受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 7 分7 分7 分

弁護士法 第1条(弁護士の使命)

クイックジャンプ
  1. 弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。
  2. 2.弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。

この条文の基本情報

弁護士の使命とは何ですか?

定義弁護士の使命とは、弁護士法第1条に定められた規定で、「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 弁護士法第1条(弁護士の使命)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
  2. 弁護士法第1条の条文原文は「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。」で始まります。
  3. 弁護士法第1条は第一章 弁護士の使命及び職務に置かれています。
  4. 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
  5. 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 弁護士法第1条の次の条は弁護士法第2条です。
  7. 弁護士法第1条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第1条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205
  • 本サイト収録弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第1条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/1
裁判例 4件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点弁護士法1条は、弁護士の使命を基本的人権の擁護と社会正義の実現と定め、2項で誠実に職務を行う義務を課す。誠実義務違反は懲戒事由となる。

Q · 弁護士法1条って、ただの理念で実際には意味がないんですか?

いいえ。誠実義務違反は懲戒の根拠になる実効的な規定です

弁護士法1条は弁護士の使命を「基本的人権の擁護と社会正義の実現」と定め、2項で誠実義務を課します。これは飾りの理念ではありません。誠実義務違反は品位を失うべき非行(同法56条)として懲戒事由に直結し、依頼者は費用をかけず所属弁護士会へ懲戒請求(58条)できます。弁護士が守る最低ラインであると同時に、依頼者が「それはおかしい」と説明を求める権利の源泉でもあります。

解説

弁護士に依頼するとき、多くの人は「お金を払って法律のプロを雇う」とだけ考える。だが弁護士法1条は、弁護士をただのサービス業者ではなく「基本的人権を擁護し、社会正義を実現する」使命を負う存在と位置づける。これは天井に書かれた美辞麗句ではない。あなたの依頼した弁護士が、依頼者であるあなたを軽んじ、誠実に職務を行わなかったとき、この一条があなたの足場になる。2項は「誠実にその職務を行い」と明記する。この誠実義務に反した弁護士は、所属弁護士会への懲戒請求の対象になりうる。つまり1条は、弁護士が守るべき最低ラインであると同時に、あなたが弁護士に要求できる権利の源泉でもある。理念規定だからと読み飛ばす人は、自分の手の中にある切り札に気づいていない。

法的な位置づけ

弁護士法1条は弁護士の使命を定める根本規範であり、弁護士が基本的人権を擁護し社会正義を実現することを使命とし(1項)、その使命に基づき誠実に職務を行い、社会秩序の維持と法律制度の改善に努力すべき旨を規定する(2項)。弁護士倫理と懲戒制度の基礎をなす。

手順

  1. 1.やり取りの記録をすべて保存する 弁護士の対応に不誠実を感じたら、まずメール・LINE・委任契約書・連絡履歴・通話の日時メモなど、やり取りの記録をすべて保存する。誠実義務違反は「日付つきの事実の積み重ね」で立証される
  2. 2.所属弁護士会の市民窓口に相談する 委任契約書や弁護士のプロフィールで所属弁護士会を確認し、市民窓口に事実関係を時系列で整理して相談する。報酬や対応の不満は『紛議調停』を使うと中立的に早く解決できる場合が多い
  3. 3.改善がなければ懲戒請求を提出する 改善が見られなければ、弁護士法56条の懲戒事由に基づき、所属弁護士会へ書面で懲戒請求(58条)を提出する。誰でも費用をかけず請求できるが、事実無根の請求は逆に賠償リスクがあるため根拠資料を揃える
  4. 4.実害があれば損害賠償も別軌道で検討する 弁護過誤による実害が出ていれば、民法709条・415条に基づく損害賠償を別途検討する。懲戒と賠償は別軌道なので同時に進められる。時効に注意し早めに弁護士に相談する

よくある質問 AI による整理

Q1弁護士法1条とは何ですか?

弁護士の使命を「基本的人権の擁護と社会正義の実現」と定め、2項で誠実義務を課す規定です。弁護士倫理と懲戒制度の出発点となる根本規範です。

Q2弁護士の誠実義務とは何ですか?

弁護士法1条2項が定める、使命に基づき誠実に職務を行う義務です。違反すると懲戒の対象になりうるため、単なる心構えではなく法的義務です。

Q3弁護士の使命とは何ですか?

