弁護士法 第3条(弁護士の職務)
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- 弁護士は、当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によつて、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とする。
- 2.弁護士は、当然、弁理士及び税理士の事務を行うことができる。
この条文の基本情報
弁護士の職務とは何ですか?
定義弁護士の職務とは、弁護士法第3条に定められた規定で、「弁護士は、当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によつて、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第3条(弁護士の職務)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第3条の条文原文は「弁護士は、当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によつて、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その…」で始まります。
- 弁護士法第3条は第一章 弁護士の使命及び職務に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第3条の前の条は弁護士法第2条です。
- 弁護士法第3条の次の条は弁護士法第4条です。
- 弁護士法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法3条は弁護士の職務を訴訟事件・非訟事件・行政不服申立て・その他一般の法律事務と定め、当然に弁理士・税理士の事務も行えるとする規定である。
Q · 退職代行や示談代行などの代行サービスに、会社や相手との交渉まで頼んでいいの?
交渉に踏み込むと非弁の恐れがあり、弁護士か労組系が安全です
弁護士法3条は弁護士の職務に「一般の法律事務」を含め、72条がこれを弁護士に独占させます。退職代行や示談代行の民間業者は、意思を伝える使者の範囲なら合法ですが、有給消化・残業代・示談金などの交渉や法的請求に踏み込むと非弁行為(72条違反、77条の罰則対象)になりえます。金銭を取り戻したいなら、団体交渉権を持つ労働組合系か、訴訟まで一貫して対応できる弁護士を選ぶのが安全かつ結果的に低コストです。
解説
退職代行サービスに申し込めば、会社との残業代交渉まで全部やってくれると思っていないか。そこに落とし穴がある。弁護士法3条は弁護士の職務を「訴訟事件、非訟事件、行政庁への不服申立て、その他一般の法律事務」と定める。一見ただの職務範囲の宣言だが、本当の威力は「一般の法律事務」という一語にある。この一語が、72条(非弁行為の禁止)と結びついて、有償で他人の法律事務を扱える人間を弁護士に限定する見えない壁を作っている。あなたが「これは業者に頼めばいい」と思っている作業(示談の交渉、債権の取り立て、契約トラブルの代理)の多くは、実はこの壁の内側にある。さらに2項は、弁護士なら弁理士・税理士の仕事も当然にできると定める。逆は成り立たない。税理士は訴訟を代理できない。この非対称こそ、士業ピラミッドの頂点を示している。
法的な位置づけ
弁護士法3条は弁護士の職務範囲を定める規定であり、当事者その他関係人の依頼または官公署の委嘱により、訴訟事件・非訟事件・行政庁への不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とし、かつ当然に弁理士および税理士の事務を行えると規定する。72条の非弁規制と一体で法律事務の資格者独占を画する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.そのサービスが「法律事務」に踏み込むか確認 依頼したい作業が、単なる事実の伝達(使者)か、交渉・法的主張・代理(法律事務)かを切り分ける。示談金・残業代・債権取立て・契約トラブルの代理は一般の法律事務に当たり、有償なら弁護士の領域である
- 2.相手・業者の弁護士資格を照合 交渉に出てきた代行業者やコンサルが弁護士登録者かを、日本弁護士連合会の弁護士検索で照合する。弁護士でない者が報酬を得て代理・交渉していれば非弁の疑いがある
- 3.案件に合った正しい窓口を選ぶ 退職案件なら民間(使者まで)・労働組合系(団体交渉)・弁護士(訴訟まで)、債権回収なら許可サービサーか弁護士、と入口で正しい窓口を選ぶ。途中で「これ以上できません」と止まる事態を防げる
- 4.非弁の疑いで支払った場合の回復を検討 弁護士でない者に報酬を払い交渉・代理を受けていた場合、その合意の効力を争い、支払った報酬を不当利得(民法703条・704条)として返還請求することを検討する。悪質な場合は弁護士会・警察へ情報提供
よくある質問 AI による整理
Q1一般の法律事務とは何ですか?
弁護士法3条にいう、訴訟・非訟・行政不服申立て以外を含む広範な法律事務全般を指します。示談交渉や債権取立て、契約トラブルの代理も含まれ、72条で有償なら弁護士に独占されます。
Q2非弁行為とは何ですか?
弁護士でない者が報酬を得る目的で業として他人の法律事務を扱うことです。弁護士法72条で禁止され、77条により2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象になります。
Q3示談交渉の代行は違法ですか?
報酬を得て業として行えば非弁行為になりえます。無償・一回限りの純粋な手助けは原則セーフですが、反復継続性と報酬性があると違法と判断されやすくなります。
Q4弁護士は税理士の仕事もできますか?
できます。弁護士法3条2項により、弁護士は当然に弁理士・税理士の事務を行えます。別途登録は不要ですが、逆に税理士が訴訟を代理することは原則できません。
Q5退職代行は違法ですか?
