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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

建築基準法 第57条の3(指定の取消し)

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  1. 前条第四項の規定により公告された特例敷地である土地について所有権又は借地権を有する者は、その全員の合意により、同条第三項の指定の取消しを特定行政庁に申請することができる。この場合においては、あらかじめ、当該特例敷地について政令で定める利害関係を有する者の同意を得なければならない。
  2. 2.前項の規定による申請を受けた特定行政庁は、当該申請に係るそれぞれの特例敷地内に現に存する建築物の容積率又は現に建築の工事中の建築物の計画上の容積率が第五十二条第一項から第九項までの規定による限度以下であるとき、その他当該建築物の構造が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるときは、当該申請に係る指定を取り消すものとする。
  3. 3.特定行政庁は、前項の規定による取消しをしたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告しなければならない。
  4. 4.第二項の規定による取消しは、前項の規定による公告によつて、その効力を生ずる。
  5. 5.前二項に定めるもののほか、第二項の規定による指定の取消しについて必要な事項は、国土交通省令で定める。

この条文の基本情報

指定の取消しとは何ですか?

定義指定の取消しとは、建築基準法第57条の3に定められた規定で、「前条第四項の規定により公告された特例敷地である土地について所有権又は借地権を有する者は、その全員の合意により、同条第三項の指定の取消しを特定行政庁に申請すること…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建築基準法第57条の3(指定の取消し)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
  2. 建築基準法第57条の3の条文原文は「前条第四項の規定により公告された特例敷地である土地について所有権又は借地権を有する者は、その全員の合意により、同条第三項の指定の取消しを特定行政庁に申請すること…」で始まります。
  3. 建築基準法第57条の3は第四節 建築物の敷地及び構造に置かれています。
  4. 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
  5. 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建築基準法第57条の3の前の条は建築基準法第57条の2です。
  7. 建築基準法第57条の3の次の条は建築基準法第57条の4です。
  8. 建築基準法第57条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第57条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201
  • 本サイト収録建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第57条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/57_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建築基準法57条の3は、特例容積率適用地区の容積率移転の指定を、特例敷地の権利者全員の合意と利害関係者の同意により取り消す手続を定める。効力は公告の日に生じる。

Q · 隣のビルに移した容積率、あとから取り消して自分の土地に戻せますか?

全員合意と行政の審査を満たせば取り消せる

建築基準法57条の3により、指定に係る特例敷地の所有権者と借地権者が全員合意し、政令で定める利害関係者の同意を添えて特定行政庁に申請すれば、容積率移転の指定を取り消せます。ただし2項の関門があり、各特例敷地に現に存する建築物(または工事中の建築物)の容積率が52条1項から9項までの限度以下であること、または交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないと認められることが必要です。相手が上乗せ分を使って建てた後は事実上取消しができません。取消しの効力は公告の日に生じます(4項)。

解説

容積率は、土地に貼り付いた固定値ではない。特例容積率適用地区では、特定行政庁の指定によって、A の敷地が使い残した容積を B の敷地が上乗せして使える。東京駅丸の内駅舎の復原費用は、この仕組みから生まれた。では一度動かした容積は永久に戻らないのか。57条の3が唯一の出口を開けている。指定に係る特例敷地の所有権者と借地権者が全員合意し、政令で定める利害関係者(その土地に抵当権などの権利を持つ者)の同意まで揃えて申請すれば、特定行政庁は取り消す。ただし関門がある。それぞれの特例敷地に現に建っている建物、または工事中の建物の容積率が52条1項から9項までの一般の限度以下に収まっていること、あるいは交通・安全・防火・衛生の点で支障がないと認められること。つまり、あなたが容積を売った瞬間に扉が閉まるのではない。買った側がその容積を使って建てた瞬間に閉まる。順番を知っていれば、契約書に書き込むべき一行が変わる。

法的な位置づけ

建築基準法57条の3は、特例容積率適用地区において行われた容積率移転の指定の取消手続を定める規定である。特例敷地の所有権者および借地権者の全員の合意と、政令で定める利害関係者の同意を要件とする申請に対し、特定行政庁は現に存する建築物の容積率が52条1項から9項までの限度以下であるとき等に指定を取り消し、その効力は公告によって生じる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.特定行政庁で指定の公告と範囲を確認する 市区の建築指導課で建築基準法57条の2第4項の公告を確認し、指定に係る特例敷地の範囲と移転された容積の量を特定する。登記簿には一行も出ないため、登記だけで判断しない
  2. 2.相手方敷地の建築状況を調査する 上乗せ容積を使った建築物が現に存するか、工事中かを調べる。該当すれば57条の3第2項で門前払いになるため、ここで取消しの可否がほぼ決まる。建替えによる解体時期が最大の好機になる
  3. 3.全員合意と利害関係者の同意を設計する 指定に係るすべての特例敷地の所有権者・借地権者を洗い出し、全員合意のルートを組む。加えて政令で定める利害関係者(抵当権者等)の同意をあらかじめ取得する。区分所有ビルが混ざると難度が跳ね上がる
  4. 4.特定行政庁へ取消申請し、公告日から逆算して建築計画を組む 申請後、特定行政庁が2項の実体審査(52条1項〜9項の限度以下か、交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないか)を行い、取消しをすれば遅滞なく公告する。効力は公告の日に生じるため、建築確認の日程は申請日ではなく公告日から逆算する

よくある質問 AI による整理

Q1特例容積率適用地区とは?

