外国為替及び外国貿易法 第69条の7
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- 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、七年以下の拘禁刑若しくは二千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の価格の五倍が二千万円を超えるときは、罰金は、当該価格の五倍以下とする。
- 一第二十五条第一項又は第四項の規定による許可を受けないでこれらの項の規定に基づく命令の規定で定める取引をしたとき。
- 二第四十八条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める貨物の輸出をしたとき。
- 2.次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、十年以下の拘禁刑若しくは三千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の価格の五倍が三千万円を超えるときは、罰金は、当該価格の五倍以下とする。
- 一特定技術であつて、核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機のうち政令で定めるもの(以下この項において「核兵器等」という。)の設計、製造若しくは使用に係る技術又は核兵器等の開発、製造、使用若しくは貯蔵(次号において「開発等」という。)のために用いられるおそれが特に大きいと認められる貨物の設計、製造若しくは使用に係る技術として政令で定める技術について、第二十五条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める取引をしたとき。
- 二第四十八条第一項の特定の種類の貨物であつて、核兵器等又はその開発等のために用いられるおそれが特に大きいと認められる貨物として政令で定める貨物について、第二十五条第四項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める取引をしたとき又は第四十八条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める輸出をしたとき。
- 3.第一項第二号及び前項第二号(貨物の輸出に係る部分に限る。)の未遂罪は、罰する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第69条の7は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第69条の7の条文原文は「次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、七年以下の拘禁刑若しくは二千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の…」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第69条の7は第九章に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第69条の7の前の条は外国為替及び外国貿易法第69条の6です。
- 外国為替及び外国貿易法第69条の7の次の条は外国為替及び外国貿易法第69条の8です。
- 外国為替及び外国貿易法第69条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第69条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第69条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/69_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外為法第69条の7は、第25条・第48条の許可なく規制対象の技術提供や貨物輸出をした者を七年以下の拘禁刑等で罰し、核兵器等に関わる品目なら十年以下に加重する。
Q · 経済産業省の許可を取らずに規制対象の製品を輸出したら、どんな罰を受けるの?
最長七年の拘禁刑、核兵器等関連なら最長十年の拘禁刑
外為法第69条の7により、第25条・第48条の許可を受けずに規制対象の技術提供や貨物輸出をすると、七年以下の拘禁刑もしくは二千万円以下の罰金、またはその併科となります。目的物の価格の五倍が二千万円を超えれば、罰金の上限は価格の五倍まで上がります。核兵器・化学兵器・生物兵器やその運搬手段に関わる品目なら十年以下・三千万円以下に加重され、貨物輸出は未遂でも処罰されます。さらに第72条の両罰規定により、会社にも別枠で罰金が科されます。
解説
罰金の上限は二千万円と書いてある。だが同じ項の但し書きを読むと、目的物の価格の五倍が二千万円を超えれば、上限は価格の五倍まで上がる。一億円の装置なら上限は五億円だ。本条が罰するのは、外国為替及び外国貿易法第25条(技術の提供)または第48条(貨物の輸出)の許可を受けずに、政令・省令で定める取引や輸出をした者である。ただ、どの貨物や技術が対象になるかは条文を読んでも分からない。対象を決めているのは輸出貿易管理令別表第一と、貨物等省令の細かなスペック表だ。見た目がありふれた汎用品でも、スペックが基準値を一つ超えるだけで規制対象になる。核兵器・化学兵器・生物兵器やその運搬手段(政令で定めるロケット・無人航空機)に転用されるおそれが特に大きい品目なら、第2項で十年以下・三千万円以下(または価格の五倍)に跳ね上がる。貨物を輸出しようとした段階でも、未遂として処罰されうる(第3項)。自分の製品が規制対象に当たるかどうかを確かめる「該非判定」をやっていない会社は、本条が決める刑罰の範囲に入っている。
法的な位置づけ
外国為替及び外国貿易法第69条の7は、安全保障輸出管理に違反した場合の刑事罰を定める規定である。第25条第1項・第4項の許可を要する技術提供・仲介貿易、または第48条第1項の許可を要する貨物輸出を無許可で行った者を処罰し、核兵器等に関連する特定の技術・貨物については法定刑を加重する。罰金額は目的物価格の五倍まで引き上げられ、貨物輸出については未遂も処罰対象となる。
よくある質問 AI による整理
Q1外為法違反の罰則はどのくらい重い?
