弁護士法 第71条の4(綱紀審査会の委員長)
クイックジャンプ
- 綱紀審査会に委員長を置き、委員の互選によりこれを定める。
- 2.委員長は、会務を総理する。
- 3.委員長に事故のあるときは、あらかじめ綱紀審査会の定める順序により、他の委員が委員長の職務を行う。
- 4.前条第三項の規定は、委員長に準用する。
この条文の基本情報
綱紀審査会の委員長とは何ですか?
定義綱紀審査会の委員長とは、弁護士法第71条の4に定められた規定で、「綱紀審査会に委員長を置き、委員の互選によりこれを定める。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第71条の4(綱紀審査会の委員長)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第71条の4の条文原文は「綱紀審査会に委員長を置き、委員の互選によりこれを定める。」で始まります。
- 弁護士法第71条の4は第五節 綱紀審査会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第71条の4の前の条は弁護士法第71条の3です。
- 弁護士法第71条の4の次の条は弁護士法第71条の5です。
- 弁護士法第71条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第71条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第71条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/71_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法71条の4は、綱紀審査会の委員長を委員の互選で定めると規定する。委員長は会務を総理し、事故時は定められた順序で他の委員が職務を代行する。
Q · 弁護士に懲戒請求しても、結局は弁護士同士の審査で終わるの?
いいえ、最後の綱紀審査会の議長は市民です
弁護士法71条の4により、弁護士懲戒の最終段階に置かれた綱紀審査会の委員長は、委員の互選で選ばれます。委員は弁護士・裁判官・検察官・政府職員を除く市民から選ばれるため(71条の2)、議長を務めるのは法律家ではない市民の代表です。委員長は会務を総理し、事故があるときは定められた順序で他の委員が職務を継ぐため、審査が止まることもありません。弁護士会・日弁連で退けられた懲戒請求が、最後に市民の目に晒される仕組みです。
解説
弁護士の対応に納得がいかず懲戒請求をした。だが所属弁護士会は「懲戒しない」と決定し、日弁連への異議も退けられた。ここで多くの人は「結局、弁護士同士で庇い合っているのだ」と諦める。だが、まだ一室残っている。綱紀審査会だ。そして、この条文が告げる事実が効いてくる。綱紀審査会の委員長、つまりこの最終審査のトップは、弁護士でも裁判官でも検察官でもない。委員は法律家以外の市民から選ばれ(71条の2)、委員長はその市民委員の互選で決まる。法律家が一人も議長席に座らない場所で、あなたの申立ては審査される。委員長に事故があっても、あらかじめ定めた順序で他の市民委員が職務を継ぐから、審査が止まることもない。あなたが知るべきは、弁護士懲戒の最後の関門が、弁護士の手の外にあるという一点だ。
法的な位置づけ
弁護士法71条の4は、綱紀審査会の委員長に関する組織規定である。委員長は委員の互選によって定められ、会務を総理する。委員長に事故があるときは、あらかじめ綱紀審査会が定める順序により、他の委員が委員長の職務を行う。綱紀審査会は弁護士懲戒手続の最終段階に置かれ、その委員は法律家以外の市民から委嘱される。
よくある質問 AI による整理
Q1綱紀審査会とは何ですか?
弁護士懲戒制度の最終段階に置かれた審査機関です。弁護士会・日弁連で「懲戒しない」とされた事案を、市民委員が審査し、懲戒委員会に付すべきか議決します。
Q2綱紀審査会の委員は誰が務めますか?
弁護士・裁判官・検察官・政府職員を除く市民から委嘱されます(71条の2)。委員長もその市民委員の互選で選ばれます(71条の4)。
Q3綱紀審査会への申出はどこにしますか?
日弁連への異議申出が退けられた後、日本弁護士連合会に対して綱紀審査を申し出ます。期間制限があるため、通知到達後すぐに確認すべきです。
Q4綱紀審査会の委員長に事故があると審査は止まりますか?
止まりません。71条の4第3項により、あらかじめ定められた順序で他の委員が委員長の職務を行います。
Q5懲戒請求と綱紀審査の申出は何が違いますか?
懲戒請求は弁護士会への最初の申立てです。綱紀審査の申出は、弁護士会・日弁連で退けられた後に市民委員の審査を求める最終手段です。
Q6弁護士への苦情はどこに相談すればいいですか?
まず所属弁護士会の市民窓口へ。懲戒請求を経て、退けられた場合は日弁連への異議、さらに綱紀審査会への申出と段階が続きます。
Q7綱紀審査会の議決にはどんな効力がありますか?
