弁護士法 第43条の7(債権の申出の催告等)
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- 清算人は、その就職の日から二箇月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。
- 2.前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
- 3.清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
- 4.第一項の公告は、官報に掲載してする。
この条文の基本情報
債権の申出の催告等とは何ですか?
定義債権の申出の催告等とは、弁護士法第43条の7に定められた規定で、「清算人は、その就職の日から二箇月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第43条の7(債権の申出の催告等)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第43条の7の条文原文は「清算人は、その就職の日から二箇月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。」で始まります。
- 弁護士法第43条の7は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第43条の7の前の条は弁護士法第43条の6です。
- 弁護士法第43条の7の次の条は弁護士法第43条の8です。
- 弁護士法第43条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第43条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/43_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法43条の7は、清算人が就職から2か月以内に少なくとも3回官報で公告し、債権者に2か月以上の期間内の申出を催告すると定める。知れている債権者は除斥されず個別催告を受ける。
Q · 取引先の弁護士法人が解散したら、官報を見逃すと貸したお金は回収できないの?
知れている債権者なら見逃しても除斥されません
弁護士法43条の7により、清算人は就職から2か月以内に少なくとも3回、官報で債権申出を催告します。期間内に申し出ない債権者は清算から除斥されますが(同2項)、清算人が帳簿などから把握している『知れている債権者』は除斥されず、各別の催告を受ける権利があります(同1項但書・3項)。つまり官報を見逃しても、相手の記録にあなたの名が残っていれば債権は守られます。確実にするには、解散を知った時点で清算人宛に内容証明郵便で債権を通知しておくのが有効です。
解説
取引先が法律事務所の法人や弁護士会のような団体で、ある日それが解散したとする。あなたが貸した代金や立替金は、どうなるのか。弁護士法43条の7は、その答えの入口だ。解散した法人の清算人(解散後の後始末を担う人)は、就職から2か月以内に、官報で少なくとも3回、債権者に『期間内に債権を申し出よ』と公告しなければならない。その期間は2か月以上。そして申し出なかった債権者は『除斥』、つまり清算の分配対象から外される。ここで「官報なんて誰も見ない、見逃したら終わりか」と青ざめるかもしれない。だが第1項但書と第3項にこそ武器がある。清算人が帳簿などから把握している『知れている債権者』は、たとえ期間内に申し出なくても除斥できない。しかも清算人は、その既知の債権者一人ひとりに個別の催告をする義務を負う。あなたが『知られている』側にいるかどうかが、回収できるかの分水嶺になる。
法的な位置づけ
弁護士法43条の7は、清算手続における債権申出の催告を定める規定である。清算人は就職日から2か月以内に少なくとも3回、官報で債権者に一定期間内の債権申出を催告し、期間内に申し出ない債権者を清算から除斥できる。ただし知れている債権者は除斥されず、各別の催告を受ける。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取引先の解散を確認し債権額を確定 取引先の法人が解散したと知ったら、契約書・請求書・帳簿上の取引記録を確保し、未回収の債権額を確定する。リース残債や立替金も漏れなく洗い出す
- 2.清算人宛に内容証明郵便で債権を通知 官報公告を待たず、清算人宛に内容証明郵便で債権の存在と金額を通知する。これで記録上の『知れている債権者』の地位を先取りし、官報を見逃しても除斥されない立場を固める
- 3.官報の清算公告を確認し期間内に正式申出 官報の清算公告で申出期間(2か月以上)を確認し、念のため期間内に清算人へ正式な債権の申出を書面で行う。申出は具体的な金額と発生原因を明記する
- 4.清算結了済みなら個別催告漏れを確認し責任追及を検討 既に清算が結了していた場合、自分が知れている債権者だったのに各別の催告を受けたか確認する。催告漏れがあれば清算人の善管注意義務違反を根拠に責任追及を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1清算公告とは何ですか?
解散した法人の清算人が、債権者に債権の申出を促すため官報に掲載する公告です。弁護士法43条の7では就職から2か月以内に少なくとも3回行う必要があります。
Q2知れている債権者とは誰のことですか?
清算人が帳簿や契約書から客観的に債権者だと把握できる者です。期間内に申し出なくても除斥されず、各別の催告を受ける権利があります(43条の7第1項但書・3項)。
Q3清算から除斥されるとどうなりますか?
清算の分配対象から外され、申出期間内に申し出なかった債権者は原則として残余財産からの弁済を受けられなくなります。知れている債権者は除斥されません。
Q4清算公告は何回必要ですか?
弁護士法43条の7第4項により官報で、第1項により少なくとも3回の公告が必要です。1回では足りず、回数や媒体を誤ると清算人の責任問題になります。
Q5債権の申出期間は何か月ですか?
公告で定める申出期間は2か月を下ることができません(43条の7第1項)。清算人はこの期間中、原則として弁済を控え、期間満了後に債権額を確定します。
Q6債権の申出はどこにすればいいですか?
官報公告に記載された清算人宛に、書面で債権の存在と金額を申し出ます。確実な証拠を残すため内容証明郵便で行うのが実務上有効です。
Q7弁護士法人の清算と会社の清算は同じですか?
仕組みはほぼ同じです。会社法499条が株式会社について、弁護士法43条の7が弁護士会・弁護士法人について、ともに官報公告と知れている債権者の保護を定めています。
Q8清算公告を出さなかった清算人はどうなりますか?
公告や個別催告を怠ると善管注意義務違反となり、損害を被った債権者から清算人個人の責任を追及されます。弁護士の場合は懲戒リスクにも直結します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1官報なんて読んだことないんですけど、清算公告を見逃したら貸したお金は戻ってこないんですか?
