労働組合法 第13条の9(清算中の法人である労働組合についての破産手続の開始)
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- 清算中に法人である労働組合の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。
- 2.清算人は、清算中の法人である労働組合が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。
- 3.前項に規定する場合において、清算中の法人である労働組合が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。
- 4.第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。
この条文の基本情報
清算中の法人である労働組合についての破産手続の開始とは何ですか?
定義清算中の法人である労働組合についての破産手続の開始とは、労働組合法第13条の9に定められた規定で、「清算中に法人である労働組合の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければなら…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第13条の9(清算中の法人である労働組合についての破産手続の開始)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第13条の9の条文原文は「清算中に法人である労働組合の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければなら…」で始まります。
- 労働組合法第13条の9は第二章 労働組合に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第13条の9の前の条は労働組合法第13条の8です。
- 労働組合法第13条の9の次の条は労働組合法第13条の10です。
- 労働組合法第13条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第13条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第13条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/13_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法13条の9は、清算中の法人組合が債務超過に陥ったら、清算人が直ちに破産手続開始を申し立て官報公告する義務を定める。移行前の弁済は破産管財人が取り戻せる。
Q · 解散した労働組合、お金より借金が多かったら清算人はどうすればいい?
分配をやめて、直ちに破産手続開始を申し立てる義務があります
労働組合法13条の9により、清算中の法人組合の財産が債務を完済できないことが明らかになったら、清算人は組合員への分配や一部債権者への弁済をやめ、直ちに破産手続開始を申し立て、官報に公告しなければなりません(第1項・第4項)。破産管財人に事務を引き継げば清算人の任務は終了します(第2項)。既に支払ったり引き渡したりした財産は、後から破産管財人が取り戻せます(第3項)。義務を怠った清算人は過料の対象になり得ます。
解説
労働組合が解散して清算に入った。組合の口座を締め、残った財産を組合員で分けて終わり、そう考える人が多い。だが財産より借金の方が多いと分かった瞬間、ルールが一変する。労働組合法13条の9は、清算人に「直ちに破産手続開始を申し立て、官報で公告せよ」と命じる。これは選択肢ではなく義務だ。怠れば清算人個人が過料を科されうる。さらに重いのは第3項。財産が足りないのに先に一部の債権者へ払ったり、組合員へ財産を引き渡していたら、後から選ばれた破産管財人がそれを取り戻せる。早い者勝ちで先に回収した債権者も、後から吐き出させられる。清算人の一存で誰に先に払うかを決める自由は、債務超過が見えた時点で消える。あなたが組合の役員から清算人になったとき、最初に確認すべきは残高ではなく、財産が債務を上回っているかどうかだ。
法的な位置づけ
労働組合法13条の9は、清算中の法人である労働組合が債務超過に陥った場合の破産手続への移行を定める規定である。清算人に破産手続開始の申立義務と官報公告義務を課し、破産管財人への事務引継ぎによる任務終了、及び移行前になされた弁済・引渡しの取戻しを規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.清算開始時に資産と負債を突き合わせる 清算人に就任したら、残高表を眺める前に、組合の全財産と全債務(未払家賃・借入・未払報酬など)を一覧化し、財産が債務を上回っているかを確認する。ここが分配モードか破産移行モードかの分水嶺になる
- 2.債務超過が明らかになったら分配を即停止 財産が債務を完済できないと判明した瞬間、組合員への残余財産分配と一部債権者への弁済を直ちに止める。この時点で清算人に弁済の優先順位を決める権限はなくなる
- 3.遅滞なく破産手続開始を申し立て官報公告 管轄地方裁判所へ破産手続開始を申し立て(破産法19条)、その旨を官報に掲載して公告する(第1項・第4項)。この申立ては義務であり、怠れば清算人が過料の対象になり得る
- 4.破産管財人に事務を引き継ぎ任務終了 破産手続開始の決定後、選任された破産管財人へ帳簿・財産・関係書類を引き継ぐ。引継ぎが完了した時点で清算人としての任務は終了する(第2項)。以後の配当は破産法のルールに委ねる
よくある質問 AI による整理
Q1労働組合が解散したら破産手続きはどう進むの?
