労働組合法 第19条の12(都道府県労働委員会)
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- 都道府県知事の所轄の下に、都道府県労働委員会を置く。
- 2.都道府県労働委員会は、使用者委員、労働者委員及び公益委員各十三人、各十一人、各九人、各七人又は各五人のうち政令で定める数のものをもつて組織する。ただし、条例で定めるところにより、当該政令で定める数に使用者委員、労働者委員及び公益委員各二人を加えた数のものをもつて組織することができる。
- 3.使用者委員は使用者団体の推薦に基づいて、労働者委員は労働組合の推薦に基づいて、公益委員は使用者委員及び労働者委員の同意を得て、都道府県知事が任命する。
- 4.公益委員の任命については、都道府県労働委員会における別表の上欄に掲げる公益委員の数(第二項ただし書の規定により公益委員の数を同項の政令で定める数に二人を加えた数とする都道府県労働委員会にあつては当該二人を加えた数)に応じ、それぞれ同表の下欄に定める数以上の公益委員が同一の政党に属することとなつてはならない。
- 5.公益委員は、自己の行為によつて前項の規定に抵触するに至つたときは、当然退職するものとする。
- 6.第十九条の三第六項、第十九条の四第一項、第十九条の五、第十九条の七第一項前段、第二項及び第三項、第十九条の八、第十九条の九並びに前条第一項の規定は、都道府県労働委員会について準用する。この場合において、第十九条の三第六項ただし書中「、常勤」とあるのは「、条例で定めるところにより、常勤」と、第十九条の七第二項中「内閣総理大臣」とあるのは「都道府県知事」と、「使用者委員及び労働者委員にあつては中央労働委員会の同意を得て、公益委員にあつては両議院」とあるのは「都道府県労働委員会」と、同条第三項中「内閣総理大臣」とあるのは「都道府県知事」と、「使用者委員又は労働者委員」とあるのは「都道府県労働委員会の委員」と、前条第一項中「厚生労働大臣」とあるのは「都道府県知事」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
都道府県労働委員会とは何ですか?
定義都道府県労働委員会とは、労働組合法第19条の12に定められた規定で、「都道府県知事の所轄の下に、都道府県労働委員会を置く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第19条の12(都道府県労働委員会)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第19条の12の条文原文は「都道府県知事の所轄の下に、都道府県労働委員会を置く。」で始まります。
- 労働組合法第19条の12は第一節 設置、任務及び所掌事務並びに組織等に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第19条の12の前の条は労働組合法第19条の11です。
- 労働組合法第19条の12の次の条は労働組合法第20条です。
- 労働組合法第19条の12には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第19条の12 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第19条の12(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/19_12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法19条の12は、都道府県に労使紛争を扱う都道府県労働委員会を設置し、使用者・労働者・公益の三者同数の委員で組織すると定める規定である。
Q · 会社とのトラブルって、必ず裁判所に行かないとダメなんですか?
いいえ。各都道府県に無料の労働委員会があります。
労働組合法19条の12により、各都道府県には都道府県労働委員会という労使紛争専門の準司法機関が設置されています。団交拒否や組合員への不利益取扱いなどの不当労働行為(労働組合法7条)については、裁判所ではなくこの委員会に救済を申し立てられます。委員は使用者・労働者・公益の三者同数で構成され、無料で利用でき、裁判より迅速です。ただし救済申立てには行為日から1年の期限があります(労働組合法27条2項)。
解説
組合を作った途端に閑職へ飛ばされた、団体交渉を申し入れたのに社長に黙殺された。そんなとき、いきなり裁判所へ駆け込む必要はない。あなたの都道府県には、労使紛争を専門に裁く準司法機関がある。それが都道府県労働委員会であり、本条はその設置と顔ぶれを定める。注目すべきは構成だ。使用者側の委員、労働者側の委員、そして中立の公益委員が同数ずつ並ぶ三者構成になっている。裁判官一人が判断する裁判所とは違い、労働現場を知る当事者代表が審理の席にいる。しかも公益委員は労使双方の同意がなければ任命できない。一方に偏った人選を封じる仕掛けである。さらに公益委員は同一政党への偏りまで禁じられ、抵触すれば当然退職となる。この徹底した中立設計こそ、無料で使えるこの機関が会社相手に効力を持つ理由だ。
法的な位置づけ
労働組合法19条の12は、都道府県知事の所轄の下に置かれる都道府県労働委員会の設置と組織を定める規定である。使用者委員・労働者委員・公益委員を政令で定める同数で構成し、公益委員は労使双方の同意を得て知事が任命する。不当労働行為の審査と労働争議の調整を担う準司法的行政委員会の基礎をなす。
よくある質問 AI による整理
Q1都道府県労働委員会とは何ですか?