あなたが『知れている債権者』、つまり相手の帳簿や契約書から債権者だと客観的に分かる立場なら、見逃しても除斥されません(本条1項但書)。清算人はあなたに個別催告する義務も負います(同3項)。実務のポイント:それでも実務では『知れている』かどうかで揉めるので、解散を知ったら自分から内容証明を送り、記録上の既知債権者になっておくのが確実だ。
Q2清算人が自分に何の連絡もくれないまま手続を進めていたら、どうすればいいですか?
知れている債権者への各別の催告は清算人の法的義務だ(本条3項)。これを怠れば清算人の善管注意義務違反となり、損害を被った債権者は清算人個人の責任を追及できる。実務のポイント:清算人は弁護士であることが多く、催告漏れは自らの懲戒リスクにも直結する。だから『催告を受けていない既知債権者です』と書面で指摘するだけで、対応が一気に丁寧になることが多い。
間違えやすい点 AI による整理
- 「期間内に申し出なければ債権は必ず消える」と思い込みがちだが、第1項但書と第3項がそれを守っている。清算人が把握している『知れている債権者』は、申出が遅れても除斥されず、しかも個別に催告を受ける権利がある。
- 公告は1回出せば足りると考えている人が多いが、本条は『少なくとも3回』、しかも官報限定を要求する。手続の重さを甘く見た清算人は、自分の善管注意義務(専門家として当然払うべき注意の水準)違反として個人責任を負いかねない。
- あなたから見れば「相手は私が債権者だと当然知っている」。だが法的に『知れている』と評価されるには、相手の帳簿や契約書から客観的に判明している必要がある。あなたの主観と、法の評価基準とのズレが、そのまま除斥のリスクになる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象法人 | 弁護士法43条の7:弁護士会・弁護士法人 | 会社法499条:株式会社 一般法人法233条:一般社団・財団法人 |
| 公告の媒体・回数 | 官報で少なくとも3回 | 官報で1回(個別催告は別途) 官報で1回(個別催告は別途) |
| 申出期間 | 2か月を下ることができない | 2か月を下ることができない 2か月を下ることができない |
| 知れている債権者の扱い | 除斥不可・各別に催告(1項但書・3項) | 除斥不可・各別に催告 除斥不可・各別に催告 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も清算人による債権者への申出催告と公告を要求し、知れている債権者の保護を図る点で日本と共通する
韓国民法も清算における債権申出の公告を定め、構造は日本とほぼ同一
ドイツは清算開始時の債権者呼出(Gläubigeraufruf)と待機期間(Sperrjahr)を定め、債権者保護の趣旨は共通する
米国は解散時の既知債権者への通知(known claims)と公告による未知債権者への対応(unknown claims)を区別して規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは解散する弁護士法人にコピー機をリースしていて、残債がまだある。官報に清算公告が3回載ったが、あなたは官報など購読していない。それでも帳簿に契約が残っていれば、あなたは知れている債権者として保護される。問題は、清算人が本当にあなたを把握しているかどうかだ。
- 弁護士会連合会の解散で清算人に選ばれた。就職から2か月、その間に官報公告を3回出し終え、知れている債権者全員に個別催告しなければ手続が崩れる。残り日数は刻一刻と減っていく。
- もし、清算人があなたを名簿から見落とし、個別催告をしないまま清算を結了させたら、あなたの債権はどうなる? 除斥はされない。だが既に分配された財産から回収する道は、一段険しくなる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先の法人が解散したと知ったら、まず契約書・請求書・帳簿上の取引記録を確保し、債権額を確定する。2. 清算人宛に内容証明郵便で債権の存在と金額を通知し、記録上の『知れている債権者』の地位を固める。3. 官報の清算公告で申出期間を確認し、念のため期間内に正式な債権の申出も行う。4. 既に清算が結了していた場合は、個別催告の有無を確認し、催告漏れがあれば清算人の責任追及を検討する。
訴えられた側:1. 清算人就職後ただちに帳簿・契約書を精査し、『知れている債権者』を漏れなくリスト化する。2. 就職から2か月以内に官報公告を3回手配し、申出期間を2か月以上に設定、除斥の付記を忘れない。3. 知れている債権者には各別に書面で催告する。ここを怠ると善管注意義務違反で個人責任を負う。4. 申出期間中は原則として弁済を控え、期間満了後に債権額を確定して弁済・分配へ進む。
時効(請求できる期限):清算人は就職の日から2か月以内に公告を開始し、債権申出期間は2か月を下ることができない(本条1項)。知れている債権者は期間徒過後も除斥されない(同項但書、3項)。除斥された債権者の残余財産に対する権利等は、関連する清算規定で別途定まる(最新の改正状況をご確認ください)。
学説
通説:弁護士法43条の7の催告・公告義務は清算人の善管注意義務の具体化であり、知れている債権者への各別催告を怠った清算人は、損害を被った債権者に対し個人責任を負うと解される。
- 弁護士法 第31条清算の対象となる弁護士会の法人格の根拠
- 弁護士法 第30条の2弁護士法上のもう一つの清算対象法人類型たる弁護士法人
- 弁護士法 第43条の8本条の申出期間経過後に申し出た債権者の取扱い(現行の条番号を要確認)
- 会社法 第499条株式会社の清算における債権者公告・催告の類似制度
- 会社法 第503条清算から除斥された債権者の残余財産に対する取扱い
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第233条一般社団・財団法人の清算における債権者公告の類似制度
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