都市計画法8条に基づく地区で、区域内の敷地間で未利用の容積率を移転できる仕組みです。大手町・丸の内・有楽町地区などごく限られた地区にのみ指定されています。

Q2容積率の移転(空中権)とは?

ある敷地が使い残した容積率を、特定行政庁の指定により別の敷地が上乗せして使える仕組みです。東京駅丸の内駅舎の復原費用はこの移転で調達されたと報じられています。

Q3容積率移転の指定はどうやって取り消す?

建築基準法57条の3により、指定に係る特例敷地の所有権者と借地権者が全員合意し、政令で定める利害関係者の同意を得たうえで特定行政庁に申請します。行政の実体審査が別途あります。

Q4容積率移転の取消しに期限はある?

法定の申請期限はありません。ただし相手方敷地に上乗せ容積を使った建築物が現存または工事中になると2項の要件が崩れ、事実上の期限として扉が閉じます。

Q5取消しの効力はいつ発生する?

特定行政庁の公告の日に生じます(4項)。役所内部で決裁が終わっていても、公告前に提出した建築確認申請は旧状態のまま審査されます。

Q6利害関係者の同意とは誰の同意?

政令で定める利害関係を有する者、典型的には当該特例敷地に抵当権など権利を持つ者です。所有権者・借地権者の全員合意に加えて、あらかじめ取得する必要があります。

Q7取消申請が拒否されたらどうする?

行政処分に対する不服申立てになります。審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月(行政事件訴訟法14条)が目安です。

Q8容積率を移転した土地は売却できる?

売却自体は可能です。ただし使える容積が法定限度より目減りしているため価格前提が変わります。指定は登記簿に出ないため、重要事項説明で必ず開示すべき事項です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1容積率を売っちゃった土地、あとで返してもらえるんですか?

制度上の道はあります。57条の3で、指定に係る特例敷地の所有者と借地権者が全員合意し、政令で定める利害関係者の同意を添えて特定行政庁に申請すれば取り消せます。ただし相手が上乗せ分を使って建ててしまうと2項で止まります。実務のポイント:実際に成立するのは、相手が建替えで解体した時期か、そもそも上乗せ分を使い切っていない場合がほとんど。売る側は契約書に取消申請への協力条項を入れられるかどうかで、後の立場がまるで違う

Q2その土地に指定が付いてるかどうか、どこで調べるんですか?

登記簿には出ません。57条の2第4項と本条3項の公告、そして特定行政庁(多くは市区の建築指導課)が備える資料で確認します。取引実務では重要事項説明で拾うべき情報ですが、抜ける例があります。実務のポイント:特例容積率適用地区は全国どこにでもあるわけではなく、大手町・丸の内・有楽町地区など指定地区はごく限られる。だから地元の宅建業者でも扱い慣れておらず説明が落ちる。まず都市計画図で地区内かを見て、入っていたら必ず建築指導課に電話する

間違えやすい点 AI による整理

  • 「全員が合意すれば取り消せる」ところまでは理解している人がいる。だがその「全員」の重さを見誤っている。指定に係るすべての特例敷地の所有権者と借地権者、さらに政令で定める利害関係者の同意まで必要になる。相手方が区分所有のビルなら、合意という言葉から受ける印象の何倍もの難度になる
  • 「売った容積率を買い戻せるか」と考えた時点で、問いが一段ずれている。57条の3は売買契約の解除ではなく、行政庁がした指定の取消しである。当事者間で金銭の話がまとまっても、特定行政庁が2項の要件を満たさないと判断すれば取消しはされない。相手との交渉と、行政の審査は別々の関門だ
  • 取消しは申請が認められた日に効くと思われがちだが、効力が生じるのは公告の日である(4項)。役所の内部で決裁が終わっていても、公告前に出した建築確認申請は旧状態のまま審査される。数日のずれが確認申請のやり直しを生む
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割57条の3:容積率移転の指定を取り消す出口手続57条の2:特例容積率適用地区における指定(入口)
86条の5:一団地認定等の取消し(同型手続)
申請できる者指定に係るすべての特例敷地の所有権者・借地権者の全員特例敷地となるべき土地の所有権者・借地権者の全員
認定に係る区域内の土地所有権者等の全員
行政の審査基準現存・工事中の建築物の容積率が52条1項〜9項の限度以下、または交通・安全・防火・衛生上支障なし各特例敷地の容積率の合計が従前の合計を超えないこと等
各建築物が認定基準に適合しなくなるおそれがないこと
効力発生時点公告の日(4項)公告の日(57条の2第4項)
公告の日