無許可の技術提供・貨物輸出は七年以下の拘禁刑または二千万円以下の罰金です。核兵器等に関わる品目なら十年以下・三千万円以下に加重されます(外為法69条の7)。
Q2外為法違反の罰金はいくらまで上がる?
原則は二千万円以下ですが、目的物の価格の五倍が二千万円を超えれば価格の五倍が上限になります。一億円の装置なら上限は五億円です。
Q3無許可輸出は未遂でも罰せられる?
貨物の輸出については未遂も処罰されます(69条の7第3項)。技術提供には未遂の規定はありませんが、送った時点で既遂になりやすい点に注意が必要です。
Q4外為法違反の公訴時効は何年?
第1項の罪(七年以下の拘禁刑)は5年、第2項の罪(十年以下の拘禁刑)は7年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時です。
Q5外為法違反で会社も処罰される?
第72条の両罰規定により、従業員が業務に関して違反すれば、本人とは別に法人にも罰金が科されます。行政処分として輸出禁止命令を受けることもあります。
Q6外為法違反で逮捕されることはある?
あります。法定刑が七年以下・十年以下の拘禁刑と重いため、警察の捜査対象になり、逮捕・起訴に至った事例も報道されています。
Q7無許可輸出と関税法違反は同時に成立する?
同じ行為が関税法111条の無許可輸出罪にもあたる場合があり、両方の罪が問題になりえます。どちらが適用されるかは事案ごとの判断です。
Q8外為法違反に気づいたらどうすればいい?
立入検査の前に経済産業省へ自主的に報告するのが基本です。報告の有無は行政制裁の判断で考慮されるため、早めに輸出管理に詳しい弁護士へ相談してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの製品が規制対象かどうか、誰が決めるんですか?
まず輸出者自身が、輸出貿易管理令別表第一や貨物等省令のスペック基準と照らし合わせて判定します(該非判定)。判断に迷えば経済産業省に事前相談できます。実務のポイント:メーカーの出す該非判定書をそのまま使う商社は多いのですが、その判定書が古い基準のままということも珍しくありません。別表は頻繁に改正されるので、判定書の作成日と、どの時点の基準で判定したかを必ず確認してください。
Q2税関で止められたなら、実際には輸出していないので無罪ですよね?
そうとは限りません。本条第3項は、第1項第2号と第2項第2号の貨物輸出について未遂罪を処罰すると定めています。船積みの手続に着手した時点で、未遂が成立しうるということです。実務のポイント:関税法111条の無許可輸出罪も同時に問題になることがあります。「止められたから大丈夫」という油断が、供述の段階でいちばん危ない。
Q3社員が勝手にやった違反でも、会社が罰せられますか?
罰せられえます。第72条の両罰規定により、従業員が業務に関して本条の違反をすれば、行為者本人とは別に法人にも罰金が科されます。会社が免責されるには、違反を防ぐために必要な注意を尽くしたことの立証が求められるのが一般的です。実務のポイント:社内規程(CP)を整えて経済産業省に届け出、定期的に監査している記録があるかどうかが、法人が責任を問われるかどうかの分かれ目になりやすい。
間違えやすい点 AI による整理
- 「武器を作っていないから関係ない」と思われがちだが、規制されている品目の大半は民生品である。炭素繊維、工作機械、ポンプ、噴霧乾燥器、暗号機能つきのソフトウェアなど、スペック次第で汎用品も規制対象になる
- モノを外国に送らなければ大丈夫と思う人は、そもそも問いの立て方が間違っている。本条の第1項第1号と第2項第1号が罰するのは技術の提供であり、図面のメール送信、クラウドでの共有、外国人研修生への口頭説明も取引になりうる。規制対象は荷物ではなく、情報が動くことそのものだ
- 違反が発覚しても罰金を払えば済むと考えがちだが、それだけでは終わらない。両罰規定(第72条)により会社にも別枠で罰金が科され、経済産業大臣は最長三年の輸出・技術提供禁止を命じられる(第25条の2、第53条)。海外売上に頼る会社にとって、禁止命令は罰金よりはるかに致命的だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 性質 | 第69条の7:違反行為者本人への刑事罰 | 第72条:法人・事業主への両罰規定 第53条:経済産業大臣による行政制裁 |
| 内容 | 七年以下の拘禁刑・二千万円以下の罰金(核兵器等関連は十年以下・三千万円以下) | 行為者とは別枠で法人に罰金 最長三年の貨物輸出の禁止 |
| 判断主体 | 検察官が起訴し裁判所が判断 | 検察官が起訴し裁判所が判断 経済産業大臣が行政処分として判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は戰略性高科技貨品(SHTC)の無許可輸出を刑事罰の対象とする。規制品目は経済部の告示リストで定める点で日本の別表方式と類似