退職の意思を伝える使者にとどまる民間業者は合法です。ただし残業代や有給の交渉に踏み込むと非弁の恐れがあり、その範囲は労働組合系または弁護士でなければ扱えません。
Q6債権回収の代行は誰に頼めますか?
弁護士、またはサービサー法の許可を受けた債権回収会社に限られます。無許可の業者が報酬を得て取立てを代行すると非弁行為に該当する恐れがあります。
Q7非弁行為の罰則はどのくらいですか?
弁護士法77条により、2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。報酬目的で業として他人の法律事務を扱った場合に適用されます。
Q8行政書士は法律相談に乗れますか?
官公署提出書類の作成等が業務範囲で、紛争性のある事案の代理交渉は原則できません。一般の法律事務に踏み込むと弁護士法72条の問題が生じます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1退職代行サービスって、会社との交渉も全部やってくれるんですよね?
そこが分かれ目です。民間業者は「退職の意思を伝える使者」までは合法ですが、有給消化や未払い残業代の交渉に踏み込むと弁護士法3条の「法律事務」に当たり、72条違反の非弁行為になりえます。労働組合系は団体交渉として交渉でき、弁護士なら請求・訴訟まで可能です。実務のポイント:料金が安い民間退職代行ほど、いざ会社が「残業代は払わない」と出てきた瞬間に何もできず、結局そこから弁護士に頼み直す二度手間になりがち。最初から取り戻したい金銭があるなら、窓口は弁護士か労組系を選ぶのが結果的に安い
Q2知り合いの借金トラブルで、私が代わりに相手と話し合ってあげるのは違法ですか?
報酬を取らず、一回限りの純粋な手助けなら、ただちに違法とは言えません。問題になるのは「報酬を得る目的」で「業として(反復継続して)」他人の法律事務を扱う場合で、これが弁護士法72条が禁じる非弁行為です。実務のポイント:実務で摘発の決め手になるのは『反復継続性』と『報酬性』。たまの善意は別として、SNS で「示談まとめます」と募集して何件も受けると、無償をうたっていても周辺の金銭授受から業性を認定されることがある。親切のつもりが事件化する典型パターン
Q3弁護士に頼めば、税金の申告や特許の出願もまとめてお願いできるんですか?
できます。弁護士法3条2項が、弁護士は当然に弁理士・税理士の事務を行えると定めているからです。別途登録なしで税務申告も特許出願も扱えます。実務のポイント:ただし『できる』と『得意』は別。税務・特許は専門性が高く、実務では提携の税理士・弁理士と組んで処理する弁護士が多い。逆に押さえておくべきは、この2項に司法書士の独占登記業務や社会保険労務士の独占手続は含まれないこと。『弁護士に全部任せれば士業は不要』と早合点すると、労務手続で穴が開く
間違えやすい点 AI による整理
- 「代行業者に頼めば安く済む」と思いがちだが、安さの正体は「法律事務に踏み込めない」という制約にあることを見落としている。退職代行も債権回収代行も、交渉や法的主張に入った瞬間に非弁の領域へ入る。安いサービスほど、肝心の場面で「それはできません」と止まる。安さと無力さは裏表だ
- 「無資格でも他人を手伝うくらい自由だろう」と考える人は、弁護士法が守ろうとしているものを取り違えている。これは弁護士のシマを守る業界エゴではなく、知識の乏しい者が他人の権利を扱って取り返しのつかない損害を出すのを防ぐ仕組みだ。あなたから見れば「親切な代行」でも、法律から見れば「無資格者による他人の権利の危険な取扱い」になる
- 弁護士は税理士・弁理士の仕事もできるなら、逆に税理士も簡単な訴訟くらいできるはず、と思われがちだが完全な誤り。3条2項は弁護士から下への一方通行で、税理士・弁理士・行政書士が弁護士の領域(訴訟代理や一般の法律事務)に入ることは原則できない。この非対称を知らずに「うちの顧問税理士に訴訟も相談しよう」とすると、肝心な場面で動けない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 弁護士法3条:弁護士の職務範囲(できることの宣言) | 弁護士法72条:非弁護士の法律事務取扱い禁止(できない者の宣言) 司法書士法3条:司法書士の限定的業務範囲 |
| 対象範囲 | 訴訟・非訟・行政不服申立て・その他一般の法律事務(広範) | 報酬目的で業として行う他人の法律事務(弁護士以外を規制) 登記・供託・一定額以下の簡裁代理等(限定列挙) |
| 違反時の効果 | —(権限の根拠規定) | 弁護士法77条:2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 司法書士法上の業務範囲を超えると懲戒・刑事の問題 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師の業務範囲を定めつつ、非律師による律師業務の遂行を禁止する点で日本の3条+72条の構造に類似する
韓国も変호사の職務として訴訟・行政審判・一般法律事務を定め、非변호사の法律事務取扱いを別途禁止する点で日本と並行的
