労働組合法 第27条の4(除斥又は忌避の申立てについての決定)
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- 除斥又は忌避の申立てについては、労働委員会が決定する。
- 2.除斥又は忌避の申立てに係る公益委員は、前項の規定による決定に関与することができない。ただし、意見を述べることができる。
- 3.第一項の規定による決定は、書面によるものとし、かつ、理由を付さなければならない。
この条文の基本情報
除斥又は忌避の申立てについての決定とは何ですか?
定義除斥又は忌避の申立てについての決定とは、労働組合法第27条の4に定められた規定で、「除斥又は忌避の申立てについては、労働委員会が決定する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第27条の4(除斥又は忌避の申立てについての決定)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第27条の4の条文原文は「除斥又は忌避の申立てについては、労働委員会が決定する。」で始まります。
- 労働組合法第27条の4は第二節 不当労働行為事件の審査の手続に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第27条の4の前の条は労働組合法第27条の3です。
- 労働組合法第27条の4の次の条は労働組合法第27条の5です。
- 労働組合法第27条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第27条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/27_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法27条の4は、公益委員の除斥・忌避の申立てを労働委員会が決定し、当該委員は議決に関与できず意見のみ述べられ、決定は書面で理由を付して行うと定める。
Q · 労働委員会の公益委員が偏っていると感じたら、外す手続はどうなっていますか?
忌避を申し立て、委員会が書面で可否を決定します。
労働組合法27条の4により、公益委員の除斥・忌避の申立てがあると、その可否は労働委員会自身が決定します。申立ての対象となった当該公益委員は、その決定の議決には関与できませんが、意見を述べることはできます。さらに決定は必ず書面で、理由を付して行われます。この書面と理由は形式ではなく、却下された場合に、後の救済命令取消訴訟で『公正な審理を受けていない』と主張するための証拠になります。
解説
労働委員会で不当労働行為の審査を受けているとする。相手方の代理人弁護士と、事件を裁く公益委員が同じ法律事務所の出身だと後で気付いたら、あなたはどう動くか。泣き寝入りする必要はない。労働組合法27条の4は、その公益委員を排除する手続の最終段階を保障している。除斥(一定の関係があれば自動的に外れる、27条の2)と忌避(公正らしさを欠く事情があれば外すよう申し立てる、27条の3)。本条の核心は三つ。第一に、申立ての可否は労働委員会自身が決定する。第二に、狙われた当該公益委員は、自分の進退を決める決定には関与できない。ただし意見だけは述べられる。第三に、その決定は必ず書面で、しかも理由を付けなければならない。なぜ書面と理由が要るのか。あなたが忌避を却下されたとき、その理由書こそが、後の救済命令取消訴訟で「公正な審理を受けていない」と突くための弾になるからだ。
法的な位置づけ
労働組合法27条の4は、不当労働行為審査手続における公益委員の除斥又は忌避の申立てに対する決定手続を定める規定である。申立ての可否は労働委員会が決定し、申立ての対象となった当該公益委員はその決定の議決に関与できないが意見は述べられ、決定は書面により理由を付して行わなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公益委員の経歴と利害関係を確認する 審査を担当する公益委員に、当事者との一定の関係(除斥事由、27条の2)や公正らしさを欠く事情(忌避事由、27条の3)がないか、経歴・顧問歴・代理人との重なりを確認する
- 2.本案陳述の前に書面で申立てをする 除斥事由または忌避事由が見つかったら、本案について実質的な主張を述べる前に、書面で除斥・忌避の申立てを提出する。本案を一度でも述べると忌避権を失ったと扱われかねない
- 3.書面の決定を受領し保存する 委員会の決定は書面で理由を付して出される(27条の4第3項)。受領したら必ずコピーを保存し、示された理由の当否を記録する
- 4.却下なら取消訴訟の手続違反主張を準備する 却下決定の理由が薄い場合、最終的な救済命令が出た後の取消訴訟(行政事件訴訟法)で、中立性の審査が形骸化したとして手続的瑕疵を主張する準備を進める
よくある質問 AI による整理
Q1労働委員会の忌避とは何ですか?
公正らしさを欠く事情のある公益委員を、申立てによって審査から外す制度です。労働組合法27条の3が根拠で、可否は委員会が27条の4により決定します。
Q2公益委員の除斥事由とは何ですか?
