外国為替及び外国貿易法 第24条(経済産業大臣の許可を受ける義務を課する特定資本取引)
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- 経済産業大臣は、居住者による特定資本取引(第二十条第二号に掲げる資本取引(同条第十二号の規定により同条第二号に準ずる取引として政令で定めるものを含む。)のうち、貨物を輸出し、又は輸入する者が貨物の輸出又は輸入に直接伴つてする取引又は行為として政令で定めるもの及び鉱業権、工業所有権その他これらに類する権利の移転又はこれらの権利の使用権の設定に係る取引又は行為として政令で定めるもの(短期の国際商業取引の決済のための取引として政令で定めるものを除く。)をいう。以下同じ。)が何らの制限なしに行われた場合には、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行することを妨げ、若しくは国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与することを妨げることとなる事態を生じ、この法律の目的を達成することが困難になると認めるとき、又は第十条第一項の閣議決定が行われたときは、政令で定めるところにより、当該特定資本取引を行おうとする居住者に対し、当該特定資本取引を行うことについて、許可を受ける義務を課することができる。
- 2.前項に定める場合のほか、経済産業大臣は、居住者による特定資本取引が何らの制限なしに行われた場合には、第二十一条第二項各号に掲げるいずれかの事態を生じ、この法律の目的を達成することが困難になると認めるときは、政令で定めるところにより、当該特定資本取引を行おうとする居住者に対し、当該特定資本取引を行うことについて、許可を受ける義務を課することができる。
- 3.特定資本取引について第一項及び前項の規定により許可を受ける義務が課された場合には、当該特定資本取引を行おうとする者は、政令で定めるところにより、これらの規定による許可の申請を併せて行うことができる。この場合において、経済産業大臣は、当該申請に係る特定資本取引について許可を受ける義務を課することとなつた事態のいずれをも生じさせないかを併せ考慮して、許可をするかどうかを判断するものとする。
この条文の基本情報
経済産業大臣の許可を受ける義務を課する特定資本取引とは何ですか?
定義経済産業大臣の許可を受ける義務を課する特定資本取引とは、外国為替及び外国貿易法第24条に定められた規定で、「経済産業大臣は、居住者による特定資本取引(第二十条第二号に掲げる資本取引(同条第十二号の規定により同条第二号に準ずる取引として政令で定めるものを含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第24条(経済産業大臣の許可を受ける義務を課する特定資本取引)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第24条の条文原文は「経済産業大臣は、居住者による特定資本取引(第二十条第二号に掲げる資本取引(同条第十二号の規定により同条第二号に準ずる取引として政令で定めるものを含む。」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第24条は第四章に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第24条の前の条は外国為替及び外国貿易法第23条です。
- 外国為替及び外国貿易法第24条の次の条は外国為替及び外国貿易法第24条の2です。
- 外国為替及び外国貿易法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外為法24条は、輸出入や工業所有権に直接伴う貸付・保証等の特定資本取引について、条約履行や制裁発動時に経済産業大臣が政令で許可義務を課せると定める。
Q · 輸出許可が要らない機械でも、代金の延払いや保証に許可が必要になることはある?
