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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 9 分9 分9 分

建築基準法 第56条(建築物の各部分の高さ)

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  1. 建築物の各部分の高さは、次に掲げるもの以下としなければならない。
  2. 一別表第三(い)欄及び(ろ)欄に掲げる地域、地区又は区域及び容積率の限度の区分に応じ、前面道路の反対側の境界線からの水平距離が同表(は)欄に掲げる距離以下の範囲内においては、当該部分から前面道路の反対側の境界線までの水平距離に、同表(に)欄に掲げる数値を乗じて得たもの
  3. 二当該部分から隣地境界線までの水平距離に、次に掲げる区分に従い、イ若しくはニに定める数値が一・二五とされている建築物で高さが二十メートルを超える部分を有するもの又はイからニまでに定める数値が二・五とされている建築物(ロ及びハに掲げる建築物で、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内にあるものを除く。以下この号及び第七項第二号において同じ。)で高さが三十一メートルを超える部分を有するものにあつては、それぞれその部分から隣地境界線までの水平距離のうち最小のものに相当する距離を加えたものに、イからニまでに定める数値を乗じて得たものに、イ又はニに定める数値が一・二五とされている建築物にあつては二十メートルを、イからニまでに定める数値が二・五とされている建築物にあつては三十一メートルを加えたもの
  4. 一第一種中高層住居専用地域若しくは第二種中高層住居専用地域内の建築物又は第一種住居地域、第二種住居地域若しくは準住居地域内の建築物(ハに掲げる建築物を除く。)一・二五(第五十二条第一項第二号の規定により容積率の限度が十分の三十以下とされている第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域以外の地域のうち、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内の建築物にあつては、二・五)
  5. 二近隣商業地域若しくは準工業地域内の建築物(ハに掲げる建築物を除く。)又は商業地域、工業地域若しくは工業専用地域内の建築物二・五
  6. 三高層住居誘導地区内の建築物であつて、その住宅の用途に供する部分の床面積の合計がその延べ面積の三分の二以上であるもの二・五
  7. 四用途地域の指定のない区域内の建築物一・二五又は二・五のうち、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し当該区域を区分して都道府県都市計画審議会の議を経て定めるもの
  8. 三第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域若しくは田園住居地域内又は第一種中高層住居専用地域若しくは第二種中高層住居専用地域(次条第一項の規定に基づく条例で別表第四の二の項に規定する(一)、(二)又は(三)の号が指定されているものを除く。以下この号及び第七項第三号において同じ。)内においては、当該部分から前面道路の反対側の境界線又は隣地境界線までの真北方向の水平距離に一・二五を乗じて得たものに、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域内の建築物にあつては五メートルを、第一種中高層住居専用地域又は第二種中高層住居専用地域内の建築物にあつては十メートルを加えたもの
  9. 2.前面道路の境界線から後退した建築物に対する前項第一号の規定の適用については、同号中「前面道路の反対側の境界線」とあるのは、「前面道路の反対側の境界線から当該建築物の後退距離(当該建築物(地盤面下の部分その他政令で定める部分を除く。)から前面道路の境界線までの水平距離のうち最小のものをいう。)に相当する距離だけ外側の線」とする。
  10. 3.第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域又は準住居地域内における前面道路の幅員が十二メートル以上である建築物に対する別表第三の規定の適用については、同表(に)欄中「一・二五」とあるのは、「一・二五(前面道路の反対側の境界線からの水平距離が前面道路の幅員に一・二五を乗じて得たもの以上の区域内においては、一・五)」とする。
  11. 4.前項に規定する建築物で前面道路の境界線から後退したものに対する同項の規定の適用については、同項中「前面道路の反対側の境界線」とあるのは「前面道路の反対側の境界線から当該建築物の後退距離(当該建築物(地盤面下の部分その他政令で定める部分を除く。)から前面道路の境界線までの水平距離のうち最小のものをいう。以下この表において同じ。)に相当する距離だけ外側の線」と、「前面道路の幅員に」とあるのは「、前面道路の幅員に、当該建築物の後退距離に二を乗じて得たものを加えたものに」とすることができる。
  12. 5.建築物が第一項第二号及び第三号の地域、地区又は区域の二以上にわたる場合においては、これらの規定中「建築物」とあるのは、「建築物の部分」とする。
  13. 6.建築物の敷地が二以上の道路に接し、又は公園、広場、川若しくは海その他これらに類するものに接する場合、建築物の敷地とこれに接する道路若しくは隣地との高低の差が著しい場合その他特別の事情がある場合における前各項の規定の適用の緩和に関する措置は、政令で定める。
  14. 7.次の各号のいずれかに掲げる規定によりその高さが制限された場合にそれぞれ当該各号に定める位置において確保される採光、通風等と同程度以上の採光、通風等が当該位置において確保されるものとして政令で定める基準に適合する建築物については、それぞれ当該各号に掲げる規定は、適用しない。
  15. 一第一項第一号、第二項から第四項まで及び前項(同号の規定の適用の緩和に係る部分に限る。)前面道路の反対側の境界線上の政令で定める位置
  16. 二第一項第二号、第五項及び前項(同号の規定の適用の緩和に係る部分に限る。)隣地境界線からの水平距離が、第一項第二号イ又はニに定める数値が一・二五とされている建築物にあつては十六メートル、第一項第二号イからニまでに定める数値が二・五とされている建築物にあつては十二・四メートルだけ外側の線上の政令で定める位置
  17. 三第一項第三号、第五項及び前項(同号の規定の適用の緩和に係る部分に限る。)隣地境界線から真北方向への水平距離が、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域内の建築物にあつては四メートル、第一種中高層住居専用地域又は第二種中高層住居専用地域内の建築物にあつては八メートルだけ外側の線上の政令で定める位置

