弁護士法 第43条の15(行政手続法の適用除外)
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弁護士会がこの法律に基づいて行う処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章、第三章及び第四章の二の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
行政手続法の適用除外とは何ですか?
定義行政手続法の適用除外とは、弁護士法第43条の15に定められた規定で、「弁護士会がこの法律に基づいて行う処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章、第三章及び第四章の二の規定は、適用しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第43条の15(行政手続法の適用除外)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第43条の15の条文原文は「弁護士会がこの法律に基づいて行う処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章、第三章及び第四章の二の規定は、適用しない。」で始まります。
- 弁護士法第43条の15は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第43条の15の前の条は弁護士法第43条の14です。
- 弁護士法第43条の15の次の条は弁護士法第44条です。
- 弁護士法第43条の15には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の15 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の15(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/43_15
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法43条の15は、弁護士会が同法に基づき行う懲戒等の処分に、行政手続法の第二章・第三章・第四章の二を適用しないと定める規定。弁護士自治の表れで、不服は取消訴訟で争える。
Q · 弁護士会の懲戒処分には、役所の処分と同じ行政手続法が使えるの?
行政手続法は適用されないが、取消訴訟で争える
弁護士法43条の15により、弁護士会が同法に基づいて行う処分には、行政手続法の第二章・第三章・第四章の二が適用されません。これは弁護士自治の制度的帰結で、懲戒等を国(法務省)ではなく弁護士会自身に委ねる仕組みです。ただし手続的保護が消えるわけではなく、弁護士法独自の綱紀・懲戒委員会手続が用意され、不服があれば日弁連への審査請求、さらに東京高等裁判所への取消訴訟まで道が続きます。
解説
依頼した弁護士に着服された、あるいはあなた自身が弁護士で懲戒請求を突きつけられた。どちらの立場でも、その先に待つ手続は普通の役所相手のものとは別系統だ。弁護士会がこの法律に基づいて下す処分(懲戒など)には、行政手続法の中核三つ、申請に対する処分(第二章)、不利益処分(第三章)、処分等の求め(第四章の二)が適用されない。なぜか。弁護士が国家権力に屈すれば、国を相手取る依頼者を守れない。だから懲戒を国(法務省)ではなく弁護士会自身に委ねた、これが弁護士自治だ。ただし誤解してはいけない。行政手続法が外れても保護が消えるわけではない。弁護士法は綱紀委員会・懲戒委員会という独自の手続を用意し、不服があれば日弁連への審査請求、さらに東京高等裁判所への取消訴訟まで道が続く。保護の出どころが入れ替わるだけだ。標準装備の場所を間違えると、いつまでもスイッチが見つからない。
法的な位置づけ
弁護士法43条の15は、弁護士会が同法に基づいて行う処分について、行政手続法の第二章・第三章・第四章の二の適用を除外する規定である。弁護士自治の制度的帰結として、懲戒等の処分手続を国の一般手続法から切り離し、弁護士法が定める綱紀委員会・懲戒委員会の独自手続に服させる趣旨を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士を懲戒するにはどうすればいい?
相手弁護士が所属する弁護士会に懲戒請求をします(弁護士法58条)。役所の苦情とは別系統で、弁護士会の綱紀委員会の調査から手続が始まります。
Q2弁護士法43条の15とは?
弁護士会の処分に行政手続法の第二章・第三章・第四章の二を適用しないと定める適用除外規定です。弁護士自治を担保する趣旨です。
Q3弁護士会の懲戒に行政手続法は使えない?
使えません。本条で適用が除外されるため、聴聞などの行政手続法の手続ではなく、弁護士法独自の綱紀・懲戒委員会手続が回ります。
Q4弁護士の懲戒処分に不服があるときは?
まず日弁連への審査請求、さらに不服なら東京高等裁判所への取消訴訟で争えます。行政手続法は外れても司法審査までは外れていません。
Q5懲戒処分の取消訴訟はどこの裁判所に出す?
東京高等裁判所が第一審の専属管轄です。地方の地裁に出しても移送や却下で時間を失うため、出訴前に必ず確認してください。
Q6弁護士自治とは何ですか?
弁護士の懲戒等を国ではなく弁護士会自身が担う仕組みです。弁護士が国家権力に屈せず、国を相手取る依頼者を守れるようにする制度的保障です。
Q7不当な懲戒請求をするとどうなる?
事実無根の懲戒請求は、逆に名誉毀損や損害賠償の対象になり得ます。証拠を固めずに撃つと反動が来るため、資料を時系列で整理してから請求します。
Q8弁護士の懲戒処分の取消訴訟に期限はある?
行政事件訴訟法が生きており、処分を知った日から原則6か月以内が目安です(行訴法14条)。通知を受けたら直ちに起算点を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士に裏切られたんですが、消費者センターみたいに役所へ苦情を言えばいいんですか?
役所ではなく、その弁護士が所属する弁護士会に懲戒請求をします(弁護士法58条)。弁護士会の処分には行政手続法が適用されないため(本条43条の15)、役所相手の苦情とは手続がまったく別系統です。実務のポイント:懲戒請求は誰でもでき費用もほぼかかりませんが、調査は数か月から年単位。さらに着服されたお金の回収は懲戒とは別に民事で請求する必要がある。懲戒=お金が戻る、ではない点を最初に知っておくと期待値を見誤らない
Q2弁護士会の身内裁きって、結局もみ消されて終わりじゃないんですか?