許可対象に指定されれば、貨物とは別に経産大臣の許可が要る
外為法24条は、貨物の輸出入に直接伴う貸付・債務保証などの取引や、特許などの工業所有権の移転・使用権設定に係る取引を「特定資本取引」とし、経済産業大臣が政令で許可義務を課せると定めます。発動要件は、条約履行や国際平和への寄与が妨げられる場合、10条1項の閣議決定があった場合、21条2項の国際収支・為替相場等の事態です。貨物の輸出許可(48条)とは別軸の規制で、短期の国際商業取引の決済は対象外です。
解説
輸出許可さえ取れば取引は終わり、と考える人は多い。だが外為法には、貨物そのものではなく「貨物に付いてくるお金の約束」を狙う条文がある。24条がそれだ。輸出入に直接伴う貸付・借入や債務保証(例:海外の買い手に代金の後払いを認める延払い、輸入代金の前払い保証)と、鉱業権・特許権などの工業所有権の譲渡や使用権の設定に伴う貸借・保証。これを法律は「特定資本取引」と呼ぶ。経済産業大臣は、条約の誠実な履行が妨げられる、国際平和への努力が妨げられる、閣議決定による対応措置(10条1項)が発動された、あるいは国際収支や為替相場に深刻な影響が出る(21条2項)と判断したとき、政令を通じて居住者に「許可を受ける義務」を課せる。貨物がシロでも、付随する資金の約束がクロになりうるということだ。短期の国際商業取引の決済は除かれる。この線引きを知っているかどうかで、制裁案件で足をすくわれるか、事前に回避できるかが分かれる。
法的な位置づけ
外国為替及び外国貿易法24条は、居住者が行う特定資本取引、すなわち貨物の輸出入に直接伴う貸付・債務保証等の取引および鉱業権・工業所有権等の移転や使用権設定に係る取引(短期の国際商業取引の決済を除く)について、経済産業大臣が政令により許可義務を課すことができる旨を定める規定である。
手順
- 1.資金条件を貨物とは別に洗い出す 輸出入契約やライセンス契約ごとに、延払い・貸付・債務保証・前受金・ロイヤルティ前払いなどの資金条件を一覧化する。貨物の該非判定とは別シートで管理する
- 2.政令・告示で許可対象かを照合 外国為替令と経済産業省の告示で、取引相手・相手国・取引類型が許可対象として指定されていないかを確認する。告示の施行日と取引実行日の前後関係も記録する
- 3.署名前に経済産業省へ事前相談 判断に迷う場合は契約署名前に経済産業省の窓口へ相談し、相談記録を書面で残す。署名前なら支払条件の組み替えで許可不要の構造にできる余地がある
- 4.許可申請と取引実行の管理 許可対象なら取引実行前に経済産業大臣へ許可申請する。1項と2項の双方の義務がある場合は3項により併せて申請する。許可取得まで相手方へ書面で実行保留を通知する
よくある質問 AI による整理
Q1特定資本取引とは何ですか?
外為法24条が定める、貨物の輸出入に直接伴う貸付・債務保証等の取引と、鉱業権・工業所有権等の移転や使用権設定に係る取引です。短期の国際商業取引の決済は除かれます。
Q2特定資本取引の許可はどこに申請する?
経済産業大臣(経済産業省)です。資本取引の多くは財務大臣所管ですが、本条の特定資本取引は経済産業大臣の所管に切り出されています。
Q3延払い輸出は外為法違反になる?
延払いそのものは違法ではありません。ただし相手や相手国が制裁措置の対象として政令・告示で指定されていれば、延払いという信用供与に許可が必要になります。
Q4特許ライセンスにも外為法の許可が必要?
工業所有権の使用権設定に係る取引は特定資本取引になりえます。許可義務が課されていれば、技術提供の役務取引許可(25条)とは別に検討が必要です。
Q5外為法24条の許可はいつから必要になる?
条文だけでは義務は生じず、政令とそれを受けた告示で対象が特定され、その施行日から許可義務が発生します。閣議決定の報道日ではありません。
Q6特定資本取引を無許可で行うとどうなる?
外為法の罰則や行政上の措置の対象になりえます。具体的な法定刑は改正で動くことがあるため、最新条文の確認と弁護士への相談が必要です。
Q7外為法24条の1項と2項の違いは?
1項は条約履行・国際平和への寄与の妨げや閣議決定を要件とし、2項は国際収支や為替相場の急変など21条2項の経済的事態を要件とします。
Q81項と2項の許可は一度に申請できる?
できます。24条3項により、両方の許可義務が課された場合は併せて申請でき、大臣はいずれの事態も生じないかを併せて考慮して判断します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1輸出許可をもう取ってるんですけど、支払いの条件まで別に許可がいるんですか?