清算に入り、財産が債務を完済できないと判明した時点で、清算人が破産手続開始を申し立て官報に公告します(労働組合法13条の9第1項・第4項)。通常清算から破産へ強制的に切り替わります。
Q2清算人の破産申立て義務はいつ発生するの?
財産が債務を完済するに足りないことが「明らかになった」時点で直ちに発生します。固定の日数はありませんが、遅延した期間そのものが清算人の責任を基礎づけます。
Q3労働組合法13条の9とは何ですか?
清算中の法人組合が債務超過のとき、清算人に破産手続開始の申立てと官報公告を義務づけ、移行前の弁済・引渡しを破産管財人が取り戻せると定める条文です。
Q4清算中に債務超過が分かったらどうすればいい?
組合員への分配や一部債権者への弁済を直ちに停止し、遅滞なく破産手続開始を申し立てます。自己判断で優先弁済すると第3項の取戻し対象になります。
Q5破産管財人の取戻しとは何ですか?
破産手続開始前に清算人が債権者へ支払ったり組合員へ引き渡した財産を、破産管財人が取り戻す制度です(第3項)。早い者勝ちの回収は覆されます。
Q6官報公告が出たら債権者はどうする?
破産手続が始まった合図です。裁判所が破産手続開始決定で定める届出期間内(破産法31条)に債権を届け出ます。遅れると配当から漏れます。
Q7清算人が破産申立てを怠るとどうなる?
過料の対象になり得るほか、義務懈怠が悪質なら清算人個人の損害賠償責任も問われます。無償で引き受けた役員でも個人責任を負う立場です。
Q8法人格のない任意の労働組合も破産できる?
できません。破産手続の対象は法人格を持つ組合(労働組合法11条で登記した組合)に限られます。任意組合は13条の9の適用外で、扱いが全く異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働組合も会社みたいに破産するんですか?
法人格を持つ労働組合(労働組合法11条で登記した組合)は、会社と同じく破産手続の対象です。清算中に財産が債務に足りないと分かれば、清算人が破産を申し立てる義務を負います(13条の9第1項)。実務のポイント: 法人格のない任意の労働組合には破産手続を使えず、扱いが全く異なる。自分の組合が登記された法人かどうかで清算の進め方が根本的に変わるので、まず登記の有無を確認する
Q2清算人が勝手に親しい債権者にだけ先に払ったら、もう取り返せない?
取り返せます。債務超過なのにした弁済や組合員への引渡しは、後で選任された破産管財人が取り戻せます(13条の9第3項)。早い者勝ちは通用しません。実務のポイント: 先に回収できてラッキーと思った債権者も、管財人から返還を求められるリスクが残る。逆に出遅れた債権者は、この取戻し制度のおかげで平等な配当の土俵に戻れる。だから諦めず公告と破産手続を追う価値がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「清算人は残った財産を自由に分配できる」と思われているが、債務超過が判明した時点でその自由は消える。分配ではなく破産申立てが義務になり、既にした分配は管財人に取り戻される(第3項)
- 「破産申立ては会社の話で、労働組合には関係ない」と知っているつもりの人でも、その射程の広さを見落としている。法人格を持つ労働組合は会社と同じく破産手続の対象であり、清算人は会社の清算人と同じ重さの義務を負う
- 「どの債権者から先に払うか清算人が決めればいい」という問いの立て方そのものが誤り。債務超過が見えた時点で、清算人に弁済の優先順位を決める権限はない。その判断は破産管財人と破産法の配当ルールに委ねられる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用場面 | 労働組合法13条の9:清算中に債務超過が判明した組合 | 労働組合法13条:解散事由の発生(清算の起点) 労働組合法11条:法人格の取得・登記(破産の前提) |
| 清算人の権限 | 分配・優先弁済の権限が消え、破産申立てが義務化 | 解散により清算手続へ移行し清算人が就任 登記により法人格を得て破産手続の対象となる |
| 財産の帰趨 | 破産管財人が管理処分、移行前の弁済は取戻し対象(第3項) | 財産超過なら清算人が弁済後に残余を組合員へ分配 法人格なき任意組合は本条の適用外 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も法人の財産が債務を完済できないとき董事(理事)が破産を申し立てる義務を定める点で同型。工会(労働組合)は工会法が別に規律するが、破産申立義務の構造は共通
