弁護士法 第30条の28(債権者の異議等)
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- 合併をする弁護士法人の債権者は、当該弁護士法人に対し、合併について異議を述べることができる。
- 2.合併をする弁護士法人は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第三号の期間は、一箇月を下ることができない。
- 一合併をする旨
- 二合併により消滅する弁護士法人及び合併後存続する弁護士法人又は合併により設立する弁護士法人の名称及び主たる事務所の所在地
- 三債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
- 3.前項の規定にかかわらず、合併をする弁護士法人が同項の規定による公告を、官報のほか、第六項において準用する会社法第九百三十九条第一項の規定による定款の定めに従い、同項第二号又は第三号に掲げる方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
- 4.債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該合併について承認をしたものとみなす。
- 5.債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べたときは、合併をする弁護士法人は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
- 6.会社法第九百三十九条第一項(第二号及び第三号に係る部分に限る。)及び第三項、第九百四十条第一項(第三号に係る部分に限る。)及び第三項、第九百四十一条、第九百四十六条、第九百四十七条、第九百五十一条第二項、第九百五十三条並びに第九百五十五条の規定は、弁護士法人が第二項の規定による公告をする場合について準用する。この場合において、同法第九百三十九条第一項及び第三項中「公告方法」とあるのは「合併の公告の方法」と、同法第九百四十六条第三項中「商号」とあるのは「名称」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
債権者の異議等とは何ですか?
定義債権者の異議等とは、弁護士法第30条の28に定められた規定で、「合併をする弁護士法人の債権者は、当該弁護士法人に対し、合併について異議を述べることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第30条の28(債権者の異議等)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第30条の28の条文原文は「合併をする弁護士法人の債権者は、当該弁護士法人に対し、合併について異議を述べることができる。」で始まります。
- 弁護士法第30条の28は第四章の二 弁護士法人に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第30条の28の前の条は弁護士法第30条の27です。
- 弁護士法第30条の28の次の条は弁護士法第30条の29です。
- 弁護士法第30条の28には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の28 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の28(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/30_28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法30条の28は、弁護士法人の解散及び清算の監督事件を、主たる法律事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄と定める規定である。
Q · 依頼していた弁護士法人が解散したら、どこの裁判所に債権や異議を持ち込めばいいの?
本店(主たる事務所)所在地の地方裁判所です
弁護士法30条の28により、弁護士法人の解散及び清算の監督に関する事件は、主たる法律事務所(本店に相当)の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属します。支店が複数あっても、監督はこの一つの地裁に集約されます。預けた書類の返還、未消化着手金の返金、貸金などの債権は、まず清算人に届け出るのが先決ですが、清算手続に不審があれば利害関係人としてこの監督裁判所へ異議や情報提供ができます。清算結了の登記で法人格が消える前に動くことが重要です。
解説
依頼していた弁護士が、ある日「事務所を法人ごとたたむことになりました」と告げてくる。あなたが預けた契約書の原本、まだ着手金しか払っていない進行中の事件、相手方に出した内容証明の控え、それらは宙に浮く。このとき動き出すのが弁護士法人の解散と清算という手続であり、その清算がきちんと行われるかを見張る役目は裁判所が負う。では、どこの裁判所か。弁護士法30条の28は、その答えを一行で固定する。主たる法律事務所、つまり本店にあたる事務所の所在地を管轄する地方裁判所だ。支店があちこちにあっても、東京と大阪に拠点があっても、監督事件は本店所在地の地裁一か所に集まる。あなたが債権者として、あるいは依頼者として清算手続に異議を述べたいとき、書面を持ち込む宛先はこの条文で決まっている。「どこに言えばいいのか分からない」という迷子状態を、最初から消しておくための条文である。
法的な位置づけ
弁護士法30条の28は、弁護士法人の解散及び清算の監督に関する事件の管轄を定める規定であり、当該事件は主たる法律事務所の所在地を管轄する地方裁判所に属する。複数の従たる事務所が存在しても、監督事件は本店相当の所在地の地方裁判所一か所に集中する仕組みである。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.解散の事実と本店所在地を特定する 弁護士法人の解散を確認したら、登記情報で主たる法律事務所(本店相当)の所在地を特定する。監督裁判所はこの所在地を管轄する地方裁判所であり、弁護士個人の住所地や自分の住所地ではない
- 2.監督裁判所と清算人を確認する 本店所在地を管轄する地方裁判所が清算監督の窓口だと押さえ、清算人の氏名・連絡先を確認する。清算人は債権申出の公告や財産目録の作成を行う者で、債権届出の宛先になる
- 3.清算人へ債権を書面で届け出る 預けた書類の返還、未消化着手金の返金、貸金などの債権があれば、清算人へ配達記録の残る方法(内容証明郵便等)で届け出る。公告された債権申出期間内に行う
- 4.監督裁判所へ異議・情報提供を検討する 清算手続に不審があれば、本店所在地の地方裁判所へ利害関係人として情報提供や異議を申し立てる。清算結了の登記がされる前に動くことが分水嶺となる
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法人の解散とは何ですか?