そうとは限りません。弁護士会の懲戒処分にも懲戒しない決定にも不服申立ての道があり、最終的に東京高等裁判所への取消訴訟で司法審査を受けられます。行政手続法は外れても、裁判所のチェックまでは外れていません。実務のポイント:懲戒しないという決定にも、日弁連への異議申出という対抗手段がある。一段目の弁護士会で不相当とされても、二段目の日弁連で覆ることは実際にある。一度の結論で諦めるのが一番もったいない
間違えやすい点 AI による整理
- 「行政手続法が適用されないなら、もう争えないのでは」という問いそのものが的を外している。除外されるのは処分前の手続部分(聴聞など)だけで、処分後の取消訴訟(行政事件訴訟法)は普通に使える。問いを『どこで争うか』に立て直せば、道は最初から開いている
- あなたから見れば弁護士会は『身内をかばう組織』に映るかもしれない。だが法から見れば、弁護士会は懲戒権を持つ自律的団体で、その処分は最終的に裁判所の司法審査を受ける公的決定だ。この落差を知らないと、勝てる場面で最初から泣き寝入りする
- 弁護士自治という言葉は聞いたことがあるだろう。だがその深刻な含意、つまり弁護士の懲戒には国も裁判所も入口では一切手を出さず、すべてが弁護士会という閉じた場で始まるという事実まで腹に落ちている人は少ない。だからこそ最初の土俵選びが結果を左右する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 43条の15:弁護士会の処分に行政手続法を適用除外(手続の根拠法を画定) | 56条:懲戒の事由と懲戒権者を定める 58条:懲戒請求の主体と手続の入口を定める |
| 回る手続 | 行政手続法を外し、弁護士法独自の綱紀・懲戒委員会手続が進む | どんな非行が懲戒対象かを判定する基準 誰でも懲戒請求でき、綱紀委員会の調査から始まる |
| 市民との接点 | 聴聞ではなく弁護士法上の弁明手続だと知る前提知識 | 預り金着服など懲戒に当たるか否かの線引き 被害者・第三者が懲戒手続を起こす窓口 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師懲戒を律師懲戒委員會という専門機関に委ねる点で自治的構造を持つが、行政手続法の適用関係の整理は日本と異なる場合がある
韓国も大韓弁護士協会等が懲戒を担い、不服は行政訴訟で争える。自治と司法審査の二層構造は日本と類似
ドイツは弁護士懲戒を弁護士裁判所(Anwaltsgericht)という独自の裁判系統で扱い、一般行政手続とは別建てとする点で趣旨が近い
米国は州 bar と州最高裁が懲戒を担い、自治の度合いは州ごとに異なるが、最終的に司法のチェックを受ける構造は共通
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 依頼した弁護士が預り金を持ち逃げした、懲戒請求をしたらどう進む? 役所の不利益処分のように行政手続法が回るのではなく、弁護士会の綱紀委員会の調査から始まる。流れも根拠条文も役所相手とは違う
- あなたが弁護士で、ある日懲戒請求の通知が届いた。行政手続法の聴聞規定は適用されないが、弁護士法上の弁明の機会はある。根拠が違うことを知らずに『聴聞だ』と構えると、主張の組み立て方ごと外す
- 懲戒処分を受けた。納得できない。日弁連への審査請求と東京高等裁判所への取消訴訟、この二段が残されている
- 処分の通知を受けてから動ける時間は限られる。行政手続法は外れても行政事件訴訟法は生きており、取消訴訟の出訴期間(原則6か月)を逃せば処分は確定する。あと数か月で時計は止まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手弁護士が所属する弁護士会を特定し、懲戒請求書を提出する(弁護士法58条)。証拠(委任契約書、メール、LINE、振込記録)を時系列で整理2. 行政手続法の手続は回らないと心得る、進行は綱紀委員会の調査から始まる3. 弁護士会が懲戒不相当としても、日弁連への異議申出で二段目に持ち込める4. 注意:事実無根の懲戒請求は逆に損害賠償を負う、証拠を固めてから撃つ
訴えられた側:1. 懲戒請求の通知が来たら、弁護士法上の弁明の機会で反論を尽くす、行政手続法の聴聞ではない点に注意2. 綱紀・懲戒委員会の手続に沿って書面と証拠を提出3. 懲戒処分を受けたら日弁連へ審査請求、さらに東京高等裁判所への取消訴訟4. 処分は公告・官報掲載され信用に直結するため、初動から懲戒事件に強い同業者に相談する
時効(請求できる期限):行政手続法は適用されないが行政事件訴訟法は生きている。懲戒処分の取消訴訟は、処分(日弁連の裁決)を知った日から原則6か月以内(行政事件訴訟法14条)。日弁連への審査請求にも期間制限があるため、通知を受けたら直ちに起算点を確認する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:弁護士法43条の15による行政手続法の適用除外は弁護士自治の制度的帰結であり、手続的保護を否定する趣旨ではない。除外されるのは処分前手続の一部であって、弁護士法独自の委員会手続と、最終的な取消訴訟による司法審査が手続的公正を担保すると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 要人的検証 本条が引用する行政手続法『第四章の二(処分等の求め)』は平成26年(2014年)の行政手続法改正で新設された章であり、本条も同改正に対応して文言が追加・修正されたと推定される。原始規定の制定時期・改正回数は確証がないため要検証
- 弁護士法 第31条弁護士会の監督権限と自治の基礎
- 弁護士法 第56条懲戒の事由及び懲戒権者
- 弁護士法 第58条懲戒の請求及び懲戒の手続
- 行政手続法 第3条個別法による適用除外の一般規定、本条はその一例
- 行政事件訴訟法 第3条処分は取消訴訟の対象、司法審査は除外されない
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