ドイツは弁護士を独立した司法機関と位置づけ、法律サービス全般は RDG(法律サービス法)が無資格者の業務を規制する。許可制で一部の周辺業務を例外的に開放
米国は各州が法曹資格と無資格法律行為(UPL)を規律。州ごとに範囲が分かれ、許可された範囲外の法律サービス提供を禁止する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが副業で「示談交渉代行」というサービスを始めたら、どうなる? 報酬を取って他人の交通事故の示談をまとめた瞬間、弁護士法72条違反で、77条の罰則(2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金)の対象になりうる。良かれと思った副業が、前科に化ける
- あなたが退職代行を使って会社を辞めたい。だが残業代も取り戻したい。民間業者は「退職の意思を伝える」だけなら使者として合法、しかし金銭交渉に踏み込むと非弁になる。労働組合系なら団体交渉権で交渉でき、弁護士なら訴訟まで一気通貫。どの窓口を選ぶかで取り返せる金額が変わる
- 知人がマンションの隣人トラブルで困っている。あなたが代わりに相手と話をつけてあげる。無償で一回限りなら問題は起きにくいが、「業として」継続的に報酬を取ると一線を越える。善意の手助けと違法な代行の境界は、報酬と反復継続性にある
- あなたに特許の出願も、確定申告も、契約書のチェックも頼みたい案件が同時に降ってきた。弁護士一人に全部頼める。3条2項が弁理士・税理士の事務を当然に認めているからだ。窓口を一本化できることを知らずに、別々の士業を三人雇うと費用が二倍三倍になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自称代行業者・コンサルから法的交渉や金銭請求を受けたら、まず相手が弁護士登録者か確認(日弁連の弁護士検索で照合できる) 2. 弁護士でない者が報酬を得て交渉・代理をしているなら非弁の疑い、その者との合意や支払いは無効・取消しを主張できる余地がある3. 既に費用を払ってしまった場合、不当利得(民法703条、704条)として返還請求を検討4. 悪質な非弁業者は最寄りの弁護士会または警察へ情報提供、72条違反は刑事罰の対象
訴えられた側:1. 自分の行為が「報酬目的」かつ「業として」他人の法律事務を扱ったかを冷静に検証、無償・一回限りの親切は原則セーフ2. 単なる使者(本人の意思をそのまま伝えるだけ)と、交渉・判断を代行する代理は法的に別物、自分がどちらだったかを切り分ける3. グレーな領域なら直ちに事業を停止し、提携弁護士を入れる体制へ切り替える4. 既に立件の兆候があれば、弁護士法・刑事に強い弁護人へ早期相談、初動が量刑を分ける
時効(請求できる期限):非弁行為(弁護士法72条違反、77条)は刑事罰で、公訴時効は法定刑(2年以下の拘禁刑)から原則3年(刑事訴訟法250条)。民事で支払った報酬の返還を求める不当利得返還請求権は、権利行使できると知った時から5年または権利発生時から10年(民法166条)。起算点は支払い時または非弁と知った時(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:3条の「一般の法律事務」は広く解され、訴訟・非訟・行政不服申立て以外の、法律上の効果に関わる事務全般を含む。これと72条の禁止が一体となって弁護士の資格者独占を画する。独占の趣旨は弁護士の利益保護ではなく、国民の法律生活の保護にあるとされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)公布、平成28年(2016年)施行 行政不服審査法の全部改正に伴う整備法により、第1項の不服申立てに関する文言が改められ、従来の「異議申立て」等から「審査請求、再調査の請求、再審査請求等」へと整理された。改正の存在は確実だが、本条の改正回数の総数は未検証のため要人的確認
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:現行弁護士法の制定により、弁護士の職務範囲を定める規定として3条が置かれた。1項で一般の法律事務を含む広範な職務を、2項で弁理士・税理士の事務を当然に行える旨を規定
- 2.平成26年(2014年)公布・平成28年(2016年)施行 改正:行政不服審査法の全部改正に伴う整備により、1項の不服申立てに関する文言が「審査請求、再調査の請求、再審査請求等」へと整理された(本条改正回数の総数は未検証)
- 弁護士法 第1条弁護士の使命、職務の理念的基礎
- 弁護士法 第2条職責の根本基準、職務遂行の前提
- 弁護士法 第4条弁護士となる資格、職務を担う主体の要件
- 弁護士法 第72条非弁護士による法律事務取扱いの禁止、本条の独占の裏面
- 弁護士法 第77条非弁行為に対する罰則
- 司法書士法 第3条司法書士の業務範囲、法律事務の一部を限定的に分担
- 行政書士法 第1条の3行政書士の業務範囲、法律事務との限界画定
- 税理士法 第2条税理士の業務範囲、3条2項の裏付けとなる隣接資格
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