韓国民法も清算中の法人が債務超過なら清算人が遅滞なく破産を申し立てると定め、日本法とほぼ同一の構造。労働組合も法人格を持てば同様に適用
ドイツは社団(Verein)の理事に支払不能・債務超過時の破産申立義務を課す。本条の淵源にあたる大陸法系の原型で、申立遅延に対する責任構造も類似
米国には清算人に破産申立を義務づける一般規定がなく、任意破産(voluntary petition)または債権者による非任意破産(involuntary petition)が用いられる。civil-law 型の申立義務とは制度設計が根本的に異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが小さな労働組合の役員で、解散にあたり清算人を任された。残った50万円を長年の組合員に分配しようとした矢先、未払いの事務所家賃が80万円あると判明。この瞬間、分配は止めて破産申立てへ切り替えなければならない。動きが遅れれば、あなた個人が過料の対象になる
- もし清算人が債務超過に気付きながら破産を申し立てず、知っている債権者にだけ先に払っていたら? 後から選任された破産管財人は、その弁済を取り戻し、清算人の責任を追及できる
- あなたの会社は解散した労働組合に売掛金がある。組合は「財産がない」と払渋る。だが清算人には破産を申し立て官報に公告する義務があり、その公告こそあなたが債権を届け出る入口だ
- 友人が労働組合の清算人を引き受けたと相談してきた。あなたが真っ先に聞くべきは「組合の財産は借金より多い?」。少なければ、勝手に組合員へ分配せず破産手続へ進むよう伝える。それが友人を過料から守る一言になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先や貸付先の労働組合が解散したら、まず官報公告を確認し、破産手続開始の公告が出ていないか監視する2. 公告が出たら裁判所の定める期間内に債権を届け出る、遅れると配当から漏れる3. 清算人が債務超過なのに破産を申し立てず一部債権者にだけ弁済していたら、選任された破産管財人を通じてその弁済の取戻し(第3項)を求める4. 清算人の義務懈怠が悪質なら、清算人個人の損害賠償責任も検討する
訴えられた側:1. 清算人に就任したら最初に資産と負債を突き合わせ、債務超過かを確認する2. 債務超過が明らかになったら、組合員への分配や一部債権者への弁済を直ちに停止する3. 遅滞なく破産手続開始を申し立て、官報に公告する(第1項・第4項)、これを怠ると過料の対象になりうる4. 破産管財人に事務を引き継げば、その時点で清算人としての任務は終了する(第2項)、引継ぎ書類を整えて速やかに移行する
時効(請求できる期限):破産手続開始の申立ては、債務超過が明らかになった時点で「直ちに」行う義務(第1項)。固定の日数はないが、遅延した期間そのものが清算人の責任を基礎づける。債権者側の債権届出は、裁判所が破産手続開始決定で定める届出期間内(破産法31条)
学説
通説:法人格を持つ労働組合は会社と同じく破産手続の対象であり、清算中に債務超過が判明すれば、清算人は破産申立義務を負う。第3項の取戻しは、清算の自律よりも債権者平等を上位に置く価値選択の表れと解される。適用対象は登記された法人組合に限られ、任意組合には及ばない。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 改正:破産法の全部改正(平成16年法律第75号、2005年施行)に伴う整備により、条文中の用語が「破産宣告」から「破産手続開始」へ改められ、破産手続への移行の枠組みが現行の表現に整理された
- 労働組合法 第11条法人格の取得・登記、破産手続の対象となる前提
- 労働組合法 第13条労働組合の解散事由、清算開始の起点(現行効力を要確認)
- 労働組合法 第13条の2清算中の労働組合に関する規律(現行効力を要確認)
- 破産法 第19条清算人による法人の破産手続開始の申立て
- 破産法 第78条破産管財人への管理処分権の専属、取戻しの主体
- 破産法 第31条破産手続開始決定と債権届出期間の定め
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