基本的人権を擁護し、社会正義を実現することです(1条1項)。依頼者の代理人であると同時に、司法の一員としての公益的役割を併せ持ちます。

Q4弁護士は依頼者の言いなりになりますか?

なりません。1条は社会正義の実現も使命とするため、依頼者が偽証や証拠隠滅を求めても弁護士は拒否する義務を負います。

Q5弁護士の懲戒事由にはどんなものがありますか?

弁護士法56条が、品位を失うべき非行などを懲戒事由とします。1条の誠実義務違反もこれに直結します。

Q6弁護士法1条と2条の違いは何ですか?

1条は弁護士の使命(理念)を、2条は職責の根本基準(行動指針)を定めます。1条が掲げた使命を2条以下が具体化する構造です。

Q7弁護士法はいつ制定されましたか?

現行弁護士法は昭和24年(1949年)に制定されました。旧弁護士法の職務定義中心の規定に代え、使命を掲げる理念規定が置かれました。

Q8弁護士自治とは何ですか?

弁護士の懲戒を国家機関ではなく弁護士会自身が行う仕組みです。1条の使命の独立性を国家権力から守るための制度的基盤とされます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1弁護士が全然動いてくれないんですが、これって違反になりますか?

正当な理由のない放置や連絡無視が続くなら、弁護士法1条2項の誠実義務違反として懲戒の対象になりうる。ただ「進みが遅い」だけでは難しい。実務のポイント: 懲戒は結論まで時間がかかるので、まず弁護士会の『紛議調停』を使うと、報酬や対応の不満を早く中立的に解決できることが多い。窓口の存在自体があまり知られていない

Q2依頼したのに、弁護士が相手方と仲良く話してて不安です。裏切られてますか?

弁護士同士が交渉の場で協調的に話すのは通常のことで、必ずしも裏切りではない。問題は利益相反、つまり同じ弁護士が相手方からも依頼を受けている場合で、これは禁止される。実務のポイント: 受任時に『相手方や関係者と過去に関係がないか』を確認するのは依頼者の正当な権利。聞いて嫌がる弁護士は、その時点で見極めの材料になる

Q3懲戒請求って誰でもできるんですか? お金はかかりますか?

誰でも、費用をかけず、所属弁護士会へ書面で請求できる(弁護士法58条)。本人が被害者である必要もない。実務のポイント: ただし事実無根の懲戒請求を感情だけで大量に出すと、逆に対象弁護士から名誉毀損や損害賠償を請求されるリスクがある。根拠資料を揃えてから出すのが鉄則

Q4国選弁護人がやる気なくて困ってます、変えてもらえますか?

国選弁護人の解任・変更は制度上可能だが、裁判所が必要と認める必要があり、『相性が悪い』だけでは認められにくい(刑事訴訟法38条の3)。実務のポイント: 接見に来ない、連絡が取れないといった具体的な誠実義務違反を日付つきで記録し、書面で裁判所に申し出るのが現実的な突破口になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「弁護士法1条はただの理念で、実務では意味がない」と思っているなら、問いの立て方そのものがずれている。1条の誠実義務は懲戒制度の根拠規範として実際に機能しており、これに反する行為は品位を失うべき非行(56条)として懲戒事由に直結する。飾りではなく、効力を持つ最低ラインである
  • 「弁護士は依頼者の味方だから、依頼者の言う通りに動くべきだ」と思いがちだが、1条は「社会正義の実現」も使命として並べている。だから弁護士は、依頼者が偽証や証拠隠滅を求めても拒否する義務を負う。あなたの味方であると同時に、司法の一員でもある
  • 「弁護士に頼めば安心」と多くの人が思うが、依頼者から見れば目的は「自分の利益の最大化」、弁護士法から見れば「基本的人権の擁護と社会正義」。この二つがずれた瞬間、弁護士はあなたの希望より使命を優先することがある。この落差を知らずにいると、弁護士の正当な判断を裏切りだと誤認して関係を壊す
比較の観点この条文ほかの条文
規定の性格1条:弁護士の使命(理念・最高規範)2条:職責の根本基準(行動指針)
56条:懲戒事由(制裁規範)
依頼者から見た意味誠実義務違反を問う立脚点弁護士に期待できる職務水準の基準
懲戒請求を裏づける具体的根拠
違反したときの効果誠実義務違反として56条に接続職責違反として品位の評価に影響
懲戒処分(戒告〜除名)の直接根拠

