしたのだから問題ない」は通用しない
- もし危険物保安監督者が急に退職し、後任が決まらないまま一か月操業を続けたら、どうなる? 13条1項違反として、2項3号により期間を定めた使用停止を命じられうる。決算期の繁忙期に施設が止まれば、損失は罰金どころでは済まない
- あなたは物流会社の安全管理担当者である。消防の立入検査で、移動タンク貯蔵所(タンクローリー)の定期点検記録が二年分見当たらないと指摘された。14条の3の2違反で1項5号に当たり、条文上は許可取消しまでありうる。点検の実施を証明する外部業者の請求書や作業報告書を今週中にかき集めないと、弁明の材料がない
- 完成検査の日程が遅れ、取引先への納期まで残り三日。社長が「先に使い始めて、検査は後で受ければいい」と言い出した。11条5項違反として1項2号に当たる。仮使用承認という正規の抜け道を使わずに稼働させた時点で、許可取消しの射程に入る
- 取引先のガソリンスタンドが突然「使用停止中」の看板を掲げた。看板は3項が準用する11条の5の公示であり、命令が出たことを周囲に示すものである。給油所の営業が止まるだけでなく、近隣にも業者にも処分の事実が知れ渡る
取るべき行動
被害を受けた側:近隣の危険物施設に無許可の増設や点検放置の疑いがあり、火災が不安な場合の動き方である。1. 外観の変化(タンク増設、配管工事)を日付入りで写真に残す2. 所轄の消防本部の予防課に情報提供する。匿名でも受け付けられることが多い3. 消防は立入検査(16条の5)で事実を確認し、必要なら12条の2の処分に進む。処分の有無自体は行政判断であり、住民が直接命じさせる権利はない点を理解しておく
訴えられた側:1. 処分前の手続を確認する。許可取消しは行政手続法上の聴聞、使用停止は弁明の機会の対象となるのが原則であり、ここで是正済みの証拠(変更許可申請、点検記録、選任届)を出し切る2. 違反状態をすぐに解消し、是正報告書を提出する3. 処分が出たら、処分理由が条文のどの号に当たるとされているかを確認し、事実誤認や比例原則違反(違反の軽さに比べ処分が重すぎる)があれば審査請求または取消訴訟を検討する4. 停止期間中の代替供給や顧客対応を並行して手配する
時効(請求できる期限):処分の取消しを求める審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。なお、審査請求と訴訟の関係や教示内容は処分通知書の教示欄で必ず確認すること
学説
通説(撤回論):本条の「許可の取消し」は、成立時に瑕疵のない許可を事後の義務違反で将来に向けて失効させるもので、講学上の撤回に当たる。法律の根拠があるため撤回権の根拠論は問題とならない
通説(裁量統制):本条は「できる」規定で効果裁量を認めるが、違反の性質・程度・是正状況に照らし処分が重すぎる場合は比例原則違反として裁量の逸脱・濫用となりうる
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