外国為替及び外国貿易法 第29条(措置命令)
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- 財務大臣及び事業所管大臣は、次に掲げる場合において、対内直接投資等又は特定取得が国の安全等に係る対内直接投資等又は国の安全に係る特定取得に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該対内直接投資等又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等又は特定取得により取得した株式又は持分の全部又は一部の処分その他必要な措置を命ずることができる。
- 一第二十七条第一項又は第二十八条第一項の規定による届出をしなければならない外国投資家が、当該届出をせずに対内直接投資等又は特定取得を行つた場合
- 二第二十七条第一項又は第二十八条第一項の規定による届出をした外国投資家が、禁止期間の満了前に、当該届出に係る対内直接投資等又は特定取得を行つた場合
- 2.財務大臣及び事業所管大臣は、第二十七条第一項又は第二十八条第一項の規定による届出をした外国投資家が、当該届出に関し虚偽の届出をした場合において、当該届出に係る対内直接投資等又は特定取得が国の安全等に係る対内直接投資等又は国の安全に係る特定取得に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該対内直接投資等又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、必要な措置を命ずることができる。
- 3.財務大臣及び事業所管大臣は、第二十七条第一項又は第二十八条第一項の規定による届出をした外国投資家が、第二十七条第七項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定により応諾する旨の通知をした対内直接投資等若しくは特定取得に係る内容の変更の勧告に従わず、又は第二十七条第十項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定による対内直接投資等若しくは特定取得に係る内容の変更の命令に違反した場合には、当該対内直接投資等又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等又は特定取得により取得した株式又は持分(第二十七条第五項若しくは第二十八条第五項の規定により当該対内直接投資等若しくは特定取得に係る株式の数若しくは金額若しくは持分の口数若しくは金額の変更を勧告した場合における当該変更に係る部分又は第二十七条第十項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定により当該対内直接投資等若しくは特定取得に係る株式の数若しくは金額若しくは持分の口数若しくは金額の変更を命じた場合における当該変更に係る部分に限る。)の全部又は一部の処分その他必要な措置を命ずることができる。
- 4.財務大臣及び事業所管大臣は、第二十七条第一項又は第二十八条第一項の規定による届出をした外国投資家が、第二十七条第七項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定により応諾する旨の通知をした対内直接投資等若しくは特定取得の中止の勧告に従わず、又は第二十七条第十項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定による対内直接投資等若しくは特定取得の中止の命令に違反した場合には、当該対内直接投資等又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等又は特定取得により取得した株式又は持分の全部又は一部の処分その他必要な措置を命ずることができる。
- 5.財務大臣及び事業所管大臣は、第二十七条の二第一項又は前条第一項の規定により第二十七条第一項又は第二十八条第一項の規定による届出をせずに対内直接投資等又は特定取得を行つた第二十七条の二第一項又は前条第一項に規定する外国投資家が、第二十七条の二第四項又は前条第四項の規定による命令に違反した場合であつて、当該対内直接投資等又は特定取得が国の安全等に係る対内直接投資等又は国の安全に係る特定取得に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該対内直接投資等又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等又は特定取得により取得した株式又は持分の全部又は一部の処分その他必要な措置を命ずることができる。
- 6.第一項第二号の「禁止期間」とは、第二十七条第二項本文に規定する期間(同条第三項若しくは第六項の規定により延長され、又は同条第二項ただし書若しくは第四項の規定により短縮された場合には、当該延長され、又は短縮された期間)又は第二十八条第二項本文に規定する期間(同条第三項若しくは第六項の規定により延長され、又は同条第二項ただし書若しくは第四項の規定により短縮された場合には、当該延長され、又は短縮された期間)をいう。
この条文の基本情報
措置命令とは何ですか?
