労働組合法 第20条(労働委員会の権限)
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労働委員会は、第五条、第十一条及び第十八条の規定によるもののほか、不当労働行為事件の審査等並びに労働争議のあつせん、調停及び仲裁をする権限を有する。
この条文の基本情報
労働委員会の権限とは何ですか?
定義労働委員会の権限とは、労働組合法第20条に定められた規定で、「労働委員会は、第五条、第十一条及び第十八条の規定によるもののほか、不当労働行為事件の審査等並びに労働争議のあつせん、調停及び仲裁をする権限を有する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第20条(労働委員会の権限)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第20条の条文原文は「労働委員会は、第五条、第十一条及び第十八条の規定によるもののほか、不当労働行為事件の審査等並びに労働争議のあつせん、調停及び仲裁をする権限を有する。」で始まります。
- 労働組合法第20条は第一節 設置、任務及び所掌事務並びに組織等に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第20条の前の条は労働組合法第19条の12です。
- 労働組合法第20条の次の条は労働組合法第21条です。
- 労働組合法第20条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第20条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第20条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法20条は、労働委員会に不当労働行為事件の審査と労働争議のあっせん・調停・仲裁の権限を与える規定。組合差別や団交拒否は、裁判所より先に労働委員会へ救済を申し立てられる。
Q · 組合活動を理由に会社から冷遇されたら、裁判するしかないんですか?
いいえ、労働委員会に救済を申し立てられます
労働組合法20条により、労働委員会は不当労働行為事件の審査と、労働争議のあっせん・調停・仲裁を行う権限を持ちます。組合活動を理由とする解雇や配置転換、正当な理由のない団体交渉の拒否などは、裁判所ではなく労働委員会に救済を申し立てることができます。手続は原則無料で、弁護士なしでも申立て可能。労働者側を代表する委員が審理に関与するため、集団的労使紛争では裁判より速く専門的な解決が得られることがあります。
解説
会社に労働組合を作った翌週に閑職へ飛ばされた、団体交渉を申し込んだら無視された、組合員にだけ賞与を減らされた。一見バラバラなこれらの出来事は、すべて「不当労働行為」であり、裁判所に駆け込む前に動かせる専門機関があるという一点で繋がっている。労働組合法20条は、労働委員会という行政機関に二つの強力な権限を与える。一つは不当労働行為事件の審査(会社の組合つぶしを調べ、原状回復を命じる)、もう一つは労働争議のあっせん、調停、仲裁(労使の対立に中立の第三者が入って解決する)。あなたが知っておくべきは、この手続が原則無料で、弁護士なしでも申し立てられ、しかも労働者側を代表する委員が議論に関与するという点だ。裁判なら数年かかる組合差別の救済が、ここでは行政命令として比較的早く出る。会社が恐れる相手は、裁判所だけではない。
法的な位置づけ
労働組合法20条は、労働委員会の権限を定める規定である。同委員会は、第5条・第11条・第18条に基づく権限のほか、不当労働行為事件の審査ならびに労働争議のあっせん・調停・仲裁を行う権限を有する。集団的労使関係における準司法的・調整的機関としての地位を画する条文である。
よくある質問 AI による整理
Q1労働委員会とは何ですか?
公益・労働者・使用者の三者で構成される行政機関です。不当労働行為事件の審査と、労働争議のあっせん・調停・仲裁を担い、集団的労使関係の紛争を専門に扱います。
Q2不当労働行為とは何ですか?
組合活動を理由とする解雇・配置転換などの不利益取扱い、正当な理由のない団体交渉の拒否、組合運営への支配介入などをいいます(労働組合法7条)。労働委員会の審査対象です。
Q3労働委員会と労働基準監督署はどう違いますか?
労基署は残業代や解雇予告など労働基準法違反を扱い、労働委員会は組合・団交・不当労働行為など集団的労使関係を扱います。駆け込む先を間違えると時間を失います。
Q4不当労働行為の救済申立てに期限はありますか?
行為の日(継続するものはその終了日)から原則1年を経過すると申し立てられません。早めの行動が重要なので、最新の運用は窓口で確認してください。
Q5あっせん・調停・仲裁はどう違いますか?
あっせんは委員が間に入り合意を促す柔らかい手続、調停は調停案を示す手続、仲裁は仲裁裁定に労使が拘束される最も強い手続です。事案に応じて使い分けます。
Q6不当労働行為で会社を訴えるのと労働委員会はどちらが早いですか?
一概には言えませんが、労働委員会は専門機関で原則無料、労働者側委員も関与するため、組合差別の救済では裁判より早く命令が出ることがあります。
Q7退職後でも会社に団体交渉を求められますか?
在職中の未払い問題などについては、退職後にユニオンを通じて団体交渉を求められるケースがあります。正当な理由のない拒否は不当労働行為になり得ます。
Q8労働委員会の救済命令はどのくらいで出ますか?
事案により異なりますが、行政手続のため数年かかる裁判より比較的早く出る傾向があります。会社が再審査や行政訴訟で争うと長期化することもあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働委員会って、弁護士をつけないと使えないんですか?