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国律師法 第1条

台湾は2020年改正で『保障人權、實現社會正義及促進民主法治』を律師の使命と明記。日本の1条と同じく人権擁護と社会正義を核心に置く理念規定。

韓国
대한민국 변호사법 제1조

韓国も『基本的人権の擁護と社会正義の実現』を弁護士の使命と定める。日本法の影響を受けた構成で内容が近い。

ドイツ
BRAO § 1

ドイツは弁護士を『独立した司法の機関(unabhängiges Organ der Rechtspflege)』と位置づける。使命を人権・社会正義として掲げる日本とは表現の力点が異なるが、公益的役割を重視する点で共通。

アメリカ
ABA Model Rules of Professional Conduct, Preamble

米国は前文で弁護士を『依頼者の代理人・司法制度の職員・正義の公的市民』と多面的に定義。理念を単一条文ではなく職務行為規範の前文で示す方式。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 依頼した弁護士が、何ヶ月も「準備中です」と言うだけで一向に動かない。電話しても折り返しがない。あなたは高い着手金を払った依頼者として、泣き寝入りするしかないと思っているかもしれない。だが正当な理由のない放置や連絡無視が続くなら、弁護士法1条2項の誠実義務違反として、所属弁護士会への懲戒請求の根拠になりうる
  • もし、あなたが刑事事件の被告人で、国選弁護人が一度も接見に来ないまま初公判の日が近づいてきたとしたら? 残された時間で弁護人の変更や具体的な改善を動かせるかは、弁護士に誠実義務があるという事実をあなたが知っているかどうかにかかっている
  • あなたが弁護士で、依頼者と相手方の双方から相談を受けてしまった。利益相反の典型だ。1条の誠実義務と弁護士職務基本規程が、あなたの一挙手一投足を縛る
  • 友人が「雇った弁護士が、相手方と裏で通じている気がする」と相談してきた。あなたは感情論に乗る前に「やり取りの記録は残ってる?」と聞ける。誠実義務違反を裏づける証拠を集めるという発想が、友人を救う

取るべき行動

被害を受けた側:1. 弁護士の対応に不誠実を感じたら、まずメール・LINE・委任契約書・連絡履歴など、やり取りの記録をすべて保存する2. 所属弁護士会(委任契約書や弁護士のプロフィールで確認できる)の市民窓口に、事実関係を時系列で整理して相談する。多くは無料3. 改善が見られなければ、弁護士法56条の懲戒事由に基づき、所属弁護士会へ書面で懲戒請求(同58条)を提出する4. 実害が出ていれば弁護過誤として民法709条・415条で損害賠償も別途検討。懲戒と賠償は別軌道なので同時に進められる

訴えられた側:1. 依頼者から不誠実だと指摘されたら、まず委任の範囲と進捗を記録で確認し、説明責任を果たす2. 利益相反の疑いがあれば、弁護士職務基本規程に照らして直ちに是正し、必要なら辞任する3. 懲戒請求を受けても即懲戒ではない。綱紀委員会の調査段階で事実と経緯を誠実に説明する4. 1条の使命は抽象的に見えるが、誠実義務違反や品位を失うべき非行(56条)として具体的な懲戒事由に直結する点を軽視しない

時効(請求できる期限):懲戒は、その事由があったときから3年を経過すると手続を開始できない(弁護士法63条)。起算点は非行があった時。弁護過誤の損害賠償(委任契約上の債務不履行)は、権利を行使できることを知った時から5年、または権利を行使できる時から10年(民法166条)。(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:弁護士法1条の使命規定は単なる訓示ではなく、誠実義務(2項)違反が品位を失うべき非行(56条)として懲戒事由に接続する効力規範であると解する。依頼者の利益擁護と社会正義の実現が衝突する場面では、後者を理由に依頼者の不正への協力を拒否できる根拠とされる。

改正沿革 AI による整理

  • 昭和24年(1949)制定 現行弁護士法の制定により、旧弁護士法(昭和8年)の職務定義中心の規定に代えて、基本的人権の擁護と社会正義の実現を弁護士の使命とする理念規定が置かれた。以降この使命の核心は維持されているが、字句改正の有無は人的検証を要する

改正の年表

  1. 1.昭和24年(1949年) 新設:現行弁護士法の制定により、旧弁護士法(昭和8年)の職務定義中心の規定に代えて、基本的人権の擁護と社会正義の実現を弁護士の使命とする理念規定が置かれた。以降この使命の核心は維持されている。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

弁護士法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 弁護士の使命及び職務

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›