韓国も戦略物資の無許可輸出を刑事罰の対象とし、罰金を目的物価額の倍数と連動させる方式をとる
ドイツは EU の両用品規則違反を AWG の刑罰規定で処罰する。EU 共通リストに基づく点が日本と異なる
米国は EAR 違反に刑事罰と巨額の民事制裁金を併用し、域外適用も広い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外の大学の共同研究者から「実験に使いたいから装置の設計図を PDF で送ってほしい」と頼まれた。送れば、国境を越えてモノを運ばなくても「技術の提供」にあたりうる。メール一通で第25条の許可が必要な取引になる可能性があるのだ
- もし営業担当が、取引先に急かされて該非判定が終わる前に中古の工作機械を船積みしてしまったら、どうなる? 税関で止められても、それで無事とは限らない。貨物の輸出には未遂罪がある(本条第3項)ため、船積みしようとした時点で処罰されうる
- あなたは中堅部品メーカーの輸出担当。第三国の商社経由で注文が入ったが、最終的な使い手(エンドユーザー)の説明が二転三転している。出荷予定日まであと五日。キャッチオール規制に当たるかどうかを確かめずに出せば、会社も担当者個人も刑事責任を問われうる
- 日本の商社が、中国の工場からイランの業者へ部品が直接送られる売買を仲介した。日本の港は一度も通っていないが、外国と外国の間でモノを動かす仲介貿易は第25条第4項の許可の対象になりうる
- 自社の技術者が、外国政府と雇用契約を結んでいる国内在住の研究者に技術資料を渡していた。相手は日本の居住者だが、2022年(令和4年)に明確化された「みなし輸出」の運用では、管理の対象になりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先や元社員に自社技術が無断で持ち出され、第三国に流れた疑いがあれば、ログや送信記録をすぐ保全する2. 自社が加担者とみなされないように、経済産業省安全保障貿易審査課に早めに相談する3. 契約違反や営業秘密侵害(不正競争防止法)による民事請求は別の手続で進める4. 社内で違反を内部通報した社員に不利益な扱いをしないよう、公益通報者保護法の観点から記録を残す
訴えられた側:1. 経済産業省の立入検査や警察の任意聴取の連絡が来たら、事実関係を説明する前に輸出管理に詳しい弁護士をつける2. 該非判定の根拠資料、スペック測定値、エンドユーザーとのやり取りを時系列で整理し、当時の判断に合理性があったかを示す3. 対象品目にあたるかどうかの解釈に争いの余地があれば、別表とスペックの読み方そのものを争う4. 行政制裁(輸出禁止)と刑事責任は別々に進むので、それぞれに対応を分ける
時効(請求できる期限):公訴時効は、第1項(七年以下の拘禁刑)の罪が5年、第2項(十年以下の拘禁刑)の罪が7年である(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時(刑事訴訟法253条1項)。これとは別に、経済産業大臣による輸出・技術提供の禁止命令は最長3年(第25条の2、第53条)。いずれも最新の改正状況をご確認ください
学説
白地刑罰法規の明確性をめぐる議論:本条は構成要件の中身を政令・省令の別表に委ねており、罪刑法定主義(憲法31条)との関係で、委任の範囲と規制品目の明確性が問われうる。一方で、技術進歩や国際レジームへの迅速な対応には下位法令への委任が不可欠とされる
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正(要検証) 無許可輸出・技術提供の罰則が引き上げられ、法定刑の上限と罰金額が現行水準に近づいたとされる。条番号の変遷を含め、人による検証が必要
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正に伴う関係法律の整理で、「懲役」が「拘禁刑」に置き換えられた。現行の条文には拘禁刑の文言が反映されている
- 外国為替及び外国貿易法 第25条技術提供・仲介貿易の許可義務
- 外国為替及び外国貿易法 第48条特定貨物の輸出許可義務
- 外国為替及び外国貿易法 第72条法人も処罰する両罰規定
- 外国為替及び外国貿易法 第53条輸出禁止の行政制裁、最長3年
- 外国為替及び外国貿易法 第25条の2技術提供禁止の行政制裁
- 関税法 第111条無許可輸出罪、同じ行為で競合しうる
- 刑事訴訟法 第250条公訴時効の期間を定める
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