この条文の基本情報

建築物の各部分の高さとは何ですか?

定義建築物の各部分の高さとは、建築基準法第56条に定められた規定で、「建築物の各部分の高さは、次に掲げるもの以下としなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建築基準法第56条(建築物の各部分の高さ)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
  2. 建築基準法第56条の条文原文は「建築物の各部分の高さは、次に掲げるもの以下としなければならない。」で始まります。
  3. 建築基準法第56条は第四節 建築物の敷地及び構造に置かれています。
  4. 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
  5. 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建築基準法第56条の前の条は建築基準法第55条です。
  7. 建築基準法第56条の次の条は建築基準法第56条の2です。
  8. 建築基準法第56条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第56条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201
  • 本サイト収録建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第56条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/56

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建築基準法56条は建築物の高さを道路斜線・隣地斜線・北側斜線の三種で制限する規定である。後退距離や天空率による緩和があり、容積率の上限まで建てられないことも多い。

Q · 容積率200%の土地なら、その数字どおりの床面積が建てられるんですか?

建てられないことが多い。56条の斜線で削られる

容積率は上限を示す一つの物差しにすぎません。実際に建つ形は建築基準法56条の三種の斜線制限(道路斜線・隣地斜線・北側斜線)によって敷地の外側から削られ、さらに53条の建ぺい率、56条の2の日影規制が同時にかかります。特に前面道路が狭い敷地や北側が隣地に接する敷地では、容積率を使い切れないことが珍しくありません。ただし2項の後退距離、6項の政令緩和、7項の天空率を使えば確保できる床面積は変わります。

解説

隣の土地に三階建てが建ち、午後から自分の庭に日が差さなくなった。役所に電話しても「違反ではありません」と言われる。その理由が、建築基準法56条にある。この条文は建物の高さを三種類の斜めの線で切り取る。前面道路の反対側から立ち上がる道路斜線、隣地境界線から立ち上がる隣地斜線、そして真北方向から覆いかぶさる北側斜線である。あなたが知っておくべき核心は二つ。第一に、この三本の線は敷地の外側から内側へ向かって建物を削るので、同じ面積の土地でも接する道路の幅と方角次第で建てられる容積が数十パーセント変わる。第二に、2項の「後退距離(セットバック)」の仕組みを使えば、建物を道路から下げた分だけ斜線の起点が外側へ動き、上階を高く積める。土地を買う前にこの計算をしたかどうかで、同じ値段の土地から取れる床面積が変わる。不動産広告に書かれた「建ぺい率60%・容積率200%」は上限の話でしかなく、実際に建つ形を決めているのは56条の斜線である。