定義措置命令とは、外国為替及び外国貿易法第29条に定められた規定で、「財務大臣及び事業所管大臣は、次に掲げる場合において、対内直接投資等又は特定取得が国の安全等に係る対内直接投資等又は国の安全に係る特定取得に該当すると認めるときは…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第29条(措置命令)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第29条の条文原文は「財務大臣及び事業所管大臣は、次に掲げる場合において、対内直接投資等又は特定取得が国の安全等に係る対内直接投資等又は国の安全に係る特定取得に該当すると認めるときは…」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第29条は第五章に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第29条の前の条は外国為替及び外国貿易法第28条の2です。
- 外国為替及び外国貿易法第29条の次の条は外国為替及び外国貿易法第30条です。
- 外国為替及び外国貿易法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
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- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第29条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外国為替及び外国貿易法29条は、無届け・禁止期間中の取得、虚偽届出、勧告・命令違反などをした外国投資家に対し、財務大臣と事業所管大臣が株式処分等の措置を命じられると定める。
Q · 外資が日本企業の株を買い終えた後でも、国は「売れ」と命令できるの?
手続違反があれば、取得済みの株式でも処分を命じられうる
外為法29条により、財務大臣と事業所管大臣は、無届けでの取得、禁止期間中の取得、虚偽の届出、応諾した勧告や変更・中止命令への違反、届出免除の遵守命令違反があった外国投資家に対し、株式・持分の全部または一部の処分などを命じることができます。1項・2項・5項では、国の安全等に係る投資だという認定と関税・外国為替等審議会の意見聴取が要件です。3項・4項(勧告・命令違反)にはこの要件がありません。
解説
株を買い終えた後でも、国がその株を手放せと命じることはできる。外国ファンドが日本企業の株式を買い集め、決済も株主名簿への記載も済んだ。取引は完了した、と誰もが思う。だが外国為替及び外国貿易法29条は、その「完了した取引」を巻き戻す権限を、財務大臣と事業所管大臣(その業種を担当する大臣。例:電力なら経済産業大臣)に与えている。発動のきっかけは五つある。事前届出をしなかった場合、届出はしたが禁止期間(原則30日の待機期間)が明ける前に取得した場合、虚偽の届出をした場合、大臣の変更・中止の勧告に応じると通知しながら従わなかった場合や命令に違反した場合、そして届出免除制度を使ったのに遵守命令に違反した場合である。命じられる内容は、取得した株式の全部または一部の処分(売却して手放すこと)その他必要な措置。見落とされやすいのは、「外国投資家」には外資が議決権の50% 以上を持つ日本法人も含まれることだ。届出の一手を省いた代償は、自分が選んだ時期と値段で売れないことである。
法的な位置づけ
外国為替及び外国貿易法29条は、対内直接投資等および特定取得に関する事後的な是正措置を定める規定である。事前届出義務の違反、禁止期間中の取得、虚偽の届出、勧告・命令への違反、届出免除の遵守命令違反を要件として、財務大臣及び事業所管大臣が外国投資家に対し、取得した株式・持分の処分その他必要な措置を命ずる権限を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1外為法の措置命令とは?
外為法29条に基づき、手続に違反した外国投資家に対して、財務大臣と事業所管大臣が株式・持分の処分その他必要な措置を命じる行政処分です。
Q2外為法 事前届出の禁止期間は何日?
原則として届出の受理日から30日です。短縮されることもあり、審査が必要な場合は最長5か月まで延長されます(27条)。この期間中に取得すると29条1項2号に当たります。
Q3外為法で虚偽の届出をしたらどうなる?
国の安全等に係る投資だと認定されると、審議会の意見を聴いたうえで「必要な措置」を命じられることがあります(29条2項)。刑事罰の規定も別に確認が必要です。
Q4外為法の措置命令に審議会の意見は必要?
1項・2項・5項では関税・外国為替等審議会の意見聴取が必要です。勧告・命令違反を扱う3項・4項では、条文上この手続は求められていません。
Q5外為法の株式処分命令は全株式が対象?
1項・4項・5項は取得した株式の「全部又は一部」が対象です。変更勧告・変更命令への違反を扱う3項は、変更を求められた部分に限られます。
Q6外為法の措置命令に不服があるときは取消訴訟できる?
措置命令は行政処分なので、審査請求や取消訴訟で争う余地があります。取消訴訟の出訴期間は原則として処分を知った日から6か月です(行政事件訴訟法14条)。
Q7外為法の特定取得とは?
