弁護士法 第43条の14(検査役の選任)
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- 裁判所は、弁護士会の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
- 2.第四十三条の十一及び第四十三条の十二の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、同条中「清算人の」とあるのは、「弁護士会及び検査役の」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
検査役の選任とは何ですか?
定義検査役の選任とは、弁護士法第43条の14に定められた規定で、「裁判所は、弁護士会の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第43条の14(検査役の選任)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第43条の14の条文原文は「裁判所は、弁護士会の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。」で始まります。
- 弁護士法第43条の14は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第43条の14の前の条は弁護士法第43条の13です。
- 弁護士法第43条の14の次の条は弁護士法第43条の15です。
- 弁護士法第43条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の14 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/43_14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法43条の14は、弁護士会の解散・清算を監督するため、裁判所が検査役を選任して必要な調査をさせることができると定める規定である。
Q · 誰の監督も受けないはずの弁護士会も、解散するときは外からチェックされるの?
解散・清算のときは裁判所が検査役を選んで調査できる
弁護士法43条の14第1項により、裁判所は弁護士会の解散および清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができます。さらに第2項で、清算人に関する43条の11・43条の12が準用され、検査役は清算人と同様の規律に服します。弁護士会は平時には法務省などの行政監督を受けない弁護士自治の組織ですが、組織を畳む清算の局面に限っては、司法が外部から財産処分の適正をチェックする仕組みが設けられています。
解説
日本の弁護士会は、ほかの士業団体と違って国(法務省)の監督を受けない。これを弁護士自治(弁護士が自分たちの団体を自分たちで律する仕組み)と呼び、国家権力からの独立を守る砦とされる。だがその砦にも、一か所だけ外から人が入る扉がある。弁護士会が解散して清算(残った財産や債務を整理して組織を畳む手続)に入るとき、裁判所は検査役(裁判所が任命し、清算が適正かを外から調べる調査役)を選んで送り込める。それが43条の14だ。しかも第2項により、選ばれた検査役は清算人と同じ規律に服す。あなたが『弁護士会は誰にも監督されない』と思っていたなら、それは組織が生きている間の話。命を畳むその局面では、財産の行方が適正かを司法がチェックする仕組みが残されている。自治は、無監督の同義語ではない。
法的な位置づけ
弁護士法43条の14は、弁護士会の解散および清算の監督に必要な調査を行わせるため、裁判所が検査役を選任できる旨を定める規定である。第2項は清算人に関する43条の11・43条の12を準用し、検査役を清算人と同様の規律に服させる。行政監督に服さない弁護士自治の例外として、司法による清算監督を画する。
よくある質問 AI による整理
Q1検査役とは何ですか?
裁判所が選任し、弁護士会の解散・清算が適正に行われているかを外部から調査・監督する役です。弁護士会が雇う専門家ではなく、司法側の調査員という位置づけになります。
Q2弁護士自治とは何ですか?
弁護士会が法務省などの行政監督を受けず、自ら会則を定めて運営する仕組みです。国家権力からの独立を担保しますが、無監督を意味するわけではありません。
Q3弁護士会はどんなときに解散しますか?
会の統合や組織再編などで解散することがあります。解散後は残った財産や債務を整理する清算手続に入り、この局面で裁判所の監督が及び得ます。
Q4弁護士会の清算は誰が監督するのですか?
行政ではなく裁判所です。弁護士法43条の14により、裁判所は清算の適正を調べるため検査役を選任して調査させることができます。
Q5検査役と清算人の違いは何ですか?
清算人は清算事務を実際に行う者、検査役は裁判所が選んで清算の適正を外から調査・監督する者です。立場が真逆で、検査役は司法側の目に当たります。
Q6弁護士会が解散したら財産はどうなりますか?
清算手続を通じて債務の弁済や残余財産の処理が行われます。その過程が適正かを、裁判所が選任した検査役が調査・監督できる仕組みになっています。
Q7弁護士法43条の14はどんな場面で使われますか?