弁護士法人が法人としての活動をやめ、清算手続に入ることです。社員弁護士の脱退や定款所定の事由などで生じ、その後始末(清算)の監督は本店所在地の地方裁判所が行います(弁護士法30条の28)。
Q2弁護士法人の清算監督はどの裁判所が担当しますか?
主たる法律事務所(本店相当)の所在地を管轄する地方裁判所です。支店がどこにあっても、また弁護士個人の住所地でもなく、この一か所に管轄が集約されます。
Q3弁護士法人が潰れたら預けた書類はどうなりますか?
清算人が引継ぎ・返還の事務を行います。返還を求める相手は清算人で、その清算を監督するのが本店所在地の地方裁判所です。清算結了前に書面で請求しておくことが重要です。
Q4弁護士法人 解散 着手金 返金はできますか?
未消化の着手金は返金債権として清算人に届け出ます。法人から取れなくても、社員だった弁護士個人が連帯責任を負う場面があり、個人に請求できる余地が残ることもあります。
Q5弁護士法人の清算に債権を届け出る期限はいつまでですか?
清算人が公告する債権申出期間(通常2か月以上)内に届け出ます。清算結了の登記がされると法人格が消滅し、取り立て先が事実上なくなるため、登記情報の確認が欠かせません。
Q6弁護士法人と弁護士個人、どちらに請求すればいいですか?
原則は法人(清算人)ですが、弁護士法人の社員は法人債務について一定の連帯責任を負います。法人が無資力でも元社員弁護士個人への請求可能性を確認してください。
Q7弁護士法人の解散を知る方法はありますか?
登記情報(解散登記)や所属弁護士会の公告、清算人からの通知で確認できます。利害関係人は登記情報を定期的にチェックし、清算結了前に行動することが回収の分かれ目です。
Q8清算監督の管轄は弁護士個人の住所地ではないのですか?
違います。監督事件の管轄は弁護士法人の主たる法律事務所の所在地で決まり、担当弁護士個人の住所地や依頼者の住所地は関係ありません(弁護士法30条の28)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1頼んでいた弁護士の事務所が法人ごと解散したら、預けた書類や着手金はどこに言えば取り戻せますか?
返還や返金の請求は、解散した弁護士法人の清算人に対して行います。その清算を見張る裁判所は、弁護士法30条の28により主たる法律事務所の所在地を管轄する地方裁判所です。実務のポイント:弁護士法人が解散しても、社員だった弁護士個人が連帯して責任を負う場面があり、法人から取れなくても個人に請求できる余地が残ることがある。法人が空だからと諦める前に、元社員弁護士個人の責任を確認する
Q2弁護士法人にお金を貸している立場ですが、解散したらどこの裁判所に行けばいいんですか?