法的な位置づけ

建築基準法56条は、建築物の各部分の高さの限度を定める規定である。前面道路の反対側境界線からの水平距離に応じた道路斜線、隣地境界線からの水平距離に応じた隣地斜線、真北方向の水平距離に応じた北側斜線の三種により、敷地の外周から建築可能な立体を切り取る。後退距離、政令による緩和、天空率が適用除外として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.用途地域と前面道路幅員を確認する 市町村の都市計画情報(都市計画図・ウェブ GIS)で用途地域、容積率、高度地区、日影規制の有無を確認する。あわせて前面道路の幅員と、敷地の真北方向を方位で確定する。北側斜線の適用有無はこの段階で判定できる
  2. 2.三種の斜線のうちどれが効くかを切り分ける 道路斜線(1項1号・別表第三)、隣地斜線(1項2号)、北側斜線(1項3号)のそれぞれについて、敷地形状と方角から効く方向を特定する。低層住居専用地域では55条の絶対高さ制限が先に効く場合もある
  3. 3.後退距離(2項)を入れた案と入れない案を比較する 建物を前面道路から下げると道路斜線の起点が外側へ移動する。駐車スペースや植栽帯と兼ねられる後退距離を設定し、後退なし案との床面積差を算定する
  4. 4.緩和と天空率(6項・7項)の適用余地を設計者に確認させる 二方向道路、公園・水面への接面、敷地と道路の著しい高低差がある場合は6項の政令緩和を検討する。あわせて7項の天空率による検討を明示的に依頼し、斜線どおりの形と天空率適合形の床面積差を出させる
  5. 5.土地購入の意思決定・特定行政庁への事前相談 算定したボリュームを前提に購入可否を判断する。売買契約に入るなら、想定床面積が確保できることを停止条件や特約として交渉する。計画が固まる前に建築指導課で事前相談を行い、緩和の運用解釈を確認しておく

よくある質問 AI による整理

Q1斜線制限とは何ですか?

建築基準法56条が定める建物の高さ制限です。前面道路の反対側、隣地境界線、真北方向の三方向から水平距離に応じた勾配で建築可能な範囲を切り取ります。

Q2北側斜線が適用される地域はどこですか?

第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域、第一種・第二種中高層住居専用地域です。低層系は境界線上5メートル、中高層系は10メートルから勾配1.25で立ち上がります。

Q3道路斜線のセットバック緩和はどう計算しますか?

56条2項により、建物を前面道路の境界線から後退させると、その最小後退距離だけ道路の反対側境界線が外側へ移動したものとみなして斜線を引きます。

Q4天空率とは何ですか?

56条7項の適用除外制度です。斜線制限どおりに建てた場合と同程度以上の採光・通風が政令基準で確保されると認められれば、斜線を超える形状でも適法になります。

Q5前面道路が12メートル以上あると斜線は緩和されますか?

中高層住居専用地域・住居地域・準住居地域では56条3項により、道路の反対側から一定距離以上の区域で勾配が1.25から1.5に緩和されます。

Q6隣に高い建物が建つのは違法ではないですか?

56条の斜線制限と56条の2の日影規制に適合していれば建築基準法上は適法です。日照被害は民法709条の受忍限度論で別途争う土俵になります。

Q7斜線制限と絶対高さ制限は何が違いますか?

56条の斜線は境界線からの距離に比例して高さを許す相対的制限、55条の絶対高さ制限は低層住居専用地域等で10メートルまたは12メートルという一律の上限です。

Q8斜線制限に違反した増築はどうなりますか?