弁護士会が解散して清算に入る局面で、清算の適正を司法がチェックする必要があるときに、裁判所が検査役を選任する根拠条文として機能します。
Q8司法書士会や行政書士会にも検査役の制度はありますか?
各士業団体の根拠法で扱いが異なります。本条は弁護士会に特有の規定であり、他士業については各法・一般法人法等の清算監督規定を確認する必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士会って、本当に国の監督を受けないんですか?
生きている間は、そのとおりだ。弁護士会は法務省などの行政監督を受けず、自分たちで会則を定めて運営する。これを弁護士自治と呼ぶ。ただし解散して清算する局面では別で、43条の14により裁判所が検査役を選んで調査させることができる。実務のポイント:『弁護士自治=完全な無監督』と説明する人は多いが、正確には行政監督からの自由であって、司法の監督線は懲戒の最終審査や清算監督として常に引かれている
Q2検査役って、弁護士会が雇う専門家のことですか?
逆だ。検査役は裁判所が選任する、いわば裁判所側の調査員で、清算が適正に行われているかを外から調べる役目を負う(43条の14第1項)。さらに第2項で、検査役は清算人と同じ規律に服す。弁護士会が自分で選ぶ顧問とは立場が真逆だ。実務のポイント:会社や一般社団法人の清算でも裁判所が検査役を選ぶ制度があり、弁護士会の清算監督はその法人清算の一般原理の上に乗っている
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士会は完全に独立で、誰の監督も受けない」と思われがちだが、清算の局面に限っては裁判所が検査役を選任して調査させることができる。独立は、生きている組織の運営についての話だ
- 弁護士自治という言葉は知っていても、それが「無監督」ではなく「行政監督からの自由」に限定される概念だと知る人は少ない。司法による監督は、清算監督や懲戒の最終審査として別軌道で常に存在する。自治を知っているつもりで、その射程を知らない
- 「検査役は弁護士会が自前で雇う専門家だ」と考えているなら、問いの立て方が逆を向いている。検査役は裁判所が選ぶ、いわば裁判所側の調査員であって、弁護士会が選ぶ立場ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 選任主体 | 検査役(43条の14):裁判所が選任する | 清算人(43条の11・43条の12):原則として弁護士会側で就任・選定 |
| 役割 | 清算の適正を外部から調査・監督する司法側の調査員 | 清算事務(債務弁済・残余財産処理等)を実際に執行する者 |
| 規律関係 | 43条の11・43条の12を準用し清算人と同様の規律に服す | 清算人本体に関する規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師公會の自治を認めつつ、社團法人の清算は法院の監督に服する一般原理があり、清算監督が司法に委ねられる点で構造が近い
韓国も弁護士会の自律を認めるが、法人清算の監督は裁判所に委ねられる一般規定があり、清算局面での司法監督という枠組みが類似する
ドイツの Rechtsanwaltskammer は公法上の自治団体で、自治と国家監督のバランスが法定される。清算監督の具体構造は要確認
米国は州ごとに弁護士会の位置づけが異なり、統合弁護士会では州最高裁の監督下に置かれる例がある。解散・清算の監督主体も州法による
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 司法試験や予備試験の答案で『弁護士自治とは何か』を論じるとき、行政監督の不在だけを書いて終える受験生は多い。だが裁判所による清算監督という例外を一行添えられるかどうかで、理解の解像度が採点者に透けて見える
- もし、あなたの所属する弁護士会が他会との統合で解散することになったら、残った会費や会館といった財産は誰が動かし、それを誰が見届けるのか。その見届ける役を裁判所が送り込む根拠が、まさにこの条文にある
- 弁護士自治を盾に『うちの団体は誰にも口出しされない』と語る論者がいる。清算の場面では、その盾に裁判所の手が静かに伸びる
学説
通説:弁護士自治は行政権からの独立を核とする概念であり、無監督を意味しない。清算の局面における裁判所の検査役選任は、法人清算一般に通じる司法監督の系譜に連なる自治の限定的例外と理解される。
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