各都道府県に置かれる労使紛争専門の準司法機関です。労働組合法19条の12が根拠で、不当労働行為の救済や労働争議の斡旋・調停を担います。使用者・労働者・公益の三者同数の委員で構成されます。
Q2労働委員会の利用に費用はかかりますか?
原則かかりません。裁判のような印紙代は不要で、弁護士をつけずに本人申立ても可能です。無料で利用できる点が、会社相手の紛争解決手段として大きな利点になります。
Q3不当労働行為救済の申立期限はいつまでですか?
不当労働行為があった日から1年以内です(労働組合法27条2項)。継続する行為は終了日から起算します。期限を過ぎると申立てが却下されるため、早めの行動が重要です。
Q4中央労働委員会と都道府県労働委員会はどう違いますか?
都道府県労働委員会は各都道府県に置かれ知事の所轄、初審を担当します。中央労働委員会は国の機関で、都道府県委員会の命令に対する再審査や全国的事件を扱います。
Q5一人でも労働委員会に救済を申し立てられますか?
労働組合または組合員が申立人になれます。社内に組合がなくても、一人で加入できる合同労組(ユニオン)を通じれば、団体交渉や不当労働行為救済の当事者になれます。
Q6労働委員会の救済命令に従わないとどうなりますか?
確定した救済命令に違反すると過料の制裁があります(労働組合法32条)。さらに緊急命令や行政訴訟を通じた強制もあり、命令の実効性が担保されています。
Q7都道府県労働委員会の委員は何人いますか?
使用者・労働者・公益の各委員が、各13人・11人・9人・7人・5人のうち政令で定める数で同数です。条例で各2人ずつ加えることもできます(本条2項)。
Q8労働委員会の救済命令に不服なときの手続きは?
都道府県労働委員会の命令に不服なら中央労働委員会へ再審査を申し立てるか、取消訴訟を提起できます。二段三段の不服申立てが用意されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働委員会と裁判所、結局どっちに行けばいいんですか?
不当労働行為(団交拒否、組合員への不利益取扱いなど、労働組合法7条)であれば、まず都道府県労働委員会への救済申立てが王道です。無料で、労働者側委員が審理に加わり、裁判より迅速。一方、賃金未払いや解雇無効そのものを争うなら裁判所や労働審判が向きます。実務のポイント:委員会と裁判所は二者択一ではなく、委員会の命令に不服なら中央労働委員会へ、さらに行政訴訟へと進める二段三段構えになっている。最初に委員会を通しておくと、和解の土俵が一段有利になることが多い
Q2公益委員が労使双方の同意で選ばれるって、何の意味があるんですか?
