建築基準法 第64条(看板等の防火措置)
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防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ三メートルを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。
この条文の基本情報
看板等の防火措置とは何ですか?
定義看板等の防火措置とは、建築基準法第64条に定められた規定で、「防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ三メートルを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第64条(看板等の防火措置)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第64条の条文原文は「防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ三メートルを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は…」で始まります。
- 建築基準法第64条は第五節 防火地域及び準防火地域に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第64条の前の条は建築基準法第63条です。
- 建築基準法第64条の次の条は建築基準法第65条です。
- 建築基準法第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第64条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/64
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法64条は、防火地域内の看板・広告塔・装飾塔等の工作物のうち、屋上に設けるものまたは高さ3メートル超のものについて、主要な部分を不燃材料で造るか覆うことを義務づけている。
Q · 防火地域にある店の看板、燃える素材だとダメなんですか?
屋上設置か高さ3メートル超なら不燃化が必要です
建築基準法64条は、防火地域内の看板・広告塔・装飾塔その他これらに類する工作物のうち、建築物の屋上に設けるものまたは高さ3メートルを超えるものについて、主要な部分を不燃材料で造るか、不燃材料で覆うことを義務づけています。屋上に設ける場合は高さに関係なく対象です。屋上以外で高さ3メートル以下のものは本条の対象外です。また「造る」だけでなく「覆う」でも適法化できるため、既存看板を全面撤去せず被覆で対応できる場合があります。
解説
繁華街のビルの屋上に立つ巨大な広告塔。あるいは店舗の正面に掲げた高さ4メートルの袖看板。これらは「建築物」ではなく「工作物」だが、防火地域内に置いた瞬間、建築基準法64条があなたの看板に手を伸ばす。主要な部分を不燃材料で造るか、不燃材料で覆うか、どちらかが強制される。ここであなたが押さえるべき数字は二つ。屋上設置なら高さに関係なく全部が対象、屋上以外なら高さ3メートル超が対象。この3メートルという線引きを知らずに、アクリル製の大型サインを発注してしまう事業者は珍しくない。しかも防火地域は都市計画で指定されており、駅前商業地のほとんどが該当する。発注前に自分の店舗がどの地域にあるかを調べる、それだけで数百万円の作り直しが消える。看板は美観の問題だと思われているが、64条から見れば、それは上から降ってくる火の粉の問題である。
法的な位置づけ
建築基準法64条は、防火地域内の工作物に対する防火措置義務を定める規定である。看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物であって、建築物の屋上に設けるものまたは高さ3メートルを超えるものについて、その主要な部分を不燃材料で造り、または不燃材料で覆うことを求める。不燃材料の定義は同法2条9号による。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.敷地の地域指定を確認する 看板のデザイン確定より先に、自治体の都市計画情報で敷地が防火地域・準防火地域・指定なしのいずれかを確認する。都市計画法9条に基づく指定で、多くの自治体はウェブ地図で無料公開している
- 2.設置位置と高さを実測ベースで特定する 建築物の屋上に設けるのか、地上独立か店舗壁面かを特定する。屋上なら高さを問わず64条の対象。屋上以外なら高さ3メートル超かを、台座・基礎を含む設置面からの実測値で判定する
- 3.主要な部分の材料仕様を不燃で組み立てる 対象となる場合、主要な部分を不燃材料で造るか、不燃材料で覆うかを比較検討する。不燃材料の定義は建築基準法2条9号による。被覆案のほうが既存看板の改修コストを大きく下げられる場合がある
- 4.確認申請の要否を別枠で判定する 高さ4メートルを超える広告塔・装飾塔等は建築基準法88条・施行令138条により工作物確認申請の対象になる。屋外広告物条例の許可申請とは別制度なので、両方の審査期間を別々にスケジュールへ組み込む
- 5.責任分担を契約書に明記する 発注仕様書に地域指定の確認結果と不燃材料仕様を明記し、施工業者との契約書に法令適合確認の責任分担を書き込む。賃借物件なら既存看板の材料仕様書と設置年を貸主から取得し、法令適合責任の所在を契約に残す
よくある質問 AI による整理
Q1建築基準法64条とは何ですか?