当事者との一定の関係など、法定の事由があれば自動的に職務から外れるのが除斥です(27条の2)。申立てを待たずに排除される点で忌避と異なります。
Q3忌避の申立てはいつまでにすべきですか?
明文の期間制限はありませんが、当該委員の関与のもとで本案について陳述した後は忌避権を失うと解されます。気付いた時点で本案陳述の前に出すのが原則です。
Q4労働委員会の委員が公平でないと感じたらどうすればいいですか?
経歴や利害関係を確認し、除斥・忌避事由があれば本案を述べる前に書面で申立てをします。委員会は書面で理由を付して可否を決定します。
Q5不当労働行為審査で委員を外す方法はありますか?
除斥(27条の2)と忌避(27条の3)があり、その可否は27条の4により委員会が書面で決定します。当該委員は議決に関与できません。
Q6忌避が却下されたら取消訴訟で使えますか?
却下決定の書面と理由は保存すべきです。理由が薄ければ、救済命令の取消訴訟で『公正な審理を欠いた』という手続的瑕疵を主張する足場になります。
Q7除斥と忌避の違いは何ですか?
除斥は法定事由があれば申立てなしに自動で外れる仕組み、忌避は公正らしさを欠く事情を理由に申立てで外す仕組みです。手続のきっかけが異なります。
Q8忌避された公益委員は自分で却下を決められますか?
できません。27条の4第2項により、当該委員はその決定の議決に関与できず、意見を述べられるだけです。決めるのは残りの委員です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働委員会の委員って、本当に外せるんですか? お役所の人を素人が動かせるとは思えないんですが。
外せます。労働組合法27条の4は除斥・忌避の申立てを正面から認め、委員会はそれを書面で決定しなければなりません。公益委員は弁護士や学者が務め、裁判官に準じた中立義務を負います。実務のポイント:実際に忌避が認められる例は多くありませんが、申立てそのものが委員に『見られている』という緊張を与え、訴訟指揮を慎重にさせる副次効果があります。認められるかどうかより、出した事実に意味がある場面がある。
Q2忌避を申し立てたら、その委員が自分で『却下』って決めちゃうんじゃないですか?
いいえ。27条の4第2項により、忌避された当該公益委員は、その決定への関与(議決)ができません。意見は述べられますが、自分の進退を自分で決めることはできない構造です。実務のポイント:だからこそ却下決定の『理由』が鍵になります。残りの委員がどんな理由で却下したかが書面に残り、それが薄ければ後の取消訴訟で『中立性の審査が形骸化していた』と突く材料になる。決定書は必ずコピーを取っておく。
間違えやすい点 AI による整理
- 「行政の委員会だから、裁判官のような中立義務はゆるい」と思われがちだが逆だ。労働委員会の公益委員にも、民事訴訟の裁判官に準じた除斥・忌避の規律(労組法27条の2、27条の3)が及ぶ。中立性が疑われる委員を、あなたは正面から排除できる
- 忌避ができること自体は知っていても、その決定が「書面かつ理由付き」でなければならない意味の重さを、多くの人が見落としている。これは単なる形式ではない。理由が不十分な却下決定は、後の命令取消訴訟で手続的瑕疵を攻める足場になる。書面化の要求は、あなたのための証拠保全装置だ
- 「忌避が認められれば、自分に有利な委員に替えてもらえる」と考える人がいるが、問いの立て方がそもそも違う。忌避は有利な裁き手を選ぶ制度ではなく、不公正な裁き手を外すだけの制度だ。次に座るのが誰かをあなたは選べない。期待すべきは『公正な手続』であって『有利な顔ぶれ』ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 27条の4:除斥・忌避の申立てに対する決定手続 | 27条の2:公益委員の除斥事由そのもの 27条の3:公益委員の忌避の申立て |
| 排除のきっかけ | 申立てを受けて委員会が決定する | 法定事由があれば申立てなしに自動的に職務から外れる 公正らしさを欠く事情を理由に当事者が申立てる |
| 当該委員の関与 | 決定の議決に関与不可、ただし意見は述べられる | 該当すれば当然に除外される 忌避される側の立場 |
| 形式の要求 | 決定は書面かつ理由付与が必須 | 事由該当の判断(除斥は当然効) 申立ての方式(本案陳述前が原則) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も裁決委員・公務員の迴避(自行迴避・申請迴避)を制度化。申請に対する許否の決定が必要で、書面性・理由付与の運用は日本と類似する。