いいえ、本人でも申し立てられます。労働組合法20条に基づく不当労働行為の審査やあっせんは、原則無料で、労働者本人や組合代表が直接手続できます。複雑な事案では代理人を立てることもありますが、必須ではありません。実務のポイント:労働委員会は公益、労働者、使用者の三者構成で、労働者側を代表する委員が必ず議論に関与します。中立な裁判官だけの裁判所とは構造が違い、労働者の視点を持つ委員が加わる。この仕組みを知っているかどうかで、申立てのハードルの感じ方が変わる
Q2労働委員会の救済命令が出たら、会社は本当に従うんですか?
確定した救済命令に従わない会社には過料の制裁があり(労働組合法32条)、裁判所の緊急命令に違反すればさらに重い制裁も科されます(労働組合法28条)。単なるお願いではなく強制力があります(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:会社が命令を不服として中央労働委員会への再審査や行政訴訟で争っている間も、緊急命令制度を使えば命令の効力を先に働かせられる。争われたら終わりではなく、その先の手まで用意されている
間違えやすい点 AI による整理
- 「労働委員会は労働組合がないと使えない」と思われがちだが、不当労働行為の救済は、組合員個人や、これから組合を作ろうとする労働者も申し立てられる。むしろ組合つぶしの初期段階こそ、この制度の出番だ
- 救済命令の存在を知っている人でも、その「重さ」を見落としている。確定した救済命令に従わない会社には過料、裁判所の緊急命令への違反にはさらに重い制裁まである(労働組合法28条、32条)。単なる勧告ではなく、法的強制力を持つ命令だ
- 「労働委員会も労働基準監督署も労働者の味方だから似たようなもの」という前提自体が誤っている。労基署は労働基準法違反(残業代、解雇予告など)を扱い、労働委員会は集団的労使関係(組合、団交、不当労働行為)を扱う。駆け込む先を間違えると、門前で時間を失う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 扱う紛争 | 労働委員会(20条):不当労働行為・団交・組合運営など集団的労使関係 | 労働基準監督署:残業代・解雇予告・労働時間など労働基準法違反 裁判所:解雇無効・損害賠償など個別の民事紛争一般 |
| 手続の性質 | 準司法的な審査 + あっせん・調停・仲裁による調整 | 行政指導・是正勧告・送検(刑事) 民事訴訟・労働審判による判断 |
| 費用・代理人 | 原則無料、弁護士なしでも申立て可、労働者側委員が関与 | 無料、申告ベース 訴訟費用・弁護士費用が発生しやすい |
| 結論の強制力 | 救済命令(確定後の不履行に過料、緊急命令制度あり) | 是正勧告(行政指導)、悪質なら送検 確定判決(強制執行が可能) |
他国ではどう定めているか 3 か国
韓国も三者構成の労働委員会が不当労働行為の救済と労働争議の調停・仲裁を担い、日本と類似の構造を持つ。
ドイツは独立の労働委員会ではなく、事業所内の調停機関(Einigungsstelle)と労働裁判所が役割を分担する点で構造が異なる。
米国のNLRBは不当労働行為(unfair labor practice)の審査と救済命令を担い、日本の労働委員会制度の直接の母法に当たる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、組合の委員長になった途端に遠隔地への転勤を命じられたら? これは不当労働行為(労働組合法7条1号の不利益取扱い)の典型だ。労働委員会に救済を申し立てれば、会社に転勤命令の撤回と原状回復を命じる救済命令が出る可能性がある。裁判と違って申立て費用はかからない
- あなたが中小企業の経営者で、組合からの団体交渉を「今は忙しい」と先延ばしにしていたら、ある日労働委員会から不当労働行為の調査通知が届く。正当な理由のない団交拒否(労働組合法7条2号)は典型的な不当労働行為。答弁の機会は限られ、放置すれば不利な認定が下る
- 賃上げ交渉が決裂し、ストライキ寸前。労使どちらかが労働委員会にあっせんを申請すれば、中立の委員が間に入り、双方の顔を立てる着地点を探る。決裂を避ける最後の安全弁だ
学説
通説:労働委員会の権限は、労使自治が機能不全に陥ったときに第三者が下支えする仕組みと理解される。常時介入すれば自治が育たず、放置すれば弱い側が潰れるため、審査・調整権限は『自治の補完』という位置に置かれているとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 改正:労働組合法の全部改正により現行法が成立。労働委員会の権限を整理し、不当労働行為の審査と労働争議の調整を中核的権限として位置づけた。
- 労働組合法 第7条不当労働行為の定義、審査の対象
- 労働組合法 第27条不当労働行為審査の開始手続
- 労働組合法 第5条労働組合の資格審査の権限
- 労働組合法 第18条地域的一般的拘束力の決議権限
- 労働組合法 第11条法人労組の登記の証明権限
- 労働関係調整法 第10条労働争議のあっせん手続の根拠
- 労働関係調整法 第29条労働争議の仲裁手続の根拠
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