要る場合がある。貨物の輸出許可(48条)と特定資本取引の許可(24条)は別の制度で、延払いや債務保証といった資金の約束が許可対象として指定されていれば、別途申請が必要になる。実務のポイント:審査の現場では、貨物の許可申請書に書かれた支払条件と、実際の契約書の支払条件が食い違っていないかが見られる。二つの書類を別々の担当者が作ると、ここでほころびが出る
Q2前受金をもらうだけでも特定資本取引になるんですか?
一律には言えない。24条1項は短期の国際商業取引の決済のための取引を除外しており、通常の貿易決済の範囲なら対象外になりうる。ただし期間や金額の実態が信用供与に近ければ判断は変わる。具体的な線引きは外国為替令と関係省令で確認する。実務のポイント:迷ったら経済産業省の窓口に事前相談するのが最短ルートである。書面で相談記録を残しておけば、後で解釈が争われたときの防御材料になる
Q3制裁のニュースが出たけど、うちの契約が対象かどうか、いつ分かるんですか?
法的な許可義務は、24条に基づく政令とそれを受けた告示で対象が特定されて初めて生じる。10条1項の閣議決定は発動の引き金であって、対象の具体的な範囲は告示を読まなければ確定しない。実務のポイント:制裁措置は発表から施行までの期間が短いことが多い。大手商社はニュースではなく官報と経済産業省の告示ページを毎朝確認する担当者を置いている。中小企業こそ、その一手間が効く
間違えやすい点 AI による整理
- 「貨物が輸出許可不要なら、その取引全体も自由だ」と思われがちだが、特定資本取引の許可は貨物の該非判定とは別軸で判断される。貨物がシロでも、それに伴う延払いや債務保証が許可対象になることがある
- 外為法の資本取引は財務省の管轄だと覚えている人は多い。それ自体は間違いではないが、輸出入や工業所有権に直結する一部の資本取引は経済産業大臣の所管に切り出されている。どの官庁に何を出すのか、窓口を取り違えるだけで手続は数週間遅れる
- 「許可制になるのは軍事物資の取引だけ」という問いの立て方自体がずれている。本条の発動要件には国際収支の均衡や為替相場の急変など経済的な事態(21条2項)も含まれ、対象は物の危険性ではなく、取引が生む国際的・経済的影響で決まる
- 制裁の発表はニュースで知ればよいと考える企業が多いが、法的な許可義務は政令や告示で具体化されて初めて効力を持つ。ニュースの見出しと告示の条文は一致しないことがあり、その落差で契約は無許可取引になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 所管大臣 | 外為法24条:経済産業大臣 | 外為法21条:財務大臣 外為法48条:経済産業大臣 |
| 規制の対象 | 輸出入に直接伴う貸付・保証等、工業所有権等に係る資本取引(特定資本取引) | 特定資本取引以外の資本取引一般 貨物の輸出そのもの |
| 発動要件 | 条約履行・国際平和への寄与の妨げ、10条1項の閣議決定、21条2項の経済的事態 | 条約履行・国際平和、閣議決定、国際収支・為替相場・金融市場への悪影響 国際平和・安全の維持等の観点から政令で指定 |
| 実務上の見落とし | 貨物がシロでも支払条件や保証で許可対象になる | 財務大臣と経済産業大臣の窓口の取り違え 該非判定だけで取引全体を安全と誤信 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は緊急時の外為取引制限と、条約履行等による輸出入制限を別法で定める。日本のように貿易付随の資本取引だけを切り出す構造ではない
韓国は資本取引を申告制を中心に管理し、制裁局面では企画財政部の告示で許可制を課す。所管が財政当局に集中する点で日本と異なる
ドイツは対外経済法で安全保障・外交利益保護のための取引制限を包括的に授権し、EU制裁規則が直接適用される二層構造
米国は大統領の緊急事態宣言を起点に、財務省OFACが資金取引全般を広く禁止・許可制とする。域外適用が強い点が特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中堅機械メーカーの営業担当として、海外の買い手に「代金は3年分割で結構です」と延払いを提案した。機械は輸出許可の対象外と確認済み。だが相手が経済制裁の対象として指定された者だった場合、延払いという信用供与そのものが許可制になっている可能性がある。貨物のチェックだけで安心していたのが盲点だった