外国投資家が、他の外国投資家から国内の非上場会社の株式・持分を譲り受けることです。28条で事前届出の対象とされ、29条の措置命令の対象にもなります。
Q8外為法の措置命令に従わないとどうなる?
措置命令違反には外為法の罰則規定が別に適用されうるため、行政上の不利益に加えて刑事責任のリスクも生じます。適用条項は最新の条文でご確認ください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1届出を出し忘れて株を買っちゃったんですが、すぐに売れって言われるんですか?
自動的にそうなるわけではない。29条1項の措置命令には、その取得が国の安全等に係る投資だという大臣の認定と、関税・外国為替等審議会の意見聴取が必要である。安全保障上の懸念がない業種なら、処分命令まで進まないこともある。実務のポイント:当局が見ているのは届出漏れの事実だけではなく、気付いた後の動き方である。発覚前に自分から相談した会社と、指摘されてから弁明した会社とでは、その後の扱いの空気がまるで違う
Q2うちは日本の会社なのに、なんで外為法の届出が必要なんですか?
外為法26条の外国投資家の定義に、外国人や外国法人が議決権の50% 以上を直接・間接に保有する日本法人などが含まれるからである。会社の登記地ではなく、誰が支配しているかで判断される。実務のポイント:資金調達を重ねるうちに海外 VC の持分合計が50% を超えていた、という例は珍しくない。資本政策表を見直すとき、この50% のラインを外為法上の境界線として意識している経営者は少ない
Q3勧告に応じるって回答した後に気が変わったら、どうなりますか?
27条7項により応諾の通知をした勧告に従わない場合、29条3項・4項により株式の処分その他必要な措置を命じられる可能性がある。この場面では、1項のような審議会の意見聴取が条文上の要件になっていない。実務のポイント:応諾の通知は交渉の終わりではなく、国との約束の始まりである。勧告の内容に不満があるなら、応諾の前に条件を詰めるのが鉄則で、応諾した後に争う余地はほとんど残らない
間違えやすい点 AI による整理
- 「外為法の外資規制は外国企業の話で、日本企業には関係ない」と考えがちだが、外国投資家の定義には、外国人・外国法人が議決権の50% 以上を直接または間接に持つ日本法人や、役員の過半数が非居住者である法人も含まれる。視点を変えれば、あなたの会社が株式を取得する側に立った瞬間、会社自体が規制対象になっている可能性がある
- 無届けで取得した場合の不利益は刑事罰くらいだ、と軽く見られやすい。だが29条の本当の重さは、刑罰とは別に「株式の処分命令」が出ることにある。処分を命じられた株を売るタイミングは自分では選べず、市場に売り圧力として見透かされ、買い手には足元を見られる。取得のために払ったプレミアムはほぼ確実に失われる
- 「29条の措置命令はどの場合でも国の安全の審査を経る」という理解は半分しか正しくない。1項・2項・5項は、国の安全等に係る投資だという認定と関税・外国為替等審議会の意見聴取が要件になっている。一方で勧告・命令違反を扱う3項・4項にはその要件が条文上ない。すでに審査を経て問題ありと判断された取引だからである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 介入のタイミング | 29条:取得後の事後是正(株式処分命令など) | 27条:取得前の事前審査(禁止期間・変更/中止勧告) 27条の2:事前届出免除(取得後の報告と遵守命令) |
| 発動の要件 | 無届け・期間違反・虚偽届出・勧告命令違反・遵守命令違反 | 届出対象の投資が国の安全等に係ると判断される場合 免除基準(役員に就任しないことなど)に違反するおそれがある場合 |
| 審議会の意見聴取 | 1項・2項・5項は必要、3項・4項は不要 | 勧告の前に聴取する 条文を確認して判断が必要 |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は経済部投資審議委員会による事前許可制が中心。とくに中国資本には個別の許可と、違反時の罰則・是正の規定を重ねている
韓国は外国人投資促進法の枠内で、国家安全保障に影響するおそれのある投資を審査し、制限する仕組みを持つ
中国は安全審査で投資の禁止や条件付承認を行い、未申告の投資には期限内の処分などの是正を求める仕組みを持つ
