要点弁護士法 43 条の 14 は、弁護士会の解散・清算を監督するため、裁判所が検査役を選任して必要な調査をさせることができると定める規定である。
Q · 誰の監督も受けないはずの弁護士会も、解散するときは外からチェックされるの?
解散・清算のときは裁判所が検査役を選んで調査できる
弁護士法 43 条の 14 第 1 項により、裁判所は弁護士会の解散および清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができます。さらに第 2 項で、清算人に関する 43 条の 11・43 条の 12 が準用され、検査役は清算人と同様の規律に服します。弁護士会は平時には法務省などの行政監督を受けない弁護士自治の組織ですが、組織を畳む清算の局面に限っては、司法が外部から財産処分の適正をチェックする仕組みが設けられています。
日本の弁護士会は、ほかの士業団体と違って国(法務省)の監督を受けない。これを弁護士自治(弁護士が自分たちの団体を自分たちで律する仕組み)と呼び、国家権力からの独立を守る砦とされる。だがその砦にも、一か所だけ外から人が入る扉がある。弁護士会が解散して清算(残った財産や債務を整理して組織を畳む手続)に入るとき、裁判所は検査役(裁判所が任命し、清算が適正かを外から調べる調査役)を選んで送り込める。それが 43 条の 14 だ。しかも第 2 項により、選ばれた検査役は清算人と同じ規律に服す。あなたが『弁護士会は誰にも監督されない』と思っていたなら、それは組織が生きている間の話。命を畳むその局面では、財産の行方が適正かを司法がチェックする仕組みが残されている。自治は、無監督の同義語ではない。
弁護士法 43 条の 14 は、弁護士会の解散および清算の監督に必要な調査を行わせるため、裁判所が検査役を選任できる旨を定める規定である。第 2 項は清算人に関する 43 条の 11・43 条の 12 を準用し、検査役を清算人と同様の規律に服させる。行政監督に服さない弁護士自治の例外として、司法による清算監督を画する。
裁判所が選任し、弁護士会の解散・清算が適正に行われているかを外部から調査・監督する役です。弁護士会が雇う専門家ではなく、司法側の調査員という位置づけになります。
弁護士会が法務省などの行政監督を受けず、自ら会則を定めて運営する仕組みです。国家権力からの独立を担保しますが、無監督を意味するわけではありません。
会の統合や組織再編などで解散することがあります。解散後は残った財産や債務を整理する清算手続に入り、この局面で裁判所の監督が及び得ます。
行政ではなく裁判所です。弁護士法 43 条の 14 により、裁判所は清算の適正を調べるため検査役を選任して調査させることができます。
清算人は清算事務を実際に行う者、検査役は裁判所が選んで清算の適正を外から調査・監督する者です。立場が真逆で、検査役は司法側の目に当たります。
清算手続を通じて債務の弁済や残余財産の処理が行われます。その過程が適正かを、裁判所が選任した検査役が調査・監督できる仕組みになっています。
弁護士会が解散して清算に入る局面で、清算の適正を司法がチェックする必要があるときに、裁判所が検査役を選任する根拠条文として機能します。
各士業団体の根拠法で扱いが異なります。本条は弁護士会に特有の規定であり、他士業については各法・一般法人法等の清算監督規定を確認する必要があります。
生きている間は、そのとおりだ。弁護士会は法務省などの行政監督を受けず、自分たちで会則を定めて運営する。これを弁護士自治と呼ぶ。ただし解散して清算する局面では別で、43 条の 14 により裁判所が検査役を選んで調査させることができる。業界裏話ヒント:『弁護士自治=完全な無監督』と説明する人は多いが、正確には行政監督からの自由であって、司法の監督線は懲戒の最終審査や清算監督として常に引かれている
逆だ。検査役は裁判所が選任する、いわば裁判所側の調査員で、清算が適正に行われているかを外から調べる役目を負う(43 条の 14 第 1 項)。さらに第 2 項で、検査役は清算人と同じ規律に服す。弁護士会が自分で選ぶ顧問とは立場が真逆だ。業界裏話ヒント:会社や一般社団法人の清算でも裁判所が検査役を選ぶ制度があり、弁護士会の清算監督はその法人清算の一般原理の上に乗っている
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 選任主体 | 検査役(43 条の 14):裁判所が選任する | — |
| 役割 | 清算の適正を外部から調査・監督する司法側の調査員 | — |
| 規律関係 | 43 条の 11・43 条の 12 を準用し清算人と同様の規律に服す | — |
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