韓国の労働委員会法も委員の除斥・忌避・回避を明文化。除斥は法定事由による当然排除、忌避は申立てによる排除という構造が日本と一致する。
ドイツは労働裁判所手続でも民訴の裁判官除斥・忌避(ZPO §§ 41-49)を準用。母法として日本の制度設計に影響した系譜にある。
米国は行政手続法上、審理を主宰する者の中立性を要求し、利害関係や偏見を理由とする disqualification を認める。NLRB の審査官・委員にも中立義務が及ぶ。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 審査を担当する公益委員が、過去に相手企業の顧問だったと後から知ったら? 忌避の申立てができる。だが問題はタイミングだ。審理が進んで本案について意見を述べた後では、忌避権を失ったと扱われかねない。気付いた瞬間が勝負になる
- あなたが会社側で、組合から不当労働行為を申し立てられた立場。担当公益委員が露骨に組合寄りの訴訟指揮をする。忌避を申し立てれば、委員会はその当否を書面で決定しなければならない。形だけの却下なら、その理由の薄さが後で効いてくる
- 忌避を申し立てた。狙われた公益委員は、自分を外すかどうかの決定には加われない。ただし「私は公正だ」と意見を述べる権利は残っている。決めるのは残りの委員たちだ
- 公益委員の経歴に問題を見つけた。だが審理はあと一回の期日で結審しそうだ。忌避は本案について陳述する前に出すのが鉄則。残された数日で申立書を書き上げられるかどうかで、公正な顔ぶれで裁かれるかが決まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公益委員に除斥事由(相手方との一定の関係、27条の2)または忌避事由(公正らしさを欠く事情、27条の3)がないか、委員の経歴と利害関係を確認2. 該当があれば、本案について陳述する前に、書面で除斥・忌避の申立てを行う3. 委員会の決定は書面かつ理由付きで出るので、必ず受領しコピーを保存4. 却下されたら、その理由の当否を記録し、最終的な救済命令が出た後の取消訴訟(行政事件訴訟法)で手続違反として主張する準備をする
訴えられた側:1. 相手から忌避を申し立てられた場合、当該公益委員はその決定への関与(議決)はできないが、意見を述べる権利はある(27条の4第2項)、事実関係を正確に陳述してもらう2. 申立てが引き延ばし目的の濫用であれば、その点を委員会に主張3. 決定が出るまでの手続進行と審理遅延のリスクを見積もる4. 万一忌避が認められても、それは中立性確保のためであり、本案の有利不利を意味しないと整理する
時効(請求できる期限):除斥・忌避の申立てに明文の期間制限はないが、当事者が当該委員の関与のもとで本案について陳述をした後は忌避権を失うと解されるのが実務(民事訴訟法24条2項に準じた運用、現行効力を要確認)。気付いた時点で速やかに、本案陳述の前に申し立てるのが原則
学説
通説:労働委員会の公益委員に対する除斥・忌避は、民事訴訟法23-25条の裁判官に対する規律に準じて運用され、審査の中立性と適正手続を担保する。27条の4が要求する決定の書面化・理由付与は、後の救済命令取消訴訟における手続的瑕疵の司法審査を可能にする趣旨と解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年) 不当労働行為審査手続の迅速化・的確化を目的とする労働組合法改正により、公益委員の除斥・忌避とその申立てに対する決定手続が整備され、27条の2から27条の4の現行条文構成が設けられた。中立な審査体制の明文化が進んだ
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 改正:不当労働行為審査手続の迅速化・的確化を目的とする労働組合法改正により、公益委員の除斥・忌避とその申立てに対する決定手続が整備され、27条の2から27条の4の現行構成が設けられた。
- 労働組合法 第27条の2公益委員の除斥事由を定める前提規定
- 労働組合法 第27条の3公益委員の忌避の申立てを定める前提規定
- 労働組合法 第27条不当労働行為事件の審査手続の開始
- 労働組合法 第27条の12審査の結論たる救済命令、中立性の瑕疵が命令の効力に影響(現行効力を要確認)
- 民事訴訟法 第23条裁判官の除斥制度の原型、準用的参照
- 民事訴訟法 第24条裁判官の忌避制度の原型、準用的参照
- 民事訴訟法 第25条除斥又は忌避の裁判手続の原型、本条と同構造
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