- もし自社の特許を、制裁対象国に関係する企業へライセンスし、ロイヤルティの前払いを受ける契約を結んだら、どうなる? 工業所有権の使用権設定に伴う資本取引として、特定資本取引の許可が問題になりうる。技術提供の許可(25条)とは別の検討が要る
- 取引先の子会社が輸入代金を払えるよう、親会社のあなたの会社が海外の売り手に債務保証を差し入れる予定だ。調印まであと5日。相手の所在国に制裁措置が出ていないか、今すぐ確認しないと、署名した瞬間に無許可取引になりかねない
- 友人の貿易会社の社長から「前受金をもらうだけなのに、なぜ許可が必要なんだ」と電話が来た。前受金は短期決済か、それとも実質的な資金の借入か。その線引きを政令がどう定めているかで答えが変わる
- 閣議決定で新たな制裁措置が発表された朝。進行中の案件が対象になるかどうか、法務部には一日しか猶予がない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引相手や相手国に制裁措置が出た場合、進行中の延払い・保証・ライセンス契約を洗い出す2. 外国為替令や経済産業省の告示で、どの取引が許可対象として指定されたかを条文ベースで確認3. 対象なら取引実行前に経済産業大臣へ許可申請。1項と2項の両方の義務が課されている場合は3項に基づき併せて申請できる4. 契約相手には法令上の許可待ちである旨を書面で通知し、不可抗力条項の適用も検討する
訴えられた側:1. 無許可取引の疑いを指摘されたら、まず取引が短期の国際商業取引の決済として除外される類型でなかったかを検証2. 取引日と告示の施行日の前後関係を時系列で整理3. 社内調査の記録を残し、弁護士を通じて経済産業省への自主申告を検討する。自主申告は処分・刑事手続の判断で考慮される余地がある4. 再発防止として、資金条件をチェックする社内の輸出管理規程を改訂する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。無許可の特定資本取引は外為法の罰則規定の対象になりうるが、罰則の条番号・法定刑、それに連動する公訴時効(刑事訴訟法250条)は改正で動くことがある(最新の改正状況をご確認ください)。許可義務は政令・告示の施行日から効力を持つため、起算点は常に告示の施行日となる
改正沿革 AI による整理
- 平成9年(1997年)改正、平成10年(1998年)施行 外国為替及び外国貿易管理法が外国為替及び外国貿易法に改められ、資本取引は原則自由・例外許可の枠組みへ移行した。本条もこの枠組みの中に置かれている(本条の個別改正内容は人的検証が必要)
- 平成16年(2004年)改正 10条1項の閣議決定による対応措置の制度が設けられ、本条1項の発動要件にも閣議決定が組み込まれたとされる(改正の範囲は要確認)
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:外国為替及び外国貿易管理法として制定。対外取引を原則禁止・例外許可とする管理法体制の下で出発した
- 2.平成9年(1997年) 改正:題名を外国為替及び外国貿易法に改め、平成10年施行。資本取引は原則自由・例外許可の枠組みへ移行した(本条の個別改正内容は要確認)
- 3.平成16年(2004年) 改正:10条1項の閣議決定による対応措置の制度が設けられ、本条1項の発動要件にも閣議決定が組み込まれたとされる(改正範囲は要確認)
- 外国為替及び外国貿易法 第20条資本取引の定義、特定資本取引の範囲の基礎
- 外国為替及び外国貿易法 第21条財務大臣所管の資本取引許可、2項事態の定義
- 外国為替及び外国貿易法 第10条閣議決定による対応措置の発動根拠
- 外国為替及び外国貿易法 第25条技術提供等の役務取引許可との併存
- 外国為替及び外国貿易法 第48条貨物の輸出許可、資金面とは別の検問
- 国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法 第1条国際テロリストとの取引規制の特則(通称 国際テロリスト財産凍結法)
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