防火地域内の看板・広告塔等の工作物について、屋上設置または高さ3メートル超の場合に、主要な部分の不燃材料化を義務づける規定です。
Q2防火地域の看板は何メートルから規制されますか?
屋上以外に設ける場合は高さ3メートル超から本条の対象です。建築物の屋上に設ける場合は高さに関係なく全て対象になります。
Q3不燃材料とはどこで定義されていますか?
建築基準法2条9号で、通常の火災時の加熱に対し一定時間、燃焼せず変形等を生じない材料として国土交通大臣が定めたもの等と定義されています。
Q4自分の土地が防火地域か調べる方法は?
自治体の都市計画情報(多くはウェブ地図で無料公開)で確認できます。都市計画法9条に基づく地域指定で、駅前商業地は該当することが多いです。
Q5看板に建築確認申請は必要ですか?
高さ4メートルを超える広告塔・装飾塔等は、建築基準法88条と施行令138条により工作物確認申請の対象になります。64条とは別枠の手続です。
Q6既存の看板を全部作り直す必要がありますか?
条文は「造り、又は覆わなければならない」と規定しています。主要な部分を不燃材料で覆う方法でも適法化しうるため、全面撤去が唯一の選択肢とは限りません。
Q764条に違反するとどうなりますか?
建築基準法9条により、特定行政庁から所有者・管理者・占有者等に対し是正命令が出される可能性があります。命令には不服申立ての教示欄があります。
Q8屋外広告物条例の許可があれば建築基準法はクリアですか?
別制度です。屋外広告物法3条に基づく自治体条例の許可と、建築基準法の確認・防火措置は窓口も基準も異なり、片方だけでは足りません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの店の看板、高さ2メートルくらいなんですけど、防火地域だと引っかかりますか?
建築物の屋上に設けるものでなければ、64条は高さ3メートル超のものを対象としているので、2メートルの独立看板は本条の対象外です。ただし屋上に設ける場合は高さに関係なく対象になります。実務のポイント:高さの測り方は設置面からの高さで、台座やコンクリート基礎を含むかで3メートルを超えるか変わる境界事例があります。設計図の高さ表記だけで判断せず、施工後の実測値で確認しておくと、後の指導を避けられる
Q2看板って建築確認申請が要るんですか? 建物じゃないのに。
高さ4メートルを超える広告塔・装飾塔等は、建築基準法88条と施行令138条により工作物確認申請の対象になります。64条の不燃措置とは別枠の手続です。実務のポイント:屋外広告物条例(各自治体)の許可申請と建築基準法の確認申請は全く別の制度で、窓口も担当課も違います。片方だけ通して安心している事業者は多い。開業スケジュールを組むときは、両方の審査期間を別々に見積もる
Q3前のテナントが付けた看板をそのまま使っていますが、責任は誰にありますか?
是正の名宛人は建築基準法9条の枠組みで所有者・管理者・占有者が対象になりうるため、賃借人であるあなたにも及ぶ可能性があります。実務上、賃貸借契約の原状回復条項と工作物の帰属で扱いが分かれています。実務のポイント:入居前に既存看板の材料仕様書と設置年を貸主から出させ、契約書に「法令適合の責任は貸主」と一文入れておく。この一行の有無で、退去時の是正費用の負担者が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 看板は建物本体ではないから建築基準法の対象外、と思われがちだが、建築基準法は「工作物」という枠を用意していて、看板・広告塔・装飾塔はその代表格である。さらに高さ4メートルを超える広告塔等は工作物確認申請(88条、施行令138条)の対象にもなる。建物とは別枠で、独自の手続と規制がかかっている
- 「不燃材料で造る」義務だと理解している人は多いが、条文は「造り、又は覆わなければならない」と書いている。つまり内部が可燃材でも、主要な部分を不燃材で覆えば適法になりうる。この選択肢を知らないと、既存看板を全部作り直す見積もりを鵜呑みにしてしまう。改修コストが一桁違う場面がある
- 問いの立て方そのものがずれていることがある。「うちの看板は違反か」ではなく、「うちの敷地は防火地域か、準防火地域か、指定なしか」が先に来る。地域指定が分からないまま材料の議論をしても答えは出ない。自治体の都市計画情報(多くはウェブの地図で無料公開)を開くのが第一手である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制対象 | 建基法64条:防火地域内の看板・広告塔・装飾塔等の工作物 | 建基法61条:防火地域内の建築物本体 建基法88条:工作物一般への規定準用・確認手続 |