違反建築物として建築基準法9条の是正命令の対象になりえます。加えて検査済証がないことで住宅ローン審査が通らず、売却が困難になる実務上の不利益が生じます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1隣に高い建物が建って日が当たらなくなったんですが、違法じゃないんですか?

56条の斜線制限と56条の2の日影規制に適合していれば、建築基準法上は適法です。行政は適法な建築確認を止められません。ただし適法であることと、民事上あなたが我慢すべきかは別問題で、受忍限度を超える日照被害なら民法709条で損害賠償を請求できる余地があります。実務のポイント:多くの自治体には中高層建築物の建築に係る紛争予防条例があり、一定規模以上の建築には標識設置と近隣説明会が義務付けられています。標識が立った時点で計画は変更可能な段階にあり、完成後に騒ぐより設計変更を引き出せる確率が桁違いに高い

Q2北側斜線って、うちの北側にある土地には関係ないんですよね?

逆です。北側斜線(56条1項3号)は、あなたの敷地の真北方向にある隣地の日照を守るための制限で、あなたの建物を削ります。あなた自身の日照を守るのは、南側の隣地に課された同じ制限です。低層住居専用地域なら境界線から5メートル、中高層住居専用地域なら10メートルの高さから1.25の勾配で立ち上がります。実務のポイント:この制限は第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域、第一種・第二種中高層住居専用地域にしか適用されません。住居地域や近隣商業地域では北側斜線がないので、南側に高い建物が建つリスクは用途地域を見た瞬間に判定できる

Q3斜線に引っかかると聞いたんですが、もう設計を諦めるしかないですか?

諦める前に確認すべき緩和が四つあります。2項の後退距離(建物を道路から下げれば斜線の起点が外へ動く)、3項の前面道路幅員12メートル以上の緩和、6項の政令による緩和(二方向道路・公園・水面・高低差)、そして7項の天空率です。実務のポイント:天空率は2002年(平成14年)の改正で導入された仕組みで、斜線を超えた形でも同等以上の採光・通風が確保されれば適法になります。専用ソフトが必要なため小規模事務所では提案が出ないこともあり、施主側から「天空率も検討してほしい」と言えるかどうかで取れる床が変わります(適用には政令の基準適合が必要、最新の運用をご確認ください)

Q4中古住宅を買おうとしたら、増築部分が斜線違反だと言われました。どうなりますか?

違反建築物は特定行政庁の是正命令(建築基準法9条)の対象になりうるほか、金融機関が住宅ローンの担保として敬遠するため、融資が下りず売買が成立しないことが多いです。増築時に建築確認と検査済証を取得していたかがまず焦点になります。実務のポイント:建築当時は適法で、その後の法改正で不適合になった「既存不適格」と、当初から違反していた「違法建築」は全く扱いが違います。前者は使用継続が認められ、建替え時に現行法に合わせればよい。売主の説明が「既存不適格」なのか「違反」なのか、この一語を契約前に書面で確定させることがすべてを分けます