「懲戒委員会の審査に付するのを相当と認める」と議決すると、案件が日弁連の綱紀委員会に戻され、改めて審査されます(71条の5)。
Q8委員の互選とはどういう意味ですか?
委員同士が互いに選び合って委員長を決める方式です。外部から任命されるのではなく市民委員の中から選ばれるため、独立性が人事面で担保されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士を懲戒請求しても、どうせ弁護士仲間が審査するんでしょう?
最初の審査(弁護士会と日弁連の綱紀委員会)は弁護士が中心です。しかし最後の綱紀審査会は違う。委員は弁護士・裁判官・検察官・政府職員を除く市民から選ばれ(71条の2)、委員長も市民委員の互選で決まります(71条の4)。実務のポイント:多くの人は弁護士会の最初の「懲戒しない」決定で諦める。だが本当の勝負は、市民が審査する綱紀審査会まで案件を運べるかどうかで、ここに来て初めて法曹の身内論理が効かない土俵に立てる
Q2綱紀審査会が認めてくれたら、その弁護士はすぐ懲戒されるの?
いいえ、綱紀審査会は直接懲戒する権限を持ちません。「懲戒委員会の審査に付するのを相当と認める」と議決すると、案件は日弁連の綱紀委員会に戻され、改めて審査されます。委員長が総理する会務(71条の4第2項)は、あくまで審査して議決するところまで。実務のポイント:綱紀審査会の議決はゴールではなく、止まっていた手続を動かす再起動ボタン。ここで議決を勝ち取れば、一度は門前払いされた案件が正式な懲戒審査の軌道に戻る
間違えやすい点 AI による整理
- 弁護士の懲戒は弁護士だけで身内審査していると思い込んでいる人が多い。だが最終段階の綱紀審査会の委員は、弁護士・裁判官・検察官・政府職員を除いた市民であり、その委員長も市民委員の互選で選ばれる(71条の4第1項)。身内意識が効かない場所が、制度の最後に用意されている
- 「綱紀審査会が認めれば弁護士はすぐ処分される」と考えるのは、問いの立て方そのものが違う。綱紀審査会は懲戒する機関ではなく、止まった手続を懲戒審査の軌道に戻すかどうかを議決する場だ。委員長が総理する会務(71条の4第2項)は、処分の決定ではなく、審査して差し戻すかの判断にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の対象 | 71条の4:委員長(互選・会務総理・職務代行) | 71条:綱紀審査会の設置 71条の2:委員の資格と委嘱 |
| 選任・構成 | 委員の互選により委員長を定める | 日本弁護士連合会に置く(設置根拠) 弁護士・裁判官・検察官・政府職員を除く市民から委嘱 |
| 機能 | 会務を総理、事故時は順序で職務代行 | 懲戒手続に市民審査を組み込む器 審査の中立性を担う構成員を確保 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も懲戒覆審委員会に学者・社会公正人士など外部委員を加え、法曹のみの閉鎖審査を避ける設計をとる。
韓国は大韓弁護士協会と法務部に징계위원회を置き、外部委員を含めて懲戒を審査する。
ドイツは弁護士懲戒を Anwaltsgericht という独立した裁判機構が担い、職業裁判官と弁護士が関与する。
米国は州ごとの bar disciplinary board が懲戒を運用し、多くの州で非法律家(lay member)の参加を義務づける。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 依頼した弁護士に着手金だけ取られて案件を放置された。懲戒請求をしたが弁護士会は不問、日弁連への異議も却下。もう打つ手はないのか。いや、市民で構成される綱紀審査会への申出が残っている。その最終審査のトップが弁護士ではないという事実が、あなたの最後の足場になる
- あなたが綱紀審査会に申出をして、審査の最中に委員長が病気で長期離脱したとする。審査は止まって案件は宙づりになるのか。止まらない。あらかじめ定められた順序で別の市民委員が委員長職を引き継ぎ、審査は続く
学説
通説:綱紀審査会への市民参加は、弁護士自治(国家権力からの独立)を維持しつつ、自治の閉鎖性による身内擁護を防ぐための外部監督装置と理解される。委員長を市民委員の互選で選ぶ本条は、その独立性を人事面から担保するものと位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
- 平成15年(2003年)改正、平成16年(2004年)施行 司法制度改革の一環として、弁護士懲戒制度に市民参加を導入するため綱紀審査会を新設。本条もこのとき新設され、市民委員の互選による委員長制と職務代行の順序を定めた
改正の年表
- 1.平成15年(2003年)改正・平成16年(2004年)施行 新設:司法制度改革の一環として弁護士懲戒制度に市民参加を導入。綱紀審査会を新設し、本条で市民委員の互選による委員長制と職務代行の順序を定めた。
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