| 適用の閾値 | 屋上設置は高さ不問、屋上以外は高さ3メートル超 | 建築物の規模・階数に応じた耐火・準耐火の区分 施行令138条の指定工作物(広告塔等は高さ4メートル超) |
| 課される義務 | 主要な部分を不燃材料で造る、または覆う | 建築物自体を耐火建築物等・準耐火建築物等とする 工作物の確認申請・検査等の手続履行 |
| 違反時の帰結 | 建基法9条の是正命令の対象になりうる | 同じく建基法9条の是正命令の対象 無確認施工として手続違反を問われる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は建築法本体に加え、各地方自治体の広告物設置管理弁法で招牌広告・樹立広告の設置許可、構造安全、防火要件を規律する。日本のように国の法律本体に不燃化条項を置く形とは、規範の置き場所が異なる
韓国は工作物の築造申告制を採り、広告塔等を施行令で列挙して規制する。日本の88条・施行令138条の構成に近いが、防火地域内の不燃化義務の条文配置は異なる
ドイツは連邦法ではなく州の建築法(Landesbauordnung)で Werbeanlagen(広告設備)を規律し、防火要件も州ごとに定める。国法一本で全国統一する日本と規範階層が異なる
米国はモデルコードである IBC・IFC を各州・自治体が採用する方式で、sign の構造・材料・防火要件を定める。採用状況と改変が自治体ごとに異なる点が日本と大きく違う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 駅前でカフェを開業。デザイナーが提案した高さ3.5メートルの木製サインポールに惚れ込んで発注寸前。だがその土地は防火地域。木材は不燃材料ではないので、そのままでは64条違反になる。不燃処理か、不燃材による被覆か、あるいは高さを3メートル以下に抑えるか、選択肢は三つある
- もし、あなたのビルの屋上にある古い広告塔が、台風で骨組みごと倒れて隣家を直撃したとしたら? 損害賠償(民法717条の工作物責任)の場面で、64条の不燃措置を怠っていた事実は「設置または保存の瑕疵」の強力な証拠になる。防火の条文が、賠償の争点に転化する
- テナントとして入居した店舗。前のテナントが残していった屋上看板をそのまま流用して自社ロゴに貼り替えた。表示面だけ替えたつもりでも、主要な部分が可燃材のままなら是正指導の対象はテナント側にも及びうる。「前からあったもの」は免罪符にならない
- あなたが看板施工業者の営業担当で、クライアントから「安く早く」と急かされている。あと10日で開店。防火地域かどうかの確認を飛ばして可燃材で見積もりを出した場合、後から特定行政庁の指導が入れば、作り直し費用を誰が負担するかで揉める。契約書に地域確認の責任分担を書いたか、今夜のうちに見直す価値がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 隣接建物の看板が原因で被害を受けた場合、まず現場写真と材料の状態を撮影、消防や特定行政庁の調査記録の入手を検討2. 当該敷地が防火地域かを都市計画図で確認、64条の適用があるかを特定3. 不燃措置の欠如が認められれば、民法717条(工作物責任)に基づく所有者・占有者への損害賠償請求を組み立てる4. 特定行政庁への違反是正の申出(建築基準法9条の是正命令の端緒)も並行して検討する
訴えられた側:1. 是正指導・是正命令を受けたら、まず指摘されている「主要な部分」がどの部位かを具体的に特定させる2. 全面撤去ではなく不燃材による被覆で適法化できないか、施工業者と代替案を試算3. 高さを3メートル以下に減じる設計変更で規制対象から外れる場合もある(屋上設置を除く) 4. 命令書には不服申立ての教示欄があるので、そこから読む。審査請求または取消訴訟の期限を最初に押さえる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。ただし是正命令などの行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。損害賠償請求の時効は民法724条(損害および加害者を知った時から3年、人の生命・身体侵害は5年)
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