債権者として関与する清算手続の監督裁判所は、その弁護士法人の本店にあたる主たる法律事務所の所在地の地方裁判所です(30条の28)。まずは清算人に債権を届け出るのが先決です。実務のポイント:清算結了の登記が入ると法人格が消え、取り立て先が法的に消滅する。登記情報を定期的に確認し、結了前に債権を届け出ておかないと、正当な債権でも回収の窓が閉じる。スピードがすべて
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士法人が解散したら、担当弁護士の個人の住所地の裁判所に相談すればいい」と思いがちだが、監督事件の管轄は法人の主たる法律事務所の所在地で決まる。弁護士個人がどこに住んでいるか、支店がどこにあるかは関係ない。窓口を取り違えると手続が一歩も進まない
- 管轄の話は手続の入口の些末な形式だと軽く見られがちだが、その深刻さは見落とされている。清算が結了して法人が登記上消滅すれば、債権の取り立て先そのものが法的に消える。どの裁判所が監督しているかを知らずに時間を浪費した分だけ、回収不能のリスクが現実に積み上がる
- 「監督裁判所は手続の主役で、債権者や依頼者が何かできる場所ではない」と受け止められやすいが、視点を裁判所側から自分側へ移すと景色が変わる。監督手続は外から異議や情報提供を受け付ける装置でもある。あなたから見れば縁遠い役所だが、清算手続から見ればあなたは利害関係人であり、声を届ける資格を持つ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文が決める内容 | 30条の28:解散・清算の監督事件の管轄裁判所 | 30条の23:弁護士法人の解散事由(手続の入口) 30条の30:清算手続の実体(準用規定) |
| 利害関係人の関わり方 | 監督裁判所へ異議・情報提供(書面で関与可) | 解散事由の発生を確認する局面 清算人への債権届出・財産配当の局面 |
| 押さえる順序 | まず管轄裁判所を特定(足場づくり) | 次に解散の有無・原因を確認 最後に清算内容に沿って債権を行使 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師法人の解散・清算を法人清算監督の枠組みで扱い、清算監督事件の管轄は法人主たる事務所所在地の法院に集約される構造が近い
韓国も法務法人の清算を非訟事件として裁判所が監督。主たる事務所所在地基準で管轄を集約する点で日本と類似
ドイツは弁護士法人(Rechtsanwaltsgesellschaft)を多く GmbH 形態で組成し、清算は会社法(GmbHG)と登記裁判所(Registergericht)の枠組みで監督される
米国は法律事務所をパートナーシップや PC で組成し、解散・清算(winding up)は州法に従う。専属的な監督裁判所を一律に定める日本のような統一規定は乏しい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが進行中の離婚調停を依頼していた弁護士法人が、社員弁護士の脱退で解散した。預けた証拠書類と未消化の着手金の行方が気になる。清算手続を監督するのは本店所在地の地方裁判所なので、苦情や債権の申出はそこへ向ける。担当弁護士個人の住所地や、あなたの住所地ではない
- 弁護士法人にオフィス内装の代金300万円を請求している業者の立場だとしたら。相手が解散して清算に入った。配当を受けるには清算手続の中で債権を届け出る必要があり、その手続の監督裁判所が本店所在地の地裁だと分かっていれば、いきなり訴訟を起こすより先に清算人と裁判所のラインを押さえられる
- もし、依頼中の弁護士法人が解散すると聞いてから、あなたに残された時間がわずかしかないとしたら? 清算が結了すれば法人は消滅し、債権の取り立て先が事実上なくなる。どの裁判所が監督しているかを真っ先に特定し、清算人に連絡を取るスピードが、回収できるかどうかを分ける
取るべき行動
被害を受けた側:1. 解散の事実を確認したら、その弁護士法人の主たる法律事務所(本店)の所在地を登記情報で特定する2. その所在地を管轄する地方裁判所が清算監督の窓口だと押さえ、清算人の氏名・連絡先を確認する3. 預けた書類の返還や未消化着手金の返金、損害賠償などの債権があれば、清算人へ書面(配達記録の残る方法)で届け出る4. 清算手続に不審があれば、監督裁判所へ利害関係人として情報提供・異議を検討する。清算結了の登記がされる前に動くことが分水嶺
訴えられた側:1. あなたが解散する弁護士法人の側(社員弁護士・清算人)なら、清算事務の監督が本店所在地の地裁に属することを前提に手続を組む2. 債権者・依頼者への通知、財産目録の作成、債権申出の公告など清算人の職務を順序立てて履行する3. 依頼中だった事件の引継ぎ・記録返還を最優先で処理し、依頼者保護の記録を残す4. 監督裁判所からの照会には誠実に対応する。手続の瑕疵は後の責任追及の火種になる
時効(請求できる期限):本条自体に固有の時効はない。ただし清算は手続が進行し、清算結了の登記により法人格が消滅すると債権の実現が事実上困難になる。届出すべき債権は、清算人が定める債権申出期間(通常2か月以上の公告期間)内に申し出る必要がある。損害賠償債権そのものの消滅時効は別途、民法166条・724条等が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)改正 弁護士法人制度の創設(平成13年法律第41号、平成14年〔2002年〕施行)に伴い、弁護士法人の解散・清算の監督事件の管轄を定める規定として新設された
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:弁護士法人制度の創設(平成13年法律第41号、平成14年〔2002年〕施行)に伴い、弁護士法人の解散・清算の監督事件の管轄を主たる法律事務所の所在地の地方裁判所に定める規定として新設された
- 弁護士法 第30条の23弁護士法人の解散事由、本条が監督する手続の前提(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第30条の30一般社団法人法等の清算規定の準用、清算手続の実体的中身(現行効力を要確認)
- 非訟事件手続法 第2条清算監督事件を非訟事件として処理する手続の一般法
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第206条法人清算の監督・清算人の職務に関する準用元規定(現行効力を要確認)
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