不当労働行為の有無を最終的に判定するのは公益委員です。その人選を使用者委員と労働者委員の両方の同意にかからせ(本条3項)、さらに同一政党への偏りも禁じている(本条4項、5項)。どちらかに傾いた審判官を排除する仕組みです。実務のポイント:この中立性の担保があるからこそ、委員会の命令は会社側も飲みやすい。「身内が出した判断」と言い逃れできない構造になっており、和解交渉でこの点を突くと相手の抵抗が弱まる
間違えやすい点 AI による整理
- 労働委員会の存在自体は知っていても、それが「無料で使える」ことの破壊力を理解している人は少ない。弁護士費用も印紙代もかからず、労働者側委員という制度上の味方が最初から審理の席にいる。同じ団交拒否でも、地裁に行くか委員会に申し立てるかで、費やす金と時間が桁違いに変わる
- 委員は中立の有識者だけで構成されると思われがちだが、実際は使用者代表・労働者代表・公益代表の三者が同数。あなたの側の労働者委員が、審理の冒頭から座っている
- 「労働委員会は労働者のための機関だ」という前提そのものが、やや不正確である。使用者委員も同数おり、不当労働行為の有無を最終裁定するのは中立の公益委員だ。労働者なら必ず勝てる場ではない。しかしこの労使対等の構造こそが、裁判より対話的で受け入れられやすい解決を生む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 設置主体・所轄 | 都道府県労働委員会:都道府県知事の所轄(本条1項) | 中央労働委員会:国の機関(労働組合法19条の2) 裁判所:司法権、独立した国家機関 |
| 委員の任命権者 | 都道府県知事が任命(本条3項) | 内閣総理大臣が任命(労働組合法19条の3) 裁判官は内閣・最高裁が任命 |
| 主な役割 | 初審:不当労働行為の審査・救済命令、労働争議の斡旋 | 再審査:都道府県委員会の命令の再審、全国的事件 賃金未払い・解雇無効など権利義務そのものの裁判 |
| 不服申立先 | 中央労働委員会への再審査または取消訴訟 | 取消訴訟(行政訴訟) 上訴(控訴・上告) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は勞動部に不當勞動行為裁決委員會を置き、不当労働行為の裁決を行う。地方には地方勞工主管機關があり、機能分担は日本と類似する
韓国の地方労働委員会は、使用者・労働者・公益の三者構成で不当労働行為を審査する点で日本の都道府県労働委員会に最も近い
ドイツは常設の独立委員会ではなく、労使の名誉職裁判官が参加する労働裁判所が労働紛争を扱う。判断主体が司法機関である点で日本と構造が異なる
米国の全国労働関係委員会(NLRB)は不当労働行為の審査を担う準司法的行政機関であり、日本の労働委員会制度の直接的な範となった
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 団体交渉を申し入れたのに、会社が「忙しい」を口実に半年間応じない。これは正当な理由のない団交拒否、不当労働行為(労働組合法7条2号)にあたりうる。あなたが救済を求める先が、本条で設置されたこの委員会だ。裁判より速く、印紙代も弁護士費用も要らず、労働者側委員が審理に加わる
- もし、組合の中心メンバーだったあなたが、ある日突然遠方の支店へ飛ばされたら? 不当労働行為の救済申立てには、その行為のあった日から1年という期限がある(労働組合法27条2項)。残された時間は刻一刻と削れていく。どの機関に、いつまでに駆け込むのか。その受け皿を定めるのが、この組織条文である
学説
通説:都道府県労働委員会の三者同数構成と公益委員の中立性確保(労使双方の同意による任命、同一政党偏在の禁止、抵触時の当然退職)は、当事者の現場知識・納得と裁定の公正を両立させる制度設計であると説明される。この中立性が救済命令の説得力と受容性を支える。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)改正 労働組合法改正により「地方労働委員会」が「都道府県労働委員会」へ名称変更され、委員会の組織規定が再編された。本条の現行の枠組みはこの再編に由来するが、その後の委員数・準用条文の細部改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:現行労働組合法(昭和24年法律第174号)の制定により、労使紛争を扱う行政委員会としての労働委員会制度が整備された。
- 2.平成16年(2004年) 改正:労働組合法改正により「地方労働委員会」が「都道府県労働委員会」へ名称変更され、委員会の組織規定が再編された。本条の現行の枠組みはこの再編に由来する(細部改正の有無は人的検証を要する)。
- 労働組合法 第7条委員会が審査する不当労働行為の定義
- 労働組合法 第19条の2国の機関である中央労働委員会の設置、本条の対をなす規定
- 労働組合法 第19条の3中央労働委員会の組織、本条が準用する規定
- 労働組合法 第27条委員会による不当労働行為事件の審査手続
- 労働組合法 第32条確定した救済命令違反に対する過料の制裁
- 労働関係調整法 第10条委員会が行う労働争議の斡旋手続の根拠
- 地方自治法 第180条の5都道府県に置く執行機関としての行政委員会の位置づけ(現行効力を要確認)
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