ドイツは連邦経済省が業種横断・業種別に審査し、取得の禁止(Untersagung)や、実行済み取引の巻き戻し措置を命じられる
フランスは経済相の事前許可制をとる。無許可の投資には原状回復の命令や制裁金などの是正手段がある
米国は CFIUS 審査を経て、大統領が完了済み取引の売却(divestment)を命じられる。事後介入の射程は日本より広い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 外資系 VC が議決権の過半数を握るあなたのスタートアップが、半導体部品メーカーの株式を取得した。登記上も社名も日本企業なので、届出が必要だとは誰も考えなかった。ところが法律上、あなたの会社は「外国投資家」に当たる。無届けの取得として29条1項1号の射程に入る
- 届出は出した。受理から12日目、先方との交渉がまとまり、急いでクロージングを実行した。禁止期間の短縮通知はまだ届いていない。書類は全部そろっているのに、29条1項2号の「禁止期間の満了前」の取得になる
- もし海外の投資家が、財務省から届いた変更勧告に「応諾する」と回答しておきながら、実際には勧告より多い株式を取得していたらどうなる? 3項により、勧告で変更を求められた部分の株式について処分命令が出る。審議会の意見を聴く手続も要らない
- あなたは上場企業の IR 担当。外国人株主が役員選任の株主提案を出してきた。調べてみると、その株主は必要な事前届出を出していない可能性がある。総会まであと3週間。所管省庁への情報提供が、防衛策より早く効く場合がある
- 届出免除制度を使って上場株を買い進めた外国ファンドが、「役員に就任しない」という免除基準に反して取締役候補を送り込もうとした。遵守命令が出たのに無視すれば5項の処分命令の対象になる。免除は無条件の通行証ではない
取るべき行動
被害を受けた側:株式を取得された側の会社や、既存株主の立場で問題を感じたとき:1. 取得者の実質的な支配者と議決権比率を大量保有報告書・株主名簿で整理する2. 対象事業が指定業種(コア業種)に当たるかを告示の業種リストで確認する3. 無届けや禁止期間中の取得が疑われる場合、財務省国際局と事業所管省庁に事実関係を情報提供する4. 措置命令は大臣の権限であり、会社から株主に処分を強制することはできない。株主総会対策は会社法の枠内で別に組み立てる
訴えられた側:外国投資家として届出漏れや期間違反に気付いたとき:1. 追加の取得や議決権行使を止め、現状を凍結する2. 事後報告や事後届出の扱いについて、財務省と所管省庁へ自主的に相談する。自主申告の有無は当局の判断で重視されうる3. 取得の経緯・日付・意思決定の記録を時系列で保全する4. 措置命令が出た場合、処分の範囲(全部か一部か)と期限が争点になる。取消訴訟などの不服申立ても視野に入れて、外為法に詳しい弁護士と早期に協議する
時効(請求できる期限):措置命令を出すこと自体に期限の定めは条文上ない。事前届出の禁止期間は届出受理から原則30日(短縮・延長あり、延長は最長5か月、27条)。措置命令に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)が原則(外為法固有の手続特則の有無を含め、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正(要検証) 無届けの対内直接投資等や特定取得に対する株式処分等の措置命令の仕組みが整備されたとされる。改正の範囲と施行日は人的検証が必要
- 令和元年(2019年)改正(要検証) 事前届出免除制度の導入に伴い、免除を利用した外国投資家の遵守命令違反に対する措置命令(現行5項)が加わったとされる。条項構成の変遷は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成29年(2017年) 改正:無届けなどの対内直接投資等に対する株式処分等の措置命令の仕組みを整備し、特定取得を事前届出の対象に加えた(施行日と条項構成は要検証)
- 2.令和元年(2019年) 改正:事前届出免除制度を導入した。免除を利用した外国投資家が遵守命令に違反した場合の措置命令(現行5項)が関連して整備された(条項構成は要検証)
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