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
都市計畫法第83条の1、都市計畫容積移轉實施辦法

台湾は容積移転を送出基地・接受基地の枠組みで運用し、古蹟保存や公共設施保留地の取得手段として用いる。移転後の指定取消しに相当する統一手続は日本ほど条文化されていない

韓国
건축법上の「결합건축」(結合建築)制度

韓国は二以上の敷地の容積率を合算して配分する結合建築を認める。協定の変更・廃止手続が用意されている点で本条と機能的に近い

ドイツ
BauNVO § 17(Geschossflächenzahl)、BauGB § 11(städtebaulicher Vertrag)

ドイツは容積の敷地間移転を独立制度としては持たず、Bebauungsplan の変更や都市計画契約による個別調整で処理する。取消しも計画変更手続に吸収される

アメリカ
Transferable Development Rights(NYC Zoning Resolution)、Penn Central Transportation Co. v. New York City, 438 U.S. 104 (1978)

米国の TDR は日本の特例容積率適用地区の直接の参照元とされる。開発権が私法上の取引対象として独立性を持ち、いったん移転されると原則として不可逆である点が日本と大きく異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 隣のビルに容積率を移した土地を、10年後に自分で建て替えたくなったらどうなる? 移した分は自動では戻らない。相手が上乗せ分を使い切った建物を建てている限り、全員が合意しても2項の関門で止まる。建替えの資金計画を組む前に、まず特定行政庁で指定が生きているかを確認する順序になる
  • 容積を受け取った側として、取消申請への同意を求められた。応じた瞬間、まだ使っていない上乗せ分の床が将来にわたって消える。ここで反射的に首を縦に振る理由は、原則として存在しない
  • 相続した土地の売買決済まであと14日。買主の設計事務所から「この敷地、特例敷地として公告されていませんか」と照会が入った。指定が生きていれば土地が使える容積は目減りしており、価格の前提が崩れる。取消しは全員合意と利害関係者の同意を積み上げる手続で、決済日までに間に合う性質のものではない。交渉すべきは取消しではなく、価格と特約である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 特定行政庁で57条の2第4項の公告を確認し、指定に係る特例敷地の範囲と移転量を特定する2. 相手方敷地に上乗せ分を使った建築物が現存または工事中かを調べる、該当すれば2項で門前払いになる3. 全特例敷地の所有権者・借地権者を洗い出し、政令で定める利害関係者(抵当権者等)の同意取得ルートを設計する4. 取消しの効力は公告の日に生じる(4項)ので、建築確認の日程は申請日ではなく公告日から逆算する

訴えられた側:1. 同意すれば、まだ使っていない上乗せ容積が将来にわたって失われる、その床面積を金額に換算してから返答する2. あなたの敷地の建物が52条の限度以下なら2項の要件は満たされ、あなたの同意が取消しの最後の関門になる、これは交渉資源である3. 無償で同意しない、再指定の条件、建替え時期の調整、対価を同じテーブルに載せる4. 断ること自体に法的な不利益はない、全員合意が要件である以上、沈黙も選択肢に含まれる

時効(請求できる期限):本条の取消申請に法定の期限はなく、私法上の消滅時効(民法166条)にもなじまない。実質的な期限は別にある:相手方の特例敷地に上乗せ容積を使った建築物が現に存し、または工事中になった時点で2項の要件が崩れ、扉が事実上閉じる。取消しの効力発生日は公告の日(4項)。なお申請が拒否された場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月(行政事件訴訟法14条)

学説

条文文言に基づく一般的理解(羈束処分説):2項が「取り消すものとする」と規定することから、要件を満たす申請に対して特定行政庁に取消しをしない裁量は原則として認められず、羈束的な処分と理解されている。裁量の余地は「交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がない」の認定部分に限られる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成14年(2002年)(要検証) 特例容積率適用区域制度の創設に伴い新設されたとみられる。未利用容積率の移転と、その指定を取り消す出口手続がセットで導入された。正確な改正年・法律番号は原典での確認を要する
  • 平成16年(2004年)(要検証) 景観法の制定に伴う一連の改正で「特例容積率適用区域」が「特例容積率適用地区」へ改称され、対象となる用途地域が拡大したとみられる。本条文言への波及範囲は原典での確認を要する

改正の年表

  1. 1.(改正年は要検証) 新設:特例容積率適用区域制度の創設に伴い、未利用容積率の移転指定を取り消す出口手続として新設されたとみられる。正確な改正年および法律番号は e-Gov 原典での確認を要する
  2. 2.平成16年(2004年)(要検証) 改正:景観法の制定に伴う一連の改正により「特例容積率適用区域」が「特例容積率適用地区」へ改称され、対象用途地域が拡大したとみられる。本条文言への波及範囲は原典での確認を要する

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建築基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 建築物の敷地及び構造

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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