間違えやすい点 AI による整理

  • 「容積率200%だから、100坪の土地に200坪の建物が建つ」と思っている人が非常に多い。容積率は上限を示す一つの物差しにすぎず、実際の形は56条の斜線と53条の建ぺい率、そして日影規制(56条の2)で同時に削られる。容積率を使い切れない土地は珍しくなく、その差が土地の実質価値を左右する
  • 北側斜線は「日照を守るための制限」と理解されている。ここまでは正しい。だが多くの人が気付いていないのは、この制限が守っているのは北側の隣人であって、あなた自身の日照ではないという点だ。あなたの南側に高い建物が建つことを56条は止めない。自分の日当たりを守りたいなら、買う前に南側の敷地の用途地域と接道状況を調べる以外に方法はない
  • 「隣の建物が日照を奪っているから56条違反だ」という問いの立て方そのものがずれている。56条は行政が建築確認の段階で審査する公法上の基準であり、私人間の日照被害を直接救済する条文ではない。適法な建物でも、受忍限度を超える日照被害があれば民事で損害賠償や差止めを求める余地はある。攻める土俵を間違えると、役所の窓口で「適法です」と言われて終わる
  • 斜線制限は「絶対に超えられない天井」だと思われがちだが、7項に天空率という逃げ道がある。斜線制限と同等以上の採光・通風が確保されると政令基準で認められれば、斜線を超えた形状でも適法になる。この計算は専用ソフトが必要で、設計事務所によっては提案すらしない。知らないまま設計を進めると、本来建てられた床を捨てることになる
比較の観点この条文ほかの条文
制限の方式56条:境界線からの水平距離に勾配を乗じた相対的な高さ制限(三方向)55条:低層住居専用地域等における10メートルまたは12メートルの絶対高さ制限
56条の2:冬至日の日影時間による中高層建築物の高さ制限
守ろうとしている利益道路上空および隣地・北側隣地の採光・通風の確保低層住宅地の市街地環境そのものの維持
近隣敷地における実際の日照時間の確保
判定に必要な情報前面道路幅員、隣地境界線からの距離、真北方向、用途地域、容積率区分用途地域と都市計画で定められた高さの区分
用途地域、条例で指定された測定面と規制時間
緩和・適用除外2項の後退距離、3項の幅員12メートル以上の緩和、6項の政令緩和、7項の天空率特定行政庁の許可による例外(敷地周囲に広い空地がある場合等)
特定行政庁の許可による例外、条例による規制区域の指定範囲

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
建築技術規則建築設計施工編第14條以下、都市計畫法第39條

台湾も前面道路幅員との比率で建築物の高さを制限する方式を採る。ただし北側斜線に相当する真北方向を基準とする日照専用の制限は日本ほど明確に制度化されておらず、日照は主に建蔽率・容積率と隣棟間隔で調整される

韓国
건축법 제61조(일조 등의 확保를 위한 건축물의 높이 제한)

韓国は専用住居地域・一般住居地域において、正北方向の隣地境界線からの距離に応じた高さ制限を置く。日本の北側斜線と発想がほぼ同一で、比較対照の価値が高い

ドイツ
BauNVO § 16 ff.、各州建築法の Abstandsflächen(離隔距離)規定

ドイツは斜線という勾配方式ではなく、建物高さに係数を乗じた離隔距離を敷地内に確保させる方式が中心。結果として得られる採光・通風の確保という目的は共通するが、算定のロジックが異なる

アメリカ
Zoning Resolution of the City of New York, Art. II Ch. 3(sky exposure plane)

米国は連邦法ではなく自治体のゾーニング条例が規律する。ニューヨーク市の sky exposure plane は道路中心線等を起点とする傾斜面で建物を切り取る方式で、日本の道路斜線と構造的に近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 第一種低層住居専用地域で土地を買い、二階建ての注文住宅を設計してもらった。ところが敷地の北側が隣家に接しているため、北側斜線(1項3号、境界線から5メートル + 勾配1.25)で屋根の北側が斜めに削られる。設計士が「片流れ屋根にしましょう」と言うのはデザインの趣味ではなく、この条文に従った結果である
  • 隣地に高層マンションの建築計画が出た。日照被害を心配して役所に相談したが、「隣地斜線の制限内なので適法」と回答された。56条の斜線制限をクリアしていれば建築確認は下りる。争うなら別の土俵、日照権侵害を理由とする民事の不法行為(民法709条)や建築協定・地区計画の有無を確認する必要がある
  • 前面道路の幅が4メートルしかない土地に、三階建ての賃貸アパートを建てたい。道路斜線(1項1号)で三階部分の道路側が大きく削られる。ここで2項のセットバックを使い、建物全体を道路から1.5メートル下げると、斜線の起点が反対側へ1.5メートル移動し、削られる量が減る。駐車スペースを兼ねられれば一石二鳥
  • もし、建築確認を取らずに増築した三階部分が、北側斜線に抵触していたとしたら? 近隣から通報が入れば特定行政庁の是正命令(建築基準法9条)の対象になり、最悪は除却命令。住宅ローンの借り換えや売却時に検査済証がないことが発覚し、買主が銀行融資を受けられず売れない物件になる
  • 土地の売買契約の手付を打った。決済まであと20日。この土地は北側が道路ではなく隣地で、しかも用途地域が第一種中高層住居専用地域。予定していた4階建ては北側斜線(境界線から10メートル + 勾配1.25)に引っかかる可能性がある。ボリュームチェックを設計事務所に依頼するなら、決済前の今しかない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 隣地の建築計画に不安があれば、まず建築確認の内容を確認する。特定行政庁(市町村の建築指導課)で建築計画概要書は誰でも閲覧できる2. 斜線制限や日影規制に適合しているかを概要書と図面で照合、疑義があれば建築指導課に具体的な条項を示して照会3. 適法である場合、公法上の争いは終わり。日照・眺望被害は民事(民法709条の不法行為)で受忍限度を超えるかを争う土俵に移す4. 建築紛争は着工前の調整が圧倒的に有利。多くの自治体に中高層建築物の紛争予防条例があり、標識設置と説明会の義務がある。標識が立った時点が動き出す合図

