会社法第八百二十八条第一項(第七号及び第八号に係る部分に限る。)及び第二項(第七号及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十四条(第七号及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十六条第二項及び第三項、第八百三十七条から第八百三十九条まで、第八百四十三条(第一項第三号及び第四号並びに第二項ただし書を除く。)並びに第八百四十六条の規定は弁護士法人の合併の無効の訴えについて、同法第八百六十八条第六項、第八百七十条第二項(第六号に係る部分に限る。)、第八百七十条の二、第八百七十一条本文、第八百七十二条(第五号に係る部分に限る。)、第八百七十二条の二、第八百七十三条本文、第八百七十五条及び第八百七十六条の規定はこの条において準用する同法第八百四十三条第四項の申立てについて、それぞれ準用する。
要点弁護士法30条の29は、裁判所が弁護士法人の解散・清算を監督するため検査役を選任できると定める。選任の裁判に不服は申し立てられず、報酬は法人が負担する。
Q · 頼んでいた弁護士法人が解散するとき、清算がちゃんと行われているか誰が見張るの?
裁判所が清算監督のため検査役を選び、報酬は法人が払います
弁護士法30条の29により、裁判所は弁護士法人の解散および清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任できます。検査役は法人の帳簿や財産状況を調査し、清算人が依頼者の預り金や債権者の財産を不当に処分していないかを見張ります。この選任の裁判に対しては不服を申し立てられず(2項)、検査役への報酬は裁判所が額を定めたうえで弁護士法人が負担します(3項)。いいかげんな清算をする法人ほど、自腹で監視人を雇わされる構造です。
依頼していた弁護士事務所が、突然「弁護士法人を解散します」と通知してきた。あなたが預けた着手金、進行中の訴訟記録、相手から受け取った和解金。それらは誰が守るのか。弁護士法30条の29は、その裏側で動く監視装置を定めている。裁判所は、弁護士法人の解散と清算がきちんと行われているかを調べさせるため、検査役という第三者を選任できる。検査役は法人の帳簿や財産状況を調査し、清算人が依頼者や債権者の財産を勝手に処分していないかを見張る。重要なのは、この選任に対して弁護士法人は不服を申し立てられない点(2項)。裁判所が調べる必要があると判断したら、法人は調査を受け入れるしかない。そして検査役への報酬は法人が払う(3項)。つまり、いいかげんな清算をする法人ほど、自腹で監視人を雇わされる構造になっている。
弁護士法30条の29は検査役の選任を定める規定であり、裁判所が弁護士法人の解散および清算の監督に必要な調査をさせるため、第三者である検査役を選任できる旨を規律する。選任の裁判に対する不服申立ては認められず、検査役に支払う報酬の額は裁判所が当該法人および検査役の陳述を聴いたうえで定め、法人が負担する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
裁判所が弁護士法人の解散・清算の監督に必要な調査をさせるために選任する第三者です。帳簿や財産状況を調べ、清算が適正かを見張ります(弁護士法30条の29第1項)。
解散しても清算手続のなかで事件記録や預り金は整理されます。引継ぎ先や返金は書面で確認し、検査役が選任されていれば清算の適正が監督されています。
申し立てられません。弁護士法30条の29第2項が、選任の裁判に対する不服申立てを明文で禁じています。法人は調査を受け入れるしかありません。
弁護士法人が負担します。裁判所が報酬額を定め(第3項)、その前に法人と検査役の陳述を聴く手続が置かれています。
原則として元の社員弁護士が清算人になります。身内が身内の財産を処理するため利益相反の危険があり、これが外部の検査役を入れる理由です。
法人の帳簿、財産目録、預り金の明細などです。清算人が依頼者や債権者の財産を不当に処分していないかを確認します。隠匿は清算人自身の責任を重くします。
定款所定の事由、社員の欠亡、合併、破産、設立認可の取消しなどです。具体的な解散事由は弁護士法30条の23などに定められています。
検査役の調査結果は決定的な証拠になります。清算人の善管注意義務違反として、損害賠償などの責任追及を検討する起点になります。
預り金や未使用の着手金は本来あなたのものなので、清算手続のなかで返還されるべき財産です。弁護士法人の清算は裁判所の監督下にあり、30条の29の検査役が財産処理の適正を調査します。業界裏話ヒント:弁護士の預り金は事務所の運転資金と分別管理する義務がある(日弁連の預り金等規程)。解散時に分別できていない事務所は、それ自体が問題事案。返金を求めるなら、まず預り金が分別された口座にあったかを確認すると、交渉が一気に有利になる。
弁護士とは限りません。裁判所が事案に応じて選任する第三者で、財産調査の能力があれば公認会計士・税理士などが選ばれることもあります。法人側は人選に口を出せず、選任に不服も言えません(30条の29第2項)。業界裏話ヒント:検査役の報酬は弁護士法人が負担します(3項)。清算がずさんな法人ほど監視人を送り込まれ、その費用まで自腹を切る。逆に言えば、きれいに清算する法人に検査役は付かないことが多い。検査役が入った時点で、その清算には何か引っかかる点があると読める。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 30条の29:清算監督のための検査役選任 | — |
| 主役となる人 | 裁判所が選ぶ第三者の検査役(監視役) | — |
| 依頼者から見た意味 | 預り金・財産を守る監視装置が作動 | — |
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