訴えられた側:1. 是正指導を受けたら、まず何号の斜線に抵触しているのか(道路・隣地・北側のどれか)を書面で特定させる2. 2項の後退距離、3項の幅員12メートル以上の緩和、6項の政令による緩和(公園・水面・高低差)、7項の天空率、これらの適用余地を設計者と洗い直す。抵触と見えて緩和で適法になるケースは実務上ある3. 建築確認取得前であれば設計変更が最も安い解決。着工後・完成後は是正工事のコストが跳ね上がる4. 特定行政庁の処分(是正命令等)に不服があれば、建築審査会への審査請求という行政上の不服申立ての道がある

時効(請求できる期限):56条自体に期間の定めはないが、特定行政庁の是正命令などの行政処分に不服がある場合、建築審査会への審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。近隣の建築確認処分を争う場合も同様の期間制限がかかり、建物が完成すると訴えの利益が失われる扱いになりうるため、標識設置の段階から動く必要がある

学説

通説(公法的規制と私法的救済の二元論):56条の斜線制限は建築確認の段階で特定行政庁が審査する公法上の技術基準であり、これに適合することは直ちに私法上の適法性を意味しない。適法な建築物であっても、受忍限度を超える日照・通風被害があれば民法709条による救済の余地があると解されている。

天空率制度の位置づけに関する理解:7項の天空率は、斜線制限が本来確保しようとした採光・通風という制度目的が達成される限り、幾何学的な形状規制からは解放してよいとする発想に立つ。形式的基準から性能規定への移行例として理解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成14年(2002年)改正 7項の天空率制度が導入され、斜線制限と同等以上の採光・通風が確保される建築物について斜線制限を適用しない道が開かれた(改正年次および項番号の対応は要検証)
  • 平成29年(2017年)都市緑地法等改正 田園住居地域の新設に伴い、1項3号の北側斜線の適用区域に田園住居地域が追加された(要検証)

改正の年表

  1. 1.昭和25年(1950年) 新設:建築基準法の制定に伴い、市街地建築物法下の高さ規制を引き継ぐ形で、建築物の各部分の高さに関する規定が設けられた(具体的な条文構成の変遷は要検証)
  2. 2.平成14年(2002年) 改正:天空率による斜線制限の適用除外制度が導入され、斜線制限と同等以上の採光・通風が確保される建築物について斜線制限を適用しない道が開かれた(施行時期および項番号の対応は要検証)
  3. 3.平成29年(2017年) 改正:都市緑地法等の一部改正による田園住居地域の新設に伴い、1項3号の北側斜線の適用区域に田園住居地域が加えられた(要検証)

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建